インクルーシブな社会のために

障害の有無程度に関わらず支え合う社会へ ~ハマジョブネットワーク~

横浜・栄にて(太鼓公演、人権研修)

2006年09月30日 | 記事
9月28日、横浜市栄区の栄公会堂にて、
プロの和太鼓集団「瑞宝太鼓」の公演があった。
(写真は最後に、聴衆も巻き込んで大演奏大会!になったときのもの)

太鼓の演奏が素晴らしいのはもちろん、
奏者たちのパフォーマンス、表情がとにかくいい!
ただ叩くだけじゃなく、舞が織り込まれていたり、
「どうだ!」と聴衆を引き込む笑顔や真剣な表情。

とにかくかっこよくて、身震いがした。
僕も一度だけ体験で叩いたことがあるが
(学生時代にはドラムをやってました)
またやってみたい。僕もかっこよくなりたい!
そんなふうに思わせるパフォーマンス。
なぜか涙が出てきた。

その後は、栄区役所に勤める元上司の呼びかけで、
栄区役所管理職の人権研修に招かれ、話をさせていただいた。
お茶とケーキが出たのだが、これは、
障害のある方が働いている喫茶店「さんぽみち」に注文したもの。

人権研修といっても、障害者の人権差別とかいうことでなくて、
障害福祉のありかた、共に生きる社会にあり方について
考えてもらったつもり。
最後にはちゃっかり、栄区役所で、体験実習やってくださいとアピールした。

とても楽しい半日だった。

合同面接会開催!

2006年09月30日 | 記事
9月28日、横浜文化体育館にて、神奈川労働局主催の障害者合同面接会
障害者雇用を目指す企業がブースを設け、求職者と面接。

ここに来ると、就労支援機関の方々や、
区のケースワーカー、県や神奈川労働局の方とお会いできるのも楽しみ。

今回は例年に比べて、求職者の人数が少ない気がした。
どういうことなんだろうか。

次は、10月18日、横浜アリーナにて面接会が行われる。
少しでも、企業と求職者のいい出会いがあるといいな。

横浜・協働事業の公開プレゼン

2006年09月30日 | 記事
9月27日、横浜市が主催する、協働事業の公開プレゼンがあった。
協働事業というのは、横浜市が、民間団体(任意団体を含む)から
事業募集を行い、外部委員による選定を経て、決定した事業に対し
助成をするものである。

これに、市内で障害者スポーツ支援をしている任意団体
「横浜市障害者スポーツ指導者協議会(BASEL)」が応募。
一次の書類選考を経て、今回の公開プレゼンとなった。

BASELさんにとっては、このような場は初めてだったらしいが、
堂々としたプレゼン・質疑応答だった。

協働事業として決定すれば、来年度、
障害者スポーツのイベントができ、これをきっかけに、
ノーマライゼーションが進むだろう。
障害者というと、何かと福祉や教育の分野になってしまい、
特定の支援者だけの話になりがちだが、
スポーツを通じて、いろんな人たちが交わり合う社会になればと願う。

いろいろ会議やってます

2006年09月30日 | 記事
9月25日、26日と、就労支援に関する会議を行った。
http://blog.canpan.info/y3s/
オフィシャルには、横浜市就労支援検討会議というのを
設置しているのだが、より具体的で突っ込んだ話をするためだ。
就労支援に携わっていらっしゃる方々、ハローワークさんたちと意見交換。

少しずつではあるが、横浜の就労支援が進む予感。
かつて、就労支援は、障害福祉ではマイノリティ的な存在だった。
就労支援は、軽度の障害のある方の話であって、
障害福祉一般では優先順位が低かった。
自立支援法で、福祉の現場の方々には不安が広がっているが、
そこに、少しでも安心を与えられるような、体制を作りたい。

ワーキングB部会開催!

2006年09月28日 | ハマジョブネットワーク
9月26日、ワーキングB部会が開催されました。

出席者は、
・神奈川労働局
・ハローワーク
・就労援助センター
と事務局(障害福祉部)で11人。

ハローワークや就労援助センターを中心に地域でどんな連携を作るか
ざっくばらんに話し合われました。

地域連携ができているところでは、
労働・福祉・教育の主体が少なく、
住民もその地域の中に固定していることが多いのでまとまりやすいが、
横浜の場合、地域が広く、主体も非常に多く、
住民は各区にとどまらない動きをしています。

そこで、どう連携をしていくか。

また、ハローワークが持っている求人情報、
就労援助センターが持っている求職情報をどうやりとりするか。

そんなことを話し合いました。

10月30日の第2回Y3S会議には、そのたたき台を示したいと思っています。

就労援助センター会議

2006年09月26日 | ハマジョブネットワーク
A部会に続いて、市内の就労援助センター&精神障害就労支援センターによる
連絡会議が行われました。

A部会の内容を受けて、就労援助センターとしては
どのように地域のネットワークつまり福祉施設など関連機関との関係を作るか。
などが話し合われました。

参加者は就労援助センター(精神含む)6人と、事務局5人。

さて、Y3Sを中心として、いろいろな会議があります。
これらを図にしてみようと思っています。

ワーキングA部会開催!

