にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【舞台】いのうえ歌舞伎『シレンとラギ』

2012年05月02日 | STAGE
劇団☆新感線2012年春興行 いのうえ歌舞伎『シレンとラギ』
脚本:中島かずき
演出:いのうえひでのり
出演:藤原竜也。永作博美。高橋克実。古田新太。三宅弘城。北村有起哉。

対立する北と南。しかし南の王ゴダイが北が放った暗殺者シレンにより20年前に毒殺され、勢力の均衡は北に傾いていた。そんなある日、北のキョウゴクにシレンが呼び出される。理由は南の王ゴダイが生きている。再びゴダイ暗殺の命を受けキョウゴクの息子レンと共に南へと潜入するシレン。人を殺すためだけに生きているローラン族のシレン。シレンに憧れを抱き、次第にその思いを強くしてゆくラギ。しかし運命はそれぞれの愛の形を弄ぶ。

物語は重い・・・と言えば重いのかな。でも面白い。いい話だと思います。でも出来ればこれもう少しこなれた後半に観たかった。私が鑑賞したのは幕があいてから1週間なんで、新感線の舞台だとまだまだ序盤で、これからまだまだ変わるだろうなというモノだったんですよね。
そこらへんの話はもう少し後ですることにして、出演者。高橋克実さん。かっこよすぎます。超お得な役ですよ。藤原竜也さんはもう言うことなし。余裕だね。なんなんですかあのカーテンコールの笑顔。板の上の彼はホントにすごい。東京公演まで行くとこの二人もっとすごいことになってそうな気がする。あ、じゅんさんもさすが出来上がってましたねぇ(笑)。でもさすがに物語が重いのでまだちょっと遠慮がちな気もしないではない。北村有起哉さんもいいんだけど地味な役だけにあまり目立たない。でも今後目立ってくる可能性があるような気がする。あ、そうそうサンボさんファンは喜んで!この作品の彼はいい!キャラたってますよ犬だけど(笑)。ただ私が観て感じたのは役者が多すぎ。客演に劇団員。使うコマ多すぎて役がうすくなってる感があるような気がしたな。
で、ここからはネタばれがあるので改行。











シレンとラギの関係は、なんとなく読めた。でもその苦悩がシレンの方が弱いような気がする。やはりここは男性の脚本家、男性の演出家故の越えられないハードルなのかもしれないけど。この物語を悲恋へと導くのがキョウゴクなんだけど、キョウゴクの裏切りの理由がちょっとしんどい。というか娘ミサギに対する近親愛がイマイチ確立してない感じがした。演じる古田さんもまだ試行錯誤中のような気がしないでもない。ここはやはり娘を欲するドロドロな欲情を必死におさえつつ・・・というのを希望。
そういや、今考えたらシレンがゴダイを毒殺してから20年というのが大きなネタばれですよね(笑)。
シレンのゴダイへの思いも微妙。愛さないと殺せないという部分でゴダイへの愛の葛藤も感じられたらまた雰囲気かわっただろうな。そうなるとゴダイのシレンへの思いもそうなっちゃうんですけどね。
とにかくまだまだそれぞれが役に対して大きな振り幅を持ってる感が強かったので、絶対後半の公演の方が面白いと思う。うらやましいぞ東京!(笑)。

-2012.4.30 梅田芸術劇場メインホール-


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