鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

「ナイトミュージアム」 

2007-09-05 00:52:35 | 映画(洋画)
「ナイトミュージアム」 2006年
監督:ショーン・レヴィ
出演:ベン・スティラー、ロビン・ウィリアムズ、カーラ・グギーノほか

公式ページ*****

見る人皆が、楽しくハッピーな気分になれるコメディ映画。
ダメ主人公が人間として成長していく姿は安心して見られるし、何より、画面が賑やかで楽しい!
レクシィ(動くティラノ化石)いいな~ 仕草がかわいい! 

====
主人公・ラリーは言うことばかり大きくて、実力と根気を伴わない夢想家。
その性格が祟って仕事はいつも長続きせず、妻とは離婚。
懐いていた一人息子ニッキーも、ラリーの生き方に疑問を持ち始めているようだった。

妻はともかく、息子の信頼を取り戻すため、ラリーは新しい仕事を求めて斡旋所へ向かう。
そこで紹介されたのは自然史博物館の夜警の仕事だった。
前職の老人3人の意味ありげな言動に疑問を感じながらも、初めての仕事に挑戦するラリー。
そして、夜中に見回りを始めたとき、その理由を理解するのだった。
なんと、自然史博物館の展示物は、全て、夜になると命を持ち、動き出すのだ。

めいめいが勝手に行動する展示物に翻弄され、初日にして辞める決意をしたラリー。
しかし、翌日尋ねてきた息子の顔を見て、辞めるに辞められなくなってしまう。
展示物の中でも、親切に忠告をしてくれるルーズベルト大統領のロウ人形(愛称テディ)
の助けを得て、なんとか、混乱を収めようとするが…
====

夜中に動き出す展示物たちは、我侭ではあるものの、みんな基本的に性格のイイ奴ばかりなので、
見ていて安心できるし気持ちいい。
何くれとなく主人公を助けてくれるルーズベルトの蝋人形(愛称テディ)といい、
自分の肋骨一本外して、『投げて♪』とねだる恐竜の化石・レクシィといい、
いざって時は助けになってくれるモアイといい。
怖い存在なのかと思っていたエジプトのファラオのミイラは、包帯を外したらこれがイケメンで、
しかも性格がやたら良いし。
互いにいがみ合って大変だったローマ時代と、アメリカ開拓時代のジオラマ人形のリーダーが、
最後には熱い友情が芽生えてしまう展開も超ハートフル~

何よりも、今まで理想ばかりを追いかけて、自分で努力することをしなかったラリーが、
生まれ変わったように「生きがい」を見い出す様は、超アメリカンな成功劇。
…実際は、人間、そうそう性格変わるもんでもないと思うけど(笑)

見て損はなかった、と思う。
お子様から大人まで、安心してオススメできますよん。


イーオン・フラックス&ウルトラ・ヴァイオレット

2007-01-22 15:33:24 | 映画(洋画)

「イーオン・フラックス」 2005年
監督:カリン・クサマ
出演:シャーリーズ・セロン、マートン・ソーカス、アメリア・ワーナー
公式ページ

「ウルトラ・ヴァイオレット」 
監督:カート・ウィマー
出演:ミラ・ジョヴォビッチ、ウィリアム・フィクトナー、キャメロン・ブライトほか
公式ページ
***

似た感じの「たたかうおねえさん」映画2編。
何も考えずに映像を楽しむなら、ヴァイオレットも悪くはないのですが、
ストーリー重視の方にはイーオンをお薦めします。
…まあ、どっちも主演女優のための映画であることに、
変わりは無いんですけれど…
なんかね、プロモ見てるみたいだったよん(笑)
===
イーオン・フラックス

品種改良の際、発生したウィルスによって、人類の99%は死滅。
その後、科学者グッドチャイルドが開発したワクチンにより、
なんとか滅亡は免れたものの、生き残った人類はブレーニャと呼ばれる、
外界を遮断した都市に住み、グッドチャイルド一族の支配のもと、
一見、平穏な暮らしを営んでいた。
しかし、時折起こる市民の失踪事件の裏に、政府の力が関与していることは、
暗黙の事実であった。

反政府組織「モニカン」の一人で、優れた暗殺者であるイーオン・フラックスは、
かつて妹を政府の手で殺され、グッドチャイルドへの憎しみを募らせていた。
そしてついに、彼女にグッドチャイルド暗殺の指令が下る。

