インクルーシブな社会のために

障害の有無程度に関わらず支え合う社会へ ~ハマジョブネットワーク~

人権研修やりました

2007年02月26日 | 記事
2月19日、横浜市栄区役所職員の人権研修に呼ばれ、話をする。
以前tvkに作っていただいた番組や、
シンポジウムで使用した映像を流しながら、
頭に浮かんだことをそのまま話した。

人権研修というと、「差別」や「社会的弱者」が語られるわけだが、
どうしても勉強する対象でしかなく、
逆に弱者を弱者と固定化するイメージが出がちだ。
そうではない、自分は違うと思っているとしても、
場合によっては決して他人事じゃない、
自分問題として捉えることが必要だ、と。

そして、公務員として、ただ決められた行政サービスをするのではなく
このような問題を市民に伝えていく役割もあることを意識してほしいと訴えた。

その後、参加者は4グループに分かれ、意見を出し合った。
各テーブルを回ったが、参加者は、市の職員とはいえ、
まったく福祉と関わりのない者も多く、
そうした人からの意見は、僕の考えに合わない意見も含め、
とても新鮮で、刺激的で、勉強になった。

ずっと一つの業界にいると、感覚が鈍くなりがちだ。
異論というのは、世間では普通の感覚の一つであるので、
これに対して、どう答えていくかを考えるのは重要なこと。

もちろん、参加者には、勉強になったと言ってくれる人も多く、
やってよかったと嬉しかった。
こういう人が、また別の人に話をすれば、
僕が地域を回らずとも、少しではあるだろうが理解が広がるだろう。

戸塚福祉WEEKの講演会

2007年02月26日 | 記事
2月17日、戸塚区社会福祉協議会が主催するイベント
「戸塚福祉WEEK」のうちのある講演会に行く。

前半は障害児がテーマ。
訓練会という、保護者の会の方が活動報告や経験談を語ったり、
ともいくクラブという団体の厚坂さんが講演をしたり。

ともいくクラブの活動を描いたビデオで、
毎年行っているキャンプをレポートしていた。
このキャンプでは、障害のある子どもと親が参加するが、
基本的に親子は別れ、親は親同士、子どもは子どもやボランティアと過ごす。
その様子を見ていたら、僕もこういうボランティアがしたくなってきた。

後半は、就労援助センターとNPOが司会となり、
実際に働いている方と、その上司が2組登場し、話をした。

その後、会場の別の会議室で、意見交換会。
様々な立場の人が、様々な視点から意見を出す。

さらにその後、講演会の後半の出演者たちの打ち上げに参加。
外は雨も降る天気だったが、盛り上がったことは言うまでもない。

面談3本

2007年02月26日 | 記事
2月16日。

①横浜市大の学生とこれから進めるプロジェクトについて打合せ。
障害者雇用の基礎的な資料を提供し、互いの役割・責任を確認し合う。

②前日とはまた違う、障害者雇用を社会に広げたいという企業の方と
何度目かの意見交換。
お金の利益を求めず、社会変革のために一企業が考えている。
(もちろん、これでイメージが上がればメリットはあるだろうが。)
これを公正性を損なわずに、いかに活用するかだ。

③ある個人事業家と意見交換。
この方も、元は障害福祉の現場にいた方で、そこを飛び出したが、
別の関わり方で、障害福祉を改善しようと飛び回っている。
最近、このような方が多くなったと感じる。
一度、みんなで集まって意見交換したら面白いだろう。

やはり今は社会変革の時期なのだ。
このタイミングを把握できなければ、
この後の時代の変化に対応できないだろう。

企業からのアプローチ

2007年02月26日 | 記事
2月15日、ある企業の方と意見交換。
元々、障害福祉の現場にいらっしゃった方で、
今は直接障害福祉とは関係ない業界なのだが、
いまだに情熱を捨てておらず、ネットワークを維持し、
企業からのアプローチを考えているという。

従来、企業からの障害者雇用のアプローチといえば、
特例子会社を作るといったアクションが多いが、
就労支援を進めたいとのこと。

もしかしたら自立支援法が使えるかもしれない。
行政は、制度を作ることも重要だが、
一見既存の制度に合わない市民の需要を解釈して
既存の制度を活用するという考え方も重要である。

