ぱんくず日記

日々の記録と自己分析。

賛美の歌

2006-07-23 01:07:31 | 信仰
私の母教会、札幌のメノナイト白石教会にいた頃、
知人から日本クリスチャン・ペンクラブ発行の
『祈りについて』という文集を一冊頂いた。


その中に寄せた一文の中で、水谷節子さんという方は
御自分の祖母の事を書いている。
400字の短い文章から鮮明な情景が浮かび上がってくる。
大正時代の受洗。
信仰生活60年。
賛美歌の好きだった人。
水谷さんのお祖母さんは60年という歳月の日々の生活の中で
賛美歌を歌いながらどんな事を思っていたのだろう。
愛用したのは足踏みのオルガンだろうか。
その背後にガラス越しの午後の日差し、
晴れ上がった高い空が見えるような気がする。


水谷さんは文中で言う。
「私は一人で耐えられないから賛美歌を歌う。」
私もそうだ。
この1行の文に言葉で言い表せないほど共感する。


意気消沈している時、人との語らいに飢えを感じる時、
無性に賛美歌や聖歌を
聴きたくなったり歌いたくなったりする事がある。
久しぶりに皆の顔を見たいと思っても日曜日がずっと仕事で
塞がったままひと月以上経った時、
道を歩いていて何となく唇から歌が出てくる。


礼拝に出られなかった日。
「神の力を常世に讃えん・・・」(賛美歌1番)
「力の主をほめ讃えまつれ・・・」(賛美歌9番)
今頃はもう礼拝が始まっているだろうな。
「天地こぞりてかしこみ讃えよ・・・」(賛美歌539番)
「父御子聖霊の・・・」(賛美歌541番)
今頃は頌栄を歌って礼拝が終わる時間だ。
「日々の糧を与えたもう恵みの御神はほむべきかな・・・」
                     (賛美歌?番)
今頃大鍋で作ったカレーを皆で食べているに違いない。
いや、うどんかな。


夜の聖書研究祈祷会に行けなかった夜。
「日暮れて四方は暗くわが霊はいと寂し・・」(賛美歌39番)
「わが霊の光、救い主イエスよ・・・」(賛美歌38番)
「静けき祈りの時はいと楽し・・」(賛美歌310番)
今頃は皆で聖書を開いて輪読しているだろう。
今頃はきっと皆で祈っている。
今頃はもう皆帰ったかな。
今頃は・・・・・。


今日も教会に行けなかった。
そんな事を思いながら一人で道を歩く。
気がつくと歩きながら歌っている。
「久しく待ちにし主よ疾く来たり、解き放ちたまえ・・・」
                     (聖歌620番)
「主よ御許に近づかん・・・」(賛美歌320番)
教会の喧噪が恋しくなる。
そんな時、無性に誰かと賛美歌や聖歌を歌いたいと思う。
何かの目的のためでなく、
何となく皆で手に聖歌や賛美歌の本を持って、
お互いの好きな歌を出し合ってリクエストして何曲でも歌う。
時間を気にせず、明日の仕事を気にせず、
一つのパンを皆で少しずつ分け合って食べるように、
一つの歌に込められた思い出なんかを語り合いながら歌う、
そんな事が無性にしたくなる。


手に余るような自信のない仕事を
一人でしなければならない時、気がつくと歌っている。
「わが身の望みはただ主にあるのみ・・」(賛美歌280番)
「神はわがやぐら・・・」(賛美歌267番)
「歌いつつ歩まん、ハレルヤ・・・」(聖歌498番)
歌いながらその歌を誰かと一緒に歌った時の事を思い出す。


 昼はもの言わず
 夜は語らねど
 声なき歌声
 心にぞ響く(賛美歌74番より)


いつも気がつくと歌っている。
誰かが一緒に歌ってくれる気がして。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
本当に (kotsue)
2006-07-24 14:28:20
私も賛美は、孤独の時に一番そのダイレクトな力を感じます。



賛美は力。

私を主の前に連れて行ってくれる。



大声で泣きながら…、誰にも知られず布団の中で…、疲れにトイレでため息つきながら…、感謝と喜びに手を挙げて…。

歌っているうちに“私”はいなくなり、ここにいるのは

“賛美し主に愛され包まれた存在”だけ。

どうしてこんなに恵まれるんだろうね。

私たちが何したわけじゃない。

主に賛美をしただけ。

すんばらスィ~!





井上さんのこの日記をうちの教会の婦人の集まりで紹介してもいい?

8日の10:00から。

今回私が司会なんで、Ⅱ歴代誌20:14~22から賛美の力を日常に…ということで話し合おうと思っていました。

愛唱賛美と証しの分かち合いを互いにし合おうと思っていたの。

Good Timing!



いいよね?







返信する
好きにして (井上)
2006-07-24 19:30:33
どーぞどーぞ

煮て食おーと焼いて食おーと

ご存分に。



でさ、

賛美歌を歌う行為を「賛美」っていうよね。

これも特殊な表現だね。

よく司会者が

「ではお立ち下さい、

 賛美歌の○○番を賛美しましょう」とか

言うじゃん。

毎度の事ながら違和感覚えてさ、

突っ込みたくて仕方がない。

賛美歌を賛美してどないすんねん!

賛美歌の○○番を歌って神を賛美しましょう

って言わんかいこりゃっ!
返信する
仰るとおり! (kotsue)
2006-07-25 12:24:33
主語が抜けちゃあいけません。

言ってるよね。

イエス様笑ってると思うけど!
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