===

ウルトラ・ヴァイオレット

謎のウィルスの蔓延により、生まれた新人類「ファージ」。
彼らは、人間よりも優れた身体能力を持つ代わりに、
感染後12年間しか生きられない種族だった。
ファージの生命力に恐れを感じた人間は、彼等を狩り、抹殺しようとこころみる。
やがて人間たちは、ファージを一掃するための兵器を開発し、
その情報を受けたファージたちは、兵器を奪うために一人の殺し屋を送り込む。
それは、かつて妊娠中に感染し、そのために政府の施設で過酷な実験を強いられ、
家族も子供も、平凡な女としての人生をも奪われた、
ヴァイオレットと呼ばれる存在だった。

無事、兵器を奪い、帰途につくヴァイオレット。
途中で好奇心にかられ、彼女は「兵器」の入ったケースを開けてしまう。
そこに見たのは、機械でも装置でもない…人間の少年だった。
仲間たちに背いて、少年を守る決意を固めるヴァイオレット。
しかし、感染したのち12年しか生きられないファージの例に漏れず、
彼女の命も、残りわずかだった。

===

イーオンは、随所に散りばめられた日本風の意匠が気になります。
日傘がカラフルな唐傘だったり、アジア風の衣装とか円形の窓
(なんとなく和テイスト)とか、グッドチャイルドのポスターの後ろに
「日の丸」があったりするとか~(汗)
原作アニメは韓国系、監督も日系とのことで、あちこちにアジア~ンな雰囲気が。
それはそれで楽しいといえば楽しいんだけども。

ウィルスによって人類が不妊になり、死んだ人間をクローンでリサイクル(?)
して凌いでるって考えは、面白いと思いましたよ~
なるほど、生き残った人類を都市に閉じ込めておくのはその為だったのかと。
地球上に好きに散らばらせたら、そんな管理は無理ですもんね。
でも一般市民はともかく、支配者のグッドチャイルドがいつの時代も顔同じって、
誰も気がつかないもんでしょうか(汗)

作中では、イーオンの同僚、シサンドラがいろいろと哀れでした。
憧れの先輩(?)に裏切られ、水中に沈められ、
最後は上司を裏切ってイーオンにつくも、あっさり殺されてしまうという…(汗)


対してヴァイオレット。
ミラ・ジョヴォビッチ…バイオハザード一作目は好きなんですが…
それ以外は、あんまり…。
今回の作品も、どちらかというとフィフス・エレメント系の…って言ったら、
大体判ってもらえるでしょうか(笑)
「隠された意外な秘密」って別に意外でもなかったよ。
「命の期限」が、ヴァイオレットと少年(シックス)ともに課される部分は、
見ていてちょっとわかりづらい。ていうかくどいカモ。

しかし、いくらファージの身体能力が高いっても、寿命12年。
人間が殲滅を急ぐほどの脅威では無いのでは。
ファージに妊娠能力があるかどうかは作中で触れられなかった(多分…)けど、
ヴァイオレットがここまで子供を失ったことをトラウマにしているということは、
少なくとも彼女にはもうその能力は無かったんじゃないかと。
ファージが自力で増えられないなら、人間の存続が不可欠じゃないのかい?(汗)

「シン・シティ」

2006-08-05 02:45:15 | 映画(洋画)

「シン・シティ」
監督:ロバート・ロドリゲス
出演:ブルース・ウィリス、ミッキー・ローク、クライブ・オーエン
   ジェシカ・アルバ、ベニチオ・デル・トロほか

公式はもう無いので、「MovieWalker」の紹介記事にリンクしとくね。 

***

ジェシカ・アルバ見たさに借りたも同然なのですが(笑)
うん、けっこう面白かった。系列としてはキル・ビル系かな。

物語は、「罪の街」シン・シティを舞台に、3人の男がそれぞれの形で
女を守るために命を賭けるお話。
全体としてかなりバイオレンス色が強めで、お子様には薦められない。
残酷描写が苦手なひともダメかもしれない。
家族で和気藹々と見るのには全く相応しくないのでヨロシク。

殺し方はかなりザックリいくほうですが、画面処理がうまいので、
血塗れでもそれほど陰惨な感じはしません。
ことに2話めの生首争奪戦は、血の色を白く抜いてあるせいか、
生首様の穢さコワさがあまり気にならない。
色彩が人間に与える効果って不思議だな。
血の赤っていうのは、やっぱり生物にとって本能的な警戒色なんですかね。
どうでもいいけど、殺人少女ミホ役のデボン青木は、最初チャイニーズ系かと思った。

