22日、韓国の国会本会議場で民主労動党の金先東(キム・ソンドン)議員が投げた催涙弾は、デモ鎮圧用の銃榴弾であることが確認された。
ハンナラ党の車明進(チャ・ミョンジン)議員が確保した催涙弾の砕片には、“SY-44銃榴弾信管”という文字とともに“EC-85○○○ ”という識別番号が刻まれていた。SY-44は 1980年代以後、デモの現場で警察が使用していた発射式の催涙弾だ。1987年6月に延世(ヨンセ)大学生だったイ・ハンヨルさんを死なせたのもこの催涙弾の砕片だった。警察は「SY-44は破壊力がすさまじく、危険性があった」とし「1998年以後は使っていない」と説明した。
警察のある関係者は匿名を前提に “催涙弾の識別番号さえ把握できれば出所を簡単に割り出すことができる”と話した。
これに先立ち警察は、この催涙弾について「一般な警察の鎮圧装備ではない」という立場を明らかにした。警察で現在、保有中もしくはかつて保有したことのある装備ではないというのだ。警官の関係者は、中央日報の確認要請を受け「テレビを通じて見たものだと、私製である可能性が大きいという判断できる」と説明した。
22日の国会で韓米自由貿易協定(FTA)批准同意案が処理された直後、崔今洛(チェ・グムナク)青瓦台(チョンワデ、大統領府)広報首席は「投資家・国家訴訟制度(ISD)」問題と関連し、「‘先に発効-後に再協議’は有効だ」と述べた。FTA発効後に設置される韓米共同委傘下のサービス・投資委員会で、ISD条項について議論するという約束を履行する、という意味だ。ISDはその間、国会批准の最大の障害物だった。ただ民主党はFTA批准に応じず、現在では「今はそんなこと(再協議要求)を考える暇はない」(金裕貞院内報道官)という立場だ。
また崔首席は「政府は国会での議論過程で提起された農民対策と中小商工人対策を積極的に反映するのはもちろん、韓国の農民と中小商工人の競争力が強化されるよう持続的に後続対策を用意する」とし「来年予想される世界経済の困難の中で、韓米FTAが韓国経済の活力を回復させ、特に若者の雇用が増えるように万全をつくす」と話した。
崔首席が青瓦台記者室でマイクを持って伝えた立場は、実際は李明博(イ・ミョンバク)大統領の発言だというのが青瓦台関係者の話だ。5泊6日間の東南アジア歴訪からこの日帰国し、午後3時30分に青瓦台執務室に到着した李大統領が、参謀とともに国会状況を見守りながら見せた反応を整理した内容という。また李大統領は洪準杓(ホン・ジュンピョ)ハンナラ党代表ら与党の要人に労をねぎらう電話したと伝えられた。続いて23日には韓米FTA関連緊急関係長官会議を主宰することにした。自ら国民に説明することも考えているという。
李大統領は韓米FTAのために3度の曲折を経験した。「米国と自由貿易をするべき」という所信の李大統領は、就任初年度の08年4月、米国産牛肉市場を開放することにした。批准に消極的な米議会を説得するためだった。しかしその結果はBSE(牛海綿状脳症)波紋だった。李大統領は2度も国民に謝罪した。
同年末、国会外交通商統一委ではハンマーまでが登場した暴力事態の中、批准同意案が上程され、一息つくかと思われたが、米国側でこじれた。その頃当選したオバマ大統領が候補時代から「韓米FTAに反対」という立場だったからだ。08年の米国発金融危機をきっかけにオバマ大統領は立場を変え、「FTA伝導師」になったが、今度は韓国の国会が遅々として進まなかった。反FTAが野党圏統合の輪になり、野党圏の反発の程度が強まった。結局、李大統領が批准案通過という結実を得るのに就任後3年270日かかった。
北朝鮮による延坪島砲撃から1年になる23日、北朝鮮メディアは砲撃の責任を韓国側へ押し付けることに注力した。
北朝鮮の朝鮮中央通信によると、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は同日の論評で、「南側の悪巧みにより、昨年に『天安』(韓国海軍哨戒艦)事件と延坪島事件が起きた」と非難した。
論評では「南側の対決政策の転換なくしては南北関係の改善はない」と言明し、北朝鮮に対する強硬姿勢を変えるよう促した。また、「延坪島事件は韓国側の計画的な戦争挑発の産物であり、責任はすべて彼らにある」と主張した。
北朝鮮の対韓国窓口機関「祖国平和統一委員会」が運営するウェブサイト「わが民族同士」は同事件について、「わが軍隊の複数にわたる警告にもかかわらず、(韓国側が)砲射撃訓練を敢行し、発生したもの」だと指摘。韓国側が南北関係をさらに悪化させ、政権の危機を収束させるためねつ造した計画的な軍事挑発だと非難した。
