鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

-Records stereo-

2016-04-30 06:44:41 | フリーゲーム(ファンタジー)
「-Records stereo-」 ファンタジー・音で錬金
制作・マルニキカク


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たまには感動系を!
私だっていつもホラーばっかりやってるわけじゃないんですよ…w

まずはざっくり粗筋ー。

「音の錬金術」を学ぶ学生ロランは、学園きっての落ちこぼれ。
落第をまぬがれるために、担当教授のベルが出した追認試験は、
とある田舎の村で「音の錬金術を使って人の役に立つ」ことだった。
優秀な錬金術師でありながら、何故か田舎にひきこもっているアニセットに助けられながら、
ロランはいろんな「音」に耳を澄ませて成長していく。


これ、好きなんですよねえ。
「音をあつめる」系にたぶん弱いんだと思う。
音色を集める、「牧場物語 しあわせの詩」も好きだったし!w

「音」がテーマとあって、優しい音楽が耳に残るゲームです。
音を採集し、それを使っていろんなことをしていくわけですが…
ぶっちゃけ、試験に受かる「だけ」ならば、そう苦労せずに終われます。
ていうかむしろ「あれ?もう終わり?」くらいに感じるはず。

問題はそこから先…あちこちでチラチラしてる伏線を繋げて回収して、
人々の言葉や気持ちに「耳を澄ませて」その奥にある優しさに触れて、
「ハモニス」の謎を解きましょう~

公開初期はずいぶんバグが多かったようですが、さすがに3年もたてば、
もう進行不能系の深刻なバグは出てこない…と思う。
音楽やマップは、どれも綺麗で文句なし。
特に「やさしいおと」の楽曲は、本当に優しくて、すごく好きです。
後半のイベントでこれが流れると泣けるー(><;

あとは…そうですね、シナリオが凄く優しいです。
基本的に、出てくる人が皆良い人で、本当の悪人っていないんだよね。
ストーリーの中に、何気なく深い言葉がちりばめられているのも良い。

作中に「何があったのか一人で考えるより、何があったの、って直接聞く方が早い」
って言葉があって、至言だと思いました。
人が、他人に関して「こういう人なんじゃないか」って思うことの7割くらいは思い込み。
特に、何かトラブったときの「相手はこう考えてるに違いない」って考えは、
まず先入観やら妄想やらが入って的外れなので、ちゃんと話し合うのって大事ー
(特に女性の人間関係は、これで拗れること、多いよねん)

トゥルーエンドに至るには、イベントをいくつか起こしてフラグを立てないといけないので、
ちょっと面倒かもしれません。
攻略まとめ…もなかった気がするな…
いちおう、トゥルーへの手順だけ書いておきますね。

・夜の森でオバケと会って何回か話す
・夜、同じ場所で猫と2回会う
・猫が消えた道に入って、廃村へ行く
 (もう一つのオルゴールと部品を入手)
・ペルノにオルゴールを修理してもらう
・その後で、ペルノの家に置かれた不思議な本に音を聞かせる
 (廃村を見つける前に音を聞かせてしまうと別エンド)
・ペルノと行動できるようになるので、一緒に廃村へ

…って感じだったかな? 確か…たぶん…
オバケはノイズの入る場所で、別な音を鳴らすと出てくる…はず。


全篇通して、ロランの素直で明るいキャラに救われるゲームでした。
最初はただのアホなんですけど←w 
生い立ちやら何やらを知るうちに、どんどん魅力的に見えてくる不思議。

欲を言えば、これで、キャラグラフィックがオリジナルだったら、もっと良かったかも。
どうしても、ね。デフォのキャラグラは、「コレどっかで見た」感が勝ちますんでね…
もともと、お話は作れても絵は描けない人のためのデフォ素材ではありますが、
良いストーリーだっただけに、ちょっともったいなかったな。

