インクルーシブな社会のために

障害の有無程度に関わらず支え合う社会へ ~ハマジョブネットワーク~

若手公務員の会

2007年07月29日 | 記事
7月22日、東京都庁の職員さんのお誘いを受け、
首都圏の若手の公務員たちが主催する勉強会NONPA(ノンパ)
参加し、お話をさせていただいた。
(当日のご報告はこちら

参加者は、公務員だけでなく、民間企業の社員や学生もいて
熱心に聴いてくださった。

この会は2004年くらいから継続しているということで、
主催者の情熱には頭が下がる。

こういう輪が広がったりあちこちで生まれて、
社会をよくしようと考えてくれれば、必ず社会は変わるだろう。

医療機関との意見交換

2007年07月29日 | 記事
7月21日、神奈川区にあるさいとうクリニックにて、
精神障害者の雇用についての意見交換を行った。

市役所では、精神障害者就労支援センターを設置し、
今年度からは他の就労支援センターにおいても
精神障害者への対応を始めたところだが、
雇用をどう広げていくかについての具体的な施策は乏しい。

意見交換の中で、まず、モデルを作るまたは見つけること、
という話が出た。
あえて一から新しいモデルを作り上げる、ということではなく
実際には、例があるため、これを横浜で広げていくこと。

これを通じて、精神障害者の雇用とは何か、
そしてその方法とは、について発信すること。

現在は、障害者雇用の熱は高まっているので、
市として、雇用したから報奨金を出せばいいというものではないだろう。

就労支援センター運営法人の選定

2007年07月29日 | 記事
7月19日、市内に新設予定の就労支援センターの
運営法人選定委員会が行われた。

各方面の委員による、法人へのヒアリングと、審議を経て、
委員会としての決断が下された。

現在、その決断を役所として決定する手続きをとっている最中なので
まだ決定内容は明かせないが、
どこの法人であっても、今後は、他の関係機関と
どう連携して支援体制を作り、市民に「安心」を提供するか、
という観点は変わらない。

単にセンターを作っていくということではなく、
その観点を、役所としてオーソライズさせ、
市民や市外に発信していく必要を感じている。

役所の人権研修

2007年07月29日 | 記事
7月17日、市役所の都市経営局の管理職を対象とした人権研修にて
「協立」をテーマに話をした。

障害のある人の就職・結婚・育児などを取り上げたビデオを流し、
これからは障害者の自立を健常者が考える、というだけでなく、
障害がある人もない人も一緒になって社会を作るという
考え方が必要だ、と訴えた。

都市経営局というのは、いわば市役所の中枢であるが、
いろいろな意見が出て面白かった。
当然のことながら、職員により理解の幅が大きい。

でも、理解していないから悪い、ということではない。
こちらの意見が正しくてそれを押し付ける、ということはよくない。

まずは、関心を持つこと。他人事じゃないと思うこと。
半日という短い時間ではこれが精一杯だ。
どこまで効果があるかはわからない。

だけど、一人でも多くの人が、より関心を深めてくれて、
少しでも行動に移してくれれば。
それだけ、都市経営局の職員は影響力を持っている。

だから、受講者からマイナスの反応が出ると、逆に面白くなる。
やりがいを感じるからだ。

就労促進の会フォーラム

2007年07月26日 | 記事
7月14日、神奈川県内の養護学校の先生たちが主催する
就労促進の会が、フォーラムを開いた。
講師は、横川電機の特例子会社を立ち上げた箕輪優子さん。

雨の中だったが、多くの人が集まり、
ゲームをまじえた面白い講演だったようだ。

「ようだ」というのは、僕が駆けつけたときには
ほとんど終わっていたのだ…。
とはいえそこにいらしていた、多くの活動家たちと
一度に挨拶ができてよかった(笑)。

地域生活支援会議

2007年07月26日 | 記事
7月11日、鶴見区の地域生活支援会議に参加。
作業所から就労支援センターの支援で就職している事例の発表がある。
これに続いて、健康福祉局として、就労支援の制度について説明した。

