にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

『戦火の中へ』

2011年02月23日 | MOVIE
『戦火の中へ』71 INTO THE FIRE(2010年/韓国)
監督:イ・ジェハン。
出演:チェ・スンヒョン。クォン・サンウ。チャ・スンウォン。キム・スンウ。

1950年北朝鮮の奇襲により勃発した朝鮮戦争は、首都ソウルが陥落し勢いに乗る北朝鮮軍に対し敗走を続ける韓国軍は最後の砦となる洛東江をなんとしても死守しなければいけなかった。そこで軍司令部のある浦項に駐留する部隊も洛東江を目指し進撃することとなり、浦項の守備は戦闘経験がほとんどない71名の学徒兵たちが任せられることになる。

戦闘経験があるからというだけで、リーダーに任命されるオ・ジャンボムの目がすごくいい。まっすぐで純粋で・・・。オ・ジャンボム役にぴったりですね。人気アイドルグループBIGBANGの子らしい・・・日本で言うとニノか(笑)。そういえばあの目つきはニノに似てるかな・・・。日本でも学徒出陣なんてのがありましたが、こちらの方が年齢的には若いようで、本当に子供子供していて、なんで彼らが戦場にいるのか?がすごく不思議でした。頼りなくて、おまけに変にはしゃいで・・・彼らが本当に戦闘になって戦えるのか?予告編で見た戦いに挑んでいく彼らの姿と全然リンクしなくって、どうなるの?と妙な気分で見ていた。唯一納得出来るのがオ・ジャンボムとあと二人のサブリーダー。戦闘を経験しなければわからない・・・という描写はわからなくもないんですが、なんかちょっと極端すぎるような気はしましたね。不良のガプチョの存在と行動はなんとなくわかるような気がしますが、ガプチョの仲間のあのデブはいらんでしょう。ま、こういう作品にありがちな絶対最初に死ぬぜあのバカ・・・なキャラってことなんだろうけど、あいつのシーンカットした方が映画のしまりがよくなるような気がします。ま、私が個人的にデブのバカが嫌いだから余計にムカついたのかもしれませんが・・・(^-^;
なんか気に入らなかったの?って感じの感想になってしまってますが、決して悪い作品ではないし、ラストにはグッときましたし、オ・ジャンボムの行動、母への手紙なんてすごくいいと思います。
でも、なんか私には喉の通りが悪いというか、私が感動するには、なんかこう・・・すっきりしないんですよねぇ。やはりデブのバカが引っかかっているんでしょうか(苦笑)。

-2011.2.22 MOVIX堺-

『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』

2011年02月18日 | MOVIE
『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』(2011/日本)
監督:平山秀幸。
出演:竹野内豊。唐沢寿明。井上真央。山田孝之。中嶋朋子。

太平洋戦争末期。当時日本の統治下にあり戦線として主要であったサイパン島を死守することは日本軍にとって最重要課題であった。しかし、戦況は悪化。日本軍はサイパン死守を諦め、サイパン守備隊には玉砕命令が下っていた。幹部たちは悉く自決し、玉砕へと行軍した大場栄大尉率いる陸軍歩兵第18連隊だったが、大場は九死に一生を得る。そして生き残った兵たちと民間人を守りながら最後までアメリカ軍と戦い続ける。

日本の戦争映画は基本的に暗い。というのが私の感想なんですが、この作品にはその暗さがない。やはり原作が大場大尉を敵ながら尊敬した米兵が書いたものだからなのでしょうか。アメリカ軍の立場、日本兵の考え方。そのどちらもをうまく描いている作品だなぁ。と思います。嫌みな偏りがないんですよね。竹野内豊さんって器用な俳優さんじゃないんですよね。ストレートで小技のない人。それがこの大場大尉にうまくはまってるって感じがしました。
でも何よりも素敵だったのが唐沢寿明さん扮する堀内一等兵。なんでも彼も実在の人物で堀内今朝松一等兵。サイパンタイガーと呼ばれ米軍から恐れられていた人らしい。ぜひとも堀内今朝松一等兵で検索してみて下さい。私は申し訳ないが大場大尉よりも彼堀内一等兵が主役の物語が見たい!って思っちゃいました。(^-^;
ま、彼を主役にすると『独立愚連隊』っぽくなってしまうかも・・・ですが(笑)。
決してヒーロー然とした主人公ではない。だからある意味地味な作品であると言えるかもしれません。でも、その地味さが、堅実でいい作品たらしめてるんじゃないかな。そんな気のする作品でした。

-2011.2.17 MOVIX堺-

『毎日かあさん』

2011年02月15日 | MOVIE
『毎日かあさん』(2011/日本)
監督:小林聖太郎。
原作:西原理恵子。
出演:小泉今日子。永瀬正敏。矢部光祐。小西舞優。正司照枝。古田新太。

人気漫画家のサイバラエリコは6歳になるブンジ、4歳のフミ、二人の子供とちょっと子供を見て欲しいと頼み、四国の田舎から出てきてもらい、そのまま延々と家のことをやってもらっている母トシエ・・・と一番の問題児、元戦場カメラマンでそのためにアルコール依存症に陥ってしまった夫カモシダユタカと5人で暮らしていた。生活はすべてエリコのペンにかかり、やんちゃ盛りの子供に、何度も酒での失敗を繰り返し、体も酒で壊してしまっているのに口先だけの断酒宣言を繰り返す夫。大騒ぎの日常・・・コミカルに描かれる日々。

