どうも。今日は法事で出掛けておりまして、午後に戻りました。カメラ作業の前に、ヤマハ・FS1の復活を検討していました。ヤマハから前後のスポークセットが入りました。1969年製のバイクの部品が入るのは助かりますね。で、どうせでしたらアルミリムで組みたいと考えましたが、現在流通している1.20と1.40-17のリムはタイ国製で、かの地では#9か#10の太いスポークを使うのが普通のようで、ニップル穴径は約6.5mmと大きい模様。純正を計測すると#11番で、ちょっとニップル穴が大きいようです。さてどうするか?? ヨーロッパからシリンダーも入手しないと・・
では、PEN-FT(B) #3386XXと40mmです。どちらも状態は悪くはありませんね。巻き上げが少しゴリツキ気味とファインダーの曇りです。
過去に修理を受けてはいますね。
ファインダーの清掃をされたのかな? 33万台のハーフミラーですから、見にくい腐食は無いのですが、メッキがかなり薄くなっているのがお判りでしょうか? 裏側のスリットがはっきり見えています。再使用が出来ないこともありませんが、かなり暗いでしょうね。さて、どうしますかね?
ハーフミラーは交換することになりました。特に問題の無い個体ですので、淡々と作業を進めていましたが・・・
この個体は過去にプロによって修理をされていることを頭に入れてくださいね。シャッターユニットのテンションハンマーがグラグラと偏心をして回転しているのです。これは変ですねぇ。と分解をしてみましたら・・アウターに嵌って回転する部分が異常な摩耗をしています。よくよく観察してみると、摩耗ではなく、ヤスリで削られているようです。
ここまでマクロ撮影をするとピンボケです。しかし、回転による摩耗では無いことが分かりますね。私のこの機械に対する認識不足なのか、意味が分からないのですね。これではハンマーの回転がぶれて、結果的にシャッタースピードの制御に悪影響があります。う~ん、解らない。他人様の考えることは解りません。
シャッタースプリングの条数が増えた後期型でも、なお最終に近づくと画像のチャージギヤは、それまでのカシメから真鍮ナットによる組立式となります。しかし、この個体はそのナットを緩めた形跡があって、すでに緩んでいる状態です。それによってグラグラと偏心して回転していたわけです。このナットは一度分解すると緩み易くなるので分解は厳禁です。ナットのスリ割もすでに壊されていて、さても余計なことを・・
チャージ系を分解して洗浄をしたところ。
チャージギヤを組み立ててあります。テンションシャフトは使用による摩耗は線状痕となり、この個体の様にはなりません。下が良品ですが、今回はオーナーさんのご判断でオリジナルを再使用として組立をします。少し余計な時間が掛かりましたので、以後のUPは省略します。
組立は完成。ハーフミラーは交換しています。
FT本体の状態も良いのですが、付属の40mmも素晴らしいと思います。セット販売をされたものでしょうか。38mmや40mmはレンズのカビでコーティングを痛めているものが多数ですが、この個体はきれいです。過去にカビの発生が無かったのでしょう。ただし、ヘリコイドグリスは流化を始めており、絞り羽根に付着しています。すべて清掃をして組み立てます。
#3386XXは1970年1月の製造ですが、多少の下手を打ったところはありましたが、基本的には新品の塗膜状態を維持した貴重な個体だと思います。大切に使用して頂くようにお願いをしたいところです。レンズにはフィルターを装着してくださいね。