今、横浜市内では、ほとんどの区で、
障害者支援に関係する機関が集まり、情報交換や勉強などを行う
会議を実施している。

ここに、就労支援センターを明確に位置付けることにより、
福祉の中で、就労の観点を根付かせたいと考えている。

もちろん市役所レベルでも、我々健康福祉局の人間が、
各区のケースワーカーなど現場の職員に働きかけていく。

就労支援事業所にて

2007年07月26日 | 記事
7月9日、保土ヶ谷区の就労支援事業所に行く。
NPO法人横浜市精神障害者地域生活支援連合会が運営する、
ジョブアシスト横浜だ。

旭区にある就労支援センターのかたにも同席していただき、
情報・意見交換をし、連携について話した。

ジョブアシスト横浜のほうは利用者を募集しており、
逆に就労支援センターのほうは、これまで知的障害者が支援の中心だったが
精神障害や発達障害のある方への支援について課題をもっている。
ということで、連携ができるかもしれない。

世界のトッププレイヤー

2007年07月11日 | 記事
7月8日、テレビ番組「情熱大陸」を見る。
車椅子テニスプレイヤーの国枝慎吾さん。

今年から車椅子部門が初の正式種目となった全仏オープン。
全仏オープンといえばクレー(土)コートだが、
そこで初の優勝者となる。

普段は、大学職員として働き、練習し、
年に何度も世界大会に遠征する。

こんなすごい選手が日本にいたなんて。誇らしいことだ。
「障害者スポーツ」ではなく、「車椅子テニス」の選手として
これからも世界をリードしてほしい。

彼のブログも必見!

自立支援法移行報告会

2007年07月11日 | 記事
7月7日、横浜市精神障害者地域生活支援連合会が主催する
自立支援法の事業に移行した事業者の報告会があった。

自立支援法の事業として、
・移行支援
・継続支援B型
・地域活動支援センター
・グループホーム
それぞれに移行した事業者の発表。
その後、事業ごとに分科会に分かれて意見交換。

横浜市の単独事業から、法定事業に移り、
正直きついという話が多かったように思う。
利用料をとることに抵抗があるという声もあった。

その中で、必ずしも新法に賛成とは言えないが、
実際に事業をやった上で意見を出すことが重要。
また、利用料を出すことで利用者はサービスや事業者に対し
言いたいことが言えるようになる、という声も出た。

これまでは、意欲と情熱がある人たちに対して
市が一律に補助金を出すという仕組みだったが、
利用者本位の福祉サービスの提供に留意しつつも、
いかに事業を効率的に行っていくかが問われることになる。

横浜は事業者が非常に多い状況だが、
サービスの質・量を維持しつつも、
事業者数としては減るのではないか、
逆にそうでないとやっていけないのでは、という気がする。

その際に、サービスが低下することのないようにする、というように
行政の役割も変わるのではないだろうか。

カレーランチの模様

2007年07月09日 | 記事
先日(6月12日)、横浜市長が市民と直接会話をする
カレーランチミーティングに、
日立の特例子会社日立ゆうあんどあいの社員さんが参加したと
このブログにも書いたが、その模様が市のサイトにも掲載されたので
お知らせします。

こちらをご覧下さい。
http://www.city.yokohama.jp/me/shimin/kouchou/curry_2007.html#070612

ちなみに、このミーティングは、
以前、ゆうあんどあいの社員さんとお話をしていたときに、
社員さんが「市長と話がしたい!」とおっしゃるので、
社長さんにカレーランチミーティングのことをお知らせしたところ、
早速、申込んで、抽選も通って実現したもの。
お話ができてよかったですね、○さん。

CSRセミナー

2007年07月09日 | 記事
7月4日、児童労働について考えるNGO、ACEが主催する
「CSR調達とSA8000セミナー」に参加。
欧米に比べて日本が遅れている労働・人権分野での企業の取組みへの評価。

