梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

楽しいあすびを沢山覚えました

2010年03月23日 | 芝居
昨年に引き続きまして、浅草最古参の芸者"みな子姐さん"の芸を拝見する催しにお邪魔することができました。

御歳91とは思えない張りのあるある唄、三味の手業も鮮やか、なんといってもたたずまいの美しさ! 全身から古き良き吉原の香りが漂っています。

吉原の芸を少しも変えずに伝えて下さる貴重なお方とご一緒できるだけでも有り難いのに、その三味線で各種のお座敷遊びを楽しめてしまうなんて…。感激でした!

櫻川七好(しちこう)さんの幇間芸もたっぷりと。一緒にお邪魔した後輩たちも、かなり楽しんでいましたし、「勉強になった!」とも。
本当でしたらこういうものは"勉強"するもんじゃあないんでしょうが、明治どころか昭和も遠くなったこのご時世、廓文化、洒落や粋の世界は、自分から学んでいかないとわからないモノになってしまいました。
そういう意味で、こんな催しに参加できた幸せをかみ締めながら、すっかり酔っ払ってしまった一夕なのでした。