梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

満員御礼皐月興行

2009年05月02日 | 芝居
本日、無事に歌舞伎座<五月大歌舞伎>の初日を迎えることができました。
『暫』の侍女(私には“玉笹”という役名がついていたのですね!)も、足が痺れることもなく花道を引っ込むことができました。また、『毛剃』の仲居も、仲間と考えた段取りがとても上手く行きまして、スムーズに仕事ができました。自分が携わる舞台を、粗相なく勤めることができ、心の底から安堵いたしております。

昼の部『暫』では、ご来場頂きましたお客様が、いかに“鎌倉権五郎”の登場を待ち望んでいらっしゃるかが、万雷の拍手、声にならないざわめきからひしひしと感ぜられました。この度、成田屋(海老蔵)さんは花道でのツラネで「今、このとき」ならではの台詞を折り込んでらっしゃいますが、それに対する客席の反応も並々ならぬものがございまして、このような瞬間に立ち会える喜びと申しましょうか、やっぱり、生の舞台っていいものだなと、改めて思いました。

昼夜ともに大勢のお客様でいっぱいの客席! 有難く、嬉しい限りです!
鉄砲洲稲荷の例大祭や、ご存知三社祭も開催される当月、世間も劇場も、何卒賑々しく勤められますよう、お願い申し上げます。