にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【雑記】12時間耐久オフ(笑)

2007年07月31日 | Weblog
長い付き合いのネット仲間が姫と若を連れて来阪、そしてUSJオフ!
ということで、大阪に住んでいながらまだ一度もUSJに行ったことがなかった私はすかさず参加表明。そして行って参りましたよ初USJ。
参加は主賓の母君と姫と若。そして京都より参戦の強者USJガイドとガイド助手(笑)。そしてわたくし大阪在住のおのぼりさんの計6名。
朝9時開門ということで、朝9時USJ門前集合。門前と言えば討入だろうってことで、必要道具を主賓にお訊ねしたところ、手裏剣と言われ、前日まで手裏剣の用意しなければ!と思っていたのですが、当日すっかり忘れておりました。まずったなぁ、落とし所を一つ潰してしまった。大きく反省。

しかし開門前からすごい人だねぇ。一時期USJ危機説が流れていたんだけど、これみる限り大丈夫なんじゃないの?って思う。
入場まで結構待たされちゃいましたが、とりあえず一発目は「スパイダーマン」右も左もわかんない私は、USJガイドについていくだけ。「スパイダーマン」なるアトラクションがどんなものだかもわからず搭乗(笑)。実は乗り物には弱い私・・・(^^; 覚悟もなく乗っちゃったものだから、降りたらちょっぴりフラフラ・・・。そしてそのまま次は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」へ。ここはもう待ち時間が出来ていたため、乗車までに覚悟を決められたので無事クリア(笑)。お次は「バック・ドラフト」USJガイドの指示で前列を確保。熱いし迫力あるし、すごいわ。止まったら死ぬぞ!の勢いで続いて「ミュージカルショー『WICED』鑑賞。エルファバ役の外人さん歌がすごいうまい!なんであなたがこんなところに!と言いたくなるくらいに上手い!グリンダ役の日本人女性とのレベルの差がありすぎてグリンダ役がなんだかかわいそうだったなぁ。オズの魔法使い役の日本人男性も上手かった。で、ここでやっと休憩モードで食事という案が出る。中で食べるより外の方が・・・ということで外に出て、主賓の案で「ババガンプシュリンプ」へ。映画『フォレスト・ガンプ』をテーマにしたシーフード・レストラン。ここも初体験だったんですが、いいですわココ。アメリカン・サイズで量が多くて食べ応えあります。で、シュリンプというだけにエビが美味い!幸せでございました。次はここのエビあてにしてビールが飲みたい!(笑)。
満腹で大満足のまま、昼の部へと突入。まずは長蛇の列をもろともせず、「シュレック」へ。『シュレック1』はレンタルして観たんですが、あまり好きじゃないんですよね。だから2は全然観る気なしで観てないし、今やってる3も絶対に観ない。だからなのか、どうもこれも、まぁよかったな・・・でももういいや。そして「ロックンロール・ショー」へ。サウンドは懐かしいし、歌も踊りもかっこよくって、よかった!とそのノリのまま「ジェラシック・パーク」へ。恐竜すげぇ!冷てぇ!合羽300円たか~い!と楽しんだあとは、「E.T」へ。ま、こんなもんか(笑)。そして日も暮れて、暗い方がしょぼいジョーズがわかり難くっていいんじゃないのってことで「ジョーズ」。ちょうど時間となりました・・・って終わりじゃなくって「ピーターパン」ね。「ピーターパン」の内容よりも、いつあの高いとこ飛ぶんだ?とそればかり気になっていた(笑)。クライマックス「飛んだ!!」すご~い。写真はその時のものです。かなり遠いですが、飛んでるの見えますよね?
閉園時間は21:00。さぁ、ボチボチと思っていたら「9時までに行けば乗れるかも!」という主賓の一声で「スパイダーマン」目指して走る6人。「スパイダーマン」で始まった堪能USJオフは「スパイダーマン」で終了致しました。最後にお土産を物色する皆様を横目に私は店の前のベンチでちょっぴり灰になっておりました(笑)。外に出て「大阪らしいたこ焼きが食べたい」という主賓の御言葉に「大阪たこやきミュージアム」で夕食。そして解散。
初USJ。9:00~21:00の12時間。入園料の元は十分にとった一日で、行くならここまでしなきゃなぁ~と、もう最高にハードだけど楽しい一日でした。参加の皆様お疲れ様!&ありがとうございました!

