その前に。少し前にO/HをしましたPEN-FT(B)ですが、落下をさせてしまったとのことで、セルフタイマーが作動しなくなって戻りました。
シャッターとの同調は、底部のスライディングロッドと➡のレバーとで行いますが、こちらは特に問題はありません。この個体は後期型なので、レバーとレリーズとの調整は隙間をドライバーでこじって広げるという乱暴な方式です。中期型までは、ここにちゃんと調整用のネジが有って、それによって調整をしていました。
画像は調整後でネジロックを塗布していますが、特にネジが緩んでいる形跡はなく、落下による強い加速度により短くなる方にズレたものです。
調整が取れて、ちゃんとシャッターが切れているのですが見ますかね?
ということで本題です。ずいぶんとばっちいPEN-W #1020XXですが、後で清掃をしてみると意外に悪くは無かったのでした。シャッター不調、ファインダー、レンズ曇り、駒数ガラスクラックなどがあります。
レンズは見にくいバルサム切れやカビは少ないのですが、全体に曇りがあります。
本体は洗浄後はかなりきれいです。スプロケット軸、スプール軸内も完全に清掃してあります。
シャッターは未分解でした。消耗はしていない良いコンディションです。
シボ革の汚れもきれいになっていますね。O/Hをしたシャッターを組み込みます。
後玉はバルサム接着をされていますが、黄ばみはありますが現存の中では決して悪くはありません。曇りはコーティングの劣化が大きいです。
駒数ガラスは新品と交換接着をしてあります。ファインダーはレンズ分解により清掃を完了。
トップカバーの裏側は手汗によ塗装う劣化が進んでいるのは残念なところ。
前面は悪くはないですね。シャッターは快調で、現存の中ではコンディションは良い方の個体になります。1964年9月製造。
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