にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【落語】『天満天神繁昌亭 昼席』

2012年01月25日 | 落語会
「天満天神繁昌亭 昼席」(2012.1.25)
-本日の演目-
露の団姫さん『松山鏡』
桂三弥さん『看板の一』
笑福亭純瓶さん『いらち車』
大神楽 豊来家大治朗さん
三遊亭春馬さん『風呂敷』
桂米二さん『初天神』
  中入り
津軽三味線 藤本健太郎さん
桂米左さん『ふぐ鍋』
桂福矢さん『延陽伯』
林家染二さん『蜆売り』

露の団姫さん。団地妻の団にもののけ姫の姫と書いて「まるこ」と読むそうです。まさか落語家さんにまでDQNネームがあるとは・・・(^-^; このお噺はタイトルこそわかりませんでしたが知ってました。やっぱり私過去に結構落語聞いてるんだ。

『看板の一』ってタイトルだけは知ってたんですが、こんな話だったんだ!・・・って・・・あれ?これとよく似た話が・・・。おお!『座頭市物語』で市がやった手ではないですか!あのシーンはもしかしたらこの噺からきてるのかもしれませんね。映画の中の落語探してみたいと思ってるんですが、結構ありそうですねぇ。

笑福亭純瓶さん。ラストびっくりしました。車屋が車をすごい勢いで引いていく場面で、座布団と共に車を引いている体でそのまま袖へ。「ええ!落語でこんな終わり!?」と思ってたら下手の袖から戻ってきた(笑)。ゼーハーゼーハー、あれは演じているというよりもマジで疲れてたかと・・・(笑)。これ反則技ですぜ。

続いては大神楽。染一、染太郎さんがやってた演芸。あれ大神楽って言うんですね。生で見るのは初めて。楽しかった。

三遊亭春馬さんは小遊三さんのお弟子さんだそうで、つまりは江戸のお方。江戸落語聞きたかったんだよ。うれしいなぁ。江戸落語の口跡って好きなんですよ。そしてこの『風呂敷』っていうお噺もわかりやすくってテンポがよくって面白かった。

中トリは、桂米二さん。今年に入ってもう4度目の米二さん落語です。そういや落語を生で見だしたのが昨年の10月。それ以来毎月一度は米二さんの落語を聞かせていただいてます。そのせいかホッとします(笑)。本日は1月25日初天神だそうで、ちょうどその日に『初天神』が聞ける。しかも天神さんのすぐ横で。とても贅沢をさせていただいたような気がしますよ。今日の『初天神』は赤い格子の家に遊びに行ったという話が入っていて、みたらしだんごのところで終わりでした。落語っていろんなバージョンあるんですねぇ。

中入り後一番手は津軽三味線。この方は高橋竹山さんのお弟子さんだそうで、竹山流の弾き三味線ということで、今人気の吉田兄弟の叩き三味線と違い地味なんだとか(笑)。でも津軽三味線の人がトークで笑わせてくれるとは思わなかった。寄席で弾くってことはそういうことも必要なのね。

桂米左さん。はじめましてです。っていうか今回は米二さんと染二さん以外全員、お初なんですけどね。演目は『ふぐ鍋』生で聞くのは二回目。それ以前からも知ってたお噺なんですが、面白い。で、落語って演者さんでそのお噺の雰囲気が変わるから、同じ噺を違う人で聞くって楽しみもあるんですね。

桂福矢さんの『延陽伯』。この噺も昔聞いたことがある。でもタイトル探してて知ったんだけど、この噺を江戸に持って行った『たらちね』というのがあるそうで・・・。もしかしたら昔聞いたのは『たらちね』の方だったのかもしれない。ま、別にどっちでもいいんですが・・・。この福矢さんって、やる気があるんだかないんだか不思議な口調。めんどくさそうなしゃべりなんですよね。こういう芸風なのかな?時間短くってやる気なくなった?

