インクルーシブな社会のために

障害の有無程度に関わらず支え合う社会へ ~ハマジョブネットワーク~

福祉喫茶の改革

2006年09月07日 | 記事
9月6日、横浜市の福祉ショップ(ふれあいショップ)の
診断がコンサルから報告された。

福祉ショップというのは、市が所有する建物の一部を利用した、
障害者が働く喫茶店・売店。
障害者雇用のかわりに、場所を無償提供し、設置にあたり補助をする。
現在横浜市には19店舗。

当初は、知的障害者の働く場は少なく、
社会参加の場でもあり、市は設置を進め、
それを障害者支援団体などに託してきた。

そうした団体では、店を経営するのは困難であり、
また、市としても、採算度外視で、立地の便の考慮が足りないにも関わらず
障害者が働けるんだからと増やしてきた。

だが、時代も変わり、企業が普通の店舗で
障害者雇用をすることが珍しくなくなってくると、
あえて、こうした福祉喫茶を続ける意味が軽くなっている。

実際、経営不振や補助金の削減などを理由に
撤退を決める法人が続々と出てきた。

これに対して、横浜市としては、補助金などを使って
無理に存続してもらうことをせず、撤退を受け入れ、
新しい法人を募集することにした。

現在都筑区役所、磯子区役所の中にあった
ショップの交代が決まっているが、
今回法人を募集するに当たり、
横浜市は、これまで応募資格に排除していた企業を
入れることを決定した。
全国的には、先進的な事例だと思う。

今は、障害者を支えるのは、福祉だけじゃない。
企業も含め、社会のいろいろな主体が支え合うのである。

さて、一番最初に書いた、ショップの診断は、
行政主導で無理に福祉団体にお店の経営を強いるのはやめようと、
店舗をコンサルに診断してもらったのだ。
経営能力がある運営者か、そもそも適切な立地なのか。

非常に面白い結果が出た。
福祉喫茶は、新たな局面を迎えている。

スポーツ振興に障害者の視点を!

2006年09月07日 | 記事
ちょっと就労・雇用とは違う話。
9月5日、横浜市スポーツ振興事業団と打ち合わせ。

僕は、メインの仕事は就労・雇用の関係だが、
スポーツ活動をいかに地域に展開していくか、
というプロジェクトにも参加している。

僕のいる部署は、健康福祉局・障害福祉課。
言うまでもなく、障害者の支援をしている。
一方、スポーツ振興は、市民活力推進局・スポーツ振興課。

ところが、障害者のスポーツ活動については、
市役所としては前者が抱え、後者と連携していなかった。
つまり、スポーツ振興の中に障害者の視点がなかったのだ。
また、障害福祉課としては、障害者スポーツセンターのみ注目し、
地域のスポーツ資源に注目してこなかった。
しかし、これではノーマライゼーションが進まない。

そこで、2年位前から、両者や、関係団体、コンサルが
定期的に集まり、意見交換をして、連携しようということになった。

これを受け、スポーツ振興課が策定する
スポーツ振興基本計画の中に、
これまでなかった障害者の項目を盛り込ませることができた。

そこで、ようやく、両者が連携する根拠ができたわけである。長かった。
これに基づき、いよいよアクションに取り掛かる。

まずは、10月の体育の日前後に、
各区のスポーツセンターなどで、スポレクというイベントを行うので、
そこに、積極的に障害者に参加してもらい、
また障害者スポーツの支援団体にも
できるだけ参加してもらうことを考えている。