北海道でノンビリと

タブタブの何処かへ行こう を改題しました。
何処かへ行く機会も減ってきたので 北海道を楽しもうと思ったからです

隠れ里のような場所

2019-05-07 20:33:12 | 日記
天気が良いので廃止になったばかりの石炭列車が走っていた臨港鉄道に沿って歩いて見ることにした。

鼻水が出ていてまだ完全体ではないので路線の半分程度を歩くことにして、途中の千代の浦にあるマリンパークに車を置き、まだ線路の撤去されていない海沿いを歩いてみることにした。



初めてなので不安だが、線路脇に歩道が延びていて歩きにくいことは無さそうだ。



崖上に人家がチラホラ見えるが、弁天ケ浜を湘南だと思えば錆の浮き始めた線路は江ノ電だ。



米町(よねまち)の岬付近になると線路が民家の間を通っていて、さらに江ノ電感は強くなった。



歩道が無くなったので、この先は線路上を歩く。廃線になっていなければ歩けない道だ。
人家が消えた崖下の道は独特の雰囲気で、歩幅は枕木の幅に合わせるので歩きにくいが冒険心が芽生えて楽しさは増えた。





どこから下りて来たのか釣り人が一人。



大きくカーブした先に終点の石炭を下ろす終着地点が見えてきた。



昆布を拾う人。そしてそれを干すのは廃線となった線路の敷石上だ。





崖下にある知人(しりと)地区は、市民でも存在を知る人が少ないと思われる集落だ。



港の奥深くに回り込むか、崖を下りてしか辿り着けない場所だからだ。



崖の上には沢山の寺が建ち、かつて啄木の時代には花街が形成されていたらしいが、崖下のことを気にする人は居ない。

その集落に奥の方から遠慮気味に足を踏み入れた。
時々出会う住民は優しい笑顔だ。猫ちゃんも爪を出したりはしない。





そして驚いたのは、キタキツネが4匹も堂々と住みついていたこと。きっと優しい住民の中で余所者が来ない安心感もあって住み心地が良いのだろう。





津波避難路を這うように上がって崖上に出た。



崖の上には沢山の家が並び道は迷路のようだ。
遠く海上を進む船や山々は見渡せるが、見下ろしても居心地の良さそうだった知人(しりと)の集落は、隠れ里のようにその存在を消していた。