トリは本日のお目当てのうちのお一人。って今日は中トリが米二さん。そしてトリが染二さんだから見に行ったんですけどね(笑)。染二さんの舞台は今日で三度目。でもこの人いい!って思ってるもんだから、やはり出てこられると落ち着きます。演目は『蜆売り』。いい話ですねぇ。舞台終わって帰ろうとしていると出口付近でおばさまが劇場の人に「よかったわぁ。泣いたわ。あの人なんていう人?」って聞いてらっしゃって、そういや初めて染二さんの舞台を見たときの演目が『たちきれ線香』で一緒に行ってた友人が「泣いた」って言ってたっけ。女性を泣かせるのがお得意なようですね(笑)。密かにマダムキラーと呼ばせていただきましょう(笑)。


本日は初天神ということで、天神さんにお参りして、『初天神』を聞いて、好きな落語家さんお二方の舞台を見れた。満足な一日でございました。

【落語】『第27回桂米二 音太小屋寄席』

2012年01月22日 | 落語会
『第27回桂米二 音太小屋寄席』(2012.1.22)
-本日の演目-
桂二葉さん『道具屋』
桂米二さん『除夜の雪』
桂歌之助さん『悋気の独楽』
桂米二さん『風の神送り』

最初は米二さんの二番弟子の二葉ちゃん。話初めは「おっ!あがってるねぇ・・・」って感じがひしひし。裏では米二師匠すでにひやひやしてるんじゃないかなんて思っちゃいましたよ。お噺はおなじみの『道具屋』。以前聞いた『東の旅』よりも落ち着いた感じじゃない?と思っていたら・・・。危ない個所が出てきて、それでも飛ぶことなくスムーズにと思ってた。でも聞いてて不思議だったのが、木刀の説明がない。でも電気スタンドというのは聞いたことがなかったので、品物が変わってるのか・・・と思ってたら。あら・・・。お客さん木刀買いに来たよ。どうやらおじさんの商品説明のとこでやっぱり木刀抜かしちゃってたんだね。がんばれ!(笑)。でもさ、私基本的に女性の落語ってあまり好きじゃないんですよね。聞きづらいって思っちゃう。だけど、二葉ちゃんの落語って嫌じゃないんだよ。なんなんだろ?声かな?あの作ってない表情かな?今のところ私が唯一聞きたいと思う女性落語家ですね(笑)。

みなさん笑ってるけど私は笑えません・・・と登場したのは米二師匠。やっぱ気が気じゃなかったんでしょうねぇ(笑)。演目は『除夜の雪』。初めて聞く噺だと思っていたら・・・あれ?私この噺知ってるよ。こうやって落語会行き出してこういうこと案外多いんですよね。落語初心者と言いながら、そういや私昔はテレビでよく落語聞いてましたわ。『笑点』もよく見てたし。(^-^; このお噺は大晦日の話で季節限定、かけられる期間もすごく短いでしょうが、悲しい話ですよねぇ。救いないんだけどじーんと来る。

続いてはじめましての桂歌之助さん。『悋気の独楽』を生で聞くのはこれで二度目。この噺もいいですよねぇ。歌之助さんって表情大きいですよね。その大きさが女性を演じたときにすごく生きてくる。女中のおたけどんなんか最高でしたよ。でも私この噺の主役は丁稚の定吉だと思うんですよね。だから以前聞いた桂宗助さんの『悋気の独楽』の方が好きだ。(^-^; だって宗助さんの定吉どん、かわいいんだもん(笑)。

トリはもちろん米二師匠。『風の神送り』これは全く初めて聞くお噺でした。昔の風習って面白いですねぇ。風邪は風の神様が悪さをして起こすものだから、悪い風邪が流行ると風の神様を川に流すというものらしいです。古典落語のいいところはこういう昔の風習なんかも知ることが出来るってことなんですよね。以前CMであった風の神さんですが、単純に風と風邪をかけてCM用に作られたものだとばかり思ってたけど、違ってたんですね。風邪に風の神様が出てきても当然だったようです。で、この噺の中でもう一つほお~っとなったのが、寄付を集めるのに帳面に誰々さんはいくらって書いて、それを持って見てもらって寄付してもらうんですね。でもこれって理にかなってますよね。お気持ちだけ・・・ってのが一番厄介ですもん。でもその帳面見て、誰々さんはいくら払ってるから自分はこれだけかな・・・って目安になりますもんね。でも絶対今じゃ無理ですね。「個人情報が!!」って。(^-^; 古典落語が聞いて落ち着くのはそういう感覚的なものの居心地の良さもあるのかもしれません。

【舞台】『90ミニッツ』

2012年01月20日 | STAGE
『90ミニッツ』
作・演出:三谷幸喜。
出演:西村雅彦。近藤芳正。

ある一室。一人の男がどうやら不動産屋と土地の購入について電話で話をしている。そこにかかるデスクの内線。すぐに終わる用件だからとすぐ折り返すと電話を切ると、やってきた一人の男。交通事故で運ばれてきた9歳の少年の父親だ。部屋にいた男は整形外科の副部長。用件は簡単なこと。息子さんには手術が必要でそのために同意のサインをいただかなくてはいけない。ところが父親は住んでいる地域土着の信仰から輸血は出来ない。手術するのはいいが輸血はダメだとサインを拒む。話は長くなりそうだと判断した医師は不動産屋へ電話はまた改めてかけ直すと伝え、二人の話し合いが始まる。

