鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

ぼくなつ3! ぼくなつ3!

2007-05-31 15:41:48 | 商業ゲーム(コンシューマ)
子鬼の友だち情報で、たった今知りましたよー。
プレステ3でぼくなつ3!!

ぼくのなつやすみ3 公式サイト

今まで「プレステ3買うかー?」というダンナの言葉に、
「特にやりたいソフトも無いしぃ」とウダウダしていた私ですが、

ぼくなつ3ときたら話は別です。

ボーナスの使途は決まったな…フフ。

ところで、このプロモに出てる山ってもしかして羊蹄?

稀人

2007-05-31 15:32:43 | 映画(ホラー)

「稀人」 2004年
監督:清水崇
出演:塚本晋也、宮下ともみ、中原和宏 他

小中さんのサイト「Alice6」中 稀人ページ

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呪怨の監督の作品ということですがー、
むしろこの作品は、脚本家の小中千昭さんのカラーのほうが強いかも。
見て第一印象は、「好き放題やってんなぁ」ということ。
商業ベースで作られたものには、それなりの匂いというか作り方があるものですが、
これは、そういうの抜きにして、やりたいようにやりました!て感じがある映画です。
モノとしては、以前紹介した「ノロイ」に近い味わい。
物語とかが似てるていうんじゃなくてね、作り手側の姿勢や精神に同じ感覚がある感じ。

ホラー…? というには悩むジャンルですが、とりあえず内容はマニア向け。
「狂気の山脈」という言葉を聞いてピクっときた人にはいいかもしんない。

====

カメラマンの増岡は、ある日、取材の仕事の折、たまたま一人の男の自殺現場に居合わせ、
その一部始終を撮影する。
それをきっかけに、自殺した男…黒木の恐怖の表情に魅せられた増岡は、
彼がいったい何を見たのかを知るために、駆り立てられるように東京の地下へと足を踏み入れた。

地下深くにある「狂気の山脈」…その谷底にある古代遺跡。
夢か現かわからないその場所で、増岡は、鎖に繋がれた一人の少女を見つけ出す。
増岡は、連れ帰った少女に「F」と名づけ飼育を試みるが、Fは何も口にしようとしない。
徐々に衰弱していくFを、どうすることもできず、ただ時間だけが過ぎていく。

そんなある日、町で男に絡まれ怪我をして帰った増岡に、Fは突然、
強い興味と反応を示したのだった。
まだ、血の滴る増岡の指に向かって…

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怖くないです。どちらかというと妄想系の仕上がり。
全篇通して増岡の一人称で物語が進むため、どこまでが現実でどこからが妄想なのか、
そのへんの判断は見る人次第。
見ようによっては、増岡は自らの妄想に取り憑かれる中で妻を殺し、実の娘を獣のように飼育した男、
という解釈も可能ですし、Fこそが、恐怖を追い求める彼を救う、残酷な女神なのだ、という、
もっとファンタジックな見方もできるかもしんない。
どちらにしてもシュミの世界だなぁー。

ただ個人的には、この物語は映像作品よりも、文章のほうが向いてるんではないか、と思ったり。

映像のほうが上手いひとって、『言葉』で物事を捉えてないような気がします。
優れた音楽家が『音』で全てを表現するように、映像には映像としての「言語」があるような?

お化けの森でタイピング

2007-05-30 15:36:07 | 商業ゲーム(コンシューマ)

夜の森

久し振りに実家に帰省した主人公。
懐かしさに心惹かれて、飼い犬ウッシーを連れて近所に散歩に出たものの、
途中野良犬に襲われて、ウッシーはどこかへ逃げ出してしまう。
探し疲れて日も暮れかけたころ、通りすがりの釣り人が「子犬を見た」と
教えてくれたのは、夜になると幽霊が出るという噂の、神社の裏の森だった。


…という、ストーリー仕立てのタイピングゲームでございます。
ホラー仕立てとはいうものの、出てくるオバケはみんな、絵が可愛い系なので、
本当のちっさい子供でなければ怖がらないレベル。

