にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【舞台】『ZIPANG PANK 五右衛門ロックⅢ』

2013年02月26日 | STAGE
『ZIPANG PANK 五右衛門ロックⅢ』
作:中島かずき。
演出:いのうえひでのり。
出演:古田新太。三浦春馬。蒼井優。村井國夫。麿赤児。

豊臣秀吉の時代。天下を騒がす大泥棒の石川五右衛門は、ひょんなことから津雲寺にある黄金目玉像という仏像を盗むことになる。まんまと盗みに成功するも、その像はただの金メッキ。ところがその像が空海の隠した秘法のありかの鍵だということがわかり、そのお宝を巡り、五右衛門をとりまく人々のそれぞれの思惑が錯綜する。

五右衛門ロックⅡの『薔薇とサムライ』の続編なんだね。実は『薔薇とサムライ』は私ダメだったんですよねぇ。と言ってもゲキシネでしか見てないんだけどね。(^-^;
なぜダメだったか・・・中途半端にミュージカルだったから。そして・・・まぁ、この作品も歌う歌う!おかげでなげーよ!いや、つまんなくはなかったよ。楽しんだよ。三浦春馬くんって名前くらいしか知らなかったんだけどさ、歌えるし踊れるしすごいな君!ただのイケメン青年ではなかったんだね。と感動もしたよ。だけどさ、やっぱなげーよ。曲目を書いたチラシがあったんだけど、その曲数見て一瞬めまいした。おかげで「え~!まだここ!?」と何度時計を見たことか・・・。登場人物出てくるたびに歌うもんだから、話の骨格つかむのにどれだけ時間がかかったか。
で、話の骨格がつかめて、いよいよ面白くなってきたところで、明智光秀!?あれ?なんか、こんな設定どっかで聞いたことある・・・どこだったけか・・・と考えないといけない私はちょいヤバいんだけど、先日観た『GOEMON』だ!あちらは明智光秀の家臣の子供だったんだけどね。そっか、やはり同じ五右衛門だから被るか・・・。そうそうシャルルがアンナと名付けたコンドルだったけか?が登場したときも私は心の中で吹いた。だって『GOEMON』のラストは鳥・・・あれは鷹かな?の背に乗り飛んでくんですよね。登場の仕方は違うけど鳥まで被ってる(笑)。開演前友人に『GOEMON』面白かったよって言う話をしていて、『GOEMON』のあらすじを伝えたら、「え?それってここでやるような話だよね」と。常に傾いてた劇団新感線。傾き度はちょっと負けちゃってましたね(笑)。
劇団新感線のファンである私にしたら、劇団員の活躍が少ないのが不満の一つとなってるのもあるかもしれません。唯一うれしかったシーン。「ここは俺たちに任せろ!」と後続の敵をやっつけようとする前田慶次郎のじゅんさんに黙って座りただ成行きを見守っていただけの石田三成の粟根さんが「おれたちっておれも入っているのか?」と立ち上がり二人で敵に立ち向かう!「おう!来た!」と喜んでいたら短くてちょっと残念だったんですけどね。それでもこのシーンはうれしかった。劇団員メインの劇団新感線興行ってもうないのかなぁ。
しかし、最後の最後になんだかいいとこガサッとかっさらっていった感のある麿赤児さんはやっぱすげーや。カーテンコールでもノリノリだったし。
面白かったと言えば面白かった。だけど、せめてあと15分は縮めて欲しかった。とにかくもうねぇ・・・長い!基本的感想はコレだね。

-2013.2.23 オリックス劇場-

【歌舞伎】『二月花形歌舞伎』(夜の部)「GOEMON」

2013年02月13日 | STAGE
『二月花形歌舞伎』(夜の部)
「GOEMON」
石川五右衛門:愛之助
カルデロン神父:松也
石田局:梅枝
出雲の阿国:壱太郎
豊臣秀吉:翫雀

