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カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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Rollei 35Sのシボ革交換の巻

2019年09月25日 18時00分00秒 | ブログ

ローライ35Sですが、シボ革の表面がべト付いています。シボパターンも磨滅気味ですね。合皮素材の劣化ですので交換をご希望です。

 

 

Aki-Asahiさんからローライ35用のシボ革は合皮・本革など多種発売されていますので、今回は4040をチョイスしてみました。オリジナルよりパターンが少し小ぶりの様ですが、雰囲気は悪くはありません。また、余談ですが、代金の到着後振込はうちぐらいと思っていましたがAki-Asahiさんも同じなのには少しにっこり。まぁ、金額が少額だからでしょうけどね。今回は¥1,500でしたが、練習用まで同梱してくださって非常に良心的な業者さんですね。

 

ローライも国産カメラと同様に、時代によってゴム糊接着から両面テープ接着に移行したようで、この個体は両面テープ接着でしたので比較的容易に剥がすことが出来ました。ゴム糊接着の個体は、サイドの部分が非常に薄く、糊も強いので剥離には注意が必要です。

 

ローライ35の場合、サイドの回り込み直後に終わっているため、経験的に両面テープでは剥がれやすいと思います。Aki-Asahiさんの説明サイドでも接着併用を推薦しています。観察すると、オリジナルでも先端部分は黒色の接着剤が塗布されています。

 

裏蓋の古いシボ革を剥がそうとすると・・あぁ、ストラップ金具はシボ革を貼った後に2つのリベットでカシメられているんですね。と言うことは、このシボ革はオリジナルであったということですね。交換をする場合は、カッターで金具の外周をカットして取り出すことになりますが、ロックバネの下はカッターが入りませんよ。

 

このシボ革の抜型では、ロックバネ部分は直線的なカットをされています。まぁ、何とかセットしました。

 

 

両面テープ挽きの場合直角に曲げると接着糊が余ってシボ革端よりはみ出して来ますね。この合皮は縮み防止のため繊維が練り込まれていますので、曲げの部分は予め折り畳んで癖をつけておきます。

 

こちらも端部5mmは接着併用で貼っていきます。しかし、貼り終えると少し生地が足りません。製造時期の個体差か、或は抜型で抜いた以後に時間の経過で生地が縮んだのか? この個体の場合0.5mm~1.0mm弱程足りません。引っ張って伸ばして貼っても、繊維入りですから時間の経過で戻ってしまう可能性があります。接着併用の場合は、一般的なG17よりはG103の方が良いかもしれませんね。

次は本体側です。こちらの方が曲げてすぐに終わっていますので接着は厳しいです。とてもオリジナルの両面テープでは耐えられません。また、両面テープ層の厚みも0.1mmありますから、貼った時に本体側の段差よりシボ革が高くなってしまう可能性があるので、先端部のみ両面テープ層を取り除いて、生地も先端に向かって薄く削っておきます。生地の厚みは0.55mm程度で、画像では少し削ってありますが、もう少し薄くします。

レンズと両側のダイヤルとの合いは非常に正確です。

 

 

 

本体側との段差の繋がりも違和感が無いと思います。

 

 

ストラップ金具部分も違和感はないですね。金具がない右側部分が生地が縮んで隙間が空いていますが・・

 

 

裏蓋もきれいに貼れています。

 

 

オリジナルと違和感の無い出来上がりになっていると思います。但し、この種の材料は一手間かけて調整しませんと、お手軽工作では、なんだかなぁという仕上がりになり易いのです。

 

 

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