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にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

新宿末廣亭

2022年06月19日 | 落語会
6月13日新宿末廣亭
ずーっと行きたいと思っていた江戸の寄席。なんと米二師匠が出られると知り、これはこの日に行くべきだと思い、旅行の計画を立て、せっかく行くんだからと友人に無理を言って前日は江戸落語散歩を計画していただき、江戸落語の舞台をウロウロ。そして翌日は新宿末廣亭へ。江戸落語散歩をアップしたあとすぐにこちらもアップするつもりだったんですが、どうも上方の落語家さんと違いお顔と名前が一致しない。で、演目もうろ覚えってことで、どっちみち独りよがりなブログだしやめておこうかと思ったんですが、やっぱりせっかく行ってきたし写真もあるしってことで、アップすることに。
ただ演者と演目が違うかも・・・というのだけは、先におわびしておきます(笑)。
新宿末廣亭。末広通りなんて名前がついててこんな看板があるくらいにこの場所では当たり前になっている寄席。





残念ながら中の写真撮影は禁止だったので撮れなかったんですが、中もレトロなとてもいい感じの寄席でした。昼席の開演は12時から。でも何時に入ってもいいということで昼食を済ませてから行くことに。窓口でチケット買って中へ・・・ってここでびっくりです。入口があって受付みたいなのがあって劇場の人がドアあけたらすぐ劇場内(笑)。いや、受付あって廊下みたいなのがあってドアがあってって思うじゃないですか。まぁ言っちゃえば家の玄関の土間的な感じの受付でした(笑)。中に入って開いてる席にどうぞって言われるけど、もうすでに座って聴いてる人の前行くの嫌だなって思ってたら「まだ始まったところだからどうぞ」と言われる。出入り自由・・・そういうことなのね。あ、出入り自由って出ることは出来ません。入るのはいつ入ってもいいらしい。座席も好きにかわっていいみたいですが。



私が入ったのはこの番組表?なんていうのかわかんないですが、こちらにある円楽一門ってところから、こお三遊亭萬橘さんでした。続いて昔々亭慎太郎さん。マグナム小林さんってなってるところはこの日俗曲のうめ吉さんでした。続いて滝川鯉朝さん。桂小文治さん。そして漫才の陽・昇さん。この人たちの持ちネタというか売りのようなんですが、あの地図の位置全部言われるのはすごかった。ここまででわかったネタは「片棒」すみません、どの方がやられたか記憶が怪しいのでとりあえずかかったネタということで。ただこの「片棒」も長男の派手な葬式の話だけだったので、たぶんあれは「片棒」だよなぁ・・・という曖昧なものですが。
その後柳家蝠丸さん「宮戸川」。これタイトル出てこなくってPCで「二階・おじさん・男女」ってぐぐったら出てきました。これ「おじさん」を抜くと「二階借り」になりましたが。途中までしか師匠に教わってないんですと始められた「宮戸川」これ後半がサスペンスものっぽくなって凄惨でしかも夢オチってことでほとんど演じられることはないそうです。この噺は江戸落語って感じがして江戸落語のあの粋な口調がぴったりで面白い噺ですよね。中トリは笑福亭鶴光さん。昔ラジオよく聴いてました。でも落語を聴くのは初めて。「荒大名の茶の湯」これはねぇ汚いけど面白い。福島正則が一番かわいそうですが。鶴光さんの落語楽しかった。中入り後は桂鷹治さん。「大安売り」これは江戸でも上方でもそう変わり映えのない噺ですね。大神楽よし乃さん。ハラハラドキドキの大神楽のあとは本日の目的の桂米二さん。江戸に来て上方落語が目的ってのも変なんですけどね。大好きな落語を来たことがない寄席。しかも江戸の由緒ある寄席で聴けるってのはそうそうあることじゃないですからいいんじゃないでしょうか。「青菜」これ好きな噺なんですよ。おかみさんが押し入れから出てくることを思い出しただけで笑ってしまう。師匠もしかして緊張してたりしますか?っていう雰囲気を少し感じたものの、ふとこの日の演目でただ一人飲む、食べるという落語ならではの所作の入った演目を演じてる?って思ったら、やっぱ師匠かっこいいッスって思っちゃいましたよ。
続いては三遊亭笑遊さん。なんか・・・いいキャラですねぇ。なんなんでしょうかこの飄々とした感じは(笑)。サラッと流した感じで終わっちゃいましたが、この方の落語はなんかガッツリ聴きたいですね。
そしてトリは桂文治さん。若旦那が寝付いている。その理由を聞いてこい。おぉ!「崇徳院」って思ってたら、病の理由は女性ですかって聞いたら違うって。思わず「え?」って言いそうになっちゃいましたよ。続いて「じゃあみかんが食べたい?」って、こいうの大好きだ。いやあ面白い。「擬宝珠」というネタだそうで、まぁうまい具合に江戸落語散歩で浅草行って五重塔の写真を撮って翌日この噺というのはついてました。
でも、ここでふと思ったのがトリだからと言って長いネタやるわけではないんですね。あとここ演者が多いから一人の持ち時間が短い。人数的にこれは仕方ないことなんでしょうが、上方の5席から6席の落語会に慣れてるもんだから、なんか変な感じでした。次はしっかり江戸落語聴きたいなぁ。そうなるとどなたかの独演会に行くしかないのかなぁ。サクッと5席が6席の寄席あるといいんだけど。

