にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【映画】『アイアンマン』

2008年09月30日 | MOVIE
『アイアンマン』Iron Man(2008年/米)
監督:ジョン・ファヴロー。
出演:ロバート・ダウニー・Jr。グウィネス・パルトロー。ジェフ・ブリッジス。

軍事企業の社長であり、天才発明家であるトニー・スタークは最新の武器のデモンストレーションのために訪れたアフガンで武装集団に拉致され、兵器開発を強要される。そしてそこで彼が見たものは、自社製の武器の数々だった。そしてその武器で殺害される人々。生き残ったのには意味がある。自分と同じように監禁されている医師インセンの言葉に、武器を作るフリをして、脱出用のパワードスーツを製作、命からがら逃げ出し、無事帰国を果たすが、いきなり軍事産業からの撤退を発表し、新型パワードスーツの開発に没頭する。しかし、巨万の富を生む軍事産業・・・必然と陰謀が動き出していた。

いやぁ、これ予告編みたとき驚きましたよ。なんたって、ロバート・ダウニー・Jrが主演ですよ。しかもヒーロー!! あのロバート・ダウニー・Jrですよ。驚く方が無理ってもんですよね。映画好きなら、彼の演技の才能のすごさを称える一方で、なんでそんなことするかなぁ~・・・と何度にも渡るドラッグでの逮捕に、あきれたことがあるはずだ。いい演技するのに彼の代表作って『チャーリー』以降、あまりないですしね。そんな彼の本作。本当だったらこの手の映画ってあまりそそられないんだけど、これは行くぞ!と予告篇観た時点で決めていた。
もうねぇ、映画の内容なんてどうでもいいや(笑)。とにかくロバート・ダウニー・Jr演じるトニー・スタークがいいんだ。地位と名声とお金にお姉ちゃんに酒。もうとにかくいい加減なんだ。その破天荒ないい加減さになぜか嫌味がない(笑)。話しかけてきた記者に側近がつぶやく「美人ですよ」。ためらいなく満面の笑みで振り向くトニー・スターク。最高だ(笑)。アフガンからの帰国後の新型パワードスーツ開発に必死になる彼もまたいいんだわ。彼のいたずら小僧のようなやんちゃなクリクリお目目にやられちゃいましたよ。あー・・・なんかこういうやんちゃなヒーローは好きだ。そういえばここんとこスパイダーマンにバッドマン、悩めるヒーローばっかりでしたもんね。もう第2作も決定だとか・・・次も絶対行くぞ!

-2008.9.29 TOHOシネマズ泉北 -

【映画】『20世紀少年』

2008年09月22日 | MOVIE
『20世紀少年』(2008年/東宝)
監督:堤幸彦。
出演:唐沢寿明。豊川悦司。常盤貴子。香川照之。石塚英彦。宇梶剛士。

1997年。ケンヂは失踪した姉の赤ん坊の面倒を見ながら母親とコンビニを経営していた。巷では「ともだち」と称する教祖が率いる謎の教団が現れ、不思議な事件が多発していた。そんな中ケンヂの小学校時代の同級生ドンキーが自殺する。そのことにより、現在多発している事件がケンヂが小学生の頃、仲間と共に作った「よげんの書」とそっくり同じことがわかり、ケンヂは「ともだち」により、この事件に大きく係ることとなる。

まずは原作を!と「大人買い」をして、一気に読破。おもしろい!で、さて映画はどうなってるのかなぁ~。と鑑賞。おもしろい!
私は好きだなぁってか原作をきっちり作りこんでくれてるじゃあないですか、うれしいねぇ。でも、ここでふと気づく。突拍子もない設定でも漫画だとそのまま素直に受け入れられるんだけど、こうして映像になると、なんか荒唐無稽感がアリアリと出ちゃうんですねぇ。だからこれ原作読まないで観た人には、「なんじゃこりゃ?」な感じがするかもしれませんね。まして年代が自分たちの知ってる今ですからね。ネタばれが嫌な人には向かないかもしれませんが、コレは案外原作読んでから観た方がより面白く観られるような気がする。あれがこうなって・・・ほぉ~やるじゃん!ってな感じでね。私はしっかり楽しませていただきましたよ。とにかくキャスティングがいいですね。全然無理がない。万丈目なんてびっくりするほどそのまんまじゃないですか!(笑)。モンちゃん役の宇梶さんもいいなぁ。原作の雰囲気そのまんまで、この人こういう風にするとかっこいんだと気付きました。ただ「ジジババ」がなんで研ナオコさんなのかがわかりませんが・・・(^^; 
あ・・・それと竹中直人さんのピエール一文字いらないよ(笑)。もう特異キャラはいいって・・・。真剣めまいしましたよ。(^^;
早く第2章が観たい!楽しみだなぁ。