実は私この作品、ただただ三谷作品で西村さんに近藤さんだ!絶対に観る!その思いだけでチケットを確保。その後この作品の情報はまったく入れていなかった。それがよかったのか悪かったのか・・・。幕が開きテロップが流れる。「この作品は実際に起こった事件を元にしており・・・でもその団体や個人を・・・」なんて感じで始まったもんだから、一瞬私は固まった。この時点でこの作品は違う・・・そう感じていたのですが、いやあ、まさかここまで重いとは思ってもみませんでしたよ。さすがに三谷作品なんで笑いはありましたが、全編通して重い。二人の男の駆け引き、駆け引きされるのは一人の少年の命。そもそも駆け引きしていいものではないですよね。でも常に人の命って駆け引きされてるんじゃないのかな・・・とふと思う。この作品のテーマは「倫理」なんだそうですが、こうして突きつけられると、難しいなぁって思いますね。実際に起こった事件を知ったとき、正直「バカじゃないのこの親!?」って思った。その当時だけじゃなく今でもそう思うだろうと思うんだけど、でもそれって私の価値観なんですよね。この親が自分の価値観で救えたかもしれない子供の命を救わなかったのとどこが違うのだろう?なんて考えると病気になりそうなので考えませんけどね。つまりはこの作品、真剣に考えると考えるだけ、頭の痛くなる作品です。舞台冒頭から舞台中央の前方に一筋の水が流れていて、どうやらそれは少年の命を表しているそうなんですが、それよりも何よりも私は、あの落ちた水の行方が気なって仕方なかった。(^-^; 西村さん近藤さんのお二人は息のあった丁々発止。二人の演技のまとまりにこのテーマ。ほんと重かったよ。雨だったこともあるんですが、劇場を後にする私の気持ちはなんとなくどんより・・・。家に帰ってきて思わずニコニコ動画にあがってた落語を聞いちゃったよ。

-2012.1.19 シアタードラマシティ-

【映画】『吸血蛾』

2012年01月15日 | MOVIE
『吸血蛾』(1956年/東宝)
監督:中川信夫。
出演:池部良。久慈あさみ。東野英治郎。安西郷子。小堀明男。有島一郎。

デザイナーのコンテストで最優秀賞を得た一流デザイナー浅茅文代の元に、ある男から贈り物が届く。それを受け取ったマネージャーによるとその贈り物を持ってきたのは、狼のような口元をした男だったという。贈り物は牙の歯形のついたりんご。その日以来浅茅文代の様子がおかしくなる。そんな中、文代を指名して呼び出しがあったが体調不良の文代の替わりに出向いたモデルの加代子が戻らなくなり、死体となってマネキンの箱に入れられ店に送りつけられる。そして再びモデルの一人の行方がわからなくなり・・・。

横溝作品で、監督が中川監督で、池部良さんが出てる。これはぜひとも見なければとCATVをいそいそと録画。
何の予備知識もないままに見たもんだから、まずファッションショーから始まり、なんともモダンな雰囲気に、これホントに横溝作品ですか?という気分になる。そしてなんで昆虫博士がファッションショーに来るんだよ?という不思議さながら、どうも雰囲気は江戸川乱歩なんですよね。そして魅惑なダンサーの踊りに、新東宝ですか?という突っ込みが入り、切断された足のダンスには、横でダンサー一緒に踊ってたじゃないかよ!と今度は大きな突っ込みが入る。この作品を見てネットで検索して初めて知ったんですが、なんとこの作品DVDにもなってるんですね。グダグダなのに・・・。あ・・・。言っちゃったよ。(^-^;
一応あらすじ書いたけどさ、ホントにグダグダなんだよ。金田一何にもしないし。しかも拳銃で撃たれ川の中へ!あんたは明智小五郎かよ!とまたも突っ込み。おまけに死んだと思わせる意味がわからない。意味がわからないと言えば全編通してなんですけどね。(^-^;
ラストの謎解きのこれまたやる気のなさが素晴らしい(笑)。ついていけなかった私が悪いのか、エンドマークを目にして私は見事なおいてけぼり感に呆然としてしまったよ。犯人わかったからいいっていうようなもんではないように思うんだけどねぇ・・・。しかも一番、殺人に快楽を見出してしまいましたな狂気感の似合わない人が犯人なんですからねぇ・・・あ!ネタばれ!?