後日追記:
 キャラグラについて。
 あっちこっちで見かけるのでデフォ素材だと思い込んでいましたが、どうやら有料素材だったらしいです…;
 お金払って使わせていただいてるのにデフォ扱いとか失礼しました;
 それにしても、普及率がすごすぎる…人気があるグラフィックなんだねぇ…
 




HAND

2016-04-29 15:56:37 | フリーゲーム(ホラー)
「HAND」 サイコホラー・探索・逃げゲー
制作者:しげまろ様、うーが様(HANDホームページ

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以前DLしたものの、ノーヒントでプレイして右手ルートに詰まってました。
特に前半、勝手に精神値が減っていく場所の探索が終えられなくて。
逃げイベントの開始と終了のタイミングが掴めないのも苦手感が…

で、今回は最初から攻略を見まして!いろいろ補完した上で再プレイ。

最初から大人な雰囲気で始まる物語と、
タイタニックの時代を彷彿とさせるような、豪華な調度品。
目の描き方が特徴的でアーティスティックなキャラグラフィック。
それらが、主張しすぎることなくまとまって、独特な世界観を作り出してます。
精神値が減るにつれ、赤錆びて見にくくなっていく画面も良い(逃げにくいけど!)

難を言えば、ボルは個性的なキャラなので、若くても中年になっても
「ボルだな」とわかりますが、ミロはモブ子さんたちと区別がつきにくいですねえ…
年代によって髪型も服も違うし、顔のどっかに黒子とか付けても良いかもしれない。

内容は…うーん、多分、ゲームをやっただけでわかる人は、そういないんじゃないかな。
一つイベントが進むごとに、モブが出たり消えたり、聞ける話も違ったりするし、
逃げイベもあちこちで挟まるから、私の探索不足なのかもしれないけど…
大体「ハルフ」が突然話に挟まってきて、よくわからないうちに終わる…みたいな?
むかえるエンディングによっては「???」って気分になると思うよ。

まるで、暗い舞台にスポットライトをあてたみたいに、
真ん中にいる父母娘の「家族」のありようだけがクッキリしていて、
あとは周囲の闇に馴染んでよく見えない…みたいな。
曖昧な部分は、各自想像で補完してーって感じ??

プレイしてて、何か、アングラ劇を見ているような気にもなりましたね…


ジャンルは「サイコホラー」。
実のところ、これ…個人的に、物凄くオソロシイ話に感じましたわ。
ストーリーを考えれば、妥当というか仕方ない流れかとは思うけど、
ミロ側に、あまりにも厳しいように思えて…;

ある意味、家庭に入ることで、夢…というか、
自分のライフワークを諦めざるを得ない女性は多いっす。
子供を産み育てることは、母親にとって「自分の人生の主役を降りる」ことに等しいし。
子が生まれて自立するまで、母親は自分の中心を子に据えて、
影の脇役として、見守り、時にフォローしなくちゃならない。

別に、それがイヤだってわけじゃないけど…
家庭も大事だし、子育ても大事だけど…
ミロのように、他に認められる場所があって、もっと先に進める道が見えてる状態で、
それを諦めるって、キツい選択だなぁ…と思うわけですよ。
だってこのケース、ボルとミロの立場が逆ならよくあるパターンの家庭だし。
その場合、仕事に打ち込む男が責められることって、まずないからね。

まあ、HANDの場合はそこに、夫の暴力や妻の浮気があったりするわけだけど。
黒幕のあの人がそもそも夫寄りのため
「家庭を一番にしない妻が(母が)悪い」に傾いたストーリーは、
仕事や趣味を持つ主婦にとって、まさしくホラー!だと思いましたわ。

多分、このゲームは…プレイヤーのリアルの立ち位置がどこか、で、
感想がまったく違うものになる気がしますねえ…
THE・ENDを含めて、すべてのエンドが同列で、
どれが正しいとも決められていないのは、そのせいもあるんでしょうか。


…で、残る、謎。

船の沈没について、何かハッキリしたもの、どこかにありましたっけ…
ボルの言葉で「お前たちをボートに乗せた」というのがありますから、
結局この世界は、3人が海に沈みゆく一瞬に見た幻なのか…
だとすれば、その後のエンディングは、奇跡的に助かった彼らの、その後?

