鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

四月の魚 Poisson d'avril

2016-07-31 15:44:47 | フリーゲーム(ノベル)
四月の魚 Poisson d'avril」 コメディノベル・女性向け 
制作者:タース・エンターテイメント様

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もともとはシェアADVの「図書室のネヴァジスタ」の、
エイプリルフール企画ゲームになりますー。
キャラグラと名前は一緒ですが、設定やシナリオはまるっきり違う、
いわゆるスター・システムの物語になっております。

一応、主人公は女性で…複数の男性に囲まれて進む物語…
で、は、あるのですが……普通思うような展開ではない、とだけ。

主人公が、とにかくダメダメな女性なんですよね…
たぶん、初めてプレイする人は、開始数分で口ポカンになり、
その後数十分で、「こいつダメだ」って頭を抱えるレベル。
でもね…なんか、話聞いてると、ちょっと気持ちわかる…って
ところもあって、何か憎めない、可愛らしいキャラづくりなんですよ。

もともとの作品がブロマンスであるせいか、
女性を見る目に、底上げがないっていうか…
ある意味、リアルな目線で見てる感じが面白いですね。
他の男の子たちも、もちろん良いキャラなんですが、
このシナリオの八割は主人公、桃子ちゃんの魅力だと思います。

しかも全編通して、会話のテンポがよくて、ボケと突っ込みも秀逸。
大笑いしながら最後まで読み切ってしまう、魅力十分なノベルになってます。
展開もジェットコースター並みの速度で、意外な方向へ転がっていくので、
最後まで目が離せません。
その合間に、ちょっとだけ心にグサっとくるような鋭い言葉と、
優しい励ましや、慰めなんかもあったりして…
それでいて、ラスト付近にはやんわり、乙女っぽい展開も。

軽快でノリの良い文章に負けない、グラフィックも魅力的でした。。
立ち絵の差分も多くて、会話に合わせてよく動きますし、
キャラごとのポーズや表情も、それぞれの役柄の性格にぴったり合っていて良い♪

美味しすぎる食べ物は、おいしいおいしいもう一口!って食べてる間に、
あっという間になくなってしまうものですが…このゲームもそういう感じです。
最後まで読んで、あれ?もう終わり?って物足りなくなる。
もともと、そんなに長い話ではないんですが…
うん…美味しいデザートほど、なんでかサイズがちっちゃいものだよね。

甘さは控えめ。むしろ、ややビターテイスト。
小さめサイズだけれど、隠し味とお遊び要素満載の極上デザート。
ちょっぴりオトナな女性向けです。
気になったなら、ぜひともご賞味くださいな。




ここは、シェアゲームも面白いですよ!

特殊なお掃除のオシゴト

2016-07-31 13:20:32 | 雑事
ゲームや本・アニメの中じゃあ、人死になんて珍しいことじゃありませぬ。

それこそ、現実の中では起こり得ない…むしろ、こんなことが、
しょっちゅう起こっちゃ困るレベルの残酷物語がテンコ盛りですからねー
たとえ建物一つ、全部屋を血まみれにしたところで、
ホラー刺激に慣れたプレイヤーにとっては「ふぅん?」くらいの感想でしょう。

しかし、現実においては「たった一つの死」が、重大事だったり。

人権的な意味で? 道徳的な意味で? 社会的な意味で?
もちろんそれらもあるでしょうが…
なにより、物理的な意味で「屍体」というモノは十二分に忌まわしい。


昔はそこらへんの草むらで動物の死体が放置されてることも少なくなかったし、
田舎だったら、車に轢かれたネコだのネズミだのが、
ぺったんこになってアスファルトにへばりついてるのだって珍しくなかった。
学校帰りの子供が、あの死んだ犬どうなったかな~なんて、
怖い反面興味シンシンで、友達誘って見に行くってのも、よくありましたな。

(げえ、気持ち悪い!とか言いつつも、なんか楽しそうなんだよね。
 子供って、ほんと心がタフだと思うよ)

小さい犬猫だって、腐って臭って虫がわいて、溶けて骨になっていく。
それは命あるものみな通る道で、人間だって例外じゃない。

タンパク質の腐るニオイって、生物が本能的に忌避する感じの独特なもので、
現実問題として、スーパーで買ってきた数百グラムの肉や魚ですら、
腐れば相当な異臭を発します。
とすると…50キロ~70キロくらいの肉&モツ入りだと、どうなるか…
想像つかないまでも、なんか凄いことになってそうだなってのは…ね。