【落語会】米二一門会@繁昌亭 第12回

2019年04月03日 | 落語会
米二一門会@繁昌亭 第12回
-演目-
桂二葉さん「東の旅発端~煮売屋」
桂二豆さん「七度狐」
桂二乗さん「千早ふる」
 仲入り
無礼講トーク
笑福亭鶴瓶さん「徂徠豆腐」
桂 米二さん「宿屋仇」

長らく落語会の感想は書いてなかったんですが、平成最後なので(笑)。
この日は昼間の用事に必要な大きな荷物を抱えていたために、当日後ろの方の席を選ぼうと予約はせずに出かけた。ハガキ持参で前売り料金という温情料金設定もありましたしね。で、後ろの方の席でいいやと思ってたら、後ろの方しか席なかったよ(笑)。

今回二豆さんが「七度狐」をネタおろしするということで、心優しきお姉ちゃんの二葉さんが前座の位置で「東の旅発端~煮売屋」を。久しぶりに聴く二葉さんの落語。もう二葉ちゃんとは呼べないね。二葉さん。声の高さは変わっていませんが、声の質に落ち着きがみられ、本当に上手くなりましたよねぇ。

リレー落語ということで、煮売屋を出たところからバトンタッチで二豆さんの「七度狐」新しいネタするの早いですねぇ。サクサクと新しいネタ覚えていっているような感じです。常にかむこともなく、絶句もなく、そつなくこなされます。これに個性が乗る日が楽しみです。

下二人のあまりの仲良さぶりに、ちょっぴり寂しそうな二乗さんの登場。二乗さんの落語も久しぶりに聴くような気がします。でも今まで聴いた中でこの日の「千早ふる」が一番面白かったような気がする。過去に感じていた必死さがなくなっていたからかな?いい感じに力が抜けて、さすが長男ですね。

中入り後、幕が開き頭を下げている5人?あれ?一人多い?誰あのハゲた人と思ってしまったことをここに正直に白状しておきます。(;^_^A
で、顔をあげると「鶴瓶さん!?」帰ってきてからFacebook見たんですが、米二さん今日の会はサプライズが・・・と前振りされてたんですね。それ見てなかったもんだから、ホントに驚きましたよ。
無礼講トークの司会をされ、そのあと「徂徠豆腐」を。初めて聴く噺で、人情噺で面白かった。ネットで調べると元は江戸落語で、登場人物の豆腐屋を大阪から江戸にやってきた関西人にご自身でアレンジされたそうです。元の江戸落語も聴いてみたいな。