既存の制度に合わない要求・提案があったとき、
行政はそれをその人が悪いように捉えることがある。
僕自身、そんなことがなかったとは言い切れない。
しかしそうではなく、社会にとって何が必要なのかを
広い視野から考えるべきなのだ。

全国の行政担当者会議、千葉県の事例

2007年02月25日 | 記事
2月14日、内閣府が主催する、全国の障害者施策担当者会議。
僕は公務部門での障害者雇用というテーマの分科会に参加した。
参加者は自治体や、ハローワークの職員。
議題は基本的に役所における知的障害者の雇用となった。

参加者のなかでは、千葉県が進み、東京都が続いているという状況だった。
事前調査では、大阪市や大阪府が進んでおり、
他の自治体も続々と知的障害者雇用の取組みに着手している。
先進都市を自認する横浜市も遅れてはいけないと思った。

その後、見学・ヒアリング会が行われる。
僕は、千葉県庁での知的障害者雇用のヒアリングに参加した。

千葉県庁では、平成16年度から商工労働部で雇用をはじめている。

今年度は、厚労省の助成を得て、モデル就労を行った。
県庁の一室を確保し、県内の知的障害者を募集。
当事者に1対1で支援者が付き、
全体に就労支援機関のジョブコーチが付き、
文書集配や湯茶室の清掃を行った。
これと並行し、各部署の担当者は先進雇用事例を見学。

来年度はさらに雇用を進めるという。

勉強会→懇親会

2007年02月18日 | 記事
2月9日、社会福祉法人かたるべ社が主催する勉強会。
愛児園の方がいらっしゃって、幼い子どもが預けられる実情を話してくださる。
その実情は昔と変わっているそうだ。
つまり、昔は、親が失踪するなどにより育てる人がいないから預けられたが
今は、親はいるのに、暴力や意欲がないことなどで育てられないんだとか。

その後の意見交換で、かたるべ社の施設を利用する方の親御さんから
母親サークルの話があった。
当初は、施設利用者で母になった女性をサポートする目的だったらしいが
今ではお互いそのサークルがなくてはならないほど大切になったという。

今は、昔のような大家族ではないし、世話を焼くご近所さんもいない。
だからこそ、人のつながりを持つことが大切なのだ。

その後の懇親会では、養護学校の先生や、作業所職員、
企業の社員、当事者の保護者などいろんな方々と話をした。
そこで、企業文化として障害者雇用を取り組む風土を広げようという話に。
楽しくなる。

はんこビジネスはじまっています

2007年02月15日 | 記事
2月9日、旭区の作業所・まどか工房に行く。

この作業所は、はんこメーカーの企業と連携して、
はんこビジネスを始めようとしている。

ためしに僕の名前ではんこを作っていただいた。
書体・大きさを選べ、位置や太さなどの調整も自由。
実は僕の戸籍上の名前は辞書の字と微妙に違うのだが
そのとおりにPC上で字が作れる。
デザインを決定すると機械が彫る。速い!

ゆくゆくはこの作業所からはんこ職人が生まれるかもしれない。
単なる作業じゃない、仕事になればいいと思う。

青果市場で実習

2007年02月13日 | 記事
2月8日、横浜メンタルサービスネットワーク
神奈川県の委託を受けて行っている職業訓練を見学。

横浜市卸売市場南部市場の中にある青果部門にて、
ある企業が行っている野菜の箱詰めやパック詰めなどを行っていた。
野菜の種類や、作業内容は多様性に富み、
また場所が低温で保たれているので、楽ではない作業だった。

だが、実際に働いている人がいる中での
本格的な作業は非常に有効だと感じた。

受け入れている企業の方も非常に理解があるようで、
支援機関との長年の信頼関係の賜物であろう。

(写真は紫キャベツ相手に奮闘する同僚)

お母さんの講演会

2007年02月13日 | 記事
2月8日、湘南地区進路講演会ということで、
神奈川県内の湘南地区の養護学校が主催する保護者向け講演会があり、
講演者とお会いしたかったのと、知り合いの先生の勧めもあって参加した。

講演者は、社会福祉法人の副理事長で、
日本自閉症協会などの役職を担っている明石洋子さん。
ご自身のお子さんも障害を抱えていて、川崎市の職員である。
その経験をふまえて著書や多くの講演を抱えていらっしゃる。

