にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

更新のお知らせ

2007年06月22日 | Weblog
またまた長いこと放置していた本館の更新を致しました。
こちらにもアップした『女王蜂の逆襲』『妖刀物語 花の吉原百人斬り』の2本の感想と『緋牡丹博徒 一宿一飯』『破壊』の旧作。
劇場鑑賞作品『しゃべれども しゃべれども』『バベル』『ツォツィ』『あるいは裏切りという名の犬』『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE ~総統は二度死ぬ~』『ロッキー・ザ・ファイナル』とインド映画『ナヴァラサ』
そして貶しモードで久々にダイナマイトマークがついてしまった『パッチギ!LOVE & PEACE』 の感想をアップ致しました。
それにしても溜めすぎですな。(^^;

【観劇】『場所と思い出』

2007年06月14日 | STAGE
『場所と思い出』
作:別役実。
演出:松本修。
出演:安達朋子。木全晶子。和田友紀。孫高宏。福島栄一。松本修。

見知らぬ町にやってきたセールスマン。一人の女にバス停まで案内してもらったことで、その女の妙なペースに巻き込まれていく。そしてそこにもう一人の女がやってきて、そこにまた不思議な男女がやってくる。いつまで待ってもやってこないバス。三人の女と一人の男に翻弄されるセールスマン。

日本に不条理劇を確立させたと言っても過言ではないという別役実作品。観ておいて損はないということで、行ってきた。
「なんじゃこりゃ?」いや、面白くないわけではない。1時間20分という短い作品なんだけど、全然だれることもなく、あれあれ?って言う間に終わってしまったという感じだ。だけど、これは一体どう言ったらいいものか・・・。不条理劇・・・ああ、そういうことなのね、と。観終わって思わず苦笑い。そうなんですよ、私こういうの苦手だったんだ(笑)。そんなつもりじゃなかったのに・・・自分の意思とは関係なく、流されていく・・・所詮、人の世はままならない。わかっちゃいるからこそ、そういうのを描かれちゃうとなんとも口の中がジャリジャリとするような、気持ちの悪さが残ってしまって、ダメなんですよねぇ。(^^;
それでも、こういう物語でそういうのを描くっていうのは、すごいなと思う。この発想は一体どこから出てくるんだろう?とりあえず一度は観ておいてよかったなとは思いますけどね。でも、もういいや(笑)。

-2007.6.14 ピッコロシアター大ホール-

【本】『巷説 天保水滸伝』

2007年06月11日 | BOOK
『巷説 天保水滸伝』山口瞳

以前からこの「天保水滸伝」というのが気になっていた。『座頭市物語』や『半身のお紺』などのように平手造酒が出てくると必ず土台はこの飯岡の助五郎と笹川の繁蔵が絡む天保水滸伝ですしね。一体どんな物語なんだろう?と思ってたところへ先日観た『関の弥太っぺ』でも助五郎と繁蔵の大喧嘩が出てくる。ますます気になる!って思ってネットで調べると、なんでも大元は浪曲だとか・・・。しかも結構長いようなんですよね。面白そうだなぁ、聞きたいよなぁ~と思いつつも、さすがにコレは買えない。(^^; という時にこの本の存在を知る。で、早速購入して読んだんですが・・・。最初は飯岡の港がどこにあってとか、「もく星号」の墜落がどうこうとかってことが書かれてるんで、もしかしてこれ買ったのは失敗だったか?って気になる。本来悪役としてしか描かれていない飯岡の助五郎は本当に悪役か?っていうスタンスで描きたいってことを書きたかったようですね。案外、その序章部分すっとばしてもよかったかも・・・(笑)。
物語は飯岡の助五郎と笹川の繁蔵の若いころから、いっぱしの親分になるまでと、二人の出会い。そして仲違いまでが描かれている。つまり私が知りたかった大筋の物語がないんですよねぇ。いや、これはこれで面白かったんですよ。でも、読みたい、聞きたい、知りたいって思った『天保水滸伝』の触りだけを知ったって感じですね。(^^; まぁ、これだけ長い物語一冊では無理なんでしょうねぇ。
『天保水滸伝』は結構映画にもなってるようですが、レンタルには置いてないしなぁ。その映画を見れたって、どの部分を描いているかによってこの長い物語のすべてがわかるわけじゃないしなぁ・・・。
誰かこの浪曲持ってるから貸してあげるよ。なんて人いないかな?(笑)。

