東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

「凡事徹底」

2020年11月05日 13時01分46秒 | 通常練習

2年スナイプスキッパーの青木です。調君が全体の練習について書いてくれたので、僕はこのクールでスナイプ練習に参加して感じたことについて書きます。

あっという間に先輩になる一年生のために1年生練習を最優先にしなければいけないけれども、代交代したこの時期上級生は新体制に慣れないが故に余裕がなくなります。

盆と正月がいっぺんに来るではないですが、この場合慌しさや忙しなさで言ったら適当な言葉かもしれません。

今年度のスローガンは「凡事徹底」です。昨年度まで東大が積み上げてきた多くのもの(習慣、雰囲気、・・・)が溶けて無くなったような現状にはこの上ないスローガンだと思います。

部員皆が何かしら抱えていて余裕の無い今だからこそ、些細な事に徹底して気を配り、てんやわんやなこの現状を乗りこなしていきたいと思います。

 

2年 青木大吾


リスタート

2020年11月05日 11時23分00秒 | 通常練習



2年470スキッパーの調です。
今クールの練習ブログ更新に任命されましたので、ここにその記録を記します。

まず、今クールは10/31,11/1,11/3の3日間を練習日としました。

土曜日は、全体MTGと大掃除で練習は行わず、470チームは、日曜日を整備といたしましたので、火曜日のみ海上練習を行いました。

土曜日の全体MTGでは、コロナによる練習時間・規模の制限の中で、チーム全体で当事者意識が低下していることが議題に上がりました。

具体的には、バース、合宿所の汚さ・備品管理の甘さ・時間へのルーズさなどです。

これに対しては、備品整理のルーティンや、艇庫使用のルールなどをかなり細かく制定することで対処しました。

こうした一つ一つの積み重ねが来年のインカレを占うものだと考えています。

寒くても、中だるみしそうな時でも、秋インカレ決勝の悔しさを思い出して、常に意識高く練習していきたいと思います。


調亮太郎

新入生自己紹介2020 part1 伊東編

2020年11月02日 08時00分00秒 | 新入生自己紹介

はじめまして。理科一類の伊東秀晃と申します。

名前の読みが同じ俳優さんがいらっしゃるのですが、その方は東大ヨット部にがあったりするというお話を知り、入部を決めた当初たいへん驚いておりました。高校は東京の開成高校の出身です。同期は関西出身者が多いようで、少々寂しいですが。

この部活に入ろうと決めた経緯について書こうかと思います。
ヨット部に入ろうか、と思い出したのは8月だったので、かなり遅い部類だったのではないでしょうか。それまで何をしていたのか、と申しますと、実は結構悩んでいました。そもそも、大学生活で自分は何をやっていくべきなのか、ということです。それまでは適当にお勉強さえしていればある程度は評価が得られる環境に、少なからず、いたわけです。だから、大学でもそういう風に生活していれば差し当たり問題はないのではないか、そう思っていました。しかし、「これはちょっと違うぞ」と、感じるようになったのです。コロナ禍で家に籠って、色々と考える中で、自分の弱さに気づいたような気がしました。社会に出ていく前に、自分の弱点を矯正せねばならない、そう感じたのです。理想は高いのにも拘わらず、すぐ妥協してしまうため、実行力が伴わない、そんな弱さです。そこで、今まで身を置いてこなかったような新たな環境で、自分と向き合ってみようと思い、運動会で活動しようと考えました。

では、なぜヨットを選んだのか。これは、あまりに直感的な決断だったと思います。つまり、言葉になるような理由はない。でも、ひとつには「海」への憧れがあったような気がします。昔から、海が好きでしたが、それはなかなか行くことのできない遠い存在でもありました。大学生になった今、毎週のように海で活動ができる、というのはとても魅力的だったのです。試乗会に参加させて頂いた際、風をはじめとして自然を利用して海上をすすみゆくセーリングの格好良さはもちろん、あたたかく迎え入れてくださったスマートな先輩方の織り成す部の雰囲気が素敵で、この場所で間違いないと思い、入部を決意した次第です。

取るに足らない自分語りになってしまい恐縮です。まだ活動も始めたばかりで右も左も分からない状況ですが、世界中で困難が続く状況の中でこうして部活動に勤しめることに感謝の念を持ち、精一杯精進していきたいと思うところであります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

次回の自己紹介は、ヨット経験者の猛者にして、豪傑の風貌をもつ大野からです。ご期待ください。


終わりでなく始まり

2020年11月02日 00時56分51秒 | 引退ブログ

 副将、470リーダーを務めておりました、4年470スキッパーの天木です。

 

 皆さんご存知のとおり、引退しました。気持ちの整理ができたらブログを書こうと思い、いつの間にやら我々が出場することの叶わなかった全日本インカレも始まってしまいました。和歌山では470でDNFが大量にでたり、早稲田スナイプがパーフェクトを決めたりしているみたいですね。関東のみんな、七大のみんな、がんばれ。

 

 引退ってここまで実感わかないもんなんだな。と不思議に思っています。まあ多分陸上で引退が決まったから、でしょうか。2レースが成立し、スタート時のケースでライバル校にプロテストをかけ、相手がDSQならば逆転で全日本出場という状況でした。

 着艇して解装を後輩に任せ、すぐ着替えて西坂さんや吉武とプロテストの作戦を練り、プロテスト室に行って調停を行い、相手がレース後ペナルティー(30%の得点ペナルティー)の履行を選択。最後、自分が抗議を取り下げますという所にサインして、青春を海に投げ打った4年間があっけなく終わりました。

(※附則Tにより、被抗議艇がレース後ペナルティーを履行した場合、審問を行っても、スポーツマンシップ違反などRRS2章以外の違反がない限り、レース後ペナルティーより重いペナルティーを課すことはできません。)

