にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【映画】『ロボット』

2012年06月27日 | MOVIE
『ロボット』ENDHIRAN(2010年/インド)
監督:シャンコール
出演:ラジニカーント。アイシュワリヤー・ラーイ。

バシーガラン博士は長い年月をかけて一体の二足歩行型のロボット、チッティを完成させた。人間以上の能力を持ち、命令に忠実に従う。そのチッティをバシーガラン博士は軍事に生かしたいと考えていたが、バシーガラン博士の成功を妬むボーラ教授は、試験でわざと複雑な命令をチッティに下し、審査を却下させる。バシーガラン博士はチッティをより高度にするために人間の感情を理解するようにプログラムするが、そのことにより博士の恋人サナに恋心を抱いてしまうチッティ。やがて虚しく散ってしまうチッティの恋心をボーラ教授が利用しようとしたことで事態はとんでもない方向へと進む。

やっと会えたねラジニ!と久しぶりにスクリーンで見ることが出来たラジニはもう最高だった。そしてインド映画ファン。ラジニファンという括りがなくっても、とにかく面白い作品となっている本作は、『ムトゥ』以来の盛り上がりを見せているとか。確かにこの作品はインド映画ファンじゃなくっても、ぜひぜひとお勧めできる作品です。・・・が、なーんか物足りなかったんですよねぇ。そう、私が見たのはヒンディー語のカットバージョン。やっぱりインド映画でミュージックシーンがないのは(全くないわけではないんだけど)、物足りなさすぎる。
ところが!やっぱ来ましたねぇ。タミル語完全版。もちろん観に行かないわけがない!しかも、「ラジニロボット祭り」などというイベント上映があるという。その日にあわせないでどうするよ私。ってことで参加致しましてございますよ。マサラシステムじゃないのになぜだかチケットと一緒にクラッカーを二つ渡されて、劇場に入ると手作り感あふれるチッティボードが配られる。まずはサニー・フランシスさんのトークに始まり、マユリ・ユキコさん率いるサナトクマラによる『ロボット』の中の一曲『キリマンジャロ』によるインドムービーダンス。そして上映開始・・・の前に、司会のてつのすけさんからクラッカーの説明が・・・。なんとこの満席になって盛り上がっている様子を現地のニュースで放映するとか。で、その仕込みのためのクラッカーだそうで(笑)。まず冒頭のラジニのスーパースターテロップにあわせてクラッカーを鳴らし、歓声で盛り上がる。まず一発目は練習用。練習で盛り上がったあとは本番。『ロボット』完全版の上映です。もうみんな失敗しないようにクラッカーをスタンばってオープニングムービーを見つめています。きた!「SUPAR STAR」ロゴ。まだですよぉ。出た!「Rajinikanth」まだだよ。タミル語で表記された「ラジニカーント」が出たところで一斉にクラッカー発射!そして大歓声!このノリのまま上映です。もう楽しすぎです。一度見ているのにもかかわらずワクワクしながらスクリーンみつめてましたよ。そしてチッティ極悪バージョン登場!「アーッハッハッハ!!!」うおぉ!!!そうだよ。ラジニの高笑いはやっぱラジニの声じゃないとダメなんだよ!ヒンディー語版で思いっきり物足らなかったのはこれだったのかもしれない。悪役ラジニはかっこいい。ただこの作品でなお且つ私の中に残る物足らなさは、ラジニがヒーローじゃないってことかな。ま、彼ももう還暦ですもんねぇ。いつまでもヒーローってわけにはいかないんだろうけどね。でもラジニには永遠のヒーローでいて欲しいな。上映後は拍手に包まれ、入場時に渡されたチッティボードを掲げての記念撮影。やっぱインド映画好きだ!ラジニ好きだ!本当に楽しいひと時でした。
お帰りのお土産はカレーラムネ(笑)。そして今、そのカレーラムネを飲みながらこの感想を書いている。しかしカレーラムネ・・・ちょっと罰ゲームだな(笑)。