で、問題の(?)ジェシカ・アルバ。
映画の中では脱ぎませんので、最初は普通のダンサーかと思ってたんですが、
本当はストリッパー役だったらしい。
なんでも、ジェシカのお父様が肌を露にすることに強く反対なさった模様。
しかし、脱がなくてもなお、女の私でも目が釘付けな魅力的&セクシーな
ダンスを披露してくれてますよん。

個人的に笑ったのは、食人鬼役のイライジャ・ウッド。
指輪でホビットやってるよりずっとハマってるよ~
あの無表情な顔に、怖いほど澄んだ青い目。
指輪の時も思ったけど、あの目の色は天然なの?
それとも映像弄って強めてあるのかな。凄い綺麗な青だよね。

なんでも、これ、続きを製作中なんだとか。
続編か…キルビルのことを考えるとなんとなく気が重いような…(笑)

チャーリーとチョコレート工場

2006-02-28 16:31:54 | 映画(洋画)

「チャーリーとチョコレート工場」 年
監督:ティム・バートン
出演:ジョニー・デップ、フレディ・ハイモア、ジュリア・ウィンター、
   アナソフィア・ロブ、ジョーダン・フライ、フィリップ・ウィーグラッツ

チャーリーとチョコレート工場
読み込み重いので注意。

***

「チャーリーとチョコレート工場」というより
「ウォンカのチョコレート工場」て感じでしたね。主役誰だ(笑)
なにしろウォンカの変人っぷりが素晴らしく、登場シーンの「人形焼」で既に掴みは完璧。
ついでに渋い顔で踊り狂うウンパルンパが実に良くて。うちにも一人欲しい(笑)

===

誰も雇わず、中でどんな風に工場が動いているのか誰も知らない、ウォンカのチョコレート工場。その工場を見学できるたった金色のチケットが、板チョコに紛れて売られることになった。
その枚数はたったの5枚。
一枚は一日中お菓子を食べ続ける少年、オーガスタスに。一枚は頭のいい少年マイクに。
一枚は我儘娘のベルーカに。一枚は野心家の少女バイオレットに。
そして最後の一枚は、町のあばら屋に住む貧乏な少年、チャーリーに。

5人の少年少女たちは、それぞれの期待を胸に工場の門をくぐる。
そこに待っていたのは、奇妙な格好と言動を持つ工場主、ウォンカと、彼の工場で働く風変わりな従業員たちだった。

===

もともとあんまりウラのある話じゃないですからー、
素直に映像の綺麗さと、有り得ない物語を楽しめば良いのではないでしょうかね。
変に可愛くない子供達が痛い目に遭うところなんか、なかなか気分爽快です。

に、しても…向こうのお菓子って、どうしてこう皆毒々しいんでしょうね。
真っ赤、真っ黄、真緑~って感じだもんなぁ。
昔、グアムのお土産に貰ったゼリービンズは、食い物とは思えない見た目でしたよ…。
紺色とか江戸紫の菓子作るか普通。

ついでに…海外チョコは味もあんまり好きじゃない…

宇宙戦争

2006-01-21 01:56:19 | 映画(洋画)

「宇宙戦争」2005年
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:トム・クルーズ、ダコタ・ファニング、ティム・ロビンス、ミランダ・オットー他

「宇宙戦争」公式ページ

***

1938年に、アメリカのラジオ番組で流されたドラマ「火星人襲来」。
普通のドラマ形式ではなく、普通の番組をわざわざ中断し、
火星人の襲い来る様子を臨時ニュースとして実況放送するという、
当時にしては斬新な「なんちゃって方式」だったため、
ウブな一般市民が本当の出来事だと勘違いしてパニックに陥った…なんて、
冗談のような出来事を引き起こしたことでも知られる、
H・G・ウェルズの「宇宙戦争」。
それがこの映画の原作です。

その後、一度1953年に映画化され、今回はそのリメイク。
SFXやCGが進んだぶん、途中の追い詰められ感はリアルで良かったのですが、
いかんせん、原作が古臭い!!
考えるとギャグにしかならないような伝説のタコ型宇宙人を、
せっかくあそこまで見られるようにできたのですから、
あのラストも、もちょっとどーにかならんもんでしょうか。

===

ニュージャージー州に暮らすレイは、離婚した妻との間に息子と娘、
二人の子を持つごく平凡な父親だった。
毎日仕事をし、時折子供たちと面会し、ごく普通の日々を送っていた彼を、
突然の出来事が襲う。
子供たちとの面会日であったその日、突然天変地異が町を襲い、
地中から突然現れた巨大ロボットが、人間を攻撃し始めたのだ。
どうやらそれは宇宙から来た侵略者であり、理由はわからないまでも、
人間を無差別に殺戮しようとしているらしかった。