そもそも、なんで船は沈没したんでしょう。
もしかしたら、水底で、ベルの手紙を受け取ったあの人が…?


Pain

2016-04-27 11:59:38 | フリーゲーム(ホラー)
Pain」 ホラー・スプラッタ・逃げゲー
制作者:誰得・らくだ様(誰得・らくだのブログ

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afterをプレイしたら、やりたくなってしまって。
うんうん。この雰囲気溢れる廃墟感、最高ですね!

昔プレイしたときは、頻繁に、脈絡なく敵が表れて追いかけられて面倒くさい…
って思ってたんだけど、いまやると、案外尺も短いし簡単だったね…?
いろんなゲームで経験積んで、私も多少はスキルアップしたのだろうか。

ざっくり粗筋ー。
行方不明になった「ハンナ」という女の子を探して、どこぞの廃墟に来たコーナ。
中の部屋でハンナの所有物を拾い、そこに必ずいると確信したものの、
見つかったのは、鍵のかかった部屋に閉じ込められた人間たちと、無残な死体…。
危険を感じた時にはすでに遅く、玄関の扉は施錠され出られなくなっていた。
殺人鬼の彷徨う建物から、コーナはハンナを助け出し、無事に脱出できるのか…?


エンディングはエンド0~2までの3種類。
とはいえ、エンド0は始まりもしないうちに終わるので、ある意味ネタ。
エンド1と2は、同行者をエリーとハンナのどちらにするかです。
どちらを選んでも、脱出までの手順と経路に違いはないんですが…
初回はエリーをおすすめします!

アイテムは「光ってるやつ」と「光ってないやつ」があり、
エリーは「光ってないやつ」の一部を見つけて教えてくれますので。
このゲームはアイテム光るから、と探索をおろそかにすると、
後で全部調べなおしになって、余分に追っかけられて、どんどん尺が長く…
(昔初見のときにこれをやった。かなり逃げさせられた)
どちらを選ぶにしろ、二周目は無駄なく動き回れて楽なはずー。

ハンナを選んだ場合には、エリーは生死不明・行方不明になりますが…
どこかに開かないロッカーあったから、そこに入ってんのかなあ。


気になる敵の出現タイミングは、なんか一定ごとに出てる…気がする。
時間か、アクション数か、歩数カウントかな…?
とにかく、一度逃げ切ればその後しばらく出ないので、
初めての場所の探索は、あらかじめ逃げやすい場所でウロウロして敵を出現させ、
一度逃げ切ってから行うとやや安全。

敵はそんなに動き早くないけど、当たり判定がシビアなので、
横をすり抜けたりはできないっす。
家具とかを回り込むように逃げるか、ロッカーに隠れるのが無難、なんだけど…
同行者がいるとロッカーには入れないし、そもそも袋小路で出現されると無理なので…
前述の方法で、敵の出現タイミングをコントロールしておくのが大事。
てか逆に言えば、それさえキッチリ押さえておけば、普通の鍵探索ゲームです。


そうそう。登場する人たちの数人が、なんかどっかで見た顔だな…と思ったら、
このゲームの後に公開された「閉鎖された迷宮~」でも出てきたキャラでした。
…そういや、迷宮では、ルーマンはクラジムに変に当たりがキツかったっけな…
painのあと、こっちもプレイすると、少しだけ楽しいかもしれません。

この二つのゲームではそこまでやってないけど…複数のゲームでモブを使いまわして、
「以前オマエは俺を殺したろ!」とか、メタ発言入ったりしたら面白いよね。

after…

2016-04-25 14:33:52 | フリーゲーム(ホラー)
after…」 ホラー・逃げ避け・パズル
制作者:誰得・らくだ様(誰得・らくだのブログ


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なんかどっかで見た感じだな…と思ったら、
「怪封の廃墟」と「Pain」の作者様でした。
短編ながら、さすがの出来です。面白かった~