明智光秀の家臣四王天但馬守の娘石田局は秀吉を父の仇と狙っていたが、カルデロン神父の熱心な教えに復讐の心は抑えられていった。そしていつしか愛し合う二人に友市という子が生まれる。それから七年の年月が流れ秀吉による切支丹禁令のためカルデロンは国外追放となり、秀吉に聚楽第に呼び出された石田局はここで秀吉に一矢を報いようとするがあえなく最期を遂げる。二親を亡くした友市はやがて成長し、親の仇を討つべく大泥棒石川五右衛門となり・・・。

と、簡単にあらすじを書きましたが、フライヤーに載ってるあらすじはこんなもんじゃありません。私は今回この作品、五右衛門でフラメンコとしか知らずに観に行って、まず手にしたフライヤーのあらすじ読んでコケそうになりました。「なんじゃこりゃ?」なんかすごいもん見に来たな・・・と。とりあえず気を取り直して開演。
「か・・・かぶき??」と頭の中「?マーク」をいっぱいにしたであろう客は私だけではないような空気を感じながら芝居は始まる。そして振り向いたカルデロン神父の松也さんのメイクにふきそうになる。「た・・・宝塚???」あー、びっくりした。その後どうしても慣れないので、カルデロン神父だけはオペラグラスでは見ないようにする。でも松也さんいい声してますねぇ。滑舌いいし。なんだかシェイクスピアやっても映えそうだった。
前半は、なんだかクラクラしながら見てた。正直「なんなんだこれは?」という感想。フラメンコダンサーのシーンなんて、確かにダンスはすごいんだけど「いるのか?このシーンいるのか?」と唖然としていた。ところが慣れというのは恐ろしいもので(笑)。なんだか楽しくなってきた。そして後半は最高に楽しい。カルデロン神父踊るんだもんなぁ。すごいな松也さん。そして友市の吉太朗くんがすごい。芝居もよかったけど(ちょっと発声が弱かったんだけど)ダンスうまいよ!器用だなぁ。踊りのウケが悪くなったと新しい踊りを考えている阿国にフラメンコを教える五右衛門。「踊ってみて」と言われ「それは無理だ」とかなんとか言いながら足元はやる気満々な五右衛門。そこに「待ってました!」の大向う。「笑うなよ」と台詞だけどちょっと本心入ってませんか?な愛之助さんのフラメンコ!そのあとフラメンコをヒントに日本舞踊との融合のようなダンスになるんだけど、このダンスのシーンがいい!壱太郎さんうまいなぁ!そしてちゃんと山門のシーンがあるんだ!あのセットいいなぁ。どっかのロックバンドのコンサートであんなセット見たことあるような気がする。そのあと怒涛の立ち回りへ!これがまたすごいんだよ。二階席までやってくるんだ。私は三階席だったんだけど、右端だったんで二階席も見下ろせたんで、なんとかおいてけぼりにならずに済んだ。普通に三階席の人何が起こってるのかわかりにくかったでしょうねぇ。
いやあ、ほんっとに楽しかった。去年の二月の松竹座も楽しかったし。歌舞伎というよりも傾き者芝居?って感じの歌舞伎、どんどん松竹座でやって欲しいな。

-2013.2.13 大阪松竹座-

【落語】第31回桂米二 音太小屋寄席

2013年02月03日 | 落語会
第31回桂米二 音太小屋寄席(2013.2.2)
-演目-
桂弥太郎さん「狸の賽」
桂米二さん「田楽喰い」
桂ひろばさん「天災」
桂米二さん「百年目」

弥太郎さんの落語は今回が二回目。吉弥さんのお弟子さんで、以前ちょうど「龍馬伝」やってたときに弟子入りなさったからあの岩崎弥太郎からとったお名前だと聞いたんですが、あの香川さんの弥太郎はあまりにもインパクトあったんで、そのおかげで彼の名前は忘れそうにないですよ。お顔は忘れそうですが(笑)。
「狸の賽」を生で聴くのは二回目。今回はちゃんと天神さんの恰好でオチでした。