息子と娘を護りつつ、車で安全なところへ避難しようとするレイ。
しかし、街はパニックのあまり、暴徒の渦と化していた。
襲い来る巨大な宇宙人のロボットと、自分が生き残るために必死な人間達。
誰も頼ることができない状況で、レイは我が子を護るため奔走する。

===

数億年も前から侵略の準備を進めてたにしては、
結果があまりにもお粗末すぎるよ火星人…。
見ていて最後で、「ハァ?」となってしまった人はきっと多いはず。
原作が70年近く前のものなんだから、仕方ないんだけど…
くどいようだけど、もちょっと最後をどーにか…(略)

それにしても、トム・クルーズのこの老け顔は、役作りなんでしょうか。
それとも今はこうなんですか? なんにせよ、オヤジっぷりは良く出ていました。
感動するってほどで無く、たいして魅力のある登場人物でもないけど、
等身大な演技は好感持てるかも。
天才天才と昨今もてはやされてるダコタ・ファニングは、
ひたすら恐怖しているかパニクってるかで、
イマイチ演技がうまいのか何なのかわからない…
ただ、彼女が以前出た「アイアム・サム」での演技はすごく一途で健気で、
表情も微妙で、可愛くて良かったので、これからが楽しみですね。
ホラー好きな私が言うのも何だけど、宇宙戦争やハイド・アンド・シークのような、
ずっと張り詰めた役よりも、もっと日本的な感じの…
表情で気持ちを伝えるような映画のほうがいいんじゃないかな。

チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁

2005-12-19 01:47:41 | 映画(洋画)

「チャイルド・プレイ チャッキーの花嫁」 1999年
監督:ロニー・ユー
出演:ジェニファー・ティリー、ニック・スタビル、キャサリン・ハイグル、ジョン・リッター

***

深夜にテレビでやってたので、録画で見ました~

殺人鬼の魂が宿った悪魔人形チャッキーのシリーズ第4弾。
とはいうものの、この作品はコメディ色が恐ろしく強く、
殺人部分の映像が平気なら、まず、ホラーって気はしません。

行く先々に死体の山を築く人形姿の殺人鬼二人の恋模様は、
物騒で人騒がせながらどこか微笑ましく、バカっぽくて憎めない…

…ような気がする(笑)

====

警察にある、未解決事件証拠品のロッカーの中から、盗み出された一体の人形。
粉々に砕かれたそれは、かつて多くの殺人を犯した悪魔人形、チャッキーだった。
盗み出した女は、かつて、人間だったころのチャッキーの恋人ティファニー。
チャッキーへの愛ゆえに、彼を蘇らせたティファニーは、彼自身の手で殺され、
自らも魂を花嫁人形へと移されてしまう。

人間の身体に戻るため、チャッキーの死体の持つ魔法のペンダントを求めて墓場を目指す二人。
そのために利用されたのは、駆け落ちをたくらむ若いカップルだった。

行く先々で起こる殺人に、若い恋人達は内心で互いを疑いつつ、先を急ぐ。

====

ティファニーの揺れる女心が可愛い話(?)でした。
彼女の人間臭さの影響なのか、チャッキーもやることなすこと人間臭く、
やたらと間抜けな部分が目立って、怖さ半減。
ことに二人の痴話喧嘩は、なんていうのか単純で…
「殺しが三度の飯より大好き」というどーしよーもない癖さえなければ、
なかなか微笑ましいお似合いのカップルなのですよね~

とにかく、人形達の微妙な表情が絶品。
決して可愛い人形ではない(というかブキミ)なのに、魅力的で目が離せない映画です。

前三作よりは、ずっと軽いノリで、見やすいですし。
殺人シーンが平気なかたには、普通に楽しめる映画だと思います。
顔に無数のクギぶすぶす、とかが見られれば、大体大丈夫…かな。


そして、ラストはお約束…というか、きっとこうなるんだろうな、と思うとおり。
でも、個人的にはこのまま、続編は出て欲しくないな…。

***
後日追加

続編出ないで!なんて間抜けなことを書いていたら、
実はもう続編公開されてるそうです。

チャイルド・プレイ「チャッキーの種」

なんだか…ちょっと見、ホームドラマになっちゃったみたいだヨ…

コックリさん

2005-12-19 01:06:59 | 映画(洋画)

「コックリさん」 2005年
監督:アン・ビョンギ
出演:キム・ギュリ、イ・セウン、イ・ユリ、チェ・ソンミン

日本版公式サイト:(超ギャグ風味)

