にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【展覧会】『大阪コレクションズ』

2007年01月29日 | Weblog
本日、朝日新聞のアスパラクラブの特別招待で国立国際美術館で開催されている、大阪にある美術館にそれぞれ所蔵されている作品を集めた『夢の美術館 大阪コレクションズ』に行ってきました。
まず、はじめて訪れた国立国際美術館にびっくり。なんじゃこの建物は?普通の形じゃダメだったのだろうか?美術館・・・ねぇ。気を取り直し中に入りそこでまたなんじゃこりゃ?そのまま中入って違うとこ行っちゃったじゃないか。で、よく見ると、あ・・・B3ね。広々とした空間!ってのを狙ったのかどうかはしりませんが、展示室は普通の美術館と一緒でした。やはり美術館っていうのは古めかしく、重厚な趣のある方が私は好きだな。って大阪市立美術館と京都市美術館しか知らないけど。

展覧会の方は、残念ながら私にはいいんだか悪いんだかわからなかった(爆)。
1950年以降の作品が多く、美術に造詣のない私には、何がなんだかさっぱり?っていうのが正直な感想です。
私のような美術に疎い人間には、有名どころの展覧会の方が向いてるようですね。ダダだとかキュピズムだとか言われたってわかんないですもん!
セザンヌの『宴の準備』モネの『クルーズ川の岩場』モディリアーニの『髪をほどいた横たわる裸婦』あたりはフムフムと観られたんですが・・・ねぇ。
マルセル・デュシャンの『L.H.O.O.Q』があり、解説を読むとダダイズムの人だという・・・なるほど・・・でも、なんかどっかで名前聞いたことあるような・・・と家に帰り調べてみると。あ~あ!!便器飾った人なのね、この人が。と、こんな人間が観に行っていたのである。ごめんよ、たくさんの作品たち。
あと有名どころの作品は・・・って私が名前を知っているってことね。本当はみんな有名なんだろうけど。ピカソの『ポスターのある風景』ダリの『幽霊と幻影』ウォーホルの『4フィートの花』『マリリン』バスキアの『無題』
あと全然知らなかったんですが、チャック・クロースの『ジョー』にはびっくりしたなぁ。「ハイパー・リアリズム」って言うんですね。こんなの描けるんですねぇ。まぁ写真っていうのも細かい点の集まりだから描けなくはないんでしょうが、すごいわ。でもこの絵は買って飾りたいとは思わないな・・・(^^;)。飾りたいって人いるんでしょうかね?
あ、なぜだか同時に開催されている『ピカソの版画と陶芸』も観ることが出来たのでそちらも観賞。実はピカソも有名だけど私にはわからないんですよねぇ。(^^;) で、ふ~ん・・・とグルグル観ていると一人の男性が係りの人に「これは全部一人の人のモノなの?」って聞いていてその答えが「そうです」だって。個人がこれだけ所蔵してるなんて!?すごいなぁ~・・・でも普段この作品たちはどこでどうしてるんだろう?これ全部家に飾ってる・・・わけないよねぇ。

・・・と猫に小判な観賞の一日でした。
あっ、猫で思い出した。この展覧会で、この展覧会に全く関係のない『名画にしのびこんだ猫』という本(絵本みたい)を買ってしまった。そして読んだ。ふざけた本だぜ(笑)。


本館更新のお知らせ

2007年01月27日 | Weblog
本館更新致しました。
こちらにもアップしました旧作『恐怖のカービン銃』『暁の非常線』『男の勝負』『昭和残侠伝 唐獅子仁義』『傷だらけの人生』『傷だらけの人生 古い奴でござんす』の移行と劇場鑑賞作品『それでもボクはやってない』『王の男』『007 カジノ・ロワイヤル』3本の感想をアップしました。

結局こちらですべてを書けないでいる。(^^;)

