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沖縄の旅というと豪華なリゾートホテルに滞在するパック旅行を想像する人が多い。
旅行者のパンフレットで旅を決めるのも手軽でいいが、
観光地化した沖縄本島を避けて小さな島へ沖縄らしさと安い民宿を求めて手造り旅行を楽しむ学生も多い。
三人の学生が冬休みを利用して旅に出た。
シーズンオフなので一部屋3人で3000円という格安の旅館に泊まる事になった。
宿代は前払いと言うので1人で1000円ずつ、計3000円を手伝いのオバさんに渡した。
「丁度3000円なので、割り勘出来てよかった」
三人は旅行中、ずっと割り勘で通す約束であった。
手伝いのオバサンは微笑みながら愛想を言った。
「学生さんは割り勘が気持ちいいネ」。
オバサンが代金を帳場に届けると、女主人が「今日は主人の命日だから、主人の供養に500円負けてあげる」と言って、100円玉を5個オバサンに渡した。
そこでオバサンは悩んだ。
この500円、あの割り勘主義の学生さんには困るだろう。
悩んだオバサンは一つの結論を出した。
ちゃっかり200円はネコババして300円を部屋に届けることにしたのだ。
何も知らない学生たちは踊りあっがって喜んだ。
「ヤッター! 儲かっちゃった」
「それに300円だから、三人で分けられる」
「1人100円値引きで割り勘だ。」
トイレの中でネコババ「オバサン」は握り締めた200円をじっと見つめながら考えた。
「何か変だぞ」
「最初、部屋代が3000円だった」
「客が3人なので1人1000円で、支払で計3000円」
「女将がサービスに500円を私に渡したが、200円は私が頂きここにある。」
「残りの300円は1人100円ずつ3人に返した」
「1人の支払は1000円マイナス100円で900円で
3人で2700円」
「そしてこの手のひらに200円!」
「2700円足す200円は・・・?・・2900円・・?」
「あとの100円は何所へ消えた?!」
その時トイレ中に、去年亡くなった宿の亭主の声が響いた。
「ウラメシヤ~ その100円はワシが供養に貰っといた」
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