2006年09月26日 | ハマジョブネットワーク
Y3S(横浜市障害者就労支援検討会議)では、
ワーキンググループ(作業部会)を二つ設けることにしました。
A部会、すなわち機能向上部会と、B部会すなわち連携強化部会です。

A部会では、市内の就労支援関係機関を中心に、
就労支援の機能を向上するための実効的な議論を行います。

B部会では、ハローワークを含めた地域の連携のあり方について、
関係者が議論を行います。

9月25日、A部会が行われました。
出席者は13人、事務局(障害福祉部)7人。

自立支援法との絡みで、横浜(神奈川)独自の制度である
就労援助センターはどうあるべきなのか、
国のジョブコーチ制度との折り合いは、
県の委託訓練はどう使えばいいのか、
教育・福祉とどう絡んでいくか、いろいろな議論になりました。

現在、議事録を作成中です。

障害者雇用すなわち特例子会社か?

2006年09月23日 | 記事
今、韓国のゲストハウスのインターネットコーナーで書いている。
ちゃんと日本語で表記されていますよね?

出国前、空港のテレビを見ていたら、
NHKの番組で、障害者雇用の特集をやっていた。
千葉県と神奈川県の障害者特例子会社が紹介され、
特例子会社の説明がされていた。

特例子会社とは、障害者雇用率を稼ぎやすくするため、
障害者が社員の大半となる子会社を作り、
グループ企業はそこに発注を行う。
子会社は比較的安定して受注があり、
この子会社の障害者のポイントを、
グループ企業の雇用率に算定できる仕組みだ。

僕も特例子会社〈雇用側も被雇用側も)の知り合いは多く、
皆さん情熱的に使命を持って仕事をしていらっしゃる。
それはいいんだけど、いまだに、障害者雇用というと、
特例子会社だけが取り上げられるのが疑問で仕方ない。

特例子会社は、大企業の発想であり、
障害者と健常者をシステマチックに分ける効率的な手段であり
雇用率を上げるために効果的な手段。

障害者とどう接していいか分からない人にとってはわかりやすいだろう。
あ、特例子会社をいっぱい作ればいいんだね、と。

しかし、それだけでは社会としてよくないと思う。
まず、社会は、障害者と健常者で分かれているわけではない。
障害者と健常者というのは、あくまで抽象的で相対的な区分にすぎない。
障害者という集団を一つの枠に入れるという手法には限界がある。

そもそも社会というのは、障害者・健常者だけでなく、
さまざまな多様性を内包していて、それぞれ、能力や性質や長所が異なる。
なにも、障害者だけを考慮すればいいというものではない。

一人一人の社会人が、どう力を発揮していくか。
これは、すべての社会人の問題なのである。

したがって、特例子会社でしか、障害者の能力を生かせない社会は、
他のいろんな人の能力を生かしているとは言いがたいのだ。

僕の仕事は、障害のある方の就労・雇用を促進することだが、
単に障害者だけが得をすればいいとは思っていない。
社会や地域全体がハッピーになってほしい。
そのためには、行政や福祉だけががんばるのではなく、
社会や地域全体が、お互いに支えあうことが必要なのである。

僕だって、きれいなことを言っていても、
実際にはできないことはいっぱいある。
でも、それでも、理想を言い続けて、少しでも前進したいのだ。

(最後の2段落は帰国後に加筆しました)

横浜スタンダード推進協議会

2006年09月21日 | 記事
9月21日、横浜スタンダード推進協議会の例会に参加。
横浜スタンダード推進協議会というのは、
横浜青年会議所の方が中心となり、
独立系非営利シンクタンクを目指して発足した団体。
スタンダードというのは、企業としての標準、という意味だ。

今日は、企業発展のための「企業の社会的責任」がテーマで、
横浜市立大学国際総合科学部教授の影山さんと、
横浜市経済観光局の職員がお話をされた。

影山さんによると、CSRは、決して大企業だけのものではなく、
むしろ、中小企業こそ取り組みやすく、
また、今ならその取組みを先進事例としてアピールできるチャンスとのこと。
ちなみに影山さんは、前の記事(障害者雇用とCSR)に書いたCSRセンターの代表でもある。

経済観光局の職員は、市として、素晴らしい企業をPRすることで
横浜の企業に誇りを持ってもらいたい、
それが横浜全体の活性化につながる。
協議会と市大と市が力を合わせることで産官学の連携ができると呼びかけた。

これを受けて協議会のメンバーも
何十年も横浜で頑張っている我々こそ地域に貢献する企業。
我々にできることをしたいとお返しのスピーチ。

規模は小さな会合ではあったが、
ここから日本が変わるのではと思わせる内容だった。

スポーツでアジア進出

2006年09月21日 | 記事
横浜に住む高校3年生の男の子が、水泳で、
アジア大会に出るという報道があった。
(→神奈川新聞 9月18日

この彼、なんと、先日、僕の職場で実習をした方だったのだ。
(→以前の記事

記事には研究熱心で負けず嫌いとあったが、
実習中もそうで、かといって無理に頑張るのではなく、
自分の疲労を自分で測って適度に休もうとしていた。
これはなかなかできることじゃないですよね。