【映画】『傷だらけの人生』

2007年01月20日 | MOVIE
『傷だらけの人生』(1971年/東映)
監督:小沢茂弘。
出演:鶴田浩二。若山富三郎。待田京介。遠藤辰雄。天津敏。

大阪天満にある大聖寺一家の二代目が死亡したことで跡目は二代目の遺言により代貸の半田に決定した。ところが、以前から二代目の女房おしまに思いを寄せていた半田は、二代目の四十九日も済ませていないのに無理矢理おしまに言い寄ろうとしたことで大聖寺一家分家の三橋に刺されてしまう。この不始末で半田は破門。大聖寺の跡目は三橋が継ぐことになるが、半田を三代目に押し上げ、最終的には大聖寺一家の納める賭場を我が物にしようと企んでいた堂本組組長は、大聖寺一家に賭場荒しを送り込んだり手の込んだいやがらせを仕掛けてきた。三橋が釈放されるまでの間大聖寺一家を任されていた三橋の兄弟分である扇山一家大島組の大島は堂本組との出入りを決心するが・・・。

有名な鶴田浩二さんの曲『傷だらけの人生』がこの映画の主題歌でヒットしたのではなく、歌がヒットしたことで、その歌にあわせてこの作品が作られたそうなのですが、いいですわこの作品「筋の通らぬことばかり・・・」まさしくこの歌詞通りの作品です。遠藤さんが、もうあんたどこまで悪い奴やねん!っとムカツクくらいに「腐れ外道」を演じておられます(笑)。ここまで悪を通したら見事ですね。同じく悪役でよくお顔を拝見する天津敏さん・・・というよりも私の中では『水戸黄門』第5部での鉄羅漢玄竜という『水戸黄門』シリーズ中最強という敵役のイメージがこってりとついているのですが、その天津敏さんが何とも情けない悪党に見えるくらい(というかちょっぴり情けないのですが)すごい(笑)。一人飛び道具使うなんてのも悪役の極みです。なんでもこの作品ラストの血飛沫がすごくってテレビ放映されたときはセピアになってたそうなんですが、確かに鶴田浩二さん血まみれ。撃たれて斬られてヨロヨロになりながらも突き進んでいく様は無茶苦茶かっこいいです。物語の流れも面白く、なかなかに見応えのある渋い作品でした。

-2007.1.19 CATV録画-


『傷だらけの人生 古い奴でござんす』(1971年/東映)
監督:小沢茂弘。
出演:鶴田浩二。若山富三郎。待田京介。天知茂。浜木綿子。

昭和6年。大阪飛田の縄張りの拡張を計ろうとしていた石切一家は軍部と繋がり、分家の大西組を使い、富士上一家のシマウチに横車を押していた。しかし事を大きくしてはと大観進一家の若頭大西栄次郎が、大西組組長大西竜三の実兄でもあることから仲裁をかってでて、一時は事は治まるものの、軍部からの圧力で飛田を手中にしなくてはならない石切はまたしても大西組に富士上一家のシマウチで事を起こさせる。親と仰ぐ親分に逆らうことは出来ない竜三の立場を知らない栄次郎は、自らの手で竜三を斬る決心で竜三を呼び出し竜三もそのつもりで栄次郎と相対するが・・・。

実は天知さんが出てるもんだから『傷だらけの人生』よりも先にこっちを見てしまっていた。(^^;) ま、どちらも見るつもりで録画していたのですがね。だからこれはこれで満足していたのですよ。まずまず面白いじゃないか・・・と。ところが、やっぱ先の作品の方がいいですね。一作目では実の父という血、こちらでは実の兄弟という血が絡むのですが、血の苦悩は一作目の方が濃厚で理不尽で面白い。決してこの作品もつまらなくはないんですけどね。でも遠藤さんの悪役度薄いし・・・(笑)。あ、でもこちらでは天津さんの悪役度が高くなってますけど。
この作品のラストも血まみれで鶴田さんが若山さんを抱え、ボロボロになりながら歩いていくシーンで終わるんですが、前作のラストも待田さんが鶴田さんと共にボロボロ、よれよれ血まみれで歩いていくシーンで終わるんですよ。で、二本見てやっとこのラストの意味がわかった。そう!ここまで読んで「あ~・・・」と頷いているあなた!(誰だよ)その通りです『傷だらけの人生』なんです(笑)。なんてぇオチだよ。

