探墓巡礼顕彰会-墓碑調査・研究プロジェクト-

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大円寺・和田堀廟所調査会と会合と今後のお知らせ

2015-10-05 00:02:05 | 会員の調査報告
会員のカネコです。
昨日は幹事メンバーのカトケンさん、クロサカさんと杉並区の大円寺・和田堀廟所へ調査へ行き、その後会合を行い、今後の活動内容を決めました。

大円寺は元は現在の港区高輪にあり、伊皿子大円寺として知られていました。
薩摩藩主島津家の江戸における菩提寺であった事から現在も薩摩藩士の古い墓碑が数多く見られます。
墓地は本堂前側と後側に分かれており、まず、前側にある明治元年戊辰の役戦死者の墓や森有礼の兄横山安武、西郷隆盛の子午次郎など、薩摩関係者の墓を調査した後、旗本土方出雲守勝政と飯野藩主保科家の墓所を見てきました。



飯野藩主保科家は会津藩主松平家の家祖保科正之の義叔父正貞の系統であり、正之から保科家の家宝等を譲られた事で、保科家の嫡流となっています。会津藩主松平家とは深い関係が続き、松平容保の義姉照姫は飯野藩主保科正丕の三女で、松平家に養女に入っています。

後側の墓地には旗本五井松平家の広大な墓所があります。大名家クラスの墓地であり、旗本家の墓所これだけのものは都内ではなかなか見られません。
他にこちらにも薩摩藩士諸士の墓所があります。
それから、釣洋一先生の『江戸刑事人名事典』に書いてある坂井右近政輝建立の墓碑があります。政輝は火盗改や浦賀奉行を歴任し、南町奉行鳥居甲斐守忠耀(耀蔵)の実弟にあたります。本人の墓は確認できませんが、一族や子孫の墓が現存しています。



大円寺の後、杉並区永福の栖岸院にある丹南藩主高木家の墓所を拝し、最後の目的地和田堀廟所へ行きました。
ここは築地本願寺の墓地で著名人の墓も数多くありますが、今日は最近場所が移動された佐藤栄作元首相の墓所を確認してきました。

調査会の後、下高井戸駅前の居酒屋たつみで会合を行い、年内の活動について話し合いました。
当会では発足以来、春・秋の年2回の巡墓会を開催してきましたが、今年の秋は一旦お休みをする事にして、その代わりに12月に懇親会をメインとしたオフ会を開催する事にしました。
1ヶ所だけ寺院墓地を巡った後、近くで懇親会を行う予定です。
探墓巡礼顕彰会としては初の試みですが、いつもの巡墓会ではなかなか参加者の皆様との親睦が深められない事もありますので、今回は皆様と様々な情報交換やご意見などお聞きしたいと思っております。
場所・日時等は後日発表しますので、ご参加をご検討して頂けると大変嬉しく思います。
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