TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

奥さんはつらいよ・パート2

2001-07-19 13:03:34 | インポート
奥さんグループの新入り歓迎パーティーでは、自己紹介の名を借りた
お自慢大会が繰り広げられる。

カナダの国家公務員の暮らしむきなんてタカが知れてるし、
どうせドングリの背比べなんだからよせばいいのに、
「うちは特別」と宣伝したいらしい。

彼女たちはほとんどが、親、そのまた親も国家公務員であったという、
第二・第三世代である。
だから、お自慢も親・親類を含む大風呂敷になる。

連中の中では一番サバサバして私と気が合う妻Xが、ある日べつの妻Zに
関して私に愚痴をこぼした。
妻Zの父親や夫の自慢話は耳タコだというのだ。

妻Xも第二世代だ。彼女は言った。
「でもね、調べたら妻Zの父親って、うちの父の部下だった時があるのよ。
たいした手柄もたててないのよ。それに比べたらうちの父は…」
と、妻Zは父親がいかにこのカナダという国に貢献し、国からも感謝され、
ナントカいう本にも名前が堂々と載っていることなどを、
とうとうとまくしたてた。

それが終わってやれやれ、と思ったら、
「それにね、うちの夫は…」
今度は夫の履歴に移行。

最後に、彼女はこう加えた。
「父親や夫が偉いからって、自分がそれに相応しい教養と人格を備えている
とは限らないわよね。虎の威をかるキツネになっちゃオシマイね。
第一、他人の家族の自慢話なんて、誰も喜んで聞かないわよ」

ここまで黙って聞いていた私は、大きくうなずいて言った。
「全くね。その気持ち、よーくわかるわ」

しかし、彼女は私の皮肉に全く気づかなかった。あ?あ…


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