-2012.5.13 ヒンディー語版 シネマート心斎橋-
-2012.6.20 タミル語完全版 シネマート心斎橋-

【映画】『盲獣vs一寸法師』

2012年06月25日 | MOVIE
『盲獣vs一寸法師』(2001年/ )
監督・脚本:石井輝男。
出演:リリー・フランキー。塚本晋也。藤田むつみ。

浅草レヴューのスター、水木蘭子の舞台を観に行った三文小説家の小林は、舞台も見ずに顔を伏せるサングラスの男に気付く。そしてその帰り道、人間の腕を運ぶ一寸法師を目撃し、後をつけるも途中でまかれてしまう。その数日後、富豪の妻となっている知人、百合枝から探偵の明智小五郎を紹介して欲しいと頼まれる。突如いなくなった義娘を探して欲しいという。そして訪ねた明智が読んでいた新聞には水木蘭子が行方不明となったと記されていた。やがて二つの事件は切り落とされた腕を発端に交錯していく。

出来れば見たいなと思ってた作品だったんで、今回神戸で上映ということで、神戸なら足を延ばしてもいいだろうと出かけてきた。
カルト・・・ってやつですかねってカルトなんだけどもね(笑)。想像してたよりもすごい作品だ。すごいって言っても絶賛のすごいじゃないよ。(^-^; なんというか、その・・・なんじゃこりゃ?なすごさ(笑)。出演者全員のあのなんとも言えないぬるーい芝居。盲獣役の平山久能さんのやってることはすごいんだけど、セリフになるとなぜだかぬるい。そういう演出なのだろうか?一番圧巻だったのはやはりあの風呂場の死体解体シーンだろう。あれはマジすごい。プシュー!ドバー!な血しぶきで血まみれになって、切り取った首に愛撫!あんなの子供の頃見てたらトラウマになっただろうな。あ、ハムもえぐかったなぁ。そして最後に登場した丹波さんが映画をかっさらって終了。という感じのなんとも不思議な作品です。なんなんだろうチープっていうのかな?なんかねぇ・・・映画を見たって気にならない作品なんだよね。同じとんでもでも『江戸川乱歩全集・恐怖奇形人間』の方がずーっとしっかり映画してて面白い。そして盲獣vs一寸法師と言っても戦うわけじゃないのよね。当たり前だけど。『盲獣』も『一寸法師』も単体の作品見たことありますが、やっぱミックスするより単体の方がよろしいかと・・・。(^-^;
しかし考えたら、石井監督の作品ってさ、血がドバーッ!とか首がポーン!とかドッカーンとか、やたら擬音で語りたくなる作品多いよね(笑)。

-2012.6.24 神戸映画資料館-

【落語】第3回林家BEAMS

2012年06月17日 | 落語会
第3回林家BEAMS(2012.6.16 繁昌亭)
演目
花丸さん「いらちの愛宕詣り」
染太さん「片棒」
染二さん「夢の革財布」
-仲入-
染弥さん「貢ぐ女」
染吉さん「植木屋娘」

なんでもこの会の出演順は、若手にトリをとらせるというパターンでやってるそうです。だから本来なら一番手にくるはずのない花丸さんがトップバッター。これも貴重らしいです。
一度もお目にかかったことがなく、この会のフライヤーの写真を見てずーっと私が思ってきたこと・・・佐藤B作さんに似てる。で、舞台に登場のご本人を見て、やはり佐藤B作さんに似ている。と思ったことをここにひっそりと書いておきます(笑)。
「いらちの愛宕詣り」は初めて聴く噺だったんですが、途中急いでいる人に道を尋ねよう!と思い当たるシーンは「池田の猪買い」と同じだ!こういう使いまわしもあるんですね。

お次は染太さん。この方もお初です。笑顔の素敵な方ですねぇ。この「片棒」というのも初めて聴く噺だったんですが、不思議な噺です。一応古典になるんですね。でもなんだか新旧入り乱れ感があってどうも落ち着かない。どこかで誰かが現代風にアレンジして、それが中途半端に今に残ってるって感じかな。面白いんだけど、なんか居心地悪く気持ち悪いんですよね。・・・ってこんなこと思うの私だけだろうけど。(^-^;

そして私の中での本日のメインイベント。染二さんの「夢の革財布」。「芝浜」好きなんで、それの上方落語バージョン、すごく聴きたかったんですよね。しかし「夢の革財布」って思いっきりネタばれなタイトルですよね。(^-^; ま、歌舞伎版が確かこのタイトルだったから、それをとったんでしょう。「芝浜」よりコンパクトということを聞いてたんですが、まず朝起こす所から始まる。そして浜に出かけて財布を見つけるくだりはなく、あわてて帰ってくる場面になる。そこからは「芝浜」と同じ流れなんですが、友人呼んでドンチャン騒ぎするシーンにはハメモノが入り、上方落語らしく笑いのシーンが増えている。歌舞伎版の「夢の革財布」は「芝浜」よりもこちらの雰囲気に近いですね。ぐ~っと聴かせる「芝浜」ももちろんいいですが、私はこの上方版の方が好きかも。しかも今回は染二さんの痛恨のミスつきというめったと聴くことのできないバージョンである意味貴重な一席でした。