タイピング難易度は…私の場合、easyでやっても、桜翁に勝てません。
ていうか、ややこしい文字が多くて、一目で読み取れないのよー。
誰か、ラストまでいったら内容教えてー。


ペギー・スー

2007-05-21 13:28:21 | 本(小説)

「ペギー・スー」 セルジュ・ブリュソロ
 角川文庫 平成17年発行
 
****

ハリポタが大ヒットしてからこっち、ぽこぽこと現れ始めた
「少年少女魔法冒険物語」の一つ。
それをどうしてここで紹介するのかっていうと、この物語、おそらく少年少女向け
に書かれたにも関わらず、やることがけっこう残酷なのですね。
なんでも、原作者のブリュソロさん、地元フランスではサスペンスやホラーの名手で、
「フランスのスティーブン・キング」と呼ばれるほどだとか。
(どんな作品で有名なんだ?と検索したけど、日本語検索ではググルでも
ウィキでも出てこなかった…フランス語で検索なんてできないよぅ)
とりあえずー。ホラー魂を持つものがファンタジーやるとこうなるんだなぁ、
というのを、まざまざと感じさせる作品でありました。

=====
第一巻 魔法の瞳を持つ少女

世界でただ一人、『見えざるもの』と呼ばれる悪戯好きなお化け達の姿が見える少女、
ペギー・スー。
彼女が思い切り睨みつければ、見えざるものたちは焼け焦げて力を失う。
ただしその力は無制限ではなく、使ったあと疲労のあまり酷い頭痛が襲うので、
いまだペギーは見えざるものに抵抗できる存在ではない。
まだ彼女がか弱い少女のうちに、なんとか殺してしまおうと色々な悪巧みをする
見えざるもの達のせいで、ペギーは周囲から頭のおかしい女の子と思われ、
家族からも孤立していた。

やがて、見えざるもの達は、彼女の引越し先のある町に罠を仕掛け、
住人たちをそこに閉じ込めてしまう。
彼らを照らす不気味な青い太陽。それは、その光を浴びたものの知能を
飛躍的に増大させるものだった。
「天才」になるべく、自ら進んで青い光を浴びたがる住人たち。
やがて、その光の影響は動物たちにも現れはじめ、人間に不当に支配されていた
ことに不満を持ち、逆に人間を支配下におこうとする動物たちと、
人間たちとの対立が始まる。

=====

あらすじだけ見ても、別に怖そうでもないでしょ。
文章も、ぜんぜんオドロオドロしくなく、それこそハリポタ風の少年少女ものって感じ。
…でもね、食糧難で皆が餓えてる中、催眠暗示にかかった親が自分の子供を
子豚と思い込んで、丸焼きにして食べてしまう、だなんて、
フツー日本のジュブナイルではありえない展開ですわ。
多分作者さんは、多くのホラー中毒患者(?)たちと同様に、
食事中、にこにこ笑いながら水死体の話で盛り上がれるタイプの人かと思われる…
(親近感)

で、その傾向はこの続編にもそのまま引き継がれており、魔法をかけられた子供が、
「悪魔に食べてもらえるような立派な野菜になる」ために首から下を土に埋めていたり、
魔法ではちみつパンに変えられた子供を、他の子供が食べてしまったり、
雲の上で暮らすうちに全身真っ白になってしまった男が、自分の色を取り戻すため、
色つきのものを片っ端から食べてしまう(おそらく人間も!)など、
「人間が人間を食す」タイプの残酷なエピソードがテンコ盛り。

また、登場人物がみんな一癖二癖あって、常に主人公の味方ってわけでもないところも、
大人のシビアな目線の物語だなーと感じます。
利益の方向が一緒なときは味方でも、何か起こればあっという間に離反しちゃう
みたいな。
よくある、主人公に何故かみんなが共感し、その働きを助けるために一致協力する、
って感覚無いの。
みんなまず自分のことを考えてて、ペギーのやることを否定はしないけど、
でも自分は自分、て感じをガッチリ持ってる。
それぞれの登場人物が「自分が主役」な感じ。
考え方に甘さが無い話だなー、と思いましたですヨ。 
現実って本来こういうものかもしれない。

一応作品リスト書いとく?