-2007.7.30 USJ-

追記:「ターミネーター」が抜けているというご指摘をいただきました(笑)。ただ「ジェラシック・パーク」の前だったっけか、後だったっけか・・・。怒涛の勢いだったため、忘れちゃってます(笑)。これからはオフメモつけなくては。

【観劇】『犬顔家の一族の陰謀』

2007年07月29日 | STAGE
劇団新感線2007年夏休みチャンピオン祭り『犬顔家の一族の陰謀』
作・演出:いのうえひでのり。
出演:宮藤官九郎。木野花。勝地涼。古田新太。橋本じゅん。高田聖子。

大財閥犬顔家の当主犬顔助左衛門助介が死去したことにより、その莫大な財産を巡り・・・あぁ!面倒だ。あらすじの基本は『犬神家の一族』です(笑)。やってきた探偵の名は金田真一耕助之介。これ「かねだしんいちこうずけのすけ」と読むそうです。
まだ、公演が残っているのでこれご覧になられる予定の方はお読みにならないで下さいね。ネタばれします・・・。







で、感想。バッカだぜぇ!好きだぁ! なんでもこれネタものってやつだそうで、のっけから『オペラ座の怪人』なんだもんなぁ。『犬神家の一族』だと思ってていきなりコレだったから思いっきりうけた(笑)。『柳生一族の陰謀』に『ドリーム・ガールズ』、『八墓村』『座頭市』。『デスノート』まで!そして明智先生登場!っと・・・明智じゃないのね敗地大五郎(まけちだいごろう)だって。あの「ちゃらららら、ら~ん」ってあの音楽があんなにも何回も聞けるとは!出来ればあの巡査に撃たれたあと「アッハッハハ!」って復活して欲しかった。犬滝神官の橋本じゅんさん、大滝秀治さんやってくれてたんですが、どうもあのメイク今福将雄さんに見えて仕方なかったです。ね、似てませんか?(笑)。
もう、何がどうって話じゃない。とにかく堪能した。こういうの好きだ。でもってその元ネタがわかるとうれしいんだよね。案外こういう舞台って日替わりで結構変わっちゃうとこあるんだろうな。ちなみに仲間を売った鬼さんの飼ってた動物はもぐらだったんですが、これ他の日に観に行かれた方なんだったんでしょう?ここアドリブっぽい気がしたんですけど。

しかし、いくら文庫本が付いてるって言ってもパンフレット2,800は高すぎませんか?(^^; 舞台は一回こっきりなんで買いましたけど・・・高いよ。

-2007.7.29 シアターBRAVA!-

【舞台】第34回俳優祭『白雪姫』

2007年07月28日 | STAGE
第34回俳優祭『白雪姫』2007年5月26日 歌舞伎座 
作・演出:尾上菊五郎。
振付:初代尾上辰之助(三代目松緑)。
美術:市川團十郎。