続いてもはじめましての染弥さん。本日唯一の新作はご本人作の「貢ぐ女」。面白いっちゃあ面白いですが、やはり私は新作は好きになれないですねぇ。でもこの噺、ラストに行くまでもなく展開が読めて、その読める展開に前もって笑わされるという狙ったような作りは面白かった。

本日のトリの染吉さん。次は古典ですから前の新作のことは忘れて下さい!と空気を替えるところから始まった「植木屋娘」入門5年目にしては上手じゃない。って聴きながら、でも彼は私絶対初めてじゃない。一度どこかで見ている・・・と思い出せないまま、「植木屋娘」に聴き入っていた。エネルギー充填120%!な全力投球なノリで務められたトリ。よかったです。

で、なんでも入門8年(だったけか?)を超えない人がトリだとそのまま緞帳下ろしちゃいけないっていう決まりがあるそうで、そのまま全員集合でエンディングトーク。一人どんよりしちゃってる染二さんを拝見出来るというこれまたおまけ付きのようで、なかなかお得な会でした(笑)。
そして帰ってきて染吉さんっていつ見たんだろう・・・と調べたら、先々月に見たばかりじゃないですか!「枝さんの朝から落語会」で「動物園」をやられて、枝三郎さんにトラの歩き方ダメだしくらってたんでした。でもその時に聴いた「動物園」よりも今回の「植木屋娘」ずーっとよかったですよ。染吉さん、これから楽しみですね。

【映画】『メン・イン・ブラック3』

2012年06月16日 | MOVIE
『メン・イン・ブラック3』MIB3(2012/米)
監督:バリー・ソネンフェルド。
出演:ウィル・スミス。トミー・リー・ジョーンズ。ジョシュ・ブローリン。

いつものように地球に住むエイリアンの取り締まりに追われるエージェントJとK。そんなある日、月面にあるエイリアン専用の刑務所から一人の凶悪なエイリアンが脱獄する。彼の名はボリス。かつてエージェントKに左腕を奪われ捕縛されたことを怨みに思い、Kへの復讐とKにより阻止された地球侵略を再度企てる。そしてボリスの脱走とKとの関係を問い質すJに何も語らないKが突如姿を消してしまう。

いきなりエージェントZの葬儀で始まったもんだから、Z役の人本当に死んじゃったから追悼の意味もあるのかしら?って思っちゃったよ。まだご存命なようですね。(^-^;
そしてZに変わる上司がエマ・トンプソンでちょっぴりKと訳ありというのもなんだかうれしい。それにしてもエマ・トンプソンの宇宙人語うけた。好きなんですよねぇこの人。いい女優さんです。40年前の過去に行っちゃうので、私の好きなトミー・リーの出番は少ないですが、若きエージョントKのジョシュ・ブローリンがいいですわ。トミー・リーの雰囲気をうまく演技してて、外見は似ていないはずなのになんか似てるんですよねぇ。なんで今さら「MIB」なの?って感じだけど、今更感を全く感じさせない物語の発想。楽しかった。そして・・・いやあ、まさか「MIB」でほろりとさせられるとは思ってもみませんでしたよ。
「MIB1」「MIB2」ともDVDを持っている私。この3も出たら買いますよ。この3面白かったけど、さすがに4はもうやめてね(笑)。

-2012.5.30 MOVIX堺-

【落語】第31回慈光寺寄席

2012年06月10日 | 落語会
第31回慈光寺寄席(2012.6.10)