民主労働党の金先東(キム・ソンドン)議員は21日午後3時5分ごろ、黒いかばんを手に持って国会本会議場に入った。本会議場の前で警衛が「かばんの中には何が入っているのか」と尋ねると、金議員は「議会の資料」と答えたという。
金議員は議長席の下の発言台の前をうろうろした後、突然かばんの中から催涙弾を取り出した。そしてパンという音と同時に催涙ガスが広がった。この状況を目撃した自由先進党の自由先進党の柳根チャン(リュ・グンチャン)議員は「金先東議員は激しかった。全身に催涙の粉をかぶった状況でくしゃみもせず、下に落ちた粉末を両手で拾って容器に入れ、鄭義和(チョン・ウィファ)副議長に向けて投げた」と伝えた。
民主党の朴起春(パク・ギチュン)議員は「自分の足もとで催涙弾をさく烈させた金議員は煙を吸い込みながらも台をつかんでしっかりと立っていた。一言で‘自爆’する姿だった」と話した。
ハンナラ党のある議員は「金議員がかばんを持って議長席に近づく時、同じ党の権永吉(クォン・ヨンギル)議員がかばんをトントンと叩きながら、中に何が入っているのか知っている表情を見せた」とし「民主労働党が組織的に計画したとみられる」と主張した。
金議員の催涙ガス使用は、1966年9月22日に韓国独立党の金斗漢(キム・ドゥハン)議員が人糞を投げた事件以来、最悪の本会議場テロだと、ハンナラ党は指摘した。当時、金斗漢議員は対政府質問の途中、サッカリン密輸事件に抗議するとして、丁一権(チョン・イルグォン)国務総理と長官らに向かって人糞が混ざった汚物を投げた。
ハンナラ党は金先東議員の‘催涙弾暴力’に対し、刑法上の国会会議場侮辱罪の適用が可能だという立場だ。刑法は国会審議を妨害または脅かす目的で国会会議場やその付近で侮辱行為または騒動を起こした場合、3年以下の懲役または700万ウォン(約48万円)以下の罰金を科すとしている。免責特権は議員の発言に対してのみ該当する。
金先東議員の行動に対しては民主党までが「体で阻止するのならまだしも、催涙弾を使用するのはやり過ぎ」(朴起春議員)という意見が出てきた。
一方、民主労働党のウ・ウィヨン報道官は「売国行為に対する正当な行為だった」と主張した。金先東議員はこの日、催涙弾を使用した後、記者らに対し「伊藤博文を撃った安重根(アン・ジュングン)義士や尹奉吉(ユン・ボンギル)義士(尹義士は錯覚とみられる)の心情だった。今は、成功したクーデターだと喜ぶハンナラ党体制の国会を爆破したい心情」と語った。
これに先立ち金先東議員は補佐陣に対し「監獄に行くかもしれないが、みんな仕事を頑張ってやってほしい」と話していたという。
俳優のチャン・グンソクが22日、母校の漢陽(ハニャン)大学校に12億ウォン(約8000万円)を寄付した。
この事実は同校の発展基金サイトを通じて初めて公開されて在学生の間に広がり、すぐにネットユーザーのブログなどを通じて話題になった。
このサイトでは22日、最近の寄付者名簿の中に「演劇映画科在学生のチャン・グンソク」という名前とともに12億ウォンの寄付額が公開されていた。しかし、23日午前9時以降、チャン・グンソクの名前は削除されているため、寄付事実の是非をめぐって一部では混乱が起きている。
チャン・グンソクの今回の寄付は、同校の卒業生および在学生の個人寄付額としては史上最高金額として伝えられた。
一方、チャン・グンソクは今月26日、日本の東京ドームで単独コンサート「チャン・グンソク 2011 THE CRI SHOW IN TOKYO DOME -THE BEGINNING-」を控えている。
中国を訪問中の統一部の柳佑益(リュ・ウイク)長官は23日、同国の唐家セン元国務委員と会談し、北朝鮮脱出住民(脱北者)に対する韓国の憂慮に関心を持ってほしいと訴えた。中国は北朝鮮当局と共に中国内の脱北者の摘発に当たるなど、取り締まりを強化している。
また柳長官は、北朝鮮と緊張関係が続く韓国を理解してほしいとし、北朝鮮が核開発を放棄し平和共存の道を歩めるよう、中国に協力を求めた。
唐氏は「国務委員だった当時、国際法と国内法の順守、人道主義的問題と韓国の関心事項の四つを包括的に考慮して脱北者問題に取り組むべきだと考えていた」と明らかにした。柳長官の訪中に対しては、相互理解の拡大、朝鮮半島情勢の緩和、北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の再開努力などの面で価値のある訪問だったと評価した。
一方、柳長官は楊潔チ外相、張志軍外務次官らとも会談し、脱北者問題に対する中国政府の協力を求めた。
ドラマ「千日の約束」の俳優キム・レウォンが、悔しく思う心の内を告白した。