そしてトリは米二さん。「宿屋仇」は喜六、清八にもう一人加わって、東の旅の番外編みたいなものだとのお話。そんなここで二乗さんの「千早ふる」だけ全くの別ものだとの宣言しなくても・・・(笑)。本日のこのネタのオチは「なんでそんなウソを・・・」「昨日はエイプリルフールや」って、もうこの日じゃないと聴けないオチ。素晴らしすぎます。今後このオチを聴ける機会ってまずないと言ってもいいかも。貴重なオチの「宿屋仇」でした。

私が聴く平成最後の落語会、平成最後のネタともに最高でした。
さて私が令和最初に行く落語会はどこになるかな?

-2019.4.2 天満天神繁昌亭-

【落語会】第84回新開地寄席

2016年01月18日 | 落語会
第84回新開地寄席(2016.1.17 新開地まちづくりスクエア)
-演目-
桂 慶治朗さん「つる」
林家染雀さん「質屋芝居」
桂 出丸さん「花筏」
桂 文之助さん「茶屋迎い」

新年一発目!予約完売札止め!いやあ気持ちいいですねぇ。120名のお客様ありがとうございました。

初新開地寄席となる慶治朗さん。真面目な学生さん風の好青年。いい声してらっしゃるんですよねぇ。落ち着いてしっかりした一席でした。これからも楽しみにしております。

続いての「質屋芝居」。これ私好きな噺の一つなんですよね。基本芝居ネタのものは大好きなんですが、下座大忙しの噺です。満席ということでスタッフの役得な下座が見える位置に陣取ったおかげでなかなかに楽しい一席となりました(笑)。でも以前この噺聴いたときあんなに芝居の場面長くなかったような気がしたのですが・・・。

開場してお客様入場。ふと見るとカメラ片手の出丸さんが・・・。「え?」もう何度もこちらでスタッフさせていただいておりますが、この時点でここにいる出演者さんというのは初めてでございました(笑)。袖でも写真を撮られてて、ご自身の舞台は誰かに頼むのかな?と思っていたら、大関花筏に似ているからと身代わりを頼まれる提灯屋さん。当時はテレビもこんなものも・・・とカメラを取り出し、前のお客さんに撮影を頼まれる。「うまい!」やりますねぇ。お客様に手が届くこのホールならではかもしれません。初めて聴いた「花筏」楽しかったです。

新開地寄席では私は初めてお目にかかる文之助さん。文之助さんにお名前が変わられてから初めてだそうですから、結構久しぶりのようですね。好きな落語家さんの一人なので楽しみでございました。スタッフとしてお手伝いしていると落語家さんの普段着というのを見ることが出来るのですが、普段はあまり気にならないんですよね。ところが今回なぜか日曜日のお父さんという感じの文之助さんにふとイメージと違うと思ってしまったことをここにこっそり告白しておきます(笑)。その日曜日のお父さんが高座にあがると粋な旦那になるんだから、やはりすごい。端正ですよねぇ。「茶屋迎い」堪能致しました。

次回は3月20日(日)場所:新開地まちづくりスクエア 入場料\1,500
桂雀三郎さん「百年目」。桂梅団治さん「源平盛衰記」。桂雀太さん「粗忽長屋」。笑福亭生寿さん「狸の鯉」となっています。次回もまた当日券なしなんてことになるかもしれませんので、ぜひともお早めのご予約を。
新開地まちづくりNPO  ☎078(576)1218

【落語】第83回新開地寄席

2015年11月18日 | 落語会
第83回新開地寄席(2015.11.15 新開地まちづくりスクエア)
-演目-
桂 恩狸さん「みかん屋」
林家卯三郎さん「鬼の面」
桂 米紫さん「堪忍袋」
林家竹林さん「井戸の茶碗」

しばらく満員御礼札止めが続いていたのですが、今回は神戸マラソンと被ったために最終92名のご来場でした。以前神戸マラソンと被った時は60そこそこだったので飛躍ですね。