発展途上国の児童労働とまでいかずとも、
障害のある人に限らず、多くの人が正当な権利を認められず苦しんでいる。

CSR調達は、企業が、物品などを調達する際に、その経路において、
社会的な配慮がされているかに配慮すること。
たとえば、その企業自身は社会的配慮をしているかもしれないが、
製造している機器の部品を作っている会社において、
人権に配慮しているかどうかにも責任を負うということで、
グローバルな企業の場合、発展途上国における企業活動も見なくてはならず、
本来ならばその国の政府が責任を負うべきことであっても、
その企業も責任を問われるわけで、なかなか難しい問題。

欧米ではNGOを中心として不買運動にまでなるが、
日本でもこれから他人事ではなくなるかもしれない。

また、SA8000というのは労働に関する企業の規格。
これもISO14000ほどメジャーにはなっていないが、
これから注目を浴びることだろう。

環境活動・ロハスといったキレイなイメージと、
公害による今も続いている苦しい現実のリアリティ、
環境問題はこの2面性を見ることが出来るが、
労働についても、抽象的な話をするだけでなく、
キレイなイメージと、苦しいリアリティをもっとアピールして
社会全体の問題として共有化しなくては、と思った。

企業見学、若者座談会

2007年07月09日 | 記事
7月3日。

都内のある企業を訪問。
知的障害のある方を雇用しているというので、うかがう。
2人の社員が、パソコン作業を中心に、
どの事業所でも(市役所でも)ありそうな庶務的な業務をこなしている。
一緒に仕事をしている社員にも話をうかがったが、
知的障害の典型的な特性から仕事内容を決め付けるのではなく、
本人の能力などに応じて、仕事の内容ややり方を変えていく姿勢が素晴らしい。
とても勉強になった。

夜は、Work-Life Innovators'プロジェクトが主催する、
若手社会人の座談会に招かれた。
これは、若い起業家を応援するNPO法人ETIC.がプロデュースし、
サントリー次世代研究所がオフィシャルパートナーを務めているイベント。

夜にわざわざ仕事を終えて集まってきた人たちと一緒に、
障害のある人の就労支援について話し、そこから展開して
働くとは何か、について遅くまで話をした。

終わったときはヘトヘトを通り越してハイになってしまった。
新しい出会いがあったり、再会があったりと有意義だった。

起業フォーラム

2007年07月09日 | 記事
7月1日、横浜教育文化ホールにて、
横浜ベンチャーポートオープニングイベント
「起業家異種格闘技トークバトル」が行われた。

横浜ベンチャーポートは、民間企業が運営する起業支援活動。
行政や外郭団体にはできない、面白い動きを期待したい。
横浜では今、ソーシャルベンチャーの創出を中期計画に上げているが、
このことはベンチャーポートでは触れないようである。
何かリンクできるといいと思うのだが。

労働について考える

2007年07月03日 | 記事
最近読んだ本。
朝日新聞特別報道チーム『偽装請負』朝日新書、2007.

企業は、被雇用者が安定して仕事が出来るようにする責任を負う。
これは労働者を守るために労働法で規定されている。
しかし、請負会社と請負契約を結び、
その請負会社が雇用している労働者がその企業で働いている場合、
一見責任を問われない。
だから、企業は安価・安易に「首を切る」ことが可能になる。
これが偽装請負だ。

実態としては労働者派遣であっても、「請負」で済ませようとする。
そんな話が、あちこちでおこっているのである。

最近、新聞で、外国人のための研修制度が、
実際には形骸化し、安価な労働力確保の手段になっているとあった。

障害のある人だって、こんな状況に巻き込まれないとは限らない。
従来に比べて、障害者雇用が拡大し、福祉でも就労への道が広がっている今。

「障害がある」からといって、正当な能力が評価されず、
低賃金・低処遇で雇用されたり、
福祉サービス・訓練の名で使われたりしないよう、
住民に最も近い自治体が目を光らせる必要がある。