-2006.11.4 CATV録画-

【雑記】『魍魎の匣』映画化

2007年01月16日 | Weblog
私としたことが、今日まで製作発表があったことしらなかったよ。(^^;)
『魍魎の匣』製作発表記者会見
しかし・・・実相時さんじゃないんだもんなぁ~・・・(涙)。
原田眞人さんかぁ~・・・。う~ん・・・微妙。
そしてキャスト。だから木場は宮迫じゃ絶対ダメだって言ってるじゃないかぁ~!!←誰に?
しかも『魍魎の匣』では結構活躍するはずなのに、扱い邪険だし・・・(^^;)。あれ?ちょっと待て・・・なんかすご~く嫌な予感するぞ。
で、関口が椎名桔平さんに代わってるんだけど、これは絶対違うだろう?関口って猿だよ、猿。前回の永瀬さんが体調不良で降板ってことらしいんだけど、なんかタイプ違いすぎるような気がするんですけどねぇ。猿だし、「お亀さま」だよ。大丈夫かなぁ?でもコメントで阿部さんが前回はじけ足りなかったので今回は・・・とおっしゃってくれているので、それに期待ですね。

で、その他のキャストなんですが・・・
柚木陽子に黒木瞳さん。久保竣公に宮藤官九郎さん。美馬坂幸四郎に柄本明さん。
うむ・・・まぁ妥当な線なんだろうか・・・。

ま、でもやはりこの作品一番気になるのは「匣」ですな「匣」。
さぁ~て、どんな風にコロコロと笑わせてくれるんでしょうか。
私はこの作品「匣」がすべてを決定すると思っている!(笑)。「匣」が出てきて笑われちゃあこの作品終わりですもんねぇ。

しかし堤さん。その髪型はなに?前回は落語家みたいな着物だったと思えば、今度はなんですか写真ではわかりずらいけどオールバックなの?髪型は前回の方がよかったと思うけどなぁ・・・。
椎名さんの髪型を見て『A.I』のジュード・ロウを思い出したのは私だけではないはずだ(笑)。


【舞台】『アテルイ』CATV録画

2007年01月15日 | STAGE
『アテルイ』2002年新橋演舞場 -CATV録画-

作:中島かずき。
演出:いのうえひでのり。
出演:市川染五郎。堤真一。水野美紀。金久美子。渡辺いっけい。

大和の国の朝廷は、国家統一のため蝦夷の国に侵攻していた。その頃都で蝦夷の者と思われる立烏帽子党という盗賊が都の者たちを恐れさせていた。そしてその立烏帽子党を巡り出会った二人。神に仕えるという獣に襲われていた娘を助けるためにその獣を殺したことで神殺しの身となり故郷蝦夷を追われたアテルイと朝廷に仕える武官坂上田村麻呂。互いに好敵手と惹かれあう二人はやがて蝦夷の地で剣を交えることになるが・・・。

アテルイって実在の人物なのね。全然知らなかった(^^;)。おまけに蝦夷(えぞ)だっていうから北海道かと思ってたら岩手なのね。いやぁ世の中まだまだ知らないこといっぱいで楽しいなぁ~・・・アッハッハ・・・。
『阿修羅城の瞳2003』と同じ時代モノなので期待度MAXで観賞したのですが・・・。ふむ・・・。3時間しっかりと目も離さず見入ったのは見入ったのですが、私はやっぱり『阿修羅城の瞳2003』の方が断然好きだな。なんかねぇギャグとか微妙にすべってるんですよ。それと一つ気になったのがいつもノリノリで演じてらっしゃる橋本じゅんさんのアドリブなのかなぁ~・・・最初の登場シーンでエミシの民たちに殺しあうように命じたけどそうしなかったシーンで、大阪弁で罵るんだけど、その言葉がねぇ、ちょっとひどすぎ。「アホ、バカ」なら許せるんだけど「乞食」だとかまで言ってて、なんでそんな言葉使うんだろう?って思いっきり引いてしまった。私は別に言葉狩りするつもりはないんですけど、ちょっとこれはどうだろうって思いましたね。多分アドリブだと思いますけど。あれ脚本にあったらちょっと大丈夫ですか?って気になりますよ。(^^;)
とにかくひっかかったのはそこだけで、あとは楽しく観られたんですが、期待値が高かったせいか、もう一度見たいとは思いませんでしたねぇ。『阿修羅城の瞳2003』の方がねぇ、時代劇好きの私をくすぐるんですよ(笑)。ま、こちらの作品の方が前だから、翌年の作品は進化してて当然かもしれませんね。
で、来月は初生「いのうえ歌舞伎」『朧の月に潜む鬼』です。さてさて・・・どんな舞台になるんでしょうねぇ。楽しみ。楽しみ。