開口一番は新開地寄席初登場の桂恩狸さん、背が高いので高座の天井危なっかしかったです。背の高い人と体重の重い方にはちょっと要注意な高座なんですよね(笑)。あ、ちなみにお名前おんりさんとお読みするそうです。オンリーワン!な落語家さんになられるであろうことに乞うご期待!今回、このお噺時間の加減か「高野で髪を落として」という下りがなかったのが残念でした。私ここ好きなんですよ。

お人柄の良さが立ち居振る舞いすべてに出ている卯三郎さん。その卯三郎さんに似合う優しいお噺「鬼の面」です。悪い人が全く出てこないお噺っていいですよね。ま、落語にはあまり悪人は登場しないんですけど。

和やかだった会場を熱気の嵐に変えた米紫さんの登場です(笑)。途中会場内で上着を脱いだり、チラシで仰いだりする人が見受けられたので、エアコンのスイッチを入れに行く・・・と、米紫さんの暑く・・・コホン。大熱演で会場が暑くなったのかと思ってたら、すみません暖房入ってました。(^_^;) お客様よりも米紫さんかなり暑かったのではないでしょうか?申し訳ないことをしました。暑さをもろともしない大熱演に会場大満足な一席でした。

ヒートアップした会場に一陣の清涼な風を入れるかの如くに登場の竹林さん。サクッと会場を自分の雰囲気に持っていかれるのは流石ですね。喉の調子がお悪いのかちょっと話辛そうでしたが、素敵な人情噺「井戸の茶碗」聴かせてくれました。このお噺もいいんですよねぇ。

次回は来年1月17日(日)場所:新開地まちづくりスクエア 入場料\1,500
桂文之助さん「茶屋迎い」。桂出丸さん「花筏」。林家染雀さん「質屋芝居」。桂慶治朗さん「つる」。となっています。また予約でいっぱい。なんて状況になるかもしれませんので、お早めにご予約を。
新開地まちづくりNPO  ☎078(576)1218

【落語】米二・染二 二人会Vol.3~米朝トリビュート~

2015年11月16日 | 落語会
米二・染二 二人会Vol.3~米朝トリビュート~
-演目-
オープニングトーク
林家染二さん「貧乏神」
桂 米二さん「始末の極意」
林家染二さん「一文笛」
 仲入り
桂 米二さん「除夜の雪」

まずはオープニングトークから。ここは写真OKということで、撮影させていただいたのですが、こんなに柔和な笑みを湛えてらっしゃる米二さんというのも珍しい(笑)。次回からカメラ持って行こうかしら。


染二さんのお楽しみは「貧乏神」。BL落語です←違! 染二さんの貧乏神好きなんですよねぇ。「ビンちゃん」健気です。
米二さんのお楽しみは「始末の極意」。以前、誰だったけ?文三さん?だったけかな?忘れた・・・。ま、とにかく以前ある会である人が米朝師匠のホールでの会に出掛けて後ろの方の席だったので、この噺のオチが全くわからなかったということをおっしゃってたんですが、確かにわかりませんよねぇ。ラジオでも無理だ(笑)。

染二さんの米朝トリビュートは「一文笛」。この噺いいですよねぇ。男前(ルックスだけではないですよ)の米朝師匠が作られたというのが至極納得出来る作品ですね。私は以前から言ってますが、このお噺男前の雰囲気を醸し出せる人にしか似合わない噺だと思ってるんですよ。染二さんももちろんかっこよかったですが、この噺に限りは私文之助さんが一番好きなんですよねぇ。あ、この噺の時マクラで左ギッチョの話をされたので、以前新開地寄席で「三年目」をかけられた時も死んだら髪を落とすという話をマクラでされてたことを思い出して、ちゃんとオチがわかりやすいように丁寧に前フリされるんだと、染二さんの落語に優しさを感じました。

