「友引忌」 2004年 韓国
監督:アン・ビョンギ
出演:ハ・ジウォン、ユ・ジテ、キム・ギュリ、チェ・ジュンユン、
ユ・ジュンサン、チョン・ジュン
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「ボイス」と同じアン・ビョンギ監督が、同じ主演女優ハ・ジウォンと組んだ映画です。
とはいえー。調べてみますと、どうも、この作品のほうが「ボイス」より前のものなんですね。
で、これで話題になった二人が再び一緒に作ったのが「ボイス」。
日本では先に「ボイス」が公開されて話題になり、後から「友引忌」が注目されたってことらしい。
「ボイス」が火サスでしたので、きっと今回も…と思ったのですが、案外ホラーな感じでした♪
うん、面白かったです。監督が同じだけあって「ボイス」と同じように、霊現象だけではなく、サスペンス系の要素も絡んではくるのですが、それほど気にならない。
特に弁護士を務めるエリート、ジョンウクのラスト近くの演技は鬼気迫る感じがあって○。
しかし、見終わった第一印象は、まず。
…ギョンア(幽霊役)…倉木麻衣に似てる…
(ファンのひと見てたらごめんなさい。倉木さんは私も大好きです)
ハ・ジウォン、ボイスの時は、全然そんな感じしなかったのに…きっと髪型のせい?
おっと、このまま書くと、ストーリーについての話をまた忘れてしまう…。
えーと、ですね。
主人公のヘジンのもとへ、突然、2年前黙ってアメリカの大学院へ進学し、それ以来音沙汰がなかった友人、ソネが尋ねて来る。
彼女はどこか疲れた怯えきった様子をしており「どこへ逃げても、ギョンアが来る」と謎の言葉を残して、翌日、再び去る。
「ギョンア」それは、かつて彼女たちが属していた大学のサークルに所属しており、2年前に、ビルの屋上から飛び降りて自殺した女性の名前だった。
「ギョンアが来る」彼女のその言葉を、最初は誰も信じなかった。
しかし、それは不可解な出来事とともに徐々に忍び寄り、そうして、彼らはひとり、またひとりと惨劇に巻き込まれていく。…って感じです。
いつも思うのですが、海外ホラーでもなんでも、割と「殺され役は性格が悪い」。
こんなヤツは殺されてもいんじゃないか? とか見る側に思わせることで、血みどろホラーの後味の悪さをカバーしているのかなー?
まあ、本当に善良な人間が惨殺されるようなのは…色々問題がありそうですもんね。
そして、どちらかというと幽霊役のギョンアも、もとを正せば可哀想な生い立ちなのですが、しかし理不尽に命を奪われたから正義の復讐をする、という感じではなくて…
ギョンアは「閉鎖的な村の迷信深さの犠牲者」として一応書かれていますが、作品中の様子を見る限り、それもまた完全に誤解だったとは言いがたいつくりなのですよー。
うーん、これは…アレっす。貞子。
昔はちゃんと人間としての哀しみや情を持っていたはずなのに、幽霊になったとたんに、既に化け物って感じの。
ことに、ラストでは、彼女をここまで突き動かしたのはもしかして復讐ではなく…?
と匂わせられて、彼女もまた悲劇の犠牲者というだけではない、と思いました。
それにしても、原題は「悪夢(カウィ)」と言うらしいです…。
誰? こんな妙に日本的な題名考えたの(笑)