俳優祭の詳しい説明はコチラ
劇団ダンダンブエノの公演に坂東三津五郎さんが出演なさるということで、ダンダンブエノのサイトからリンクされていた三津五郎さんのサイトに行ったときに初めて、この俳優祭なるものを知ったんですよね。うわぁ~、これ観たいなぁ・・・と思っていたら、なんとNHK教育テレビで放映されるじゃないですか!ってことで早速録画。そして本日鑑賞致しました。
かなり砕けた感じなのかな?と思っていたら、なんとしっかりと歌舞伎じゃないですか・・・と観ていたら・・・どうやら玉三郎(白雪姫)さんが歌舞伎として崩さずにしっかりとやってられただけのようで、それ以外はかなり砕けてます(笑)。
市川團十郎(お妃)さんは、なんだか登場しただけで笑いを誘ってますし、鏡の精役の息子の海老蔵さんは、出てきた時点ですでに笑いをかみ殺している感じで、お父上に翻弄される姿が笑いを誘います。團十郎さん息子で遊んでませんか?(笑)。
『野田版 鼠小僧』を観た時に、歌舞伎の役者さんがこんなにはじけるとは・・・と思ったんですけど、これ見ると皆様こういう素養はしっかりとお持ちなんだと大きく納得。七人の小人・・・じゃない七人の童役の一人がなんと吉右衛門さん。七人の中で一番最後に登場の吉右衛門さんに、私泣きそうになりましたよ。「は・・・長谷川さまぁ~!!・・・な!なんてことをぉ!!!」同じ七人の童の市川左團次さんは全然違和感なく、この人ならこういうのもアリだな。と納得出来たのですが(笑)。
そしてみんなのはじけっぷりを見事に全部吹き飛ばすかのような登場の尾上菊五郎さん。なんなんですか「北千住観音」って・・・(^^; 。「北千住・・・次は南千住~」って。しかもバックの浄瑠璃?義太夫っていうんですか?とにかくマジメに唄われる「さしたる用もなかりせば、次の駅まで・・・」で退場。「お姫さまが死んじゃったぁ~」っていうシーンに北千住観音は用ないでしょう(笑)。
ラストにかっこよく登場の王子、松本幸四郎さん。青いハンカチ持って、白雪姫の美しさにはにかむ。しっかりと現代の二大王子を取り入れるあたり、作・演出は突拍子もない北千住観音を演じる菊五郎さんだけあってさすがですねぇ。
王子に話しかける吉右衛門さんのセリフにニヤリ「おいらによく似たお侍さん・・・」ここでもういっちょ、染五郎さんにも「おいらによく似た・・・」ってやって欲しかったなぁ。やっぱ笑いは三段落ちでしょう(笑)。
でも、まぁ見事に堪能させていただきましたよ。これ過去の公演も観たいなぁ。「俳優祭DVD」なんて出ないかなぁ・・・。


【雑記】天神祭

2007年07月26日 | Weblog
この祭りも関西人のくせに一度も行ったことがなかったので、行ってみた。
まぁ、とにかく人がすごい!それだけ大きなお祭りであることは間違いないんですが、かけ足ながらも先日行った「祇園祭」の方がよかった。
祭りのエリアの広さは同じようなものなんだろうけど、各町会ごとに設置された山鉾の数は、見る場所をそれほど選ばないんですが、どうやら天神祭っていうのは移動するようで、きっちり見物スポットを選んでいないと、今回の私のように非常にしょぼいモノになってしまう。で、有名な花火も少しは見られましたが、あがる位置が低いために、建物にさえぎられてまともに見られなかった。これも花火見物のベストスポットっていうのがあるようですね。
天神祭なんだからとりあえず天満宮!と目指したのが悪かった? でも、まぁ船渡御からあがってきた神輿?が通るの見られたし、牛も見たし、よしとするか(笑)。
写真は人ごみの中、腕をのばしてパシャリとやったために、かなり写り悪いですが、牛です。
しかしこの牛も船乗ってたんでしょうか?イマイチわかってないんですけど・・・(^^;。
そうそう、もひとつわかってないのが、なんで天満宮の家紋が「加賀梅鉢」なんでしょ?やっぱこれは菅原道真公の関係なのかな?どなたかご存じでしたらお教え下さいませ。

【映画】『座頭市血煙り街道』

2007年07月21日 | MOVIE
『座頭市血煙り街道』(1967年/大映)
監督:三隅研次。
出演:勝新太郎。近衛十四郎。高田美和。朝丘雪路。伊藤孝雄。

市はたまたま宿で相部屋になった母子の、病んだ母親の死に目に立ち会う。そしてその母は死に際に、息子の良吉を前原にいる良吉の父親庄吉のもとへ連れて行って欲しいと頼まれる。途中、旅の一座と知り合い道中を共にする市は、そこで一人の浪人赤塚多十郎と知り合う。その後、前原宿へとたどり着いた市は、庄吉が働いていたという窯へ行くが、庄吉は一年ほど前から行方知れずだという。庄吉はやくざの権造一家の賭場に出入りしていたと聞いた市は権造一家を当たるが、そこで市は、再び赤塚と出会う。彼もまた何かを探っていたのだった。やがて市は庄吉が権造の手により軟禁されていることを知り、彼を助け出そうとするが・・・。