ざっくり粗筋はこんな感じ。

川に飛び込もうとしていた女性を助けようと手を伸ばした上野広は、
気が付けば見知らぬ世界にいた。
隣には、助けようとした女性…尾長明子が呆然としており、
二人は、おそらくここは死後の世界であると結論づける。
巻き込んでしまったと謝る明子を、それは仕方ないことだと広は許し、
とりあえず、ここから先へ進んでみようと提案する。
しかし、広の選んだ扉へ、なぜか明子は入れず、
二人は、別々なルートで合流地を求めて進むことになった。

見知らぬ誰かの記憶をたどりながら、先へ急ぐ二人を導く光り輝く人影と、
二人を阻み、襲う黒い人影。
果たして、二人の行く先は……? ちゃんちゃん♪

印象に残ったのは…顔グラがね…
最初っから最後まで、無表情、もしくは悲しげな顔で、すっごく暗いの。
これがライトノベルかジュブナイルだったら、
最後は「やや笑顔」で〆るとこだと思うんだよね。
けれど、この物語の内容を考えると、まだ笑えないことこそが、
起きた物事の重みや傷の深さを表してるようで、良い効果だなと思いましたです。

ストーリーも、基本設定に意外性があっていい感じでした。
「死後の世界」だけでも十分すぎるほど非日常感いっぱいなのに、
現実世界にまで、あんな非日常展開があろうとは…二段構えで驚かされた~

そのくせ、登場人物の名前とかは、徹底的に没個性なのもイイ。
実は今、プレイ終わってレビュー書こうとしたら、主人公達の名前が思いだせなかったり。
かえってその無個性さが、二人はどこにでもいる、ごくごく普通の男女で、
その身に起きた境遇は、他の誰の身にでも起こり得たこと…って感じがしました。

二人のたどる記憶が誰のものか、という種明かしとともに、
「輝く人影」について、プレイヤーが自然と察することができる組立てもウマかった。
最後に彼らの顔が見えた時、嬉しかったなぁ。

全体に、キャラ萌えとか、爽快アクションみたいな華やかさはないんですが、
喜怒哀楽が抑え目の演出と、淡々と語られる内容の重さは、映画っぽくて好きですね~

そうそう、ホラー好きなら、おまけページのピクチャー一覧は必見。
ゲーム中で一瞬だけ出てきてドキっとさせられた、
あの人とかあの人が、じっくり見られます。
リアルでめちゃ怖い! 素敵!w


マップはほぼ一本道で迷うことなく、エンディング分岐もなし。
ストーリーに集中して、すごく気楽にプレイできました。
クリアまでは、長くても二時間ってとこでしょうか?

「怪封の廃墟」はマップの広さで迷子になるし、
「Pain」は逃げイベの頻度が高くて、再プレイは悩んじゃうんですが~
これは、すごくプレイしやすかったですね!

ま、難しいゲームは達成感もひとしおなんですけど…
(迷いまくって怪封をクリアした時は感無量でした)
私もともと、ゲーム性よりシナリオ重視の人なので!

面白かったです。サックリ遊べてオススメですよー


被虐のノエル

2016-04-24 18:07:44 | フリーゲーム(ゲームマガジン)
被虐のノエル.1」 ニコゲーマガジン
制作者:カナヲ様(てりやきトマト



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新連載開始~ どんどんぱふぱふ♪
むぅ…悪魔が出てくるし、契約も結ぶし、それなりに残酷シーンもある。
けれど、これは決してホラーではない…カテゴリに悩みますねえ。
むしろ萌えゲー…カロン可愛すぎでしょう!鳥頭とか!猫苦手とか!w

作者様はきっと根本的な人間性が「まっとう」な方なんだろうなあ。
過去作でも、ホラーっぽいものを題材にしているわりに、
不思議と印象は「潔い」「綺麗」「爽快」なんだよね。
狂気とか、歪みとか、本能的にうわっと感じるような穢さには縁が無いっていうか…