米二さんの落語はこれまでに68個?本?・・・なんて数えるがわかんないんですが、これまで68のネタを聴いてるんですよね。でもこれが何回というのは控えてなかったので、控えておけばよかったなと思ってるんですが、この「除夜の雪」は結構聴いてますね。今年はこの噺が一本目でしたしね。でも何回聴いてもいいお噺です。悲しいお噺なんですが、「あ、除夜の鐘がなり出しましたな」という所から、若い二人の坊さんが除夜の鐘をつくために走っていく情景が浮かび、ふわりと暖かいものに包まれるような感覚がするんですよねぇ。今年の初め、この噺聴いて外出たら雪だったんですよね。この日は雨でした。


-2015.11.14 天満天神繁昌亭-

【落語】染二の会-山本周五郎作品に挑む-

2015年10月09日 | 落語会
染二の会-山本周五郎作品に挑む-(2015.10.8 天満天神繁昌亭)
-演目-
桂 米輝さん「道具屋」
桂 しん吉さん「天災」
林家染二さん 「替り目」
 仲入り
ラッキー舞さん 大神楽
林家染二さん 「ぼうふり」

なんだか落語会の感想はすごく久しぶりになってしまったんだけど、今回はぜひとも書いておきたいと、えっと筆もペンもとらないな・・・キーボードを開く?(笑)。ま、そんなこたぁどうでもいいや。とっとといきましょう。

米輝さんの「道具屋」。こんなにショートバージョンなのは私初めてでした(笑)。おじさんの商売を泥棒だと言うのもなし。本屋のゼンさんを初めから知っている。「しょんべん」云々もなし。落語ってのはいろいろ縮めようがあるのだなぁ。と改めて感心しましたよ。
続いてのしん吉さんの「天災」も多分ショートバージョン。こちらはそんなに聴かないので、何がどう抜けてたのか把握出来ないんだけど、短かったような気がする。
当日「お楽しみ」となっていた染二さんの演目は「替り目」でした。染二さんの「替り目」は初めて聴くので、ちょっと得した気分。でもうどん屋さんの出てこないバージョンでした。
仲入り後は大神楽のラッキー舞さん。すごいわ。客席が好奇心満々の子供状態と化しておりました。楽しかった。

で、私のお目当ての「ぼうふり」。
山本周五郎さんの作品「深川安楽亭」を上方落語にしたものなんですが、これの映画化された作品小林正樹監督の「いのち・ぼうにふろう」が好きなんですよ。映画好き仲間でも評判の作品で以前・・・CATVで放映されていて観たんですが、生まれて初めて誰かのために命を張る無頼漢たち。かっこいいんですよねぇ。それを落語にするっていうんですから、こりゃもう見逃す訳にはいきませんよ。上演の二日前に映画「いのち・ぼうにふろう」を再見して望みました。
とにかく一言「素晴らしい」。まず物語の舞台ですが、上方落語ですからもちろん大阪、中之島の鼠島となっておりました。「鼠島」?と思っていて帰ってきて速攻調べましたよ。これが実在したんですねぇ。しかも立地も物語にぴったり。お見事です。そして江戸の男たちが違和感なく上方の男たちに変わってます。取捨選択された登場人物たち。安楽亭の主人とその娘。仕事を持ちかけてくる小平に安楽亭に運びこまれる富次郎。ふらりとやってくる酔っぱらい。ここらは外せないですよね。で、命ぼうにふる男たちが3人に集約されています。生き仏の与兵衛に由之介、仙吉の三人。本来映画での主役である「知らずの定七」をあえて外したのがこれまたうまい!物語の流れを落語という行間のないものに持っていく場合定七というキャラはなかなか難しいと思います。それに与兵衛というキャラは本来主役になってもおかしくないキャラですしね。その与兵衛に定七テイスト足して、由之介によし公を足したという感じでしょうか。仙吉には文太がプラスされ、よし公テイストも入れられている。・・・とまぁ、私は勝手に判断したんですけどね(笑)。物語は無理なくムダなく、私の知っている通りに運ぶ。ラスト、どうするのかな?と思っていたら、なるほど・・・そう来ますか。上方落語らしい笑いもちゃんとある人情話。上方落語独特のハメモノも生かされていたし、本当にいいお噺でした。観に行ってよかった。今後再演されて、この日以上に熟成された「ぼうふり」また聴きたいなと思います。

