二年、上欲因匈奴衰弱、出兵撃其右地、使不復擾西域。魏相諌曰、救亂誅暴、謂之義兵。兵義者王。敵加於己不得已而起者、謂之應兵。兵應者勝。爭恨小故、不忍憤怒者、謂之忿兵。兵忿者敗。利人土地・貨寶者、謂之貪兵。兵貪者破。恃國家之大、矜人民之衆、欲見威於敵者、謂之驕兵。兵驕者滅。匈奴未有犯於邊境。今欲興兵入其地。臣愚不知此兵何名者也。
今年計、子弟殺父兄、妻殺夫者、二百二十二人。此非小變。左右不憂、乃欲發兵報纎芥之忿於遠夷。殆孔子所謂、吾恐季孫之憂、不在顓臾、而在蕭牆之内。上從相言。
二年、上、匈奴の衰弱に因って、兵を出だして其の右地(ゆうち)を撃ち、復(また)西域を擾(みだ)さざらしめんと欲す。魏相、諌めて曰く、乱を救い暴を誅する、之を義兵と謂う。兵、義なる者は王たり。敵、己に加え、已むを得ずして起こる者、之を応兵と謂う。兵応なる者は勝つ。小故(しょうこ)を争恨(そうこん)し、憤怒に忍びざる者、之を忿兵(ふんぺい)と謂う。兵、忿なる者は敗る。人の土地・貨宝を利する者、之を貪兵(たんぺい)と謂う。兵、貪なる者は破る。国家の大を恃み、人民の衆を矜(ほこ)り、威を敵に見(しめ)さんと欲する者、之を驕兵(きょうへい)と謂う。兵、驕なる者は滅ぶ。匈奴未だ辺境を犯すこと有らず。今、兵を興して其の地に入らんと欲す。臣愚、此の兵、何の名あるものなるかを知らざるなり。
今年計るに、子弟の父兄を殺し、妻の夫を殺す者、二百二十二人あり。此れ小変に非ず。左右憂えず、乃ち兵を発して繊芥(せんかい)の忿(いか)りを遠夷(えんい)に報ぜんと欲す。殆んど孔子のいわゆる、吾季孫の憂えは顓臾(せんゆ)に在らずして、蕭牆(しょうしょう)の内に在るを恐るるものなり、と。上、相の言に従う。
今年計、子弟殺父兄、妻殺夫者、二百二十二人。此非小變。左右不憂、乃欲發兵報纎芥之忿於遠夷。殆孔子所謂、吾恐季孫之憂、不在顓臾、而在蕭牆之内。上從相言。
二年、上、匈奴の衰弱に因って、兵を出だして其の右地(ゆうち)を撃ち、復(また)西域を擾(みだ)さざらしめんと欲す。魏相、諌めて曰く、乱を救い暴を誅する、之を義兵と謂う。兵、義なる者は王たり。敵、己に加え、已むを得ずして起こる者、之を応兵と謂う。兵応なる者は勝つ。小故(しょうこ)を争恨(そうこん)し、憤怒に忍びざる者、之を忿兵(ふんぺい)と謂う。兵、忿なる者は敗る。人の土地・貨宝を利する者、之を貪兵(たんぺい)と謂う。兵、貪なる者は破る。国家の大を恃み、人民の衆を矜(ほこ)り、威を敵に見(しめ)さんと欲する者、之を驕兵(きょうへい)と謂う。兵、驕なる者は滅ぶ。匈奴未だ辺境を犯すこと有らず。今、兵を興して其の地に入らんと欲す。臣愚、此の兵、何の名あるものなるかを知らざるなり。
今年計るに、子弟の父兄を殺し、妻の夫を殺す者、二百二十二人あり。此れ小変に非ず。左右憂えず、乃ち兵を発して繊芥(せんかい)の忿(いか)りを遠夷(えんい)に報ぜんと欲す。殆んど孔子のいわゆる、吾季孫の憂えは顓臾(せんゆ)に在らずして、蕭牆(しょうしょう)の内に在るを恐るるものなり、と。上、相の言に従う。
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