けれど、その分絵にも作品にも、不思議な透明感があって、
これはこれで、他の人にはマネできない個性だなぁと思います~
画面が血まみれでも「キレイ」と感じさせる人は、なかなかいないと思うんだぜ。


今回の主人公はお嬢様。ノエルの世間知らずなまっすぐさと、
「契約」に対しては人間よりも真摯で誠実な大悪魔・カロンの組み合わせが良いですね!
ていうか…いまのところ、市長にめっちゃ「してやられている」感のカロン。
こんなに真面目なことで、この先大丈夫なんでしょうか…
むしろ敵が悪魔に見えてしかたないんですけども!

最後に○○と引き換えに○○を取り戻すあたりは、なんかこう…可変ロボを見ているような…
まさかと思いますが、これからは戦う相手にあわせてつけたり取ったり、
色々カスタマイズしていく……のだろうか。


今回、ブラウザでプレイしましたが、最初は重くて、ボマーとの戦いがキツかったです。
カロンが処理落ちで、画面内をワープしまくりましてね。
途中操作ミスでブラウザ閉じたら、セーブファイルが消えたのも悲しい思い出…

ニコニコのコメントがつくのは、面白い試みだとは思いますが、
漫然と画面を見ていればいい動画と違って、
ゲームの場合、画面のオブジェクトをきちんと見て把握したいので…
ごめんね、私には、ちょっと邪魔だった。

まあ、このへんは、プレイヤーさんが自分のスタイルに合わせて、
ブラウザかDLか選んでプレイすれば良いのですよね。
次回は素直にDLにするー。

エロイム エッサイム 我は求め訴えたり

2016-04-24 12:33:45 | フリーゲーム(フラッシュ)
「エロイム エッサイム 我は求め訴えたり~ Elohim. Essaim. Frugativi et appelavi ! ~」
ブラウザフラッシュ・ホラー…?・ミクのミミクソング
制作者:イジワル猫キャット様(イジワル海賊団★FLASHゲーム秘密基地


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歌が…耳に残ってしかたないゲーム。
ふとした時に、思いだして口ずさんでしまったりする、この感染力何かしら。

フラッシュの短編ゲームです。
やってみればわかりますが、ネタゲーです。
ですが、短くてネタの割に案外難しかったりするので、
詰まったときは公式にある攻略をどうぞ!

語れるようなものではないので…
まあ、プレイして、存分に笑ってくださいな。

なんかこれ、好きなんだよなあ…




ちなみに、ゲーム画面で耳クソソングを聞きながらこの記事書いてたら、
タイムオーバーで天使に殺されてました。
おおぅ、何年も前からちょこちょこプレイしてたけど、このエンド見たの初めてだ…

狐憑き学園 七不思議(リメイク版)

2016-04-24 11:47:21 | フリーゲーム(ホラー)
「狐憑き学園 七不思議(リメイク版)」 ホラーADV・戦うヒロイン
制作者:船様(船のフリーゲーム部屋



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名作ですから、知ってる人のほうが多いとは思うんですが。
面白いゲームは何回やっても良いのですよ。うむ。

ざっくり粗筋。
神社の娘ということに悩みを抱えていた主人公・彩華は、
オカルト好きな放送部の子に巻き込まれる形で、夜中に学校に忍び込むことに。
どうせ何も起こらないと思っていたら、行く場所行く場所で、本当に幽霊たちに遭遇してしまい、
最後には、酷い姿で封印された狐の妖怪と出会い、助けられる。
封印されるほど凶悪には思えない、彼の優しい態度に接した彩華は、
彼…狐の妖怪、王牙を助けるために、もう一度、夜中の校舎に向かう。