-2012.1.15 CATV録画-

【映画】『永遠の僕たち』

2012年01月12日 | MOVIE
『永遠の僕たち』Restless(2011年/米)
監督:ガス・ヴァン・サント。
出演:ヘンリー・ホッパー。ミア・ワシコウスカ。加瀬亮。

両親を交通事故で亡くしたイーノックは、他人の葬儀に潜り込み、人の死をみつめる日々を送っていた。学校へも行かず友人もなく、事故の際の臨死体験をきっかけに見えるようになった第二次世界大戦で亡くなった特攻隊員のヒロシという幽霊だけがイーノックの遊び相手だった。そんな彼がいつものように他人の葬儀に潜り込んだ時、一人の少女と出会う。少女の名はアナベル。彼女は癌に侵され余命三ヶ月と宣告されていた。静かに死を受け入れようとしている少女とただ一人残されたことで生を受け入れられない少年。いつしか恋しあう二人は・・・。

なんてきれいな物語なんだろう。都会ではない小さな田舎町だからこそ余計に美しい。そして若い二人の心も。私はいつもいつも生を諦める物語は嫌いだと言ってるんですが、この映画の主人公イーノックの死にたいのか生きたいのか、今生きていることさえも受け入れかねている気持はなぜか痛く心に響いた。死ぬことも難しい。でも生きることはもっと難しい。受け入れられない両親の死、そして受け入れられない自分の生。たまんないな。そんなイーノックの前に現れた二人。イーノックが生を受け入れるために現れたのが幽霊のヒロシで、死を受け入れるために現れたのがアナベルなんだろうな。これみよがしな言葉がないから胸が熱くなる。理不尽な死、愛するものをおいて、その人に心を伝えられずに死んでしまったヒロシ。彼はイーノックに何も語らないけれど、彼が生きることを導いていたのだろう。アナベルの死もまた理不尽なものだけど、短い時間イーノックと過ごすことでゆっくりと死を受け入れるように彼を導いたのだろう。最後のアナベルの葬儀で、イーノックは自分も送る言葉を述べたいとアナベルの姉に伝え前に立つ。走馬灯のように二人の過ごした時が巡り、イーノックの口元に微笑みが浮かぶ。なんて美しいラストなんだろう。かけがえのないものを失くして、かけがえのないものを得たイーノック。『小説家を見つけたら』も優しい気持ちになれる作品でしたが、この作品もまた死を扱いながらも優しい気持ちにしてくれる作品でした。

-2012.1.11 TOHOシネマズなんば 別館-

【映画】『宇宙人ポール』

2012年01月11日 | MOVIE
『宇宙人ポール』Paul(2011年/英・米・仏)
監督:グレッグ・モットーラ
出演:サイモン・ペック。ニック・フロスト。ジェイソン・ベイトマン。クリステン・ウィグ。

全米最大のイベント"コミコン"に参加したイギリス人のSF作家クライブとイラストレーターのグレアムは、その後レンタカーでアメリカ西部のUFOスポットめぐりの旅を楽しんでいた。その途中、彼らの車を猛スピードで追い越し彼らの目の前でクラッシュするセダンを目撃し、恐る恐る事故車に近づいた彼らの目の前に現れたのはなんとポールと名乗る宇宙人。ポールに故郷に帰るため助けて欲しいと頼まれた二人はポールの指定する通りに車を走らせるが、なんとしてもポールを帰郷を阻止しようと政府の組織の追手が彼らを追跡していた。

もう最高。楽しすぎます。いろいろと散りばめられた映画のネタ。これ全部気付けたらそれはそれで楽しいだろうけど、そんなことわからなくったって、十分すぎるほど楽しめる。ちょっぴり下品だったりするけれど、いかにもな下品ではなくサラリと下品なんで全然気にならない。かえって爆笑ものですよ。この宇宙人ポール、60年も地球にいたからフランクになったのか、元々フランクな性格なのかわかりませんが、こんな宇宙人ならぜひともお友達になりたい(笑)。コメディの王道だね。こういうテンポのいい作品は大好きだ。やっぱリズムだよリズム←偉そう(笑)。
最後に登場のあの人。あの人の出演を知っていたので、驚きはなかったですが、このキャスティングも最高ですね。映画好きならぜひとも見ようよ、な作品でした。見逃さないでよかった。『ギャラクシー・クエスト』も私大好きなんですが、SFオタクコメディはどうやら私と相性がいいようです(笑)。
「ロレンツォのゾイル」私は思いっきりツボってしまったんですが、映画館内での反応は静かでした。でも映画好きはやはり私と同じように反応したようで、よかったよかった。これツボった人連絡下さい「ロレンツォのゾイル同盟」結成します(嘘です)。
あ、そうそうこの映画の中で「あれ?この人?」って気になっていたら・・・やはり『Gree』のスー先生でした。ってことでスー先生ファンも必見です。