座頭市シリーズの中の傑作のひとつらしい。しかし、まぁこの良吉ってガキがなんとも言えず憎らしいんだ(笑)。その憎らしさがまた、かわいくもあるんですけどね。で、この生意気で憎らしいガキと市との関係がいいんだ。市に意地悪したり、わがまま言ったりしながらも、良吉が市に母親の絵だと渡した絵が、市の似顔絵だったというシーンに生意気でかわいげのない良吉の本心が表れていて、うまいなぁ~って思う。そしてその絵を見た庄吉は庄吉で、これはあなただとは言わずに、懐にその絵をしまうんだけど、ここにまた、父親としての嫉妬があるようで、短くさりげないシーンに大きな心の動きを描いていてすごくいい。こういうの三隅監督って上手いですよねぇ。
そしてこの作品の一番の見どころは、勝さんと近衛さんの決闘シーンなんですが、これはホントにマジすごい。時代劇史上屈指の名勝負と言われるのも大きく納得です。日本一の剣劇役者近衛十四郎に真っ向勝負の勝新太郎。もうすごい迫力です。早いし、重厚だし。もうこういう殺陣は二度と出来ないと言われるのも当たり前ですね。
近衛さんの使う刀は他の人のモノより長いと言うのは聞いていたんですが、今まであまり気付かなかったんですよね。ところが、この作品ではその長さがすごくよくわかる。それだけ真剣勝負のリアリティがあるからでしょうね。
それにしてもこの作品の近衛さんかっこいいわぁ。

-2007.7.19 CATV録画-

【映画】『長脇差忠臣蔵』

2007年07月17日 | MOVIE
『長脇差忠臣蔵』(1962年/大映)
監督:渡辺邦男。
出演:市川雷蔵。本郷功次郎。勝新太郎。宇津井健。天知茂。

時は幕末。徳川幕府の威信が揺らぎ始めた頃。遠州の宿では、二俣の藤兵衛が自分の娘を老中老中本多備前守の妾にさし出したことで、元からもっていた十手の威光をさらに振りかざし、「お上の御用」をいいことに、民百姓たちに無理難題を押し付けていた。その横暴を見るに見かねた掛川の次郎吉は、なんとか民百姓の生活が成るようにと老中へと掛け合いに赴くが、勤皇の中村半次郎と気脈を通じていることを、藤兵衛が老中に進言。ただでさえ自分に刃向う次郎吉をよく思っていなかった老中は、詮議もなしにあっさりと打ち首獄門にしてしまう。その上、一家は解散、家も明け渡しさせられることに。親分の無念を晴らそうと決起にはやる若い衆たちをなだめ、一家の大黒柱でもある堀の内の喜三郎は、今はまだその時ではないと、親分の仇討を誓い、一家を解散させる。

面白い。面白すぎる。こんなにもしっかりと忠臣蔵なぞってるとは思いませんでしたよ。忠臣蔵お決まりの物語がシンクロするたんびに爆笑しそうになっちゃったよ。城明け渡しに、義父から仇討をしないなんて!と罵られる勝田新左衛門風なのもあるし、姐さんが、尼さんになっちゃって遥泉院風になってるし、おまけに別れの挨拶にきて、他の一家に世話になることになりました・・・なんて大石さんの行動そのまんま(笑)。もひとつそのまんまなのが、垣見五郎兵衛のシーン。この作品では大前田英五郎が垣見五郎兵衛に見立てられてるんですが、あんたが本物ならそのための書付を持っているはずだと言われ、血判状を見せるのも、まるまる忠臣蔵です。これ脚本書いてる間楽しかっただろうなぁ(笑)。映画としての出来云々は、微妙・・・な感じなんで、名作とは言えないでしょうが、このお遊び精神や良し!って感じですね。
しかし、この作品最初に名和さん登場で「えっ!?なんで?」って思っちゃいましたよ。どうも名和さんって東映!ってイメージなんで、大映作品で見る名和さん、なんか不思議でした。あ、あと討入人数が50人くらい・・・というアバウトなのが、妙に私のツボに入ってしまった。最後の人数さすがに数えてないんですが、案外しっかり47人にしてたんじゃないかな?今後、CATVか何かで放映されるようなことがあったら、しっかり録画して数えてみたいものです。