さて、このゲーム、初公開はかなり前でしたが、
その後フルリメイクされて、より内容が深く掘り下げられ、
さらにさらに満足&納得の面白いゲームになりました~

見た目が死体そのものの幽霊は出てくるし、
ルートによっては主人公も酷い死に方をしますが、
基本的な話運びはコミカルなので、あまり恐怖感は感じないはず。

顔グラが表情豊かで、登場人物同士の会話もテンポ良く、
前半の和音ちゃんとのやりとりが、すごくカワイイ。
特に、和音ちゃんの、いい子だけどちょっと斜め上感は良い~
「せめて同じ体験今からしてくるよ!」「わけがわからないよ!」
とかクスっと来る会話があちこちに^^
そうかと思えば、しっかりしてるように見える彩華も、パニクった時には
かなり面白いことになるので、まさしく類は友を呼ぶ?

そして、初見では物凄く怖く見える幽霊たちも、話しているうちに、
何かすごく可愛く見えたり、カッコ良く見えたり、良い人に見えたり…
ひと(?)って見た目じゃないんだな!…と再認識できるストーリーでありました。
後半、彼らの過去話が、しっかりじっくり見られるようになったことで、
この生き生きとした優しい人たちが、最終的にああいう姿になってしまったのか…
と、なんとも物悲しく、切ない気持ちになりますねえ…

物語を引っ張っていく主人公、彩華ちゃんは、本当に強くて性格の良い優しい子。
ヒロインにしては珍しい特殊能力?を持っていますが、それも一つの伏線です~
…作者様があえて!あの御祭神と、ご利益を持ってきたことを強く強く評価したい!!
最後の鬼との戦いは、ええっ…そうくるの!? っていう展開で、
戦いながら大爆笑してしまいました。野女と美獣…

彩華ちゃんは嫌がってましたが、あのご利益、うらやましいw超欲しいw

リメイク版で追加されたハッピーエンドは、旧作をプレイした皆が
「これを待ってた!」って泣いて喜ぶ内容…こう書けば、大体わかりますよね?w
もし、まだこのゲームやってないわー、っていう幸運な方がいましたら、
ぜひとも頑張って、全員が幸せになれるエンドを目指してください^^

昼休みの探索は、全ての場所で電話をかけまくるのだ!
そして、多分こうだろう、と思っていても、戻って王牙に相談しまくるのだ!
ああ、あと、リドミは攻略ヒントが書いてあるので、読んでおくと幸せになれるかも!



システム面の難を言えば、探索の時に「もっと探しますか?」と選択肢が出たり、
ミニゲームの時失敗すると、移動メニューからやり直しになるのが若干面倒?
リトライが簡単だったら嬉しかったな~と思います。

何か、ミニゲーム系は若干、クリックして反応するまで、もたつく感じが…?
うーん。でも、これはうちのスペックのせいかもな…


怨恨ヴィーゲンリート

2016-04-22 09:58:48 | フリーゲーム(ホラー)
「怨恨ヴィーゲンリート」 シリーズ作品・怨みは続くよどこまでも
  現在5作(廃墟の誘引・少女の審判・童子の呪詛・死者の復讐・孤独の邂逅)
制作者:豆丸様(旅心

(画像は童子の呪詛より)

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いやあ…最初の「廃墟の誘引」の時は、ここまで深く長く、
伏線を引っ張り続ける作品だとは思いませんでした。
確かに初作から、裏にもっと設定ありそうなキャラばかりが出てくるな、
とは思ったんですが。

ゲームの製作は、普通に漫画を描いたり小説を書くより手間暇のかかる、長丁場の作業。
だからそのぶん、壮大で面白い基本設定を考えたとしても、最後まで作りきるだけの、
時間と根気とモチベーションを維持し続けるのは、難しいんじゃないかと感じます。
特に若い頃は、進学・卒業・受験… 学校が終わっても、引越・就職・結婚・出産と、
数年ごとに環境が大きく変わっていきますからねぇ

…なので、あんまり先の長そうな伏線で始まるゲームを見ると、
この先どこまで行けるのかな?と心配になってしまうのですが…

この「ヴィーゲンリート」は、すでに5作目。
しかも、それぞれに、ある程度ボリュームがあるシナリオがつき、
逃げや謎解きも無理がない範囲で組み込まれ、
頻繁にスチルを差し込み、複数のエンド分岐が用意されてるという…
どれも、遊びごたえ十分なタイトルばかり。

その上、制作速度がやたらに早いときたら、
この先を期待しないではいられないでしょう!