一緒に暮らす人がいて、死んだときにすぐに気づいてくれたならいいけれど…
今の世の中、そういう恵まれた人ばかりでもないのよねん。
誰もいない、たった一人の部屋で死んで、朽ちていく人たち…

ま、さすがに死体は、警察の方?がきちんと連れていくようですが。
そんな方々が部屋に遺した「痕」
それを専門に、キレイに掃除し、片づける方々がいます。

というわけで、今回ご紹介するのはゲームではなく
「特殊清掃」を仕事とする方のブログですー

「特殊清掃 戦う男たち」

ブログには画像その他はありませんし、
淡々とした文章を書かれる方なので、
読むだけなら、恐怖感はそれほど感じないはず。

…まあ…ちょっと検索していただければ、
けっこう、ヒドイ状況の写真が多々出てきますがね。
苦手な人は、本気で注意してくだされ。

しかし、このとんでもない状況を、仕事とはいえ、
きちんと片づけてくれる人がいるって有り難いことです。
もし自分が孤独死した側なら、感謝してもしたりないと思いますよ。
だって、死んだら自分の後始末なんか、やりたくてもできない。
特に女性なら、いつまでも自分の流した体液のあととか、
残してほしくないんじゃないかと思うし。
しかも、ただの汚物ではなく、きちんと人間として見て、
丁寧に扱ってくれるなら、なおさら嬉しいことでしょう。

それに、苦しんでもがいた感じとか、
いかにも~な痕がいつまでも見える形で残ってたら、
死んでも最後の苦しみや痛みを忘れられないかもしれないし。
キレイサッパリ、痕と一緒にいろんな無念を流して、
行くところに行ければ、きっと本人も一番幸せなんじゃないか…なんて?

決して、ひとに好まれる仕事ではない。
むしろある意味……凄く言い方は悪いけど「穢れ仕事」になると思います。
それでも、誰かがやらねばならない、必要とされる仕事。

決して過度に持ち上げるわけではないけれど…
自分にはできないことをやってくれる人には、
なんとなく、感謝と尊敬って感じてしまうよね。

うちの近くでも昔、お年寄りの孤独死があったし、
会社でも、定年で退職した人が、その直後に亡くなって、
数か月後に発見された…って話もあったり。

遠いようで、見えないだけで、
こういうのはいつも、案外、身近にあるものかもしれない。

…案外自分も、何十年後かにお世話になったりしてね。




最後に。
人知れず亡くなった方々の魂が、どうか安らかなものであるように。
ご冥福をお祈りいたします。

Aくんと祭のむこう

2016-07-31 02:12:58 | フリーゲーム(ノベル)
「Aくんと祭のむこう」 ブロマンス・ホラー風味ノベル
制作者:シキミヤ様(クロチカ

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とりあえず夏だし!祭りだし!名作だし!
なんか久しぶりに上がってきてたし!…ということで選んだんですが。

ちょうど今、リメイク版を製作中らしいですよ^^
Aくんと祭のむこう あやなす
グラフィックの追加はともかく、今回は選択肢がつくとのこと!
IFルート…そして増やされたエンディング。
はたして、初作で号泣したプレイヤー達への救済はあるのでしょうか…
先が楽しみですねぇ…完成までしっかりチェックしとかなくっちゃ!

さてさて、話を戻して。

「Aくんと祭りのむこう」は、
「学園祭のころ、逢魔が刻に校舎内に残っていると異界に誘われてしまう」
なんてオッソロシイ言い伝えのある学校を舞台にした物語。
主人公の新くんは、ふとした切っ掛けで異界に踏み込んでしまい、
「なぜか見覚えのある少女」と出会います。
新は学園祭までの6日間を、彼女と再び出会うため毎晩のように異界を訪れ、
そこに迷い込んだ人間たちと一緒に、様々な体験をしていきます。

こう書くと、少女が重要人物みたいに見えますが…
まあ、確かに重要人物なんですが…
実は、彼女の影は相当薄いです。物語的にも、物理的にも。

なぜなら、この物語のジャンルは「ブロマンス」
意味は、恋愛感情とは次元の違う、男同士の超仲良し関係、って感じかな…?
というわけなので、メインは「男同士の絆の物語」。
友達であったり、後輩であったり、先輩であったり、
微妙に立場や性格の違う男の子キャラたちの仲良し具合が見どころです!