【映画】『男の勝負』

2007年01月10日 | MOVIE
『男の勝負』(1966年/東映)
監督:中島貞夫。
出演:村田英雄。天知茂。北島三郎。長門裕之。高倉健。藤純子

山田屋一家の養子、藤岡重助はかつて刑場だった千日前を繁華街にしようと計画を立てるが、重助を邪魔に考える者たちに襲われる。その時助けに入ったのは奥田弁次郎という香具師だった。彼もまた千日前の開発を考えており、重助に協力を申し出る。二人の協力により千日前は次第に賑やかになっていくが、なんとしても千日前の利権を手にいれたい五十路組の親分駒蔵は重助の義父の隠し子である倉吉を利用し、重助と弁次郎を仲違いさせようとするが・・・。

村田英雄さん主演でなんなんだこの豪華なメンバーは?という作品なんですが、映画が始まり、私の第一声は「背低いんだ!」(笑)。天知さんじゃなくって村田さんね。いや、天知さんも低いはずなんですが、その天知さんより低い。こりゃ160切ってますね。ってそんなもん感心してどうすんだって話なんですが、このあとの登場人物見てて思わず笑ってしまった。だって・・・背低い人ばっかりなんだもん!(爆)。映画の感想でそんな話もないだろうってことなんですが・・・でも・・・笑えるんだ。豪華キャストで特別出演の高倉健さんの登場がこれまた苦肉の策とでも申しましょうか、病の妻を抱えた道中で山田屋に草鞋を脱いだ健さん夫婦。ほとんど別室(笑)。小男の村田さんが主演のためか回りを囲むキャストもほとんど小男。その中にやってくる大男の健さん。そりゃ隔離するしかないわな・・・と妙に納得してしまった。いや、この作品を見ている間はそんなこと気にならないくらいに面白くって、充分に楽しめる作品だったんですが、ふとここに気付くとなんだか笑えちゃって・・・(^^;)。早送りでもう一度見直しちゃいましたよ(笑)。特別出演ということでおいしいとこ、かっこいいとこしっかりとキープの健さんなんですが、とにかく全編通して隔離状態です(笑)。病気の妻を看病する一室。山田屋の騒動を柱の影で聞く健さん。妻の制止を振り切り単身乗り込む健さん。これを隔離と言わずなんという?(笑)。
しかもこの作品村田さん主演なんですが、どう観ても主演の村田さんより天知さんの方がかっこいいし、健さんもこれまたおいしいとこ取り。不思議な作品だ。

-2007.1.7 CATV録画-

【観劇】文楽

2007年01月08日 | STAGE
本日、以前から興味があって一度は観に行きたいと思っていた文楽に行ってきました。
大阪府在住でこういうのに興味のある方で、この制度をご存知ない方にとりあえずお知らせしておきますが、毎月配られる広報にも載ってて、ココhttp://www.pref.osaka.jp/osaka-pref/j_fusei/0701/osirase_317.htmlにもありますが、「府民のための芸能・芸術半額鑑賞会」っていうのがあるんですよ。これは往復はがきで応募して当たったら半額でチケットが買えるっていうものなんですが、私これで当たりまして、本日行ってきたんですよ。後ろの方の席でよければ普通に2500円くらいだったかな・・・で観られるんですけど、やはりこういうのもいい席の方がいいですしね。だから普通5800円の席が半額というのはうれしいですよ。

本日の演目
第2部
1、二人禿(ににんかむろ)
10分程度の演目で、京の遊郭で二人の禿が、色街という大人の世界にいる辛さを嘆きながら、幼い子供ゆえ手毬や羽根突きに興じながら憂さ晴らしするというお話。

2、嫗山姥(こもちやまんば)
近松門左衛門の5段続きの時代物で、源頼光や坂田金時なんかが出てくる話(いい加減だな(笑))の「廓噺の段」。坂田金時の父と母の話で、母が金時と身篭り山姥となるお話。