-2012.1.10 シネ・リーブル梅田-

【落語】桂米二 不定期落語会

2012年01月07日 | 落語会
桂米二 不定期落語会(1/6 太融寺)
-本日の演目-
桂小鯛さん『時うどん』
桂米二さん『阿弥陀池』
桂文三さん『芋俵』
桂米二さん『仔猫』

まずは、はじめましての小鯛さん。バイク事故で亡くなった友人に捧げる小噺。ウケました。こういうの私好きです(笑)。演目は有名な『時うどん』実は私、関東が『時そば』で関西が『時うどん』だというのを知ったのは最近・・・数年前なんですよね。昔テレビで上方落語でこの噺聞いたことあるはずなんですが、お芝居なんかのネタで出てくるこの噺が『時そば』として出てくるものだから、そばだと記憶してたんですよね。ま、何を食べてたってことより「今何時だい?」っていうのだけがインプットされてたんでしょうけどね(笑)。

続きまして米二さんの『阿弥陀池』。この噺は私全くの初めてだったんですが、面白い。『時うどん』もそうなんですが、兄貴分的な奴がちょっとボケた奴に、見本みたいに何かをやってみせると、そのボケがそれを真似してやってみるっていうのは落語のパターンの一つのようで、この演目も、洒落のネタでからかわれたボケが、これは誰かにやってやろうと挑戦するけどもうまくいかないという噺で、言葉遊びのようで楽しかった。そういや先日聞いた『十徳』もこのパターンでしたね。

お次もはじめましての文三さん。先日の宗助さんの米朝師匠のものまねもうまかったですが、文三さんの文枝師匠も似てました。まくらが長くってすごく楽しかった。それになんか口調が文枝師匠っぽいんですよね。明るいしすごく聞きやすい声だし、やってる文三さんが楽しそうなんだ。また文三さんの落語聞きたいなあ。

そして再び米二さん。演目は『仔猫』。私はこの噺も全くの初めてで、猫好きなものだからちょっと期待してた。ところが・・・「えっー!!!そ・・・そんなあ!」もうびっくりです。まさかまさかの展開です。なんで猫なの!?とは思いますが、これ猫じゃないとオチないですしねぇ。(^-^; 「えっー!?」とか言いながらもあのオチには笑ったんですけどね。それにしても米二さんって人はもう・・・でございますよ。ツイッターで、今日の演目は『仔猫』ですって猫の写真までつけてつぶやいてたから、まさか猫があのようなつかわれ方をするとは思わないじゃないですか。見事なフェイントです。ま、ご本人はそんなつもりはないんでしょうがね。でもあのネタで猫の写真も一緒にアップできるっていうのは・・・以下略。

太融寺本坊2階。全部椅子席でとても見やすく、いい会場でした。

【観劇】文楽初春公演

2012年01月04日 | STAGE
文楽 初春公演
第2部
「義経千本桜」
  道行初音旅
  河連法眼館の段

「壺坂観音霊験記」
  土佐町松原の段
  沢市内の段
  山の段

今回の二作品とも見たことある作品なんですよね。
本来ならば、見たことがない作品を選ぶ方がいいんでしょうが、どうしてもねぇ、勘十郎さんの忠信が見たいと思ってしまうわけですよ。それにこの「義経千本桜」は文楽でも歌舞伎でもどちらでも好きな話なんですよねぇ。物語として一番好きなのはやはり「すしやの段」なんですが、文楽だと狐が出てくると結構面白いんですよね。だから「本朝廿四孝」も好き。うどんも天ぷらよりきつねだな(笑)。
「壺坂観音霊験記」これは泣ける。しかも「山の段」は大人気の嶋大夫さん。いや、おもいっきり声かかってたもんだから・・・(^-^; 正月ならではのハッピーエンド。「お初にお目にかかります。」うん確かにそうだな。泣いて笑って、いいお話です。
来月の松竹座は「すしやの段」をやるそうなので、見に行きたいな・・・。そして4月の文楽公演は落語「胴乱の幸助」でおなじみの(笑)「桂川連理柵」。これは見ないと!昨年は文楽ちょっと足が遠のいて2回しか行けなかったんで、今年は以前のように年4公演と文楽鑑賞教室の5回、行きたいな。