国際版公式サイト:(こっちのほうが怖いかも)

***

韓国版「学校の怪談」かと思いきや、実は韓国版「八つ墓村」?(汗)
「目」が重要なキーになっているだけあって、主人公のユジンは本当に目がデカいです。
主人公がクラスメートに囲まれるシーンの「あの目見た? 後頭部叩いたら飛び出そう」
という言葉には、苛めのシーンなのに大笑いっ。
ちょっと小沢真珠に似てると思ったのは私だけかな(汗)
(ちなみに、ウンジュ先生役のキム・ギュリは松たか子に見える…)

===
母親の故郷である、とある山村へ、ソウルから引っ越してきた少女ユジン。
学校で苛めにあい、悩んでいた彼女はある日、同じように苛められている二人の少女と、
禁断の呪い「コックリさん」を試みる。
そして次の日…教室で、苛めをしていた少女の一人が、変死体で発見された。
死因は、自ら頭にビニールを被りそれに火をつけたため、発生した毒ガスによるもの。

同じ手口で次々に起こる同級生の死に、クラスから孤立し、疑いの目を向けられるユジン。
それを庇おうとする新任教師ウンジュの苦労もむなしく、それは徐々にエスカレートしてゆく。

この村で過去に起こった悲劇。存在しない出席番号29番。
村に住むものみなが、心の奥に秘めた罪とはなんなのか。

すべてが明かされるとき、復讐劇の幕はあける。

===

しかし、結局ユジンは
「遠くから転校してきて苛めにあい、ほんの仕返しのつもりでコックリさんをやったら身体を操られ、殺人鬼の汚名を着せられたあげく、用済みとばかりに焼き殺された」
ってことになりますね(汗)
彼女に罪はなく、母親だって、ちょっと仏心を出したばかりに余計に恨まれたと(汗)
しかも、当の母親は目が変になって病院に入ったとのことだったので、映画の時点では殺されてない。
でも、その代わり、娘の無残な死を告げられる、という、まさしくインスクの母親と同じ境遇にされたわけで~。
おおっ、なんかこうして改めて書くと救いが無い話だな~

しかし、個人的には、霊能者の彼女はもう少し活躍してくれるかなと思ったんですが~
単なる説明係に終始し、それが済んだらこっちも用済みという…(汗)
とてもとても思い切りの良い(?)話…

いろいろ考え合わせると、まさしくホラー映画って感じですね!

惜しむらくは、インスクと母親の区別がつかん!ということでしょうか。
遠めに見ると、どっちがどっちやぁ!という気分になるかな。


ちなみに、日本版公式サイトの一番の見所は「コックリマスター」です。
さあ、みんなでトライ!

マスク2

2005-10-31 16:42:17 | 映画(洋画)

「マスク2」 2005年
監督:ローレンス・グーターマン
出演:ジェイミー・ケネディ、アラン・カミング、トレイラー・ハワード、ボブ・ホスキンス

マスク2 公式ページ

***

「マスク」の血を受け継ぐスーパーベビーを中心に、翻弄される父親、赤ん坊に嫉妬する犬、
そこに前作では出てこなかったマスクの持ち主である、北欧神話の神ロキと、
その父親オーディンまでが登場し、今回はいかにもマンガチックな仕上がり。

例えば、トムとジェリーとか、バックスバニーとか、トゥイーティとかー。
そういった、海外モノ・ドタバタコミックアニメーション(笑)をそのまま実写にしました!
という雰囲気バシバシの作品でした。
コミック色が、前作よりずっと強い感じ。

===

自分のアニメーション番組を作りたい!という夢を持ちながらも、今ひとつ芽が出ないティム。
彼は会社のハロウィンパーティの日、愛犬オーティスが拾ってきた仮面を身につけ、
「マスク」として場を賑わせる。
そのパーティでの活躍は幸運にも社長の目にとまり、また、その一夜で妻のトーニャが
念願の懐妊を果たすなど、二人の前途は明るいものと思われた。

だが…生まれた子供、アルヴィーは「マスク」の不思議なちからを受け継ぐ、
スーパーベビーだったのだ。

トーニャの一週間の出張を期に、そのちからに目覚めたアルヴィーは、
「マスク」から受け継いだ悪戯心全開で父親であるティムを困らせる。
しかも、アルヴィーに嫉妬するオーティスがマスクを被り、
様々な罠を仕掛けてきて、事態はますます大変なことに。