-2008.9.22 MOVIX堺-



【映画】『次郎長三国志』

2008年09月22日 | MOVIE
『次郎長三国志』(2008年/角川映画)
監督:マキノ雅彦。
出演:中井貴一。鈴木京香。岸部一徳。北村一輝。温水洋一。

所は清水港で近頃売り出しの親分清水の次郎長は頼りになる右腕大政を筆頭に、彼を慕いついてくる子分たちに囲まれて、愛妻お蝶と共に清水一家を盛りたてていた。そんなある日兄貴分が宿敵黒駒の勝造が影で糸を引く祐典一家から殴り込みをかけられたと聞き、急ぎ次郎長一家は甲州を目指す。

この作品も公開が待ち遠しかったんだぁ。なんたって、予告編で見る桶屋の鬼吉役の近藤芳正さんがかっこよかったんだもん。で、無茶苦茶いっぱい出てるし名古屋弁で三枚目扱いなんだけど、かっこよかったぁ。ま、私としてはそれだけで十分っちゃあ、十分なんですが、やっぱそこは映画としてもどうかってとこも見とかないと・・・ネ。ってことでどうかって言うと、私としては楽しかったですよ。清水一家のメンバーは全部いいし、特に法印の大五郎役の笹野高史さん『おくりびと』でもいいとこ持っていってましたが、この作品でもおいしいとこ取りじゃあないですか。ただねぇ、これ物語長いんですよね。過去にも映画化されてますが、ほとんどシリーズとして製作されてますから、この一本をどうする?って部分があったんじゃあないかなぁって気がする。これ一本でわかるようにするか?シリーズを見越すか?うまくいけばシリーズにしてもいいかなぁ・・・ってことにするか?多分私は最後のうまくいけば・・・っていうのがあったんじゃないかなぁって思います。だから作りが微妙なんですよね。とにかく基本ストーリーをザクッって盛り込んでるんだけど、スカッと終わり!っていう達成感がないんですよねぇ。これは黒駒の勝造がまともにからまずに完全に残ってるせいかもしれませんけどね。あ、それときっとこれは私の時代劇に対する思い入れの部分のせいもあるかも・・・。だって、やっぱ時代劇と言えば殺陣!後半の崖っぷちを駆け上がり駆け降りる次郎長一家のシーンには「キターッ!かっこえぇ~!」って思いっきり気分が高揚したんですよ。ところが・・・つらいですよねぇあの殺陣シーンは。ほとんどが一対一で、引きのシーンが無い。しかも・・・短い。このメンバー面白いので、もう一本観たいな・・・って思うんだけど、この殺陣がクリア出来ないとまた同じような消化不良感を味わっちゃうことになるのかなぁ。と思うとつらいとこだな。この手の作品だと、正統派の殺陣じゃないと変だしね。CGなんかで誤魔化したら作品変わっちゃうしね。もう昔のような時代劇って見られないんでしょうねぇ。

-2008.9.21 MOVIX堺-

【映画】『おくりびと』

2008年09月19日 | MOVIE
『おくりびと』(2008年/松竹)
監督:滝田洋二郎。
出演:本木雅弘。広末涼子。余貴美子。山崎努。

楽団の解散でチェロ奏者の夢をあきらめなければいけなくなった大悟は、妻と共に母が残した家のある山形へと戻ってくる。求人広告でみつけた「NKエージェント」へと面接に出かけると即刻採用。一体何の仕事かもわからないのにとよくよく聞いてみると遺体を棺に収める仕事「納棺師」だと言う。とにかく強引な社長に押され、妻には「冠婚葬祭の仕事」と仕事の内容をぼかし、戸惑いながらもいくつもの死に向き合ううちに、納棺師の仕事に誇りを見いだしてゆく。

