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今日の筆洗

2023年08月08日 | Weblog

米大リーグのシカゴ・カブスの本拠地リグリー・フィールドは米国で二番目に古い大リーグの球場で、外野フェンス一面を覆った美しい緑のアイビーが名物である▼有名なのは一九八八年まで夜間試合を行っていなかったことだ。照明のまぶしさや騒音が住民の迷惑になると夜間試合を見合わせていた。かつてのカブスオーナー、P・K・リグリーさんの名言は米国野球ファンにはおなじみだろう。「野球はお日さまの下で行うべきだ」▼野球に関しては小欄は極めて保守的で申告敬遠やタイブレークにも不満がある。「野球はお日さまの下で」と思わないでもないが、酷暑の中の甲子園を見れば、考えを改めるしかなさそうである▼容赦なく照り付ける日差しに、選手の体感気温はおそらく四〇度を超えているはずだ。過酷な状況にも懸命にボールを追う若者の姿は高校野球の魅力と認める一方で、やはり、この暑さの中での野球はどう見ても危険だろう。悔しいが、日本の夏はかつての夏ではない▼試合中に選手の体を冷やす十分間のクーリングタイムが今大会から導入されたのは喜ばしいが、どこまで効果があるか。中長期的には夜間試合の導入も含めた見直しが必要だろう▼<雲はわき 光あふれて>は「栄冠は君に輝く」。もちろん昼間の試合をイメージしているが、夜間試合でも栄冠が球児に輝くことに変わりはあるまい。