キム・レウォンは22日、ソウル清潭洞(チョンダムドン)で応じたインタビューで「こんなにアンチファンが多い役は初めて。私がどんな間違いをしたんだろうかとひどく悩んだ」とこれまでの心労を素直に打ち明けた。除隊後の復帰作に選んだSBS(ソウル放送)の「千日の約束」で、アルツハイマー病を患った女優スエを最後まで見守るジヒョン役にキャスティングされ、視聴者の涙腺を刺激するつもりだった。しかし、いざドラマが始まってみると、スエのために婚約者を捨てる“悪い男”として視聴者の目に映ってしまったのだ。
キム・レウォンは「私は心で演技をしているのに、視聴者の反応がよくないのでどうしたらいいか分からない。最近はもうインターネットは見ないようにしている。自分の信念に従って演技をしないといけないが、よくない言葉を聞くために余計な気をつかってしまわないか心配だから」と語った。続けて「先輩のキム・スヒョンさんにアドバイスを求めると、『よくやっている』『無言のせりふの中にこんなに多くの感情を込められるとは思っていなかった』とほめてくれた。今後も自信を持って前に進んでいきたい」と話した。
また、感情を誇張した身体表現の一部が顔に出ているという評価には「私の名前をインターネットで検索してみると、鼻の穴が関連検索語として出てくる。見て笑った。どうしろというのだろうか。変な写真がネットに出回っていることも知っている。だが、こんな人間はどこにいるだろうか。一部のネットユーザーがフォトショップでさらにデフォルメして作ったものだ」と説明した。
一方、21日に放送されたドラマ「千日の約束」は、キム・レウォンとスエがついに結婚を決心し視聴率が16.7%(ABGニルソンメディアリサーチ)を記録して月火ドラマで1位を守った。
韓国の大宇(デウ)造船海洋が、イスラエルの地中海の海底に埋蔵されている天然ガス(LNG)開発事業に乗り出した。
大宇造船海洋は、最近、イスラエルのエルサレムで、地中海のタマール地区の海底天然ガス田を所有している米国のノーブル(Noble)社、イスラエルのデレク(Delek)社、イスラムコ(Isramco)とガス田開発のための基本合意書(HoA)を締結したと22日明らかにした。
タマール区はイスラエル北部ハイファ沖の西方約80キロ離れた海域にある。韓国の年間ガス消費量の5倍に相当する2400億立方メートルの埋蔵量があると推定されている。大宇造船海洋はこのガス田開発のために、昨年ノルウェーにD&Hソリューションズを設立し、ガス田開発から販売まで一手に引き受ける全方位的なガス田事業を推進している。タマール地区の場合、来年末までに本契約を締結した後、2016年末頃に天然ガスの生産を始める予定だ。
ガス田の所有主は陸上プラントではないLNG-FPSOを利用した天然ガスの生産を考えており、今後、LNG-FPSOの受注も期待される。
ナム・サンテ代表は「タマール地区の海底天然ガス田事業を通じて、今後、エネルギー資源開発から販売まで、総合的に事業を推進していく」と明らかにした。
◆LNG-FPSO「浮体式生産貯蔵積出設備(LNG-Floating Production Storage and Offloading Unit)」を意味する。海上に浮かんでいる天然ガス工場といえる。深海のガス田開発のために作られた。天然ガスを生産・液化・貯蔵する設備を備えている。天然ガスを生産・貯蔵し、天然ガスパイプラインに液化状態のまま移して輸送することができる。
韓国は商品輸出や自動車、半導体など製造業分野で世界最高水準に達しているが、サービスや労働分野は進んでいないことが分かった。
韓国貿易協会の国際貿易研究院が23日までにまとめた統計集によると、韓国の2010年の商品輸出は世界7位となった。とりわけ、自動車生産(5位)、半導体売上高(2位)などが上位を占めた。
貿易規模は9位、外貨準備高は6位、名目国内総生産(GDP)は15位だった。石油消費量(9位)、原油輸入量(4位)など、原材料輸入と資源消費も活発だった。
これに対し、サービス輸出(14位)、年間労働時間(1位)、人口増加率(204位)などは低水準にとどまった。
北朝鮮による韓国・延坪島への砲撃事件からちょうど1年となる23日、韓国の北朝鮮脱出住民(脱北者)団体はソウルの清渓広場で北朝鮮政権を糾弾し、同事件で死亡した将兵と民間人を追悼した。
行事には20以上の脱北者団体が参加し、「昨年の武力挑発は北朝鮮の独裁政権がわが民族にどれだけ大きな被害を与えているのかを再度確認させた蛮行だった。悪質な金正日(キム・ジョンイル)独裁政権の本質を見抜くべきだ」と気勢を上げた。
また、韓国政府にも独裁政権を崩壊させるためのあらゆる対策を講じるよう求めた。