私がまともに遺体を目の前にして、じっくり葬儀と向き合ったのはもう20年近くも前の父親の葬儀だけなんですが、こんな納棺なんてのなかったような気がする。病院から運ばれてきて、最初はふとんに寝かされていて、気がついたら棺に納まっていた。(^^;
きっとこの映画のラストで出てくる「はい、足持って、行くよ」ってな納棺だったのだろうと思う。田舎の方ではどうかはわからないけど、都会ではたぶんほとんどがこのパターンなんだろうね。それにどうも「湯灌」というのがこの納棺の儀らしいのですが、別料金のようです。
葬儀そのものはもちろん死者を送る儀式なんだけど、この映画で描かれる「納棺の儀」というのはまさしく儀式。丁寧に厳粛に生前の面影を取り戻す死者。死者の生前の行い、死者を送る人々の死者への思いなどがこの儀式により、それぞれの心を駆け巡っていく。そして悲しみは残るけれど、憎しみは消えるのかもしれない。ふとそんな気がした。死者への思いのけじめがつけられないでいるのなら、「湯灌」を利用するのがいいのかもしれない。火葬場の職員のセリフにあった、ここは門番で人はここをくぐって旅立っていくと・・・しっかりと旅支度を見られたら素直に「いってらっしゃい」と言えるかも・・・。
淡々と・・・そして優しい映画でした。
この作品は主演のモックンが自ら企画したとか・・・。彼ならではの作品ですね。この主役は彼だからこそよかったのだと思います。

-2008.9.17 MOVIX堺-

【映画】『パコと魔法の絵本』

2008年09月16日 | MOVIE
監督:中島哲也。
出演:役所広司。アヤカ・ウィルソン。妻夫木聡。土屋アンナ。阿部サダヲ。

大きな屋敷に住む一人の青年の元に風変わりな老紳士が訪ねてきた。そして部屋にあった仏壇に飾られた写真とそばにあった一冊の絵本を手にとり、とある病院で彼に起こった出来事を語り始める。写真の主大貫は「お前が私を知っているだけで腹が立つ」と会う人事に言い、意地悪でわがままで、病院中の嫌われ者だった。そんな彼がある日同じ病院の入院患者である一人の少女パコと出会ったことで、彼は人々の記憶に残ることになる・・・。

初演の『ガマ王子VSザリガニ魔人』をDVDで観て、昨年上演された再演をNHKのBSで観て、すっかりこの物語のファンになってしまった私はこの映画の公開が待ち遠しくって仕方無かった。しかも予告編を観る限り、舞台版のセリフやシーンはしっかりと生かされているし。
冒頭、後藤ひろひとさんのなんともふざけた登場に思いっきり吹き出しそうになる。きっとこれが大王らしいんだろうな(笑)。
実は私は好評だった『下妻物語』も『嫌われ松子』も観ていない。なんかねぇ、あの極彩色の色遣いとアニメチックな動きに苦手意識が働いて、どれだけいい作品だと言われても観る気がしなかったんですよね。じゃあこれもそうじゃない。って言われるとそうなんだけど、これは元の物語を知ってるもんだから、ここまでデフォルメして完全なファンタジーにしちゃってるからこそ映像化した意味あり。って思えるんですよね。実写とアニメの切り替えがすごく巧みで、ホント見事なファンタジー作品ですよ。
ただ堀米と大貫の関係の描き方がちょっと雑だった気がする。あの「タニシ」のシーンで、舞台版だと大貫にちょっかいをかけながらも、この偏屈なクソじじいをどうにか出来ないか?という堀米の気持ちが滲みでる「バカを治す薬はありませんか?」なんだけど、映画でのシーンではそこまでは読み取れないんじゃないかなぁ。好きなシーンだけに惜しい気がする。あと木之元さんを國村隼さんにして、おかまにしちゃうという荒業にはびっくりです(笑)。しかしここでおかまさん登場させちゃったから室町のザリガニ魔人がちょっとインパクト弱くなっちゃってるんですよねぇ。國村さんのおかまは最高でしたが。ただ今後芸風が変わらないことを祈ります(笑)。

-2008.9.13 TOHOシネマズ泉北-