にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【映画】『いのちのコール ミセスインガを知っていますか』

2014年08月28日 | MOVIE
『いのちのコール ミセスインガを知っていますか』(2013年)
企画:渡邉眞弓。
監督:蛯原やすゆき。
脚本:南木顕生。
出演:安田美沙子。室井滋。山口賢貴。国広富之。筒井真理子。

仲良く引っ越し作業をする結婚を控えたたまきと高志。愛猫のインガと共に新居で幸せな日々を送るはずだったたまきを子宮頸がんという病が襲う。子宮と卵巣の全摘出手術が必要で、子どもを産むのは無理だという診断に結婚を諦めるたまきだったが、高志は何があっても俺が守ると約束する。それから2年。長年続いていた地元FM番組『サンデイ ジェット・ストリーム』の最終回、「インガ」と名乗る女性から自殺を仄めかす電話が入る。

自らも子宮頸がんで余命半年と宣告された渡邉眞弓さんの企画で、残念ながら渡邉眞弓さんは映画の完成を待たずにお亡くなりになられたそうです。子宮頸がんの原因は性交渉ということで、差別や偏見の多い病気で、そんな考えを改め真摯に子宮頸がんという病気について知ってもらおうという啓発作品なんですが、なんでも子宮頸がんのワクチンの副作用の問題なんかで公開が一年ほど伸びてしまったとか・・・。それとこれとは違うのにね・・・。
どんな病気でも当事者は一番しんどいんだけど、謂れのない差別や偏見でパートナーにさえ背を向けられてしまうかもしれないというこの病気のことを、この作品はわかりやすくしっかり伝えてくれていたような気がします。ただ・・・たまきと高志の二人の芝居がね・・・つらい。始まってすぐ私はクラクラしていた。うわ~・・・このまま最後まで・・・耐えられるかなぁ・・・って(笑)。とっとと二年後になってくれて、ラジオ局に場面が移り、ここはベテラン俳優さんがガッチリ占めてくれていたので、ホッと一安心しました。
この作品の脚本の南木顕生さんとは、大阪で南木さんを囲むオフみたいなのがあって初めてお会いして、その後MIXIでマイミクになっていただいていたんですよね。そんなに頻繁にやりとりすることはなかったんですが、南木さん・・・ハンドルネームなんきんさんの日記なんかは常に読ませていただいていて、いつも強気でなんかやたらと突っかかってる感じで(笑)。それに執筆されている脚本はなんだかキワモノっぽくって・・・というか私の思い込みなんですけどね。だから今までなんきんさんの作品観たことなかったんですよ。ところがこの作品はそれらとはどうも違う。だからすごく気になってて・・・。やっと公開で観られるというのに、そのなんきんさんは今年の3月に急逝されてて。ちょっぴりセンチな気持ちで映画館に行って、この作品を観て、作中に出てくるラジオのリスナーのラジオネームが私のよく知るマイミクさんのハンドルだったり、映画の中のセリフで人とのつながりを凧をあげるのに似ていると言うのがあって、自分がしっかり立ってしっかり糸を持っていないといけない、かと言って糸を張りすぎると切れてしまう・・・なんきんさんらしくない優しく強いセリフだったり・・・なんきんさんの違う側面を観たようでラストにはウルウルしてました。「え~!?まさかなんきんさんがあんなセリフ書くとは思ってもいませんでしたよ!」って直接言いたかった。この映画を観たなんきんさんを知る人たちはみんな同じようなこと思ってるでしょうね。

-2014.8.23 第七芸術劇場-

【映画】『バードシャー テルグの皇帝』

2014年08月15日 | MOVIE
『バードシャー テルグの皇帝』BAADSHAH(2013年/テルグ語)
監督:シュリーヌ・ヴァイトラ。
出演:NTRジュニア。カージャル・アグルワール。ケリー・ドルジー。ナブディープ。

インドの暗黒街のボス、サードゥ・バーイはインド国内で起こったテロ事件の首謀者だった。国外に身を置きながらもインドの暗黒街に君臨していた。そして彼はさらなる破壊と混乱をインド国内で起こすためにより以上のテロを計画していた。そんな彼を追い落とすかのように台頭してきた若きマフィア、ラーマ・ラオは「バードシャー(王の中の王)」という異名を持ち、敵対する組織を次々と抹殺していた。しかし彼の本当の目的はサードゥ・バーイをインド国内におびき寄せ、テロ計画を阻止し、サードゥ・バーイの抹殺だった。