そんな中、二人の前に、「マスク」を取り戻すため、北欧神話の神ロキが現れた。

===

えーと、語るとこはあまり無いですね。
素直に、見て笑って楽しめばいいんじゃないかなー。

見て一番に思ったのは、「アルヴィーが怖い」です。
アニメーションだと平気なのになぁ。実写になると妙な感じ。
赤ん坊が踊ったり唄ったり、ニヤっと笑ったりするのが、
こんなに怖いとは思いませんでした。
自分の子とはいえ、ちゃんと育てようと決心したティムは偉い(汗)

前作のマイロに引き続き、いい味を出しているのが飼い犬のオーティス(笑)
赤ん坊が生まれたために愛情を奪われたかたちになった飼い犬が、
なんとか復讐しようとして、しかしそれがことごとく失敗してしまう様が
面白かった。
犬って、小さい子を自分より下に見てたりとか、そういうところあるよねぇ(笑)
うちの子鬼も、姉の家の犬に一人だけ舐められておりまする。
(他の大人には絶対服従なのに、子鬼にだけは強気)

日本語吹き替えは、ココリコの田中(ティム)と遠藤(ロキ)が担当。
妻トーニャはベッキーがやってました。
実は、今回吹き替えをビデオで見ても気がつかず、
後でキャストを見て気付いたという…三人とも上手でしたよ~
それにしても、最近多いよね。このテの吹き替えを芸能人(というか芸人?)
がやるの。

公式サイトで見ると、公開にあわせていろんなイベントもあったみたいで…
インフォメーションにあった「マスクメロンパンケーキ」は最高です。
色を変えるとちょっとカオナシっぽい気もしますが(笑)食べてみたい!これ!

コンスタンティン

2005-10-16 01:52:30 | 映画(洋画)

「コンスタンティン」 2005年
監督:フランシス・ローレンス
出演:キアヌ・リーヴス、レイチェル・ワイズ、シア・ラブーフ、ジャイモン・フンスー

日本語版 コンスタンティン 公式サイト

***

「大丈夫、ホラーじゃないよ。キアヌ・リーブス主演のフツーのアクション映画だよ」
そう言って、ビデオを見はじめて数分後。

ダンナは「このオオウソツキが!」という目で私を見ておりました(汗)

いや、私的には全然平気だったんですが。
というか、大抵の方には、全然平気レベルじゃないかと思うんですが(汗)
物語だってそれほど怖くないし、ちゃんとハッピーエンドですし。
難を言えば、最初のエクソシストなシーンが、ホラーが苦手な彼にはちょっと
受け入れ難かった…のかもしれません(汗)
んもー、最近のSFX技術凄いからー。

さて、この映画、一言で言うのなら、禁煙を勧める映画です。
あとは…キリスト教徒のための映画…かなー。

コンスタンティンはもちろん娯楽映画ですから、そんな真面目なつくりでもないし、
キリスト教の考え方にガチガチに凝固まってるわけでもない。
それでも、一神教の、神が唯一無二のものである感じ。全能感。天国と地獄、といった、
それほど詳しくない人間でも知ってるキリスト教のイメージは踏襲しています。
また、聖書にありがちな、隠語や象徴で現される寓意じみたものも、映画のあちこちに
散りばめられているので、キリスト教に詳しいひとなら、きっと、
もっと楽しめるんじゃないだろか…。

====

そこは、天使と悪魔が人間に立ち混じり、ルールに則って魂を誘惑し勢力を争う世界。
ジョン・コンスタンティンは、ルール違反を犯して人間に干渉した悪魔を祓い、
地獄へを送り返す役目を負うエクソシストである。
地獄の使者と戦う聖職者でありながら、彼が戦う動機は些か不純なものであった。
かつて、自殺を図った罪によって、死後地獄へ堕ちることを決定づけられている彼は、
喫煙によって肺ガンを煩い、余命1年を宣告されている。
そこで、天国の番犬エクソシストとして働くことで神の点を稼ぎ、
天国ゆきの切符を手に入れようというのだ。

ある日、悪魔祓いをした少女に取り憑いていた悪魔の様子がいつもと違うことに気付いた
コンスタンティンは、天使であるガブリエルに話を聞くために教会へ向かい、
そこで、妹の自殺に不審を抱く女刑事「アンジェラ」と出会う。

自分が追う「異常事態」が彼女の妹の事件と関係があると知り、
接触を試みるコンスタンティン。

一体、アンジェラの双子の妹、イザベルは何故死んだのか。
人間界に現れようとしている悪魔「アモン」とは何者か。

コンスタンティンの魂をめぐって、天使と悪魔の思惑が入り乱れる中、
物語は意外な結末を迎える。

====

…意外な結末…でもないか(笑)
きっと、ちょっとカンのいい方なら、エンドロール後の映像を見て
「やっぱりお前か!!」と思うはずです(笑)