3、冥途の飛脚
・淡路町の段 飛脚屋亀屋の跡継ぎ忠兵衛が深い仲の女郎梅川を身請けするために、友人でもある丹波屋八右衛門に届いた五十両を使い込んでしまったことを八右衛門に告げるが、八右衛門の友情によりとりあえずは事なきを得る。

・封印切りの段 堂島の侍屋敷の金三百両が届き、それを届けに出た忠兵衛だったが梅川恋しさにその金を持ったまま新町の廓へ出かけて行き、ちょうどそこにいた八右衛門が忠兵衛のことを思い、五十両の仔細を遊女たちに聞かせ廓に出入りできないようにした方がと語っているのを外で聞いた忠兵衛は、短気を起こし三百両の封印を切ってしまう。

・道行相合かご 封印を切ったことで梅川を身請けしたのはいいが、武士の金を横領してしまった罪は死罪。二人生きられるところまで生きようと忠兵衛の故郷大和国新口村へと向かう。

ゆうべ遅くて少し寝不足の私は、単調な部分で少し睡魔に襲われてしまうことはありましたが、初めて観る文楽はすごく素晴らしい。人形の使い方がどうこうとか、浄瑠璃がどうなんていうのは全然わからないんですが、初体験ということでイヤホンガイドと共に作品を観て、物語の流れの面白さ、人形の動きの面白さ、あの足を踏み鳴らすリズムに魅了されてしまいました。
派手な『嫗山姥』が、初心者の私には一番面白かったんですが、『冥途の飛脚』の忠兵衛「封印切りの段」では、あ~!なんであんたは、わからんねん!と思いつつも、近松の物語の上手さをしみじみと感じました。
また観に行きたいですね。その前に今度は歌舞伎にも挑戦してみようかしら。でも歌舞伎高いしなぁ~。



【映画】『昭和残侠伝 唐獅子仁義』

2007年01月04日 | MOVIE
『昭和残侠伝 唐獅子仁義』(1969年/東映)
監督:マキノ雅弘。
出演:高倉健。池部良。藤純子。待田京介。志村喬。河津清三郎。

雷門一家に殴りこんだその帰り道。渡世の義理からと花田秀次郎に立ち塞がる風間重吉。どっちが勝っても恨みっこなしの勝負に、風間の左腕を切った秀次郎が勝つ。そして5年。出所した秀次郎は林田一家の世話になる。採石の入札を巡って林田一家と対立する樺島一家には、かつて秀次郎と戦った風間がいた。そして風間は秀次郎に斬られた傷が元で左腕を失っていたのだった。偶然に知り合った風間の妻である芸者のおるいから、そのことを聞いた秀次郎は風間とおるいをこの地から離れさせようとするが・・・。

このシリーズ、中には違う名前のものもあるんだけど、どうやらある時から一括して花田秀次郎に風間重吉となっているようだ。名前は一緒でも設定は違う、だけどラストは一緒(笑)。でもついつい観てしまう。私はこのシリーズ健さんよりも池部さんがいいんだわ。風間重吉激シブでかっこいい。たいていこのシリーズで藤純子さんが出てくると、風間の妹だったりするんだけど、なぜかこの作品では嫁だという。やくざな男から離れられない女。その女に冷たく接しているようで、「おるいあっての風間なんですよ」なんて、あなた、クゥ・・・立ち眩みしそうなくらいかっこいいじゃないですか。このセリフ風間というキャラだから似合うんでしょうねぇ。あぁ、かっこいい。
-2007.1.3 CATV録画-

【映画】『恐怖のカービン銃』『暁の非常線』

2007年01月03日 | MOVIE
『恐怖のカービン銃』(1954年/新東宝)
監督:田口哲・浅野辰雄。
出演:天知茂。三原葉子。村山京司。加藤章。三砂亘。近藤宏。