個人的には、5作品の中では「少女の審判」が一番好きです。
選択肢にもよりますが、明ちゃんのまっすぐなキャラのおかげで、
物語の方向性が常に前向きなのが気持ち良い。
海音寺君も、すごくマトモな性格で、本当にこの二人お似合いだなあと^^

4人を赦すか赦さないかは、正直迷うとこなんですが、
赦さなかった場合、結果が「あの」無残な死体ですからね…
あれを見ると、そこまでのことではないんじゃないか?と思わせられてしまいます。

「少女の~」にちょっとテイスト似てるのは4作目の「死者の復讐」
主人公の零歌さんの年齢が上がったせいか、内容もちょっとアダルトめに。
絶対救いようがない!ってキャラがいるのも新鮮でした。
五郎くん…顔は良かったんだけどな…中身がな…
四葉ちゃんと三羅くんは生存ルートがあったら嬉しかったかも。

しかし…アキヒトくん、一体何者だったんでしょうね…
零歌さんと髪の色や横ハネが同じなので、助からなかった子の姿を借りてるのかと思ったり、
でもミチザネ・マサカド兄弟にもちょっと似てる気もするし。
このへんも、おいおい、伏線回収してくれるのでしょーか…

そうそう。死者の~は、内容の大人さもさることながら…、
この作者さん、女の子の服が、いつもピタピタの薄手で体のラインくっきりなので、
スチルが出ると、ついついボディに目が…ね(しかも白が多い!透けそう…!)
二子ちゃんの両胸を縦ラインで強調したワンピは特にエロいと思います。有難うございます←?

3作目ではサクラちゃんの家庭の事情と、冷静鉄仮面の月宮くんの過去の伏線を。
5作目では、2作目でチラ見せしてた光の家庭の事情を、それぞれ主線としてお話が展開しています。
どちらも、月宮君のブレない男らしさが満載で、やはり彼あっての物語だなと思いました。

光くんは…ウザい上に、悪気なくKY。
実際いたら面倒くさそうだけど、なんでゲームで見ると可愛いのかな?w
さくらちゃんや月宮くん、明のような「純度の高い」キャラがいる一方で、
光くんや、2作目や4作目のサブキャラたちのような、複雑な人間力を持つキャラを作れるのも、
作者様のすごいとこですね。

5作目では、謎の多い、ミチザネ&マサカドについても、大分伏線の糸が張られています。
そもそも、彼らとカナデは人間なんでしょうか…
あっちこっちでチラチラしながらも、いまだに語られない月宮君の過去も気になります。

次作がどうなるのか、誰の物語になるのか、非常に楽しみです~




できれば、最初から登場しているのに、いまだに顔グラのない、
さくらちゃんパパの顔が見てみたい…

霊のいる部屋からの脱出2

2016-04-21 01:43:11 | フリーゲーム(ホラー)
「霊のいる部屋からの脱出2」 フラッシュゲーム・脱出ゲー
制作者:noprops様(ゲーム置き場



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ブラウザでプレイできる脱出ゲームです。
脱出ゲームは、どうしても、脱出するための仕掛けや謎解きがメインになりますんで、
「ホラー」と言いつつ、幽霊が出る「だけ」ゾンビが出る「だけ」のような、
根本的に怖くないゲームが多いです。
そんな中、きちんとホラー演出がされている、ということで、推したいのがこの一作。
…それもそのはず。青鬼の作者様ですよー。