-2012.1.3 国立文楽劇場-

【落語会】動楽亭昼席

2012年01月02日 | 落語会
今まで日記と同じようにmixiに書いてたんですが、今年からブログに書いて行こうかと思い落語会ネタはこちらに書くようにしたいと思います。
なぜかと言うと・・・ブログの有効活用(笑)。
いや、mixiってさ、どこに何書いてたかわかんなくなるんですよね。(^-^;
今年は映画の感想も舞台の感想も、本も!落語会もちゃんと書くぞ!
あ!誰だよ、そんなとこで備忘録だなんて言ってるのは!その通りじゃないか!(爆)。そうだよ、そうなんだよ。忘れちまうんだよ(泣)。ってことで、2012年度とめの備忘録の開始でございます。


動楽亭昼席(1月2日)
-本日の演目-
桂そうばさん『十徳』
桂雀五郎さん『初天神』
桂雀松さん 『替り目』
桂宗助さん 『抜け雀』
中入り
桂米八さん  曲独楽
桂米二さん 『けんげしゃ茶屋』

以前、確かに大雨だったのはあるけれど、5人なんてとんでもない人数になっちゃったことがあるだけに、ここに来るのはちょっとビクビクなんですよねぇ。実は。(^-^;
ま、でも正月ですから入りが悪いわけはない。ということで、到着してて人が並んでたので一安心(笑)。

はじめましての桂そうばさん。マクラの語り口がなんかすごく不思議だったんですよ。いや、話されてることは面白いし滑舌もいい。でもなんか違う・・・あれ?関西弁じゃない。でも落語に入るとしっかり関西弁でした。あれ? 気になったら調べる!ってことで帰ってきて早速教えてグーグルさん。なるほど・・・福岡ご出身なんですね。でも福岡の人の言葉っぽくもなかったんだけどなぁ・・・。ま、いいや。
お名前でだいたいどなたのお弟子さんなのかわかるんですが、落語聞いていると、たまに間違いなくあの人のお弟子さんだと納得することがあるんですよね。面白いもんですよねぇ。特徴のある師匠の場合は特にわかりますよね。そうばさんも大きく納得する一瞬があり、面白かったです。

雀五郎さんもはじめましてです。お正月っぽく『初天神』。実は私、この方落語よりもずーっと、大坂志郎さんに似てるよなぁ・・・という方が気になり、『続・網走番外地』での三原葉子姐さんのだんな役を思い出しちゃったよ。(^-^;

雀松さんは二度目。好きだなぁこの人も。『替り目』という演目は以前違う方のを聞いて二回目だったんですが、以前あまり面白い演目じゃないな・・・と思ったのが今回はすごく面白かった。いやあ・・・以下略。

宗助さんはえっと・・・4回目かな?この人もいいんですよねぇ。しかもこの『抜け雀』って聞きたかったんですよ。うれしい一席でした。

今月は1月ということで落語だけでなく色物も入っておりまして、桂米八さんの曲独楽。ハコが小さいから近い!こんな近さでこんな素晴らしい芸が見られるとは、うれしい限りですよ。耳を澄ますとブーンっていう独楽の回る音まで聞こえるんですから。

で、トリは米二さん。米二さんは何回目?えっと7回目。米二さんの落語会にいそいそ出かけてるんだから、回数多くて当たり前なんですけどね。『けんげしゃ茶屋』正月のお話だけど下ネタで明るくないという素晴らしい演目です。この噺は米二さんにぴったりだな・・・と思うのは私だけでしょうか?(笑)。どうぴったりって・・・ね。えっと・・・以下略。

毎年、年の初めは映画館詣でだったんですが、今年は寄席詣でとなりました。昨年の後半から寄席通いが始まって昨年は10回。さて、今年は何回になりますことやら。
ちなみに昨年映画は劇場鑑賞が55本。文楽は2回。歌舞伎は2回と幕見1回。芝居は8本。読了した本は27冊。上下巻なんてのを除くと22冊。こうして数かぞえると、私って精力的に遊んでるなって気になるから不思議です。