さて、コンスタンティンの世界観ですが…
私、キリスト教徒じゃないんで、どんな宗派がどんな教えを守ってる、というのが
全然見分けつかないんですが、とりあえずこの映画は、カトリックの教えに沿っている…らしい。
しかし、神と悪魔が人間の心を奪い合っている世界、という設定のわりに、
力関係が全然かみ合ってないのですよね。
悪魔も天使も、そして、地獄の主であるルシファーすらも、結局はより大きな存在である
「神」の手の中で踊らされているにすぎない、そんな感じを受けるラストでした。

天使ガブリエルの最後の姿にしても、人間を妬んだがゆえに人間に落とされてしまうのは、
果たして罰なのか愛なのか。
マモンの復活も、ガブリエルの暴走すらも、結局巧妙に仕組まれた神の意思だったとするなら、
そもそもコンスタンティンの自殺だって神の意思なのでは…(汗)
全ての悪も魔も、天使も良き行いも、すべてが神の意思によって組み上げられているとすれば、
つまりは、自分で並べたドミノを自分で倒して遊んでいるに過ぎないような気もします。

このへんは、もともと、キリスト教徒でないものにはわからない感覚なのかもしれませんが。
なにもかも自分がやることなすことお見通しって、怖いですよ…(汗)
やはり、どこの土着の神もそうであるように、基本的に「恐怖」が崇拝を形作るのでしょうか。

そもそも、私はあのキリスト教の、自分の血だの肉だの血腥い感じが苦手なのですよね。
十字架を戴いているだけならまだしも、苦悶するキリスト磔刑像を飾っているのもギャー!て感じ。
これは幼児体験のせいもある。
テレビでやってた血を流すキリスト像がおっそろしく怖かったから!
初期印象が「聖なるもの」って位置づけじゃないんですよ(汗)


さて、そもそもマイナス印象を持つ私がこんなことを言っては、
キリスト系の宗教を信じてらっしゃる方にはナニかもしれませんが、
この映画の中だけに言及することとして許してください。
決して、宗教そのものを貶めようとするものではありません。

私としては、この作品中に出てくる神に抱いた印象は「狡猾」でありました。
本人も納得づくのこととはいえ、部下を手駒として使う巧妙さは
組長が「お前ちょっと鉄砲玉になってくれや」
「ハイ!オヤジのために命張らせてもらいます!」というに等しい所業(汗)
コンスタンティン一人の魂にやたらと固執して
(なんだってあんなに拘ってるんだろう…愛かしら?)、
神の計略を見抜くこともできずにコロっと利用されてしまう大甘なルシファーなど、
比べ物にならない腹黒さ(汗)さすがは万物の父(汗)

結局これは、コンスタンティン一人の魂を争うために用意された、壮大なステージだったんだな、というのが、全部見たあとの感想。
そして、そのためだけに死んだ人間の数(もちろん、彼らは皆天国に行くのだとしても)を
考えると、どうも腑に落ちないものを感じる…。
生きている状態を至上と考えるか、魂が天国にある状態を至上と考えるかってことなんだろうけど…

…この作品中では、絶対、神も悪魔も、人間をゲームの駒扱いしてるよね。

めぐりあう時間たち

2005-07-03 04:18:06 | 映画(洋画)

「めぐりあう時間たち」 2002年
監督:スティーブン・ダルドリー
原作:マイケル・カニンガム
出演:ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープ

***

私の好みと傾向からすれば、多分進んで見ることはなかったろう映画。
好きで読ませていただいている小説サイトの管理人、馨子さんのブログから、
ちょっと興味を惹かれて借りてみました。
ちなみにここです。
もっとも、そこで紹介されているのは原作本のほうなので、私の見た映画版とは
内容が違うかもしれないのですが。

そもそも、学の無い私は「ヴァージニア・ウルフって誰よ?」って世界だったり(汗)
近代作家として、有名な方なんですね(さらに汗)

さて、粗筋ですが…書くのが凄く難しい。
別な時代を生きる三人の女性が、それぞれパーティを開く一日の様子を、
交互に見せていく…という形なので。
よくアドベンチャーゲームで「ザッピング」というシステムがありますが、
それにちょっと近いつくりかも。
三人の主人公に視点変更しながら、似ているけれど、微妙に違う人生を覗いていくのです。
ですから、今回は粗筋ではなく、その主人公達について感想を述べていきますね。

