TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

カナダ流ビジネス

2011-08-13 03:17:58 | カナダ話題
ご近所さんが、フロントヤードの大木を撤去した。

専門の業者が大きなトラックで来て、数人の男性達が午後いっぱいかかって撤去作業を終えた。うちのお隣も、昨年だったか大木を業者に頼んで撤去した。木を切るのは簡単だが、根を完全に取り除かないと意味がないので、それは専門業者の専門の機械じゃないと無理。なので、そのご近所さんも業者にやってもらったんだなと納得していた。

ところが。
今日その奥さんが言うには、「それが違うのよ、私は何も注文してないのよ」

なんでも、ある日仕事から帰ったら庭の木がなくなっていた。そして後日、数千ドルの請求書が業者から届いたのだそうだ。その木を撤去することは以前から考えていて、あちこちの業者に見積もりを依頼していた。しかし、どこに仕事を頼むかはまだ決めていなかった。が、ある業者が頼みもしないのに彼女の留守中に勝手に来て、撤去作業を行い請求書を送ってきたのだという。

「電話で苦情を言ったけど、払わなかったら専門の金取り屋をよこすって」と、奥さんは憤慨している。

金取り専門屋は、日本でいったら昔のサラ金の徴収屋みたいなガラの良くない連中で、料金を払わない消費者の家に夜昼となく押しかけ、いやがらせをして無理やり金を払わせるプロ集団である。木の撤去業者は、この奥さんが母子家庭であることに目をつけ、あらかじめ計画的に事を運んだのが見え見えである。

こういうことは、アメリカだったらすぐ裁判にもっていたりするし弁護士が解決するのだが、カナダ人は割りとおとなしいので相手と戦う意欲のある人が少ない。よって、このようなアコギなビジネスが横行しているのだろう。工事費を節約しようとして素性のわからないビジネスを利用しようとすると、こういう詐欺にあいやすい。

私は普段から、ちょと余計にお金がかかっても設計とか工事はキチンとした会社に依頼することにしている。「知り合いの知り合いの知り合い」みたいな、よく知らないビジネスでしかも「現金のみ」という怪しいところは、いくら安くてもあとで後悔するような事態に陥りやすい。夫はフランス系カナダ人の典型でケチなので、「安ければ何でもいい。前科があって信用できない男だってかまわない」というタイプ。しかし、過去にとんでもない詐欺に何度もあってきた。

キチンとした会社に依頼したって、煮え湯を飲まされることはある。ましてや、素性の知れないビジネスはなおさらである。「安物買いの銭失い」は、英語にもあるコトワザなのだ。

ま、カナダ人の夫は何度だまされても学習しない。
「バカナダ人は死ぬまで治らない」ってことね。

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