世界に羽ばたく彼。過剰にならないように、応援したい。

アンケート調査

2006年09月20日 | ハマジョブネットワーク
7月10日、横浜市内の福祉施設(授産施設、更生施設、作業所など約300か所)を対象に
障害者就労支援に関するアンケートを実施しました。
概要を紹介します。

・配布数315、回答数193、回答率61.3%
・利用者の定員数 180人
・就労支援の取組み 行っている87(47.8%)、行っていない92(50.5%)

障害者専門人材紹介会社が設立されました

2006年09月19日 | 記事
9月19日、人材サービス業のテンプスタッフが、
新たに障害者専門の人材紹介を行う会社
「テンプスタッフフロンティア㈱」を設立するとのこと。
(ニュースリリースはこちら

テンプスタッフさんとは、横浜市と協働で障害者雇用を創出して以来の
おつきあいであるが、
この新会社の社長は、当時の担当の方だった。
当時は障害者雇用推進室の室長とのことだったが、
ついに会社を立ち上げたのである。まさに起業家だ。

今後の展開が非常に楽しみだし、
また横浜市とも協働で何かできるかもしれない。

テンプスタッフさんに限らず、
現在、障害者の就職に関するサービス業がどんどん出てきている。
企業とのマッチング、あるいはそのための準備というのは
福祉の苦手とする分野である。
こういう企業が、利益を追求し、効率を重視しながらも競争すれば
社会は活性化するし、公的な負担も減るだろう。
この動きを大いに応援したい。

ブログ作りました

2006年09月19日 | 記事
7月に、横浜市障害者就労支援検討会議を立ち上げたのだが、
そのことを一般の方にもお知らせしたいと思い、
ブログを作った。

横浜市(Y)障害者(S)就労(S)支援(S)ということで、
会議の頭文字をとって、Y3S

随時、会議の内容を載せていこうと思っている。

パン屋さんの展開、いかに?

2006年09月18日 | 記事
横浜市役所では、毎週金曜日のお昼休み、市庁舎1階の広間にて、
パン屋さんの販売を行っている。
これは、市内の障害のある方の施設・作業所の出張販売だ。

昨年の春に、障害福祉部職員の発案で、施設・作業所に呼びかけ、
手を挙げた12団体と一緒に、夏から福祉局会議室でモデル販売。
販売時間には福祉局の職員を中心に客が殺到した。

そのモデルが実り、ついに1階の市民広間進出が認められる。
12団体が交代で毎週出張することとなった。
お客も福祉局の職員から市庁舎の職員に、市民に広がってきた。
毎週金曜、昼休みの鐘が鳴ると、長蛇の列ができる。

ここから、展開もあった。
市役所関係、あるいは外部のイベントにも声がかかるようになり、
いろいろな場所に、さらなる出張販売することになった。
テレビに取り上げてもらったこともあった。
おそらく、単なる一事業者の販売ではこうはいかなかっただろう。

また、毎回の販売には決まった市職員がフォローでついていたが、
今年度からは障害福祉部で募集し、やはり10人くらいが交代でつくようになる。
フォローの程度も、以前に比べ、今ではあまり必要でなくなってきた。
ボスである障害福祉部長は、なんとお手製で看板を作ってくれた。
健康福祉局長はいつも買ってくれるし、前の副局長は異動してからも来てくれている。

9月15日、庁舎管理部門の担当者も様子を見に来て、
今後のことを簡単に打ち合わせた。ついでに買っていってくれた。
市役所が持つ、「場所」というリソースを使って、
単なる販売活動ではない、また単なる啓蒙活動ではない、営みが広がっている。

青森の豪傑きたる

2006年09月16日 | 記事
9月15日、青森県の職員が、浦舟複合福祉施設を見学。
彼らはファシリティマネジメント担当。
ファシリティマネジメントとは、行政サービスの向上に努めながらも、
できる限り少ない経費で、最適な施設の経営管理を行う手法、とのこと。
(→ホームページ

ファシリティマネジメント担当というのは、
県庁の庁内ベンチャー制度で、有志が、
県の施設をもっと有効に、経営的視点から活用できないかと始めた組織。
16年度には、清掃業務を見直し、なんと1億円以上も削減したとのこと。
企業や政策投資銀行を巻き込み、研究会を行っているのがユニーク。
いい動きをしている人たちは、役所の論理だけで動いていない。

浦舟複合福祉施設では、先日、横浜市が障害者雇用を条件に
民間事業者を公募し、現在企業が入居しているところであり、
この募集や選定、建物管理について、調べているとのことだった。

ただし、横浜と違い、青森県という地域の性質上、
企業にとってのメリットをアピールしにくいと悩んでおられた。
しかし、熱意に燃える彼らにエールを送りたいと思った。

僕自身も山口出身で、いわば本州の端と端であるが、
やはり、田舎が今後どうなっていくかが非常に気になっている。
いかに魅力を吹き込み、人が生き生きと活躍できるようにするか。
全国的な課題と言えよう。
地方の位置づけ、財源の仕組みが変わればなおさらのことだ。