講演会には多くのお母さんたちが詰め掛け、盛り上がった。
終った後に明石さんや主催した先生たちと昼食。

福祉の裏話?などいろいろお話を聞くことができただけでなく、
大きなパワーをもらった気がする。
たいへん忙しい方で全国を飛び回っているそうだが
またお会いしてお話をしたい。

僕の生きる道

2007年02月12日 | 記事
お世話になっている方からあるビデオテープを借りたら、
そのテープに去年やっていたドラマ『僕の生きる道』の
最後の4、5回分が入っていたので、徹夜で通して見てしまった。

このドラマは、自閉症の男性が家族や同僚などに支えられながら
(時には支えながら)生きていく様子を描いたもの。
SMAPの草なぎ剛が主演していた。

自分も初めの頃1回分だけ見たことがあったが
それ以降も最終回まで見れなかったのでちょうどよかった。

感想としては、よかったです。
障害がリアルに描かれていたし、
社会はこうあるべきというのが堅苦しくなくアピールできていたと思う。
何度も涙が出そうになる場面がありました。

もちろん粗を探せばいろいろあるんだろうけど、
元々ドラマとして本来リアルじゃない部分があるわけで。

もっとも自分にとってはライフワークの分野なので
興味をもって見たのだが、
関心のない人にはどこまで心に響いたのかな。

そういう意味では、草なぎを始めキレイな人が登場し、
SMAPの歌で盛り上げてくれたのは意義深い。
これで一人でも多くの人が、机上の空論じゃない
ナチュラルな理解をもってくれればと願った。

こういうドラマを見ると、自分がこれから何かイベントをやるときに
草なぎや、幼馴染役の香里奈さんに出てほしいなと思ってしまう。

ぜひ続編を作ってほしい。
ドラマを見た方、ご感想を聞かせてください。

あ、もう朝だ…

シンポジウム終了…

2007年02月08日 | 記事
2月4日、働きたい!あなたのシンポジウムを開催した。

今年は、働いている様子をよりリアルに知ってほしいと、
ビデオ撮影したものをご本人と一緒に見てインタビューした。
しかも5つの事例と盛りだくさん。

また、後半はネットワークの中で奮闘している
支援者たちに発表していただいた。
横浜には単独のネットワークがあるのではなく
複合的に絡み合っている様子を報告した。

アンケートを見ると、おおむね好評ったが、
後半がご本人・ご家族には少し難しかったようである。
今度の課題だ。

その後の懇親会も大いに盛り上がった。
昨年度もそうだったが、シンポジウムの後の懇親会が
盛り上がるのはどうしてだろう。
みんなが一つのものを見て、同志としての連帯感が生まれているからかも。

準備は非常にたいへんだったが、楽しかった。
シンポジウムが目的なのではなく、
取材自体が勉強になり、仕事をする上でのヒントになるのだ。
そして輪が広がる。ずっとやっていきたい。

保育室、余暇活動拠点

2007年02月03日 | 記事
2月1日、きたる4日のシンポジウムの打合せ・ビデオ撮影のため、
とある保育室に行く。

この保育室はNPO法人ワーカーズコレクティブさくらんぼが運営している。

見知らぬ男二人が来てきょとんとする子どもたち。
しかしすぐになじみ始める。
同行した同僚は完全に「おじいちゃん」として解け込む。
自分は撮影をしているのだが、その間もずっと
体当たりやらスキンシップやらで気が緩みっぱなしだった。

取材させてもらった方は、ここで保育士をサポートしている。
具体的には、散歩の同行、布団の上げ下げ、食事の後片付け、
そうじ、洗濯など、休む暇もないほどだ。
しかも始終子どもがまとわりつくので、片手でその相手もこなす。

この方がいるからこそ、保育士は保育に専念できる。
なくてはならない存在だ。

その後、近所の、障害児・者の余暇活動拠点に立ち寄った。
NPO法人でっかいそらが運営している事業所だ。

オープンしてから1年以上がたち、
最初はしばらく登録者数も少なかったようだが、
口コミで今では40人を超えるという。
拠点内での余暇活動はもちろん、送迎も含めて大忙しらしい。

今回おじゃましたときは昼間で閑散としていたが、
次は放課後の「戦場」を見てみたい。