幸せってなんだっけ?ふとそんな気にさせられる。自分の好きなことが生活の糧になって、忙しく慌ただしいながらも、食うに困らず、愛らしく、愛おしく・・・それでもやはりまだまだ予測不可能な怪獣2匹に翻弄されながらも、笑って暮らせる日々。きっと幸せだろう・・・。しかしかつて愛した人は、アルコール依存症に陥り、子供以上に手がかかり予測不能で、酔って暴れることも・・・。幸せであろう日々に加味される世間的に見ればかなり苦みのある不幸せ。それでもサイバラエリコは笑う。笑い飛ばす。だからこそカモシダユタカの悲しみが増す。その悲しみを知っているからこそサイバラは笑い飛ばすのかもしれない。幸せって、満たされる喜びではなく、笑って送れる日々のことを言うのかもしれない。みんなで笑って送れる日々のために悲しみを堪え必死に乗り越えたカモシダ。潰れなかった彼はやはりサイバラが最高に愛した人だったからなのだろう。日々のありふれた風景を写真に残すカモシダ。彼の姿に涙が溢れて仕方なかった。エンドロールに流れる『ケサラ~CHE SARA~』私の好きな木村充揮さんの歌声だったから、余計に心に滲みた。カモシダとしてシャッターを押した永瀬正敏さんの写真が映し出される。なんて素敵な写真なんだろう・・・。あのシャッターを押す永瀬正敏さんはカモシダを演じていたのではなくカモシダになっていたのかもしれない。

-2011.2.13 MOVIX堺-

『RED -レッド-』

2011年02月07日 | MOVIE
『RED-レッド-』RED(2010/米)
監督:ロベルト・シュベンケ。
出演:ブルース・ウィリス。モーガン・フリーマン。ジョン・マルコヴィッチ。ヘレン・ミレン。

今では一人静かに年金暮らしをする元CIA工作員のフランク。年金送付担当のサラと電話で話すことだけを楽しみに生活していた。ところがある日何者かが彼の家を襲撃。あっさりと襲撃をかわした彼は、電話でのやりとりからサラが狙われる可能性があると感じ、訳がわからないまま怯えるサラを誘拐同然で連れ出し、かつての仲間の元へと急ぐ。元上司ジョーと同僚マーヴィンの調べで彼を狙ったのはCIAで過去グアテマラでの特殊任務が絡んでいると判明。そして彼らとCIAとの攻防が始まる。

Retired(引退した)Extremely(超)Dangerous(危険人物)REDと呼ばれるとんでもないジイさんたちを本気にさせてしまったCIA。もう最高にすごいよ。老人ホームでテレビを直させるフリをしてスタッフのお尻を愛でるモーガン・フリーマン。なんてお茶目なんだ。ブルース・ウィリスは年はとっても相変わらずのやんちゃなタフガイぶり。そしてジョン・マルコヴィッチ!最高だぁ!あのいっちゃってる感は見事。それなのに銃を構え飛んでくるバズーカ砲にドンピシャな一発!かっこええ!女王陛下だったのに!あの気品溢れる雰囲気はそのままなのに!機関銃ぶっ放すヘレン・ミレン!終始顔がにやけっぱなしの111分。もう物語に細かいこと言いっこなしね。とにかく派手でかっこよくって、爽快で面白い!オヤジ好きをピンポイント攻撃するような作品だ!(笑)。ピンクの豚を抱えるマルコヴィッチ。金髪ロン毛の女装のマルコヴィッチ。マルコヴィッチを堪能するにもすばらしい作品だ(笑)。

-2011.2.7 MOVIX堺-

『キック・アス』

2011年02月04日 | MOVIE
『キック・アス』KICK-ASS(2010年/米・英)
監督:マシュー・ヴォーン
出演:アーロン・ジョンソン。クロエ・グレース・モレッツ。ニコラス・ケイジ。

スーパーヒーローに憧れる強くもかっこよくもない普通の少年デイブは、ネットでヒーロースーツを購入。ある日それを着て密かに活動を始める。しかしあっさり暴漢に襲われ、あげくに車に轢かれ病院送りとなるも、おかげで何カ所もの骨折を金属で補強することとなり、痛みには強い体となる・・・しかし弱いことには変わりがなかった。それでもヒーローとしての活動をやめないデイブの危機にビッグ・ダディとヒット・ガールと名乗るヒーロースーツを着た二人が現れる。やがて二人と犯罪組織との戦いに巻き込まれてしまうキック・アス。

劇場のフロアでこの作品の予告編を見て、すごく気になった。なんて面白そうなんだ。そしてネットでの評判もいい。これを見逃す訳にはいかないだろうと、なんとか時間をみつけて劇場へ。面白い!いいよコレ。主人公のオナニーシーンに腕もげたり、体がブシューって吹っ飛んだりの残酷シーン。これ必要ですか?な描写が織り込まれてますが、なんかそのゲスさがまたいい!(笑)。しかも予告編で私この作品は、ちょいとおバカなアクションヒーロー映画かと思ってたんですよね。ところが!・・・なんともまともな復讐譚。ビッグ・ダディに扮するニコラス・ケイジがいい味出してるし、ヒット・ガールの動きが最高。終始ダサかった主人公デイブ。でも、ラストのキック・アスの覆面を取ったときのデイブの顔がいいんだ。かっこいい。しかし、これで2が作られたら・・・『スパイダーマン』だな(笑)。キック・アスとヒット・ガールのコンビものも見たい気はするんですけどね。そうそう、この作品、音楽もいいんだ。思わずサントラ買っちゃったよ。

-2011.2.1 テアトル梅田-