-2007.7.16 京都みなみ会館-

【雑記】祇園祭

2007年07月16日 | Weblog
本日、京都みなみ会館で『長脇差忠臣蔵』が上映されるので観に行ってきた。本来ならさすがに京都までは・・・と躊躇するのですが、今は祇園祭の最中。ってことで、祇園祭には一度も行ったことないもので、映画観終わってからプラプラしようってことで、出かけることにした。
上映時間よりかなり早くついたので、劇場ロビーで本を読みながら時間をつぶしていたのですが、上映時間が近くなると、結構人がやってくる。しかも・・・「あら、お久しぶり」だとか「こんにちは」などという親しげな会話がやたら耳に入ってくる。やっぱ雷蔵さん人気はすごいわ。雷蔵ファンなお友達の皆様なんでしょうねぇ。そういう人たちを横目で見つつ、忠臣蔵がモチーフにされてるっていう映画への興味と、天知茂さん目当てでこの作品を観に来てるってのは、ここでは邪道か?そんなの私だけだよなぁ~と思いつつ開場を待つ。そして開場され中に入り一瞬戸惑う。だって普通劇場って前へ行くほど低くなってて後ろが高いっていう勾配じゃないですか。それなのにここは前へ行くほど高い。へぇ~・・・こんな劇場初めてかも。あぁ、だからスクリーンの位置も高いんだ・・・などと思って上映開始を待っていると、前の座席に座ろうとしている人たちは、なんとGWの「昭和と茂を思う会」でご一緒された方たちじゃないですか。声をかけようかどうしようかと迷っていたらうまい具合に目があい「あぁ~」「こんにちは」まさか、ロビーで散々聞かされた挨拶を自分がココでするとは思わなかった(笑)。これで天知さん目的でこの映画を観にきたのは私一人ではなくなった(笑)。
その後、一人で祇園祭プラプラの予定が、同行者が出来て、一緒にプラプラ。列車の時間があったので、そんなにゆっくりとはしていられなかったのですが、初祇園祭楽しかったですよ。人もいっぱいだけど、屋台もいっぱい。それに山鉾の提灯が灯ったらきれいだろうなぁ・・・ってことで来年は、ちょっと時間作ってゆっくりと来たいですね。

【本】『前巷説百物語』

2007年07月15日 | BOOK
『前巷説百物語』/京極夏彦
小股潜りの又市が、御行となる前の物語。
損料屋。主に寝具や衣装を貸す、貸蒲団屋や貸衣裳屋のような商売で、貸して品物が傷んだ分の損した料金を頂くということで損料屋と呼ぶ。そしてその損料屋のゑんま屋では、裏稼業として人が被った損を買い取っていた。ひょんなことから、その損料屋と知り合った又市は、彼らの裏稼業の損料仕事を引き受けることになるが・・・。

損料屋。なんかいいですねぇこの名前。昔のこういう呼び名って粋ですよね。そして人死にが出るような図面は引きたくないと言い切る若くて青い又市がいいな。「かみなり」の章での「泣き乍ら帳尻合わせるばかりが人の道じゃねえ。騙して賺して謀って、夢ェみさせてやることだって出来るじゃねぇか。神や仏ってな、その夢なんだろが。神も仏もねぇ世なら、化け物でもなんでも構いやしねぇ。所詮この世は嘘っ八だ。嘘と承知で収められねぇものかよぅ」このセリフがいい!
又市が御行となる経緯は、あまりにも悲しい物語だけど、出来ればそこまで行きつかないで、損料屋の裏稼業もっと痛快に読みたかった。この巷説のシリーズで小股潜りの又市さんに惚れちゃってるんですが、この又市さんよりも私をときめかせた人が御一人(笑)。浪人の山崎寅之助。浪人と言えば武士なんだけども、刀を差していない。そして飄々としながらも、腕は立つ。しかも素手で相手に向かいあっさりと相手の得物を奪い、それでとどめを刺す。あぁ・・・山崎さんのスピンオフが読みたい。
でもこの巷説シリーズのキャラはみんないいなぁ。事触れの治平さんも好きなんですよねぇ。久瀬棠庵もいいなぁ・・・この先生が百介につながるんですね。
なんだかもう一回『巷説百物語』から読みたくなってきた。

【観劇】劇団ダンダンブエノ 双六公演『砂利』

2007年07月14日 | STAGE
劇団ダンダンブエノ 双六公演『砂利』
作:本谷有希子。
演出:倉持裕
出演:坂東三津五郎。田中美里。片桐はいり。酒井敏也。山西惇。近藤芳正。