【落語会】第80回新開地寄席

2015年03月17日 | 落語会
第80回新開地寄席(2015.3.15 新開地まちづくりスクエア)
-演目-
林家染八さん「道具屋」
桂佐ん吉さん「代脈」
桂あやめさん「夫婦善哉」
桂雀三郎さん「愛宕山」

記念の第80回でした。前売りと予約でなんと124。満員札止めです。いい響きですねぇ「札止め」。おかげでいつもより少し窮屈な座席となってしまったかもしれません。窮屈を我慢していただく分おまんじゅうが付いていたと思っていただければ幸いです(笑)。

今回初登場の染八さん。真面目な学生さんという感じです。開演前の準備でチラシのハサミ込をバカなこと言いながらやっていたら、ふと私の隣にさっきと違う腕が。あれ?誰?と思い顔をあげるとそこに染八さんが!びっくりしたなぁ。黙って混じってるんだもん(笑)。ともかくお手伝いいただきありがとうございます。高座はさすがに饒舌でした(笑)。

正当な若旦那という風情の佐ん吉さん。徒弟制度のマクラから昔は徒弟制度だったお医者の噺「代脈」へ。
先生の代脈を仰せつかった見習い君。一本も二本も抜けた感じがチャーミングでした。奇をてらおうとしない落語。いいですねぇ。

今回は生真面目な雰囲気の若手二人と対照的なベテラン二人(笑)。
まずはあやめさん。なんとびっくりの金髪です。私はドラマとか舞台とかなにか仕事の都合かな?と思っていたらNHKの朝ドラ「マッサン」のエリーの影響だとか。わからない・・・その発想がわからない。
「夫婦善哉」どんな落語なんだろう?と思っていたら、落語版「夫婦善哉」なんですね。また映画見たくなりましたよ。

雀三郎さんはいつものマゲです。あれも真面目な髪型ではないですよね?(笑)。ロン毛と言ってもいいのかもしれない。無くっても長いからくくれるんでしょうからね。しかしいつからあの髪型にしてらっしゃるのだろう?若いころってどんな髪型してらっしゃったんだろう?気になったのでググってみた。なかった。誰か知ってたら教えて(笑)。
今回は前が長くなっていたせいかマクラなしで本題に入られる。「レンゲ、たんぽぽの花盛り・・・」と聴くとやはり「ちりとてちん」思い出しちゃいますね。

5月は新開地音楽祭のために新開地寄席はお休み。でも雀三郎さんには会えるんですよ。なんと「まんぷくブラザース」で
新開地音楽祭にご出演です!


【落語会】第18回 京の噺家桂米二でございます@繁昌亭

2015年02月21日 | 落語会
第18回 京の噺家桂米二でございます@繁昌亭
-演目-
桂二葉さん「雑俳」
桂米二さん「定年日和」
桂米二さん「立ち切れ線香」
 仲入り
笑福亭福笑さん「インテリ強盗」
桂 米二さん「初天神」

ブロッコリー頭は、髪の毛にかなりのダメージを与えていたということで、イメージチェンジ。マッシュルームになった二葉ちゃんです。この髪型の方がかわいく見えるような気がする。
演目は「雑拝」。初めて聴く噺なんですが、登場人物が女性になってるし現代風だし、新作?と思って帰宅してから調べたら新作ではないんですね。でもかなり内容が変わってて二葉ちゃん風味になっていてなかなかおもしろかった。でもこうしてネタが増えてくると、女性落語家の試練が今度は待ってるんでしょうねぇ。がんばれ。