キャラ同士の絡みが多くて、各所にいろいろニヤリポインツはあるんですが、
とりあえずBLではないのでご注意を。
しかし、このテのストイックなお話って「それそのものな行為」が無いぶん、
心の繋がりとか、見えない絆、感情の揺れ、みたいなものを、
細やか~な描写で書いてくれることが多くて、好きなんですよね。

この作品も、一章ごとに笑ったり感動したり、恐怖したり、
主人公と一緒になって読み手の感情が揺さぶられる良作です^^
小説としてもレベル高くてスゴイんですが、
それに画像、音楽などの演出効果がすごくハマっていて、
恐ろしいほどの完成度!

グラフィックでは、「怪異」の画像の構図?っていうか入れ方?切り方?が、
いつも全身は入れない感じで作ってあり、それがいい感じに薄気味悪くて最高です。
グロい姿を白日にすべてさらけ出すより、
「すべては見せない」ことでプレイヤーの想像力に委ねてしまうのがうまい。
ある程度ホラー慣れした人間に言わせてもらえば、世の中で一番怖いのは
「自分の想像力の範疇を越えるもの」だと思うので。

物語のメリハリ、というか緩急、というか。
ここで緩めて笑わせて、ここで安心させて、ここで恐怖でシメる!
みたいな演出も、すごくお上手。
キャラも一人ひとりに魅力があって、一章読み終えるごとに、
ああ、このキャラのお話もう終わるのか…みたいな、
読み進むのが惜しいような、残念な気分にさせられてしまいます。

それに加えて、最後の終わり方が終わり方だし…orz
うむ。祭りの終わりは、常に物寂しい。



それなりに文章量があるので、
情景描写を読むのが苦になる人にはちょいとキツい…?
活字好きな方なら(特にBL方面の好きな女性なら)激オススメ!


その小さな手にうたを

2016-07-26 12:45:36 | フリーゲーム(ホラー)
その小さな手にうたを」 感動ホラー・探索&逃げゲー
制作者:まにえら様(ツイッター

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主人公は、なにかもの寂しげな女の子、ちさとちゃん。
状況から見るに、お父さんと喧嘩した後のようです。
探してみても誰もいない家の中で、仕方なく眠りにつくと、
いつの間にやら見知らぬ場所に…

掴みの部分の演出がうまくて、良作の予感はしてましたが、
やっぱり面白かったです!アタリ!

アクション下手な私は、逃げイベントの終了条件が
なかなか掴めずに、ちょっと難儀しましたが…
なんとかトゥルーエンドを迎えられました。

いやぁ、あまりにも引き離せないから、
特定の場所に逃げ込むのか? 隠れるのか?
とか考えて、いろいろ試したんですが…
結局、階跨ぎで逃げ続ければよかった「だけ」でしたわ…

そんなわけで、逃げイベが少々長めな設定なのと、
暗くて視界の悪いマップ、さらに、うろつく雑魚敵多数で、
アクション苦手さんにはちょっと厳しい難易度かもしれませぬ…
とりあえず、マップはキッチリ把握しておくと良いかも。

…ま、回復薬はあるんですけどね。ゴッソリと。
ただ、これ、あまり飲まないほうがいいようなので…
私は最初の一個しか使いませんでした。
中盤になれば回復イベントもありますし、
セーブ・ロードを駆使して頑張れば、案外なんとかなるものですー。

シナリオは、プロローグの親子の話、とか、
最初に見つかる回復薬?の数とか、いろいろ「?」と思う部分が、
最後にはきちんと、繋がる感じが良いですねぇ。

もう一人出てくる女の子も健気で可愛いし、
船長やアーケロン・司書さんなどのサブキャラたちも、
それぞれが優しくて、ホラーといいつつ、心温まる話でした。

語るとネタバレしちゃいそうなので、この先は実際にプレイでどうぞ!

全体に暗い感じの画面なのに、
ゲームに流れる雰囲気が決して怖いものにならないのは、
BGMの効果も大きかったと思います。
要所要所に流れる音楽が、とても優しい音なので、
いつまでも聞いていたくなる…これ、全部自作だそうですよ~
クリア後も特定の曲を聴きたいと思っていたら、
BGM集は別にありました。こちらもおすすめです。

エンド数、いくつかあるようなんですが…
一発でトゥルーに行ってしまったので、正直どこが分岐だか…?
集める系のアイテムがなかなか集まらなくて、
最後まで「これトゥルーにいけないんじゃないか?」と、
ハラハラさせられましたが、終わってみると、
シナリオはほぼ一本道だったように思います。

すべての部屋を調べて、できることをやればOK。
基本はわらしべ状態で、アイテムを取り換えていく感じ。
レコードの針はその先に。



東京パンドラゲート

2016-07-23 23:31:22 | フリーゲーム(ファンタジー)
東京パンドラゲート」 近未来SF・RPG
制作者:H.Hosokawa様(ニューゲームはロード中!

