tomitaikyoブログ

富退教(富山県退職教職員協議会)事務局からの情報発信です。会員の親睦を中心に教育現場への支援など様々な活動をしています。

日本の格差の実態・・・

2018年09月07日 | 日記

 これは、一昨日(9/5)のNHKマイあさラジオ「社会の見方・私の視点」で、経済アナリストの森永卓郎氏が語ったテーマです。ずばり、「日本の格差の実態」です。

 氏によると、日本は富裕層が劇的に増えて格差が広がっているとのこと。いわゆる億万長者が日本には316万人もいるとのことで、アメリカに次いで世界第2位の国になっているらしいのです。日本にこのような億万長者が生まれる理由の一つが税制度にもありそうです。例えば、以前のような累進課税の比率に戻すことが必要な気がします。このようなことを森永氏も言っていました。(この放送は、10/3まで、NHKオンラインで聞くことが出来ます。)

 また森永氏はアメリカの富裕層との比較も紹介していて、アメリカの富裕層は社会貢献として寄付もたくさんするが、日本の富裕層はそのような寄付もあまりしないということでした。文化が違うということでもありますが・・・。今回の北海道地震などの自然災害には、いち早く寄付など援助の手をさしのべてくれる富裕層があってもよいのでは・・・?と、勝手なことを思ってしまいます。

 この放送の前日(9/3)の同番組では、「アメリカ中間選挙に見るサンダースの遺産」というテーマで国際政治学者の高橋和夫氏が、アメリカのトランプ大統領批判の動きの一つとして話していました。それは、かつて民主党党首選挙に立候補して話題を蒔いたバーニー・サンダースさんが唱えた「民主社会主義」のような言わば“助け合い思想?”の広まりがあるとの話で、何だか森永氏の話と関連し、連続しているような感じでもありました。(この放送は、10/1まで、NHKオンラインで聞くことが出来ます。)

 森永氏と高橋氏のいずれも、現在の格差社会と言われる中産階級の没落を問題視していて、これからの社会の在り方を考える上で一石を投じるものでしょう・・・。(安倍政権は富裕層に対して甘い税制度を政策にしています。果たして、このような税制でよいのか?と疑問をもっていますが・・・。)

 アメリカやヨーロッパでは、このような格差社会への不満を表した行動が社会現象として起こり始めているようです。それなのに日本では全くそのような気配も無い!?高橋氏が指摘したのは、日本で市民レベルのいわゆる「草の根運動」の歴史が無いからとのことでしたが、同時に「草の根」の広まりと深まりを期待したいとのことでした。我々国民は国の政策にもっと目を光らせ、国民として、おかしいものには「おかしい!」と、声を上げていきたいものだと感じました。

 そう言えば、このようなことに通じる裏事情が、やはりNHKの同番組で、8/28に放送された「ポピュリズム政治と世界の経済※竹中平蔵(慶応大名誉教授・東洋大教授)」の話の中にありました。(9/25までNHKオンラインで聞くことが出来ます。)竹中氏によると、世界的にポピュリズム(大衆に迎合し人気を煽ること)の広がりがあり、その背景には社会が経済格差等で2極分化しているからとのことでした。下層の取り残されたと感じている人の不満を吸収する形でポピュリズム政治が横行しだしているようなのです。ポピュリズム政治は、しばらくは大衆の願いに応えてくれそうに見えても、長期的には、むしろ大変な悪化を招くことが想定されるのです。竹中氏は、このような社会の分断現象を根本的に直すような政治が必要と言っています。氏は一つの方法としてベーシックインカム(※一定の所得を全員に配布する制度。数カ国で実験が始まっています。)などを挙げています。しかし、森永さんの言うように累進課税を以前のように戻していけば、格差の解消に向かうはずです。何故そのようなことが出来ないかということが一番の問題だと思うのです。このことを、いつかまた整理してみたいと思います。今夜は、ワイン片手に随分長々と記してしまいました。ちょっと反省!? (土)


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