【観劇】『藪原検校』

2007年06月08日 | STAGE
『藪原検校』
作:井上ひさし。
演出:蜷川幸雄。
出演:古田新太。田中裕子。壤晴彦。段田安則。六平直政。他。
江戸中期の塩釜の地。小悪党の魚売り七兵衛と醜女だが気立てのよいお志保との間に一人の男の子が生まれる。しかし、お志保と世帯を持ち改心したはずの七兵衛がお産の費用欲しさに行きずりの座頭を殺したことが巡る因果となったのかその子も盲だった。その事実に苦悩し七兵衛は自害。その子は塩釜の座頭・琴の市に預けられ、杉の市という名をもらう。手癖が悪く手が早い杉の市は、十三才で女を知り、師匠の女房にまで手を出し、やがて悪事の限りを尽し、藪原検校にまでのぼりつめるが・・・。

いきなり津軽三味線のような奏法で鳴り響くギターの音。えぇ!ギターでこういう音、奏法が出来るんだ!すげぇ~!としばし呆然となる。そして始まる舞台。なんて濃厚な作品なんだ。まず出ているメンバーが濃い!で、物語がこれまた濃い!稀代の悪党藪原検校のピカレスクロマン。エロいし、ラストはエグい!(笑)。すごいわコレ。素人目の私には『天保十二年のシェイクスピア』の方がいいようには思うんですけどね、でもこれはこれですごい。この作品では役者の底力というか、どうだこらぁ!これがプロだぜ!っていうようなものを突き付けられたような気がする。古田さんの「早物語」もすごいけど(なんでも台本12ページだそうです)、出ずっぱりの語り手、壤晴彦さんがすごいわ。物語の進行役なんで決して目立たないんだけど、この人のうまさがなければこの作品成り立たないんじゃないでしょうかね。そつがないし、無理がない。極めつけ声がいい。
やっぱり舞台っていいですねぇ。こうして生で役者の力をまざまざと見せつけられるんですから。真剣勝負の面白さ・・・ですかね。

-2007.6.7 シアターBRAVA!-

【雑記】新世界国際劇場

2007年06月05日 | Weblog
6月4日。とうとう禁断の地に足を踏み入れてしまいました。
ソル・ギョング ファンの友人にここで『力道山』やってるよと教えたのがきっかけで、その後彼女は何度かこの劇場を訪れているそうで、たばこの煙さえ我慢すれば、別に大丈夫だとのお言葉で、見逃していた『あるいは裏切りという名の犬』を観に行くことに・・・。
さすがに一人では・・・ともう一人の友人と観に行くことにしたんですが、なんと仕事の都合で上映時間ギリギリになりそうだから、先に入っていて欲しいと朝メールが届く。まずこの劇場に一人で踏み込まなくてはならない!数年前ならこの界隈をいくら昼間でも一人でウロウロなんて考えられなかったんですが、今ではすっかり小きれいに明るくなってるんですよねぇ・・・とは言ってもさすがにこの劇場はちょっと筋を入ったところなんで、なんだか昔の雰囲気。上映開始は16:20だったんですが、劇場前に到着したのは16:00。さすがにすぐには入れず劇場の前でしばし時間をつぶしているつもりが、なんだか余計に変な奴状態になってしまっていた。なんたって、上映が終わってぞろぞろおじさんたち出てきて、なんでこんな奴がここに?ってな視線を感じる。そらそうだよねぇ、この劇場の地下では成人映画やってて、どうやらその出てきたおじさんたちそっちの劇場から出てきたみたいなんだもん。(^^; これはこちらより、おじさんたちの方が嫌だっただろうなぁ・・・(苦笑)。
とりあえず15分になったので劇場へ。劇場前の券売機でチケットを買って入場。ロビーは狭いものの劇場の中はまずまず広い。そして・・・昭和だぁ~!!(笑)。まぁ、なんて懐かしい座席だ。広告の入った白いビニールのカバーのかかった座席。おまけにドリンクホルダーなんてしゃれたものもなし。そして固い(笑)。でも思ってたよりも観客は多くて、思ってたよりきれいだった。上映と同時に友人が入ってきたので二人で鑑賞ってことになったんですが、ココ一人でもOKですよ。全然大丈夫。場内明るいですしね。ただ今後もココ行くか?と聞かれたら私は微妙(笑)。
というのも音が小さいんですよ。小さい上にやたらバタバタと観客が出入りしてうるさいもんだから、気分としたら家の外で工事してる時に家の中でDVDを見ている感じ。もう少し音が大きければ、雑音があろうと、たばこ吸われようと、見逃した映画があればココに行こうって思えるんですけどねぇ。
でも映画のラインナップはなかなかいいですよ。
新世界国際劇場