副将、470リーダーを務めておりました、4年470スキッパーの天木です。
皆さんご存知のとおり、引退しました。気持ちの整理ができたらブログを書こうと思い、いつの間にやら我々が出場することの叶わなかった全日本インカレも始まってしまいました。和歌山では470でDNFが大量にでたり、早稲田スナイプがパーフェクトを決めたりしているみたいですね。関東のみんな、七大のみんな、がんばれ。
引退ってここまで実感わかないもんなんだな。と不思議に思っています。まあ多分陸上で引退が決まったから、でしょうか。2レースが成立し、スタート時のケースでライバル校にプロテストをかけ、相手がDSQならば逆転で全日本出場という状況でした。
着艇して解装を後輩に任せ、すぐ着替えて西坂さんや吉武とプロテストの作戦を練り、プロテスト室に行って調停を行い、相手がレース後ペナルティー(30%の得点ペナルティー)の履行を選択。最後、自分が抗議を取り下げますという所にサインして、青春を海に投げ打った4年間があっけなく終わりました。
(※附則Tにより、被抗議艇がレース後ペナルティーを履行した場合、審問を行っても、スポーツマンシップ違反などRRS2章以外の違反がない限り、レース後ペナルティーより重いペナルティーを課すことはできません。)
何より慌ただしくて4年間を振り返る時間もなかったし、誰も仲間がいないプロテスト室にたった一人で、自分の署名で自分の引退を決めざるを得ない状況が耐え難かった。
カッコよく悔いはありません!と引退したかったのですが、そうはいかないようです。6点という点差にはやはりたらればを重ねてしまいます。ヨットレースにたらればはないことは、重々承知の上ですが。この悔しさを晴らす機会が残されている後輩たちが本当に羨ましい、心から応援しています。
今年はチームとしても個人としても、挑戦の年でした。チームとしては、経験者で2年からレギュラースキッパーを務めた小野さんと塚本さんが抜け、未経験者しかいませんでした。しかし、人数は多く、これまでになく層の厚いチームを作れるのではないかと思っていました。チーム内での競争を生むため最後の最後までレギュラーを決めず、全員で切磋琢磨してチームとして上手くなる、そして何よりみんなでヨットを全力で楽しむ、そんなチームを目指しました。
レースシーズンではなかなか結果を残せず、スナイプチームやLBの皆様方にはご心配をおかけしました。ポジティブな自分でも不安になるほど、我々は全日本に行けるかどうかというレベルにすらいませんでした。色々とアドバイスを頂いた方々には感謝しかありません。のんびりボトムアップしてる場合じゃないんじゃない?と言われることも多かったですが、何を言われようと自分はみんなの可能性を信じようと、本当にギリギリまでレースメンバーを決めずにいました。
結果、2レースで全日本まで6点、入賞まで11点。全日本には及びませんでしたが、やってきたことは間違っていなかったと信じています。練習、レースを重ねるたび、どんどんみんな上手くなりました。みんなを信じてよかった、まだまだ伸び代しかないみんなに期待しています。未経験者だけでここまで入賞に迫ったことを自信に変え、悲願の入賞を成し遂げて欲しいです。
個人としては、慣れ親しんだクルーからスキッパーに転向しましたが、あまり個人的には満足のいく結果を残すことができませんでした。しかし、練習量の割には戦えていた気がします。いい意味で470チーム内のクルーとスキッパーとの間の壁を取り除けていたら本望です。小松さんに、470で初めて両方できる選手になったんだ、色んな経験を伝えに来てくれ、とのお言葉を頂いたので、必要とされる限り練習に顔を出そうと思っています。
2年前1年生の頃、一緒に乗ってやらかしまくった古橋と智貴。古橋はいつの間にか頼れるエースになって、レースの合間に叩いた俺を励ましてくれました、ありがとう。今まで通り元気に楽しく、470チームをまとめてくれ。智貴も今年はインカレに出してあげられなかったけど、実力は十分。来年しれっと前走ってそうで楽しみです。
シュウくんは天木さんを超えるシーマンになります、とラインをくれたので期待です。下重は今年本当に成長した、松前と乗った経験を活かしてエースクルーになってください。
2年生はこのままの成長曲線を描いたら一体どこまでいくのか、本当に楽しみです。工藤なら30位の壁を悠々と超えてくれると思ってます。高原、いくちゃん、調のスキッパー陣はは3人で高め合って爆走しちゃってくれ。ひろこちゃんはこれからどんな組織改革を見せてくれるのか。
大野のスタートへの姿勢、コース引きやこれまでの経験値は大きな力になると思ってます。どのポジションをやっても活躍できると信じてるよ。
松前と大橋はそれぞれの色でチームを引っ張ってくれて、助けられました。松前とは3年の春にペアを組んでお互い試行錯誤して成長できた。今年は同じポジションの先輩として色々教わりました。大橋は1番近いライバルとして高め合い、今年は唯一の4年クルーとして優しくみんなを導いてくれました。
ペアを組んでくれた廣瀬。俺の詰めが甘くていい順位を守り切ることができなかったけど、個選で1下まで5番だったり、フリートレースの途中までトップだったり、本当に楽しかったです。来年はいい順位を守りきれ。
他にも、スナイプチームの仲間、支えてくれたマネージャー、一緒に練習してくれた早稲田、他大学のライバルたち、色んな人に感謝したいです。
小松コーチをはじめ直接関わった先輩方、LBの皆様、部員の家族の方々、本当にありがとうございました。
4年前、ヨット部に入部するという選択をした自分に感謝したいです。ヨットを通じて様々な出会いに恵まれ、素晴らしい経験をすることができました。これからも多くを与えてくれたヨットや海に関わり、楽しみ続けたいと思っています。来週は全日本470、その次は学生マッチでしょうか。
2年の時、西坂さんと組んで全日本個人戦に出場し、関東インカレでもシングル2回とったりしてめちゃくちゃ楽しくて、でもチームとしては全日本には行けずインカレの難しさを知って。4年生の未来を奪ってしまったと、1週間泣き続けた。その悔しさをバネにエースクルーになると決意した3年、誰と乗っても結果を出し、小松さんにみんな天木に左右されすぎじゃないか、とまで言ってもらった。初めての全日本インカレ、思ったより前を走れ手応えを得た。チームとしてもっと上を狙える、個人としても西坂さんを超える、そう決意して4年を迎え、全日本入賞を最終目標に掲げるも、目指していた舞台にすら立てなかった。
果たして自分はヨット部に何を残せたのだろうか。それはきっと後輩たちが証明してくれる。
人生で1番濃い4年間。
楽しかった。
本当にありがとう。
東京大学運動会ヨット部の飛躍を願って。
前副将 470チームリーダー
天木悠太