続いて終電一本前で寝過ごして草津まで行ってしまったという米二さんの登場です。長い距離走ってる電車はこれがあるから怖いですよねぇ。うちは万が一寝過ごしても大阪府から出ることはないのでまだ安心ですが。
「田楽喰い」は初めて聴く噺です。タイトルだけ聞くとどんな噺なんだろう?って思っちゃいますが、内容そのまんまやん!というタイトルでした。案外落語のタイトルって安直なんですよねぇ。しかしこれ出だし「寄合酒」とほとんど一緒なんですね。ネタ出ししてない寄席で最初だけやって、「さ!今話してる噺は何でしょう?」なんてやられたらわかんないよね。ホントは微妙に違うのかもしれないけど。「んづくし」が素晴らしい。楽しいお噺です。

ひろばさんは初めて?二回目?ざこばさんの御弟子さんってひらがな三文字だからなんか覚えにくいんだよ。しかし、ざこばさんの御弟子さんだからか、主人公が短気な男だからか、なぜか口調がざこばさんでした(笑)。

「百年目」。いい噺ですよねぇ。なんていい大旦那さんなんだろう。ナンエン草のたとえ話は素晴らしい。ネットで調べると本当の話ではないそうですけどね。旦那という言葉の語源は古代インドの仏教用語「ダーナパティ」お布施をする人、つまりお金を出す人だそうです。「ダラパティ」と似てるよね。「ダラパティ」も頭目って意味だから案外ここから来たのかもしれないな。って何の話かわかんないよね。スルーして下さい(笑)。
オチの百年目は「ここで会ったが百年目」なんてよく時代劇で聞くからその意味だと思ったんですが、調べたら「たとえ百年の長寿を保てたとしても、結局最後には死を免れないところから命の瀬戸際のことをいう」んだそうです。
落語って面白くってそしてためになりますねぇ(笑)。



【映画】『テッド』

2013年02月02日 | MOVIE
『テッド』Ted(2012年/米)
監督:セス・マクファーレン。
出演:マーク・ウォールバーグ。ミラ・クニス。セス・マクファーレン(声)。

いじめられっ子にすらなれずに全く友達のいなかったジョン少年。そんな少年が両親からもらったクリスマスプレゼントのテディベア。テッドと名付けた彼にずっと友達だよと神様に彼と本当の友達になれるように祈りを捧げる。すると翌日テッドに魂が宿る。一時はテッドも生きているぬいぐるみとマスコミにもてはやされるが、それから二十数年の年月が流れ、テッドは酒と女とマリファナにふける日々。35歳になったジョンもさえないレンタカー会社の従業員。そんなある日ジョンが4年間つきあっている彼女から、テッドと自分のどちらを選ぶのかと迫られて・・・。

下品だけど、映画好きが喜ぶ理由がわかりました。映画ネタいっぱい。と言っても私が気付けたのってそんなにないんですけどね。私が一番笑ったのが『エイリアン2』のビショップ。あのシーン蘇りましたよ。そして彼女の着メロがダースベーダーで、テッドの着メロがナイトライダー。細かいところまで映画好きです。全編通して出てくる『フラッシュ・ゴードン』は私は未見なんでちょっとわかりにくかったですが、でも知らないわけではないんでウケました。それにしてもテッド。いい加減なようで男気のあるぬいぐるみです(笑)。酒と薬に女。こんないい加減な奴が同居してたらそら彼女も嫌になるよ・・・と思っていたんですが、やるときゃやります。いい加減なようでいて仕事も出来る?し、あっさり彼女まで作っちゃいます。ダメ男の成長記で、男の友情の話ですね。
ただ、この作品私が心底楽しめたか?というと実はそうじゃないんですよ。やっぱねぇ・・・下品すぎ。これ字幕で観たんですが、吹き替えにしなくてよかったと思います。リアルで下品なセリフ入ってきてたらもっと嫌になってたかも・・・。
それと太った少年の魔の手から逃れるために彼を振り払うときに言ったテッドの台詞「出てくんなスーザン・ボイル!」これ笑ったよ、確かに似てたから。でも、これはひどいよ。あとラストの売れなかった方のスーパーマン俳優って・・・。よくもまぁここまでこき下ろすねぇ。いや、これも笑っちゃったんですけどね。あと後遺症でマヒがって言うシーンも笑っちゃったんだけど、それもどうよ?という感じなんですよね。流れで笑っちゃうんだけど、ふと冷静になるとそれってどうよ?ってなる作品でした。

-2013.1.30 TOHOシネマズ泉北-