続いての米二さんのネタは紛うことなく新作。マクラの米二家たまごっち離婚危機事件。どうにもこのたまごっちを育てている米二さんの図というのが想像出来ない(笑)。
そして私が楽しみにしていた「立ち切れ線香」。三年半ぶりに演じられるそうで、多分その三年半前を私は聴いてるんですよね。その時は「ここだけの噺」という会で下座さんの説明というか紹介トーク付きで、そこでこの噺の下座「雪」の話とかしたので、その後どうにもやりにくそうな「立ち切れ線香」だったんですよ。私としても好きな噺だけになんとも残念で・・・←エラそう(笑)。今回は雑念なしにネタに入られたので、しっかり堪能させていただきました。
そうそう、その三年半前、質問コーナーがあってそこで出た質問が「若旦那はこのあと本当に嫁をもらわずにいたんですか?お店のこと考えたらそういうわけにはいかなかったのでは?」これに対する米二さんの答えが、この若旦那の「この先女房という名のつくもんはもてへん」と言うセリフがみそだと。「女房という名のつくもん」は持たなくってもおめかけさんとかで外で子供作ったら跡取りにも出来るし・・・と。おかげでこの噺聴いても泣くことはなくなりました(笑)。

仲入り後は、落語会の最終兵器福笑師匠です。もうねぇ・・・何も言うことがない。面白すぎです。コインロッカーとコインランドリー間違えないだろ?というツッコミする隙間すらない(笑)。

トリは「初天神」。フルバージョンの「初天神」はやっぱり面白い。ところで・・・、この噺に出てくるみたらし団子はもちろん知ってますが、露天で売ってるのって見たことないんだけど。昔はあったけど今はないのかな?それとも地域?誰か教えて(笑)。

-2015.2.16 天満天神繁昌亭-

【落語会】落語初詣「気分はご参詣」

2015年01月03日 | 落語会
落語初詣「気分はご参詣」(2015.1.2 八聖亭)
-演目-
月亭天使さん「手紙無筆」
桂 宗助さん「骨つり」
桂 九雀さん「御神酒徳利」
 仲入り
月亭文都さん「鬼の面」
桂 米二さん「除夜の雪」

本年初笑の落語会です。
八方さんが作った小屋だそうで、場所は福島。初めて来ます。座席数は60。全部椅子席で横長なのでどこ座っても見やすそうです。

まずは天使さん。「手紙無筆」って初めて聴きます。ネタが帰りに貼りだされていなかったので、家帰ってきてから調べたんですが、「無筆の手紙」「平の陰」とも言うそうで元々は江戸落語のようです。さてこの場合はどのタイトルだったんでしょうか?(笑)。

いきなり毒舌な宗助さんでした(笑)。年末の米二さんの会で「サンケイ」と「ご参詣」をかけてるというようなことを聞いていたので、なかなかに面白い毒を吐いて下さってました。詳細は省いておきますが・・・(笑)。この「骨つり」は上方が先で江戸に行って「野ざらし」になってるそうなんですが、その「野ざらし」は聴いたことないんですよねぇ。一度聴いてみたいものです。

この会の発起人でもある九雀さん。九雀さんの落語を聴くのはすごく久しぶりです。ネタは「御神酒徳利」。ところが・・・あれ?私が聴いたことがあるやつと違う。私が聴いたことがあるのは、奉公人が大掃除で旦那さんが大事にしている御神酒徳利が壊れたら大変だと安全なところに・・・と直したつもりがすっかり忘れてて・・・というやつだったんですが、今回は青菜売りが意地悪な女子衆さんへのイタズラで隠したという設定になっていた。同じ上方落語でも違うんですねぇ。とここまで書いてちょっとググってみた。なるほど・・・これは江戸落語バージョンのようですね。

仲入り後は文都さん。以前新開地寄席でカメラマンをさせていただいていたときにふと思ったんですが、文都さんって西岡徳馬さんに似てません?え?言い過ぎ?(笑)。
「鬼の面」これも初めて聴く噺でした。タイトルは怖そうですが、なかなか優しいいいお噺ですよね。お茶目な旦那さんが素敵です。

トリは今年もしっかりお目当ての米二さん。「除夜の雪」はこれで何度聴いてるだろう?これも悲しいけれどいいお噺ですよね。談春さんが「赤めだか」という本の中でこの噺がやりたくて米朝師匠に稽古をつけてもらったと書いているのを読んだときに、確かにいい噺だよ。としみじみ思ったものです。しかもこの日、この噺を聴いて外に出る階段の所で窓を見ると雪。外に出て雪の中を歩きながら、もしかして降りかけてる雪を見てこの演目にした?とか思ってたのですが、違うそうです。最初からこの噺をやると決めてたそうです。なんとなく納得。ロマンチストではないですよねぇ(笑)。

【落語会】動楽亭昼席(2014.11.1)

2014年11月02日 | 落語会
動楽亭昼席(2014.11.1)
-演目-
桂吉の丞さん「子ほめ」
桂雀五郎さん「手水回し廻し」
桂文之助さん「掛け取り」
桂南天さん「つぼ算」
 仲入り
桂出丸さん「二人ぐせ」
桂米二さん「除夜の雪」

久しぶりの動楽亭です。米二さんが出てないと来なくなっちゃいましたからねぇ。土曜日出勤になった日は12時半まで仕事で終わって昼食とってぷらりと歩いて14時開演の動楽亭。というなんともベストな場所、時間でやってる落語会なんですがね。どうしてもお目当てがいないと足が向きません。

前座は吉の丞さん。本来ならば自分はこの位置で出てくることはないとおっしゃる。なんでも今日は落語会がいっぱいで前座さんがいないので頼まれたとか(笑)。こなれすぎた前座さん。開口一番から盛り上がりますねぇ。

前の吉の丞さんが前座にしては長いマクラだったせいなのか、雀五郎さんはほとんどマクラなしで噺に入られます。聞く所によると雀五郎さんはすごく無口だそうで(笑)。以前落語会のお手伝いをした後の懇親会で雀五郎さんと同じテーブルだったので軽くお話したのですが、それを友人に言うと「え?話した?」と驚かれたことがあります(笑)。そんな無口な雀五郎さんは「手水廻し」朝から長い頭回されたら迷惑ですよねぇ。

続いて文之助さんは「掛け取り」。芝居ネタが出てくるからこのお噺好きなんですよ。どうやらこの芝居で応対するとかケンカとかはほとんどみんな入っているようですが、それ以外はその演者さんによるようですね。文之助さんは狂歌に芝居に浄瑠璃にケンカ。その浄瑠璃がもう最高でした。
後から出てきた南天さんによると、浄瑠璃を習ってらっしゃるそうで、楽しんでやってらっしゃったとのことです(笑)。

その南天さんはマクラから大ノリです。ロックのライブの話で、最初は自分で歌ってマイクを客席に向けて後を歌わせる。落語でそんなことしたら・・・って言ったら私の後ろに座ってたおじさんが「寿限無」なら・・・とおっしゃった。確かに出来ないことはないな。「じゅげむじゅげむ!」イェーイ!「ごこうのすりきれ!」ウォ~!・・・ヤだよそんな落語会(笑)。
ノリノリのマクラから「つぼ算」へ。南天さんの「つぼ算」は二回目かな。好きです。楽しいネタですよね。

仲入り後は出丸さん。前の南天さんが楽屋で「カンテキ」の部分が長いと注意されてたという話から口癖のマクラへ。そういやこの動楽亭では、裏で、楽屋で・・・という話案外多いですね。舞台と近いからでしょうか。それがまた面白い。繁昌亭よりここの方が面白いと私は思ってるんですけどね。落語好きにはこっちの方が絶対いいよ。
ネタは「二人ぐせ」。出丸さんでお酒以外のネタで聴く二回目(笑)。あ、でも「一杯飲める」は酒ネタか。

トリはお目当ての米二さん。「除夜の雪」。時候ですねぇ・・・って文之助さんの「掛け取り」に「除夜の雪」っていくら11月に入ったからって、気ぜわしいじゃないですか!(笑)。
あ、「大晦日」はかぶってもいいのでしょうか?
ワイワイ言ったネタが続いて「除夜の雪」でしんみり締める。いいですねぇ。