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今日の筆洗

2023年08月01日 | Weblog
はや八月となる。毎年、このあたりから月日が過ぎ去るのが早く感じられるもので、うかうかしているとあっという間に年の瀬ということもある。といいわけをしつつ、倒れそうな暑さの中、話はクリスマスである▼ウクライナがクリスマスの祝日を十二月二十五日に変更することを決めたそうだ。その日がもともとクリスマスだろうと、おっしゃる方もいるだろうが、ウクライナには二日、クリスマスがあった▼一つはロシア正教会が採用している一月七日。ユリウス暦に基づき、ロシアのクリスマスもこの日である。もう一つはローマ・カトリック教会などの十二月二十五日。今回、ロシアのクリスマスではなく、欧米などと同じ十二月二十五日に合わせるのは無論、軍事侵攻によってウクライナを苛(さいな)むロシアへの反発である▼ウクライナでは侵攻後、ロシア文化や習慣を嫌がる傾向があり、これがクリスマスにも及んだ。聖なるクリスマスの日をロシアとともに祝いたくない-。そんな気持ちの表れなのだろう▼ディケンズの『クリスマス・キャロル』を引く。「歌も、ゲームも楽しかった。何よりもみんなの心が一つになっているところが素晴らしい。至福とはこれだった」(訳・池央耿(ひろあき))-▼野蛮な戦さえなければ、至福の日が一日減ることもなかったか。かの地に平和が訪れることを願う。今年のクリスマスよりも早く。