インクルーシブな社会のために

障害の有無程度に関わらず支え合う社会へ ~ハマジョブネットワーク~

介護保険の普遍化

2008年08月30日 | 記事
介護保険制度の普遍化、という論点がある。

今年1月に行われたシンポジウム
「介護保険の被保険者・受給者範囲シンポジウム」の
パンフレットによると、介護保険制度の普遍化とは、
①負担面(被保険者)の普遍化
②給付面(受給者)の普遍化
の2面がある。

現行では65歳以上の第1号被保険者と
40歳から64歳までの第2号被保険者とがあり、
この人たちが一定の要件の下で保険料を払い、
サービスを受けているわけだが、
40歳未満の若い人たちにも、負担をしてもらい、
必要なサービスを受けられるようにするというもの。

つまり、障害により介護が必要な場合も
介護保険に含まれる可能性があるということだ。

障害者自立支援法ができたとき、
これは介護保険との統合を目指すものであり、
障害福祉サービスが改悪されると批判する声があった。

ただそれはやり方しだいであって、
高齢サービスと障害サービスを真っ二つに分けるのではなく、
介護保険を普遍化して、これでは補えない部分を
障害サービスとする考え方には一理あると思う。

コスタ=協立を進める立場からも、
障害だけの制度を作らず、
他の制度とうまく連動する制度であってほしいと考える。

図書館に行く

2008年08月24日 | 記事
8月9日、所用から松風学園に戻っていると
利用者さんと職員のグループに出会った。
これから泉図書館に行くという。
そこで一緒に行かせてもらった。

みんなでバスに乗り、電車でいうと隣の駅のいずみ野で下車。
図書館ではみんなが思い思いの本を借り、
マクドナルドで一休みして、バスで帰ってきた。

以前から、夜に居住棟のホールに行くと、
何人かの女性利用者さんが本を読んでいて
いいことだなあと思っていたので、図書館に行けてよかった。

図書館のほうでも、館長が知り合いなのだが、
障害のある人たちが利用しているのをご存知でいてくれる。
そんなつながりもある。

病院に行く

2008年08月24日 | 記事
8月某日、松風学園で宿直明けに、
利用者さんが近所の喫茶店に行くというので
同行させてもらい、お茶を飲んで買い物する。
人によっては、個人で外出して買い物する方もいる。

その後、帰宅すると、職場から電話があり、
利用者さんが倒れて病院へ向かっているという。

そこで休む間もなく病院へ。
幸い利用者さんは無事で、松風に帰ることとなり同行。

これに限らず、病院へ行くことが多い。
利用者さんの生活にとって、医療はなくてはならない。
どこにどんな医療機関があり、どんな医師がいるか。
そんなことも勉強しています。

近所のお祭り

2008年08月24日 | 記事
7月27日、松風学園の近所の特別養護老人ホーム泉の郷で、
夏祭りが開催され、ちょっと足を運んでみた。
ちょうど松風の利用者も一人行くところだったので一緒に。

盆踊りを眺めたり(参加してはいません)
飲み食いしたり、普通に楽しんじゃいました。

それにしても近所の人たちがたくさん来てるのには驚いた。
お祭りって、単に利用者さんだけじゃなく
地域の人に楽しんでもらう機会なんだよなあと今更ながら実感。

最近の読書

2008年08月18日 | 記事
ここ数ヶ月に読んだ本。

・川本敏郎「こころみ学園 奇蹟のワイン」NHK出版
 栃木県足利の知的障害者施設で作られたワインが、
 やがて九州沖縄サミットに出されるまでになった。
 そんな活動の中心人物・川田昇氏を描く。
 自分もここで開かれる収穫祭には2度遊びに行っている。
 川田氏の破天荒とも思えるやり方に、
 障害者施設とは何ぞやを考えさせられる。

・山下久仁明「おさんぽいってもいいよぉ~」ぶどう社
 自閉症の子どもを持ち、作業所活動などに取り組む父が、
 その子の一生を書いた本。
 山下さんは今、わが子をなくした悲しみと向き合いつつ、
 今は、自作の物語を原作とした映画を作ろうと奔走されており、
 そちらも気になっている。

・川本隆史「哲学塾 共生から」岩波書店
 自分のコスタ思想?を深めるために買った。
 学生時代には魅力がありながら理解できなかった哲学だが、
 現実に裏打ちされた考え方があると、なんとなくわかる気がする。
 これを導入としてもっと哲学や倫理学を深めていければと思うが、
 時間がかかりそうだ。

・山口一男「ダイバーシティ」東洋経済
 アメリカで活動する社会学者が、人や文化の多様性を説く。
 といっても論文ではなく、
 前半は童話、後半はアメリカでの講義のフィクションという面白い形。
 効率を追求すると、人は、違いを分類し、
 違いを容認するシステムを作り上げてしまう。
 だが、違うからといって避けるのではなく、
 違いを認め、相手を認めること。
 そのためには理屈から入るのではなく、
 一緒に遊んだり、楽しんだりすることだ。

・パンジーさわやかチーム+林淑美+河東田博
 「知的しょうがい者がボスになる日」現代書館
 スウェーデンのピープルファーストに倣い、
 大阪の社会福祉法人が当事者活動に取り組む報告。
 支援や援助においては、当事者は客体であり、受身。
 そのことを支援者は常に自覚しなければならない。

ひきこもりは誰のせい?講演会

2008年08月10日 | 記事
このたび、横浜市青葉区にて、ひきこもりに関する講演会をやると
担当者から連絡がありましたので、お知らせします。
チラシのURLはこちらです(PDFファイル)。
http://www.city.yokohama.jp/me/aoba/houdou/pdf/2008_35.pdf
自分も行きたいと思っています。
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「ひきこもりは、誰のせい? ── 背景や原因について考える」
講師:香山リカ先生(立教大学教授 精神科医)

 ひきこもりの問題が報道されるたびに、
「本人の責任」、「親のせい」、「学校教育に問題」、「ひきこもりは病気」と
その原因を追求しようとします。
しかし、いくら“犯人さがし”をしても、
ひきこもりの当事者や家族にとっては何の解決にもつながりません。
原因を一つに求めようとする社会背景について考えながら、
当事者たちの心に何が起きているか、
どうすれば解決の糸口が見えるのか、
新たな発生を予防できるのかを、お話しいただきます。

 香山先生に質問がある場合は、100字程度のファクスでお送りください。
当日、何点かに回答していただきます。

「横浜市のひきこもり対策」
講師:青少年相談センター所長 山口 勝

【日時】8月30日(土) 午後2時~4時(予定) 午後1時30分開場
【会場】青葉公会堂(定員600人)東急田園都市線「市が尾駅」下車徒歩8分
【申込】氏名・住所・電話番号を明記の上、
 ハガキ又はファクス、電話でサービス課医療ソーシャルワーカー
(TEL.045-978-2453、FAX045-978-2427)へ。
 先着順。入場券は送付しません。当日は直接会場へお越しください。
(申込多数でお断りする場合はご連絡します。)

再整備検討委員会

2008年08月05日 | 記事
7月23日、松風学園再整備基本構想検討委員会の
第3回が行われた。
今回は、この検討委員会が出す「基本構想への提言」の案が提示され、
これについて議論された。

検討委員会は、主に外部委員であり、
単に松風の再整備をどうするかだけでなく、
本来的に障害福祉はどうあるべきなのか、という話題になり、
非常に面白かった。

今後もこういう議論の場があるといいのにと思った。