1954年に起きた、防衛庁の職員をカービン銃で脅し誘拐監禁し、公金を奪った『大津事件』のセミドキュメンタリー。
46分という長さから、映画というよりはなんだか再現フィルムのような作品です。
なんでもこの作品が天知茂さんの初主演作ということなんですが、いきなりの主役が元保安庁職員というインテリでありながら見栄っ張りで欲深い大津健一ってのが、単純なスター俳優とならなかった天知さんらしいと言えばらしいですね(笑)。
なんでも実際の映像を交えているようで、まぁある意味面白いと言えば面白いですが、一体この作品はなんだったんだろうと言い切ってしまえば言い切れなくもない(笑)。
この後の新東宝の黄金コンビ(勝手にそう思ってる)の天知さんと三原葉子姐さん。初々しいカップルぶりを堪能したからいいか。
しかし仲間割れを起こし、最終的には情婦みさおを逃避行を続ける大津の映像に被るナレーションは一体なんだ?「我々はみさおが自ら逃げ出してくれることを祈ったが・・・」「2度の結婚で夫に先立たれた(なんたらかんたら・・・)えてしてこういう変態的な行動に走りたがる・・・」って(^^;) 何よその「変態的」ってさ。50年前は「変態的」って言葉の使い方今とは違ったのかぁ・・・。それでもこの映画の中で一番インパクトがありましたよ「変態的」(笑)。
-2007.1.2 レンタル-

『暁の非常線』(1957年/新東宝)
監督:小森白。
出演:天知茂。沼田曜一。三ツ矢歌子。

次々と起こる兇悪な銀行強盗。犯人の手掛かりもつかめないまま捜査は難航していた。その頃江戸時代から続く正統やくざの関東三ノ輪一家では、跡取りの健一はやくざを嫌って家出していたため、一家を存続するには娘雪江に婿をとり、その男に跡目を継がそうとしていた。その跡目の候補となっているのは組の代貸しを勤める馬島だったが、その馬島こそ兇悪な銀行強盗の首領だった。雪江と三ノ輪一家を我が物にするために、彼は手段を選ばなかった。しかしスムーズに運んでいた計画は、無理に行った銀行襲撃のために破綻していく。

『恐怖のカービン銃』との抱き合わせ作品。初主演から3年たって、2作目の主演作で、またまたとんでもない悪党ってのもすごいな天知さん(笑)。っていうかこんな悪党が主役の作品って少ないような気がするんだが・・・。さすが新東宝だ。目の付け所が違う。それにしても新東宝の俳優の使い方ってのは面白いですよね。善悪どっちにも使う。この作品では沼田曜一さんが三ツ矢歌子さんの彼氏で好青年ってのにびっくりしますよ。そう言えば丹波さんも、御木本さんも、善悪どっちもやってますもんね。宇津井さんくらいか、悪役ないのって・・・なくって当たり前って気がしないでもないですがね(笑)。
冒頭、強盗に入った先で「そんなに俺の顔がみたいのか」とサングラスをはずす天知さんの顔に、いかにもな付け髭のせいか宝塚女優演じる『風と共に去りぬ』のレッド・バトラーがだぶっちゃいましたよ。若き日の顔立ちはやはり美しいってことか・・・。
必死の逃亡にヨレヨレになり、自分が殺した人たちを思い出し苦しむ馬島。「殺さないでくれ!」結局は死人に祟られるのが、新東宝での天知さんのお決まりか?(笑)。その後の『憲兵と幽霊』『四谷怪談』へとこのパターンは継承されるのであった。
-2007.1.2 レンタル-

本館更新案内

2007年01月02日 | Weblog
年内にどうにかしなきゃいけなかった本館。とりあえず更新いたしました。
こちらのブログにアップした感想の移行。
ヴィーラ 踊るONE MORE NIGHT!』『トンマッコルへようこそ』『父親たちの星条旗』『椿山課長の七日間』『武士の一分』『忠臣蔵』
の6本と結局こちらにアップしなかった『硫黄島からの手紙』『犬神家の一族』の2本の感想をアップ致ししました。
こちらに感想をアップして本館の方は、元々自分のデータベース的に考えてやってたので、その機能は置いておいて、まとまったらそちらに移行して・・・と思っていたのですが、なかなか思うようにいきませんねぇ。

今年はまだ映画館へは行ってないんですが、さてさてどうしましょう。混んでるの嫌だしな・・・。
ちなみに本年初めて観た映画は昨日、録画したまま放ったらかしだった『一万三千人の容疑者』正月早々暗かった。(^^;)
で、本日は『恐怖のカービン銃』と『暁の非常線』コアだな。