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近未来の東京が舞台とあって、何か聞いたことある地名がチラホラ。
自分が知っている景色や場所が、時が経ってどのように変わったかを楽しむのも、
未来世界モノのお約束でごじゃいます。

今回、このゲームの世界では、吸うと死ぬ…
あるいは化け物になってしまう、謎の「瘴気」の影響で、
人々は都市ごとに作られたコロニーの中に閉じ込められ、別な地域への移動も制限された…
いわば箱庭の住人、という位置づけになっております。
で、そんな箱庭都市のひとつ、渋谷コロニー。
そこにある神社に住む、レンとミライの兄妹は、代々受け継がれた数珠に導かれ、
この世界の謎を解くために旅立つ…と、
まあ、そういった感じのお話~

大体普通のRPGではありますが、難易度は高くなく、割とサクサク。
私がクリアしたレベルは48くらい。
ただ、これはアビリティをフルコンプしてのレベルなので、
ゲームクリアするだけなら、もう少し低くてもいけるんじゃないかな。

セーブ・回復ポイントも節目節目にきちんとありますし、
ダンジョンマップ自体、それほど深いものはないので、
レベリングをきちんとしていれば、回復アイテムはほとんど使いません。
私の場合、HP回復アイテムは一回も使わなかったっす。
MP回復と、状態回復は、最初のころだけ少し使ったかな。
これも最終的には、どちらも必要なくなるはず。

シナリオもほぼ一本道。次の目的が表示される親切機能もあることだし、
探索・謎解き含めて、詰まりそうなとこは一つもなかったね~
癖もなく、アクもなく、手ひどいバグもなく、
マップもストーリーもソツのないキレイな作り。

…装備系アイテムメニューで、同じ物が複数あってもまとまらない、とか、
戦闘時に、攻撃目標が選べなくなる時がある、とか、
こまごました不具合はあったけど…ま、攻略には影響しない範囲。

それなりにボリュームがあるにも関わらず、
とてもプレイしやすいゲームでした~
うん、良作だと思います。

最後まで、特に恋愛の絡まないシナリオなのも、
このテのゲームにしては珍しい…
ラスボスその1&ラスボスその2はいろんな意味でアレですが、
そのあたりを除けば、100%全年齢と言っていい爽やかさも魅力っ


カムイくんはアビリティ覚えると、物理・魔法ともメチャ強いうえ、
ラスボス戦闘に有効な魔法を覚えるので、子供と侮らず大事に育てましょう~
ランドンは「鼓舞」が重要。強化系魔法は2回まで重ね掛けできるので忘れずに!
防御&攻撃強化・ステ保護・複数回物理技で、どんな敵でもタコ殴りですよ!
(↑基本的に『レベルを上げて物理で殴る』のが大好きw)


シキヨクー死期欲ー

2016-07-22 12:45:18 | フリーゲーム(ゲームマガジン)
シキヨク-死期欲-」 電ファミニコゲーマー・つぐのひシリーズ
制作者:シアン様(ImCyan

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ここよぉ~♪あなたぁ~♪ はぁやくぅ~♪あぁいたぁい~♪

昭和っぽい節回しの、明るいんだか暗いんだかわかんない、
独特の歌が頭に残る残る~

さて、今回のつぐのひは、イケメンと美少女がいっぱい出てきますわよ奥様!
もともと、リアルで整った絵を描かれる方でしたが…
今回は、登場人物に「目」が描かれていて、美しさに磨きがかかりました。

テルくんの目力すごいわー。虹彩がめっちゃキレイ。

今までは、目が描かれていなかったので、
キャラに名前はあっても、どこか、印象が匿名っぽいというか…
「悲劇に遭うのがその人物である必要はなく、
 そのとき、その場にいる人間ならば、どこの誰でも構わなかった」
みたいな、蓋然的な怖さがあったんですが。
今回はばっちり「このキャラがいてこそ」という、
個々の存在感のある物語になりそうな予感がします^^

しかも主人公、テルくんとルナちゃんは、
私の好きな「お