一瞬だけ、視界をよぎる「そこにあるはずのないモノ」
思わず二度見しても、振り返っても、もうそこには何もない。
気配で、視界の端で、ひしひしと感じる存在感と、心の奥底に響く警鐘。
それは「見てはいけないモノ」だと。
それを…もしも…マトモに「見て」しまったら、その時は。

…その時は…
まあ、バッドエンドなんですがね!←w
直前から即リトライできますので、安心してくださいね~

また、ブラウザフラッシュゲームのさだめとして、
読み込みにちょっと時間がかかりますので、まったりじっくり表示を待ちましょう。



青鬼は、昔DLはしたんですが…
アクション苦手すぎて最後までプレイしなかったので、
結局どういう話だったのかわからないのだった…


それはまるで、やさしい春の日差しのように

2016-04-21 00:32:52 | フリーゲーム(乙女)
「それはまるで、やさしい春の日差しのように」乙女ゲ
制作者:ナツメ様(JANNE

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縮小画像と悩んだ末にオリジナルサイズ。
確かここのブログは、表示画面に合わせて、
自動でサイズ変更がかかるような気がしたんだけど、入ってるかなあ;

「柱」がテーマのファンタジー乙女ゲーで、以前から活動してらした作者さんです。
「白の鎮魂歌」が好きだったんですが…残念ながら、今は配布停止のようですね…;
でも同じ世界観のゲームの「Last Sea」は残してくれてて嬉しい。

「柱」のシリーズをはじめ、他に和風のものや、魔法学校?のものなど、
この作者様、今まで、割とファンタジー路線のゲームが多かったように思いますが、
今回は日本の高校生が主人公と、ちょっと現代風のお話に。

攻略対象は同級生と、もう一人。
絵が淡くて柔らかくて、すごく綺麗です。
まさしくタイトルの雰囲気そのままのふんわり感♪

ただ内容は、決して優しいだけのものではありませんでした。
ちょっとね、もう一人の攻略対象が、地雷な人もいるかもしれないので、
心配な人は作者様のサイトで注意事項を確認の上、プレイしてください。


主人公のマリちゃんは、すごく多感で繊細で真面目で…とても不器用。
もっと心の感度の鈍い子だったなら、何も気にせず幸せになれるだろうに、
と、思わずにはいられないキャラ作り。

友人以上にべたべた仲良くしている異性がいるのに、
あくまで付き合ってない、とフリーを強調する女が現実にいたら…
そりゃあ良くは思われないだろうよ…(特に女子には)って感じですが、
ゲーム中では、彼女の視点で心情や状況が書かれていくので、
どうしてそうなったかも納得できるし、共感もしやすいですね~

そんなマリちゃんを理解し、見守り続ける忍耐の男・壱人くん。
付き合わないまでも絶対に側を離れなかったのは、
他の男への牽制であると思われます。
優しいけれど、案外策士なのかもしれないw

もう一人は…逆境というか、試練というか…枷、というか。
普通では結ばれない相手との恋愛ですんで、ある意味せつなさはMAX。
…この二人がまとまってしまったら、ある一部の人に、
この上ない罪の意識を植え付けることになりそうですが…

まあ、マリちゃんなら、どんな状況であっても優しく強く、
現実に立ち向かい、幸せにを勝ち取っていけそうな気もします。

攻略は、ちょっと難しめ。
私は壱人のトゥルー?エンドがなかなか見られませんでした。
ただ好意的なほう選ぶだけじゃダメだったんですよね~。
その理由は…二つのトゥルーエンドのうちどちらかを見ればわかりますが、
マリちゃんには、その場の幸せに浸って満足してもらっては困る、のです。
もう一歩、そこから踏み出してもらわないと、ね。

それほど長いゲームでもないので、選択肢セーブとスキップを駆使すれば、
エンディング探しもそう難しくないかと。
ぜび、全エンディングを制覇して、
春の日差しのような暖かな世界をご堪能ください!



おまけ小話の、驟雨の慕情の委員長が、やたら可愛い^^