寝たきりの父親を一人で看護し看取った蓮見田は、父の死後虚脱状態となり、しかも子供の頃にいじめた同級生が復讐にやってくると毎日を怯えて暮らしていた。そんな蓮見田に本当に愛されてるの?という不審を抱きながらも、必死に寄り添う身重の恋人有里。父の面倒を兄に押し付けてしまった罪悪感から、実家に戻りひたすら懸命に兄の世話をする弟の孝生。肺疾患の療養のために蓮見田家に居候している戸所。そして蓮見田家の敷地に入りこんできた大事そうに抱えた箱をとにかくどこかに隠そうとする小森橋。どこか不安定だけど妙なバランスをとっている5人の元に、有里の姉際(キワ)がやってくる。しかもその際こそが蓮見田が復讐にやってくると怯えていた同級生だった。

この作品を観る前から、このタイトル『砂利』っていうのが、なんとも不思議だった。何なんだろう?って思ってたら、幕があきいきなりジャラジャラという砂利の音。しかも、この砂利は主人公蓮見田が侵入者がやってきたらすぐにわかるようにと、敷いたもの。なるほどぉ~これかぁ・・・と思いながらお芝居を観ていると、もしかしてこういう意味もあるのかな・・・と思いだす。誰かが来たらわかるように・・・この登場人物たちも自分の心のまわりにもしかしたら砂利を敷いているのかもしれないと。だから『砂利』なんだと。そしてこの砂利っていうのは、誰かがきたら・・・っていうだけではなく、自分はココにいますよぉ!っていう意味もあるのかも。舞台上の登場人物たちは、確かに普通ではない。でもそれはお芝居というものの中だからデフォルメされているだけで、微妙なラインで自分に被ってくるような気がする。深いなぁ。それがコメディタッチになってるから、面白くってだれることなく終わったのですが、最後の到達地点がイマイチ私には、わかりにくかった(苦笑)。丸く納まったのかな?でもああなって、こうなって、どういう訳で納まったんだろう?深読み出来ない私にはわからない。深くて面白い作品でしたが、出来ればもう少し噛み砕いてご説明いただきたかった(笑)。

しかし今回はさすがに客層が不思議だった(笑)。和装のご婦人たちがチョコチョコ見受けられて、一目で「ああ、三津五郎さんの御贔屓さんね」とわかるものの、こういう公演で、あの方々の存在というのは、やはり不思議としか見えない。(^^;
おまけに途中、思いっきり三津五郎さんがはじけちゃうシーンがあって(アフロにゴールドパンツですからねぇ・・・)、このシーン、あの方々はどうご覧になったのか?に興味があります(笑)。「わたくしの三津五郎さまがぁ~・・・ガラガラガラ・・・」とイメージが崩れ落ち立ち直れなくなってたりしないといいのですが。ま、ちょっぴりテレを残してらしたので、そこまで崩れはしないでしょうけどね。

-2007.7.11 兵庫県立芸術文化センター・中ホール-



【雑記】新潮文庫の100冊(他人の褌)

2007年07月11日 | Weblog
「他人の褌」ネタなんですが、
新潮文庫の100冊
ぼのぼのさんがやってたんで、面白そうだから自分もこの100冊の中で読んだことあるのアップしてみました。
100冊もあるのに、悲しいかな全15冊・・・(^^;

『悲しみよこんにちは』 フランソワーズ・サガン
『かもめのジョナサン』 リチャード・バック
『蜘蛛の糸・杜子春』 芥川龍之介
『塩狩峠』 三浦綾子
『智恵子抄』 高村光太郎
『二十四の瞳』 壷井栄
『不思議の国のアリス』 ルイス・キャロル
『雪国』 川端康成
『老人と海』 アーネスト・ヘミングウェイ
『坊ちゃん』 夏目漱石
『黒い雨』 井伏鱒二
『星の王子さま』 サン=テグジュペリ

ここまでは学生時代に読んだもの。
なかなか文学少女っぽいじゃないですか(笑)。って大抵このあたりはみんな学生時代には読んでるんでしょうね。

『火車』宮部みゆき
『博士の愛した数式』 小川洋子
『燃えよ剣』 司馬遼太郎

で、こちらは大人になってから。

新潮文庫の「YONDA?クラブ」の景品欲しさに、結構新潮文庫読んでるんですけどねぇ・・・100分の15か。
確か今も2冊読んだらブックカバーがもらえるとかやってて、新潮文庫2冊買おうかなぁ~なんて思ってたりします。以前も1個もらったんですけどね・・・(^^;