さて、主人公は、三つの時代を生きる、三人の女性。
1923年の作家、ヴァージニア・ウルフ。
1951年の主婦、ローラ・ブラウン。
2001年の編集者、クラリッサ・ヴォーン。
ヴァージニアの書いた小説「ダロウェイ夫人」を一つの鍵として、
三つの人生は微妙に重なり、リンクし、それぞれの苦悩と哀しみとを描きます。

似ているようで、微妙に違う三つの人生。
時代はたとえ違っても、人間というものは基本的に変わらない、と捉えるか、
どれほど似た状況でも、悩みは苦悩は人それぞれに違うものだ、と捉えるか、
そのへんは見る人次第ってところでしょうか。

それにしても、主人公達が揃いも揃ってエキセントリックでした。
2001年のクラリッサだけは強さを感じさせますが、他の二人は、
さぞ人生生き難かったことでしょう。
それは本人にしてみればどうしようも無いことなのでしょうし、
ましてや周囲のせいでもないのですが、なんというか…見ていて気の毒です。

ただ、ヴァージニアに関しては、職業が「作家」ということもあって、
なんとなく行動に納得がいくところもあるかな。
私の好きな江國香織さんのエッセイ「いくつもの週末」という本のなかにこんな一節が。
江國さんが結婚後、一人で旅行することを決めたことで、旦那さんに言うのですね。

「九月の旅行、私の我儘なのは知ってるわ。
でも私はその我儘をなおすわけにはいかないの。
そのこと、本当はわかっているんでしょう?」

これを見たとき、ああ、作家ってこうなのかなぁ、と妙に納得しました。
彼女が彼女であるために。自分が自分であるために。
そして、それをもし変えてしまったら、作品はもう書けないのかもしれない。と。
今回の映画のヴァージニアを見て、江國さんのこの台詞を連想していました。
そのまま、ヴァージニアが吐いてもおかしくないような気がします。

また、主婦のローラ。
彼女の心境は…正直、私にはよくわからない。
彼女を苦しめているのは、周囲の穏やかな「日常」そのもので…。
一般に幸せの象徴とされるような、子供の存在や、穏やかな夫、平凡な家庭生活こそが、
彼女を内側からキリキリと締め上げているような気がしました。
周囲から見て、あなたは幸せね、と思われるそのことが、またさらに彼女を追い詰める。

彼女の夫の善良な鈍感さは、作中で、ローラの孤独を深めるような扱いで描かれていますが、
実際に結婚するなら、多少鈍感な人のほうが幸せな気がします。
妻がローラだったからこそ、不幸に感じるのでしょうね。
それは、彼女の心に秘めた、報われない恋のせいかもしれないけれど…
うーん、やっぱりよくわからない。
でも、このわからなさ加減が、一人の人間の人生を見てるんだな、という
妙なリアルさを感じさせます。

前出のヴァージニアも良き旦那様がいて、経済的にも随分裕福そうに見えましたし、
ハタから見れば、二人とも「何不自由ない暮らし」に感じるでしょう。
本当に、何を幸福と感じるか不幸と感じるかは、個人的なことなんだなぁ。

そして、2001年のクラリッサ・ヴォーン。
三人の中で、彼女だけが異質です。
それは、彼女が他の二人と違い、他人のために生きているからかもしれません。
結局、彼女が愛した人間は自ら死を選ぶのですが、彼女の悲しみには、どこか希望があります。

そういえば、作中でヴァージニアが、夫に問われるシーンがありました。
「何故、登場人物を殺さなければならないのか?」と。
それに対して、ヴァージニアは
「死と対比して、生を際立たせるため」と答えます。
2001年のクラリッサ・ヴォーンの人生は、まさにこれだ、と思いました。
彼女の生を鮮やかに際立たせるために、彼は死ななければならなかったのかと。

そう思うと、三人の物語のうち、ローラとクラリッサの物語は、
まるでヴァージニアの筆によって描かれた物語の世界のようにも思えます。
あるいは、ヴァージニアは、時代を超えて不変である「人間」を描く作家であった、とも。
そういう意味では、この物語は作家「ヴァージニア・ウルフ」へ捧げる敬愛の物語、
とも捉えられるかな。

いつも、私が紹介する作品とは、やはりちょっとカラーが違いますね…
生きている人間の日常と同じで、さらっと流し見ることもできるけど、考え出すと恐ろしく深い。
万人に勧められるって感じはしませんが、作家ヴァージニア・ウルフについて知っている方が見ると、
さらに深く楽しめるかもしれません。

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