たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

関東の国譲り

2016-06-14 10:24:47 | 東日本・三陸の神社

<香取神宮 かとりじんぐう>

 

香取神宮の「カトリ」という名称は、

水軍を意味する 「カジトリ」が転嫁したものだそうです。

また、香取神宮でお祀りされている

経津主大神(ふつぬしのおおかみ)の「フツ」は、

刀剣でモノを切るときの音なのだとか。

同じ「フツ」の神をお祀りする石上神宮(物部氏)と、

こちらの香取神宮には、浅からぬ結びつきがあります。

 

実は、鹿島神宮のご祭神である建御雷之男神は、

「後から記紀に加えられた神」であり、

もともと国譲りの物語の中には、

経津主大神しか登場しませんでした。

土地の伝承を記した常陸国風土記にも、

鹿島神宮に祀られている神様が、

建御雷之男神だという記述はないのだそうです。

 

出雲で国譲りが行われたあと、

遠く離れた関東のこの地においても、

物部氏から藤原氏への国譲りがあったのでしょう。

物部氏のご神体である

布都御魂剣(ふつみたまのつるぎ)を模倣したのも、

藤原氏が物部氏の神を引き継いだ(乗っ取った)ことを、

世間に知らしめるためだったのかもしれません。