今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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頂き物のオリンパス35RDジャンクの巻

2020年03月01日 21時10分00秒 | ブログ

お付き合いのあるクラシックカメラ店様から「オリンパスのR何とか上げるよ」とお話がありまして、てっきりRCとばかり思っていましたが、届いてみるとRDでした。オリンパスのコンパクトレンジファインダーは四角いデザインがコンセプトで、キャノネットGⅢも好きですけど同じぐらいにすっきりとしたデザインが好きなカメラですよ。このカメラはEE機のオリンパスDCをマニュアル化したモデルで、国内は未発売だったようです。海外仕入れの中に混じっていたのでしょうね。発売は1975年だそうで、この個体は1977年6月の生産です。しかし、状態はシャッターと巻上げが完全に固着していて、お約束のセルフタイマーが掛けられて止まっていました。

機械と言うものは、中途半端に動いて調子が悪いものより完全に動かない方が修理は容易だったりします。しかし、この個体はシャッター羽根と絞り機構にも問題がありそうですよ。まずはセルフユニットなど補器部分を分離してシャッター単体として動かすことに努力します。

何とかシャッター羽根は開くようにしました。では、レンズなどを組み立てて、露出計を作動させて絞りを見ます。DCと同じf1.7の巨大なレンズ。

 

言い忘れましたが、この個体は過去に分解を受けています。海外で修理を試みたものかと思います。Cdsの半田付けが何度かやり直されているので正常に作動するか心配です。

 

Cdsを組み込んで露出計の作動変化と絞り羽根の同調を見ます。

 

 

まぁ、正常に作動するようですのでファインダーの清掃とセルフタイマーを取り付けます。

 

デザインは似ているのですが、動きがFTと逆なので扱いずらいですね。動力に強力なゼンマイを使用しているため、巻上げも重いです。FTよりレバーも短いし・・

 

ホットシューの絶縁樹脂が白化しています。これ多いですね。車のウレタンバンパーやバイクのフェンダーなどでは、熱を加えると戻るのですが、カメラの場合は材質が違うせいか戻りません。

 

仕方がありませんのでコンパウンドで研磨をしておきます。

 

 

一見、純正のままのように見えますが、モルトはやり直されているようです。しかし、すでに粘っていますので貼り替えます。

 

違いが分かりませんね。オリジナルが不明ですので、同じように貼っておきました。

 

この頃のカメラの問題は、シボ革が両面テープ貼りのため、シボ革が縮んでいることです。上下0.5mmほど(合計1mm)縮んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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