と、なんとかあらすじをまとめましたが、これにコメディタッチなラブストーリーが絡み、悪徳警官を罠にはめるために「これは夢です」作戦で、オマヌケな警官を使うという、あらすじはハードボイルドなのに、全然違うじゃないか・・・な流れとなっております。というかね、この作品、まぁなんとも物語の把握がしにくいんだ。中盤くらいまでわけわかんなかったよ。で、やっと物語がはっきりしたところからは、なんとか楽しめましたが。一番ウケたのはダシに使われる警官がポーズを決めるシーンのBGMが「ダバング大胆不敵」のテーマだったとこ。おもいっきり吹いちゃったよ。最初はね、ホント帰りたくなるくらいに訳わかんなくって辛かった。インド映画でまさかの睡魔に襲われましたからねぇ。主人公わけありすぎ(笑)。それと・・・インド映画観てて初めてだよ、ミュージックシーンもういいだろ?って思ったの・・・。(^_^;)

-2014.8.13 シネマート心斎橋-

【映画】『あなたがいてこそ』

2014年08月14日 | MOVIE
『あなたがいてこそ』Maryada Ramanna(2010年/テルグ語)
監督:S・S・ラージャマウリ。
出演:スニール。サローニ。ナジニードゥ。スプリート。

インドのハイデラバードで配達の仕事をしているラーム。彼が生まれたばかりの頃故郷の町では家同士の抗争があり、彼の父は敵方の弟を殺し家に戻ってきたが彼もまたそのまま息を引き取ったのだった。報復を恐れた母はラームを連れて故郷を後にした。ラームにはそのことを何も告げずに母は亡くなる。貧しくても一人明るく生きるラームだったが、自転車しか持たない彼はいつも配達時間に遅れ、とうとう解雇を言い渡されてしまう。そんな時故郷に相続した土地があるから手続きにくるようにとの郵便が届く。何も知らずに故郷に戻ったラームを待っていたのは、弟の仇を討とうとしているラミニドゥ家だった。

10年ほど前に観た『愛と憎しみのデカン高原』以来のテルグ映画だ。で、冒頭の抗争シーン。テルグ映画は家の抗争とか村の抗争とかが好きなのか?そしてしゃべる自転車・・・なんなんだよ。ちょっぴりクラクラしてたら、ドッカンドッカン車が吹っ飛ぶ。なんなんだよ!で、故郷に戻る列車でヒロインと出会って、いい人だと思ってついていったらその家にヒロインがいて、しかもなんとその家が自分を殺そうとするラミニドゥ家だったり・・・と、こう書くとなんだか出来すぎ感ありありなんだけど、案外ここまでの流れ無理なく進むんですよね。で、このラミニドゥ家、自分の家を大事にするから家の中では殺さない。敷居を一歩でも跨ぐと・・・ということで、なんだかんだと家の中から出ようとしないラーム。うまい!この後の展開は一体どうなるんだろう?とドキドキする。家から出る流れも家から出たあとも面白い!そしてどう逃げ切るのかと思ったら・・・。いやぁ、これはすごい。そうきますか。このラストは見事ですよ。さすがの南インド映画ですね。

2014.8.13 シネマート心斎橋

【映画】『ダバング大胆不敵』

2014年08月14日 | MOVIE
『ダバング大胆不敵』DABANGG(2010年/ヒンディー)
監督:アビナウ・スィン・カシュヤップ。
出演:サルマーン・カーン。アルバース・カーン。ソーナーグシー・シンハー。

インドの田舎町。実の母と義父、弟の4人暮らしのチュルブルは、義父が血のつながりのないチュルブルを蔑ろにし、弟ばかりを可愛がることで義父に怒りを抱きいつか見返してやると思っていた。21年後、警官となったチュルブルは強盗の上前をはねるという汚職警官ではあったが、悪事を許さない正義感あふれる警官でもあった。そんな彼が権力を手に入れるために手段を選ばない悪徳青年政治家チェディ・シンと関わったことで家族をも巻き込む事件が起こることになる。

ロードショー初日にマサラシステム。一度も観たことがない作品で果たしてマサラシステムを楽しめるのだろうか?という思いで出かけたのですが、これが楽しめちゃえるからすごいぞインド映画という感じですね。この作品がヒンディー映画なのに、南インド映画テイストだから余計にマサラシステムが馴染んだというのはあると思います。さすがサルマーン・カーン。この映画でもしっかり脱ぎます。しかもその脱ぎ方が・・・「あんたはハルクか!」と突っ込んじゃったよ。で、サングラスをはずし襟の後ろにかける。なぜそこに?と聞かれ「後ろも見えるように・・・」とかなんとか・・・見えねぇよ!そこかけても見えねぇ!あ、それとあの着メロ、あの同じパターンの引っ張り方がいいんだ。強引、ムダ、おバカ・・・いいんです!インド映画はコレで!(笑)。しかし飲んだくれのお父ちゃん・・・それはダメだわ。ここの流れはちょっといただけなかったなぁ。

2014.7.26 シネマート心斎橋