ペギー・スー  魔法の瞳を持つ少女
        蜃気楼の国へ飛ぶ
        幸福を呼ぶ魔法の蝶
        魔法にかけられた動物園
        黒い城の恐ろしい謎
        宇宙の果ての惑星生物

 ここまでは文庫化してます。私が読んだのもここまで。
 あとは単行本として、 ドラゴンの涙と永遠の魔法 があるようですー。
       

「LOFT ロフト」

2007-05-19 11:25:30 | 映画(ホラー)

「LOFT ロフト」
監督:黒沢清
出演:中谷美紀、豊川悦司 、西島秀俊 、安達祐実ほか
公式ページはもう無いので、gooの映画情報ページから
***

「回路」と同じ監督と聞き、ちょっと期待して見たんですけど…
うーん、なんか、見終わった後、ポカーンて感じかもしれない。

あと、気になったことは、この映画のDVD、音声レベルがすごく低いです。
我が家のテレビでは、普通の番組は音量8くらいで充分聞こえますし、
映画であっても、13から14あればボソボソした会話も聞き取れるのですが、
この作品、20くらいまで上げても、普通の会話が聞き取れません!
ホラーは下手に音量を上げると、突然、ご近所に不穏な悲鳴が響き渡ることがあるので(汗)
終始、ヘッドホンが手放せませんでした。不便。

=====

芥川賞作家の春名礼子は、今までとイメージの違う恋愛作品を執筆することになったが、
思うように書けず、体調を崩してしまっていた。
引越しをして環境を変えれば書けるかも。 そんな礼子の言葉から、編集者の木島は、
湖畔の森の中にある一軒屋を礼子に紹介する。
間取りは広く、天井が高く、自然が多くて空気が美味しい…そこは礼子にとって、
理想的な環境に思えた。
ただ一つ、家の向かいに建っている、人気の無い建物の存在を除いては…

ある夜、礼子はそこに出入りする人影を目撃する。
それは大きな荷物…ちょうど、ひと一人分くらいの…をかかえた男だった。

礼子が調べてみると、その建物は大学の研究室のもので、近くの湖から引き上げられた
女性のミイラを研究するための場所であったらしい。
やがて、ミイラの研究者である吉岡と礼子は、少しづつ惹かれあっていく。
そして、その頃から礼子の周囲には、黒いワンピースを着た女の影が…

=====

中谷美紀は相変わらず演技派だし、西島秀俊のあの平坦な喋り方も伏線として効果的。
幽霊役の安達祐実はとっても怖くてスバラシイ。
難があるような気がするのは豊川悦司で…いつも思うんだけど、この人は舞台向きじゃないだろか。
もともと芝居がかった人だけど、さらにそこに、脚本のとんでもない芝居セリフが拍車をかける。

ていうか、あのセリフの感じは、実生活で使う言葉じゃないです。
ネットでちょっとレビューを見ると、吉岡と礼子の恋愛描写が、唐突で不自然、というのが多くて、
確かにそこはそうなんですが…(エッ!? あんたたちそうなの?!って気分になる)
あれは絶対、セリフ回しにも原因があると思うよ…
幽霊の出てくるシーンが凄く不気味で良かっただけに、なんか残念だな…

「回路」は好きな作品だったのですけどねー…、
あれは、はっきり言って、ストーリー自体は何がなんだかわかんないんですよね(笑)
でもね、凄く怖くて良かった。なんでそうなるのか、何がどうなってるのかわからないけど、
とにかく何かが起こってる、これは怖いぞ! って感じの映画だったのよ。
でも、これは中途半端だな… 主人公に感情移入できないし。
どうしてこうなったのかって説明も、わかるようなわからないような。
ミイラがいったいどこの位置にいるのかも、把握できない。
強いて言うなら、ミイラは吉岡の「妄執」なのだろうか。

しかし、担当編集者は殺人(未遂)犯、好きな男は殺人犯(推定)ということで、
とりあえず、主人公の礼子には男運が無いらしい。