今日この会があるのは、染二さんのサイトで見て知ってたんですが、どうもこう地元、お寺、安い。なんてのだと、地元の人たちオンリーであまりよそ者が行っちゃあいけないんじゃないだろうか?ってな気になって、どうしようか悩んでたんですが、この会のことを染二さんがツイッターで宣伝してたので、じゃ、行ってみるか・・・と出かけてみた。
まず駅を降りてスマホで地図をみながら目的地へ。到着したらお寺っぽくないお寺で玄関が開け放され、ここだよなぁ・・・とおずおずと近づくと住職がいらっしゃり「どうぞ」と声をかけて下さったので、またまたおずおずと中へ。2階へあがると受付があって、お金を払うと(なんと500円)、写真の演目のチラシとなぜだかふく豆をいただいた。中は椅子が並べてあって、一番前の列だけ座布団。60人から70人くらい入るのかなぁ・・・。なんかねぇ、すごーくいい感じなんですよ。今回で31回、年2回やってるそうでもう15年続いてるとか・・・。
まず最初に住職さんのご挨拶。その中でこの季節夕方だとかに少し涼やかないい風のことを「極楽のあまり風」と昔の人はよく言ったということをおしゃってて、「極楽のあまり風」私は初めて聞いたんですが、いい言葉だなぁって。いい言葉を聞いてちょっぴりふわりとした気持ちになったところで落語です。

桂ちきんさん「煮売屋」
マクラで落語家になった経緯と師匠の話をなさったんですが、その師匠の名前を言わないもんだから、誰だろう?ってしばらく考えることに。桂だけど三枝さんじゃないし、文珍さんでもない。落語の口調は文枝師匠っぽい。で、次に登場した染二さんが、やはりみんなが思ってるだろうなということを察して下さり、普通名前でわかるんですけどね、わかりませんよねと(笑)。きん枝さんのお弟子さんだそうです。
染二さんの演目は「皿屋敷」
季節のネタですねぇ。ノリノリな染二さん。面白過ぎです。
次は笑福亭由瓶さん。お初です。この方は名前だけで鶴瓶さんのお弟子さんってすぐわかりました(笑)。真面目な感じが好印象な方で、「試し酒」の酒を一気に飲むシーンはうまい。でも実際に五升の酒飲む人いないですよねぇ。あ、違う10升か。
トリは「鴻池の犬」
今日の演目で唯一初めて聞く噺だったんですが、まさか後半で犬の世界の話になるとは思いもよりませんでした。犬の兄弟対面でちょっぴりお涙頂戴的なところもある、なんとも不思議な噺でした。

うちの沿線にあるところだし、雰囲気はいいし・・・ということで次回もまた行きたいですね。


【映画】『テルマエロマエ』

2012年06月06日 | MOVIE
『テルマエロマエ』(2012/東宝)
監督:武内英樹。
原作:ヤマザキマリ。
出演:阿部寛。上戸彩。市村正親。北村一輝。

古代ローマの浴場設計技師ルシウスは、新しい仕事からはずされ落ち込みながら公衆浴場へとやってきた。周りの喧騒にうんざりして湯中に身を沈めると、体が排水溝のようなところに吸い込まれ、気付いたときにはルシウスは現代日本の銭湯へとタイムスリップしていた。彼の目に留まる日本の銭湯のあらゆる設備は斬新で画期的なものだった。再びタイムスリップをして古代ローマに戻ったルシウスは日本で見てきたものを新たな浴場建築に取り入れ名声を高める。ついには皇帝ハドリアヌスのお抱えの浴場設計技師となるが・・・。

この作品が映画化されるとなったとき、やたらとみんなが騒いでいて「なぜ?」と思っていた。そして偶然ネットで「テルマエロマエ」第一話が無料で読めるというのがあり、早速読むと・・・「なんじゃこりゃあ?!」なとんでもな面白さ。そら、これ映画化って言ったら騒ぐわ。
待望の映画が封切りされ劇場へ出かけた。バカだ・・・本当にバカだ。なんだか久しぶりに劇場内みんなで楽しんだよね?な映画だった。好きだなあ、このバカバカしさ。この愛すべきバカさ加減。私は本当に大好きだ。阿部さんうますぎ。楽しんでるっぽいなぁ。
この映画を見たとき過去の作品のことはすっかり忘れてて日本人がローマ人って・・・やるなあ・・・なんて思ってたんですが、よーく考えると昔の邦画って結構この手のことやってたんですよね。『海底軍艦』ではムウ帝国人なんて出てきて、衣装がちょうどこの古代ローマに似てるんだから。今更何やったって驚いちゃいけないんだ。
で、この感想を書こうとふと配給を見て・・・「東宝!?」そっか、東宝だったのか。「ガス人間」やら「液体人間」やら作ってた東宝。このつながりはなんだかうれしくなっちゃったよ(笑)。そういや「海底軍艦」も東宝だったよ。

-2012.5.1 TOHOシネマズ梅田-