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≪「ここまで来たら、もう何が起きるか分からない。常識的には来春に予算が成立してからの解散だと思うが、“出合い頭”っていうのがあるかもしれない。シナリオはない」
自民党幹部はこう語り、福田康夫首相がいつ伝家の宝刀を抜くのか固唾をのんで見守っている。「出合い頭」のように、ことの行方次第では、年内か年明けに突発的に解散することも考えられるというのが、同幹部の見立てだ。≫(iza ニュース)http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/100654/
◇
上記引用は去年の記事なので、自民党幹部は遅くとも今春の解散を予想していることになる。
だが、このように断言する男がいる。
「年内解散は100パーセントあり得ない。来年の任期満了後の選挙になる」。
昨日のテレビインタビューで「官邸のラスプーチン」と呼ばれた小泉下首相の元秘書官は自信満々に語った。
長野県在の飯島勲氏の自宅でのインタビューだったが、テレビへの露出度の多さの割には飯島氏の声を聞くのは初めてだった。
インタビュアーの須田慎一郎氏に庭を案内しながら、飯島氏は次のように問いかけた。
「私は庭の植木には拘ってカシとカリンの二種類しか植えてない」
「理由が分かりますか」
須田氏は禅問答のような飯島氏の問いかけには答えられなかった。
だが答は簡単。
「貸しは作っても借りん」・・・が、その理由だそうだ。
語呂合わせのオヤジギャグの一種なのだが、
あの飯島氏がもっともらしい顔で説明すると、
何か深遠な彼の人生哲学にでも触れたような気がするから不思議だ。
で、年内解散は100㌫無い、と断言する彼の論拠は極めて明快だ。
現在参院選は民主党多数でねじれ現象を起こしている。
衆議院選挙で自民党が20議席減らしたら自民党の衆議院における3分の2議決権も失われて、実情上の政権交代になってしまう。
現在の状況で、総選挙を行えば自民党は確実に20議席失うのは明白なので、
これを承知で自民党総裁としての福田首相が年内選挙をするはずが無いというのだ。
現役政治家より永田町の動きに詳しいといわれる飯島氏の断言だけに注目したいが、この意見はテレビインタビューで初めて披露したわけではなく、
去年の12月にも長野市の講演会でこんなことを言っていた。
(時事通信) 2007年12月8日(土)17:46
小泉純一郎元首相の首席秘書官を務めた飯島勲氏は8日午後、長野市で講演し、新テロ対策特別措置法案の衆院での再可決に絡んで取りざたされる衆院解散について「今月、(来年)1月の解散は100パーセントない」と述べた。>>続きを読む
秘書官辞任の理由は、昨年9月の次期総裁選挙に小泉元首相を担ぎ出すことに失敗し、小泉氏が福田支持を表明したからだというが、
これも誰のせいでもなく自分に負けたのだと説明した。
35年も一心同体に見えた小泉ー飯島コンビが何故、次期総裁候補で意見が対立したか、意見の調整はなかったのかと疑問に思う。
だが、35年間の秘書生活で小泉氏に怒られたことも無ければ、会話さえも殆どなく、いわば阿吽の呼吸でやってきたというから次期総裁候補では呼吸が合わなかったのだろう。
どうも普通の政治家と秘書の関係では考えられない。
「♪俺の目を見よ、何にも言うな♪」といった関係が、
最後の小泉再選で食い違ったのだろう。
飯島氏は時々、「小泉」と元親分を呼び捨てにしたが、これは辞任はしても今でも小泉氏のことを親分と仰ぎ、身内扱いして呼び捨てにしている感がした。
当然といえば当然のことだが、インタビューを通じて飯島氏は徹底し小泉氏を立てており、今でも小泉氏に心酔していることを画面に滲ました。
そして、昨年末の福田ー小沢会談による大連立に話が及ぶと、
「大連立とはあんなチャチなことでは不可」と斬って捨てて、大連立を本気で考えるなら、
「福田首相が衆議院から20名の子分を引き連れて民主党に行けば、衆参両院とも民主・与党になり、自民党としては否応なしに連立せざるを得ない」とも言い切った。
そして「政界再編制」の動きは100㌫始まっている」と断言した。
更に小泉再出馬に話が及ぶと、「自民党の総裁としての再登板はないが、自民党を超えて政界再編が起きた場合に旗印になるのは小泉以外にない」と言った。
そして小泉氏のことをテレビ画面に向かって「国有財産」と呼んではばからないほど元親分に今でも心酔している飯島氏は現在充電中と思える。
そして政界再編制の結果、与野党をまたいだ「小泉新党」旗揚げの折には、真っ先に馳せ参じる意欲満々と見た。
見た目にはまるで水と油にもみえる小泉、飯島コンビが35年間も一心同体であり、辞表を出した現在も事務所を通じて連絡を取り合っており、その辞表さえも小泉氏が預かりという形にしているという。
見た目には別れた二人だが根っこの部分では繋がっている。
見た目も育ちも水の油の二人が固く信頼で結びついている理由は、二人が負けず劣らずの奇人変人だからであろう。
二人の「♪俺の目を見ろ、何にも言うな♪」の関係は35年前の小泉氏の秘書採用面接の時に始まる。
苦労して夜間高校を出て東京電機大学短期大学電気科を卒業した後の1972年、小泉純一郎のの秘書採用面接の際の時飯島氏の運命は決まった。
飯島氏は面接時に、苦しかった生活のことや家族のことを小泉に話したが、三代に渡る政治家の家庭に生まれたお坊ちゃまそ育ちの小泉氏には理解されないと思っていたという。
だが、小泉氏は黙々と飯島の苦労話を聞き、最後に一言「よし」と一言で採用が決定した。
その瞬間、飯島氏は「この人のために生涯頑張りぬこう」と決意したという。
小泉氏の御祖父さんが背中に彫り物のある男気のある政治家だったというが、それを受け継いだ小泉順一郎氏と飯島氏は初対面の時から、「♪俺の目をみろ、何にも言うな♪」の世界だったわけで、
35年間を通じて殆ど会話もなかったという言葉もこの二人なら理解できる。
更に硬い絆で結ばれた変人小泉と奇人飯島がタッグを組んで、ついには正解の頂点まで上り詰める話はまさに「兄弟仁義」の世界で興味は尽きない。
蛇足:兄弟仁義 http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND15246/index.html
北島三郎・唄 星野哲郎・作詞 北原じゅん・作曲
(一)親の血を引く兄弟よりも かたい契りの義兄弟・・・
(二)省略
(三)俺の目を見ろ何にもゆうな 男同士の腹のうち ・・・
インタビューを見たコメンテーターの感想は、
「雰囲気から見る飯島氏の印象は権謀術策に長けた官邸のラスプーチンといったイメージだが、インタビューで見る飯島氏は政治に対してピュアな信念を持った人」。
これには同感できた。
もっとも「見た目の割には」という但し書き付きだが。
変人小泉と奇人飯島の今後の動向に注目したい。
【おまけ】
政界再編にはいろんな動きがあるようで、谷垣氏が抜けて平沼氏が加わった「真・保守政策研究会」は支持したい。
中川元幹事長「大連立、衆院選後に協議加速」
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