 何より慌ただしくて4年間を振り返る時間もなかったし、誰も仲間がいないプロテスト室にたった一人で、自分の署名で自分の引退を決めざるを得ない状況が耐え難かった。

 

 カッコよく悔いはありません!と引退したかったのですが、そうはいかないようです。6点という点差にはやはりたらればを重ねてしまいます。ヨットレースにたらればはないことは、重々承知の上ですが。この悔しさを晴らす機会が残されている後輩たちが本当に羨ましい、心から応援しています。

 


 

 今年はチームとしても個人としても、挑戦の年でした。チームとしては、経験者で2年からレギュラースキッパーを務めた小野さんと塚本さんが抜け、未経験者しかいませんでした。しかし、人数は多く、これまでになく層の厚いチームを作れるのではないかと思っていました。チーム内での競争を生むため最後の最後までレギュラーを決めず、全員で切磋琢磨してチームとして上手くなる、そして何よりみんなでヨットを全力で楽しむ、そんなチームを目指しました。

 レースシーズンではなかなか結果を残せず、スナイプチームやLBの皆様方にはご心配をおかけしました。ポジティブな自分でも不安になるほど、我々は全日本に行けるかどうかというレベルにすらいませんでした。色々とアドバイスを頂いた方々には感謝しかありません。のんびりボトムアップしてる場合じゃないんじゃない?と言われることも多かったですが、何を言われようと自分はみんなの可能性を信じようと、本当にギリギリまでレースメンバーを決めずにいました。

 結果、2レースで全日本まで6点、入賞まで11点。全日本には及びませんでしたが、やってきたことは間違っていなかったと信じています。練習、レースを重ねるたび、どんどんみんな上手くなりました。みんなを信じてよかった、まだまだ伸び代しかないみんなに期待しています。未経験者だけでここまで入賞に迫ったことを自信に変え、悲願の入賞を成し遂げて欲しいです。

 個人としては、慣れ親しんだクルーからスキッパーに転向しましたが、あまり個人的には満足のいく結果を残すことができませんでした。しかし、練習量の割には戦えていた気がします。いい意味で470チーム内のクルーとスキッパーとの間の壁を取り除けていたら本望です。小松さんに、470で初めて両方できる選手になったんだ、色んな経験を伝えに来てくれ、とのお言葉を頂いたので、必要とされる限り練習に顔を出そうと思っています。

 


 

 2年前1年生の頃、一緒に乗ってやらかしまくった古橋と智貴。古橋はいつの間にか頼れるエースになって、レースの合間に叩いた俺を励ましてくれました、ありがとう。今まで通り元気に楽しく、470チームをまとめてくれ。智貴も今年はインカレに出してあげられなかったけど、実力は十分。来年しれっと前走ってそうで楽しみです。

 シュウくんは天木さんを超えるシーマンになります、とラインをくれたので期待です。下重は今年本当に成長した、松前と乗った経験を活かしてエースクルーになってください。

 2年生はこのままの成長曲線を描いたら一体どこまでいくのか、本当に楽しみです。工藤なら30位の壁を悠々と超えてくれると思ってます。高原、いくちゃん、調のスキッパー陣はは3人で高め合って爆走しちゃってくれ。ひろこちゃんはこれからどんな組織改革を見せてくれるのか。

 大野のスタートへの姿勢、コース引きやこれまでの経験値は大きな力になると思ってます。どのポジションをやっても活躍できると信じてるよ。

 松前と大橋はそれぞれの色でチームを引っ張ってくれて、助けられました。松前とは3年の春にペアを組んでお互い試行錯誤して成長できた。今年は同じポジションの先輩として色々教わりました。大橋は1番近いライバルとして高め合い、今年は唯一の4年クルーとして優しくみんなを導いてくれました。

 ペアを組んでくれた廣瀬。俺の詰めが甘くていい順位を守り切ることができなかったけど、個選で1下まで5番だったり、フリートレースの途中までトップだったり、本当に楽しかったです。来年はいい順位を守りきれ。

 他にも、スナイプチームの仲間、支えてくれたマネージャー、一緒に練習してくれた早稲田、他大学のライバルたち、色んな人に感謝したいです。

 小松コーチをはじめ直接関わった先輩方、LBの皆様、部員の家族の方々、本当にありがとうございました。

 


 

 4年前、ヨット部に入部するという選択をした自分に感謝したいです。ヨットを通じて様々な出会いに恵まれ、素晴らしい経験をすることができました。これからも多くを与えてくれたヨットや海に関わり、楽しみ続けたいと思っています。来週は全日本470、その次は学生マッチでしょうか。

 2年の時、西坂さんと組んで全日本個人戦に出場し、関東インカレでもシングル2回とったりしてめちゃくちゃ楽しくて、でもチームとしては全日本には行けずインカレの難しさを知って。4年生の未来を奪ってしまったと、1週間泣き続けた。その悔しさをバネにエースクルーになると決意した3年、誰と乗っても結果を出し、小松さんにみんな天木に左右されすぎじゃないか、とまで言ってもらった。初めての全日本インカレ、思ったより前を走れ手応えを得た。チームとしてもっと上を狙える、個人としても西坂さんを超える、そう決意して4年を迎え、全日本入賞を最終目標に掲げるも、目指していた舞台にすら立てなかった。

 

果たして自分はヨット部に何を残せたのだろうか。それはきっと後輩たちが証明してくれる。

 

人生で1番濃い4年間。

楽しかった。

本当にありがとう。

東京大学運動会ヨット部の飛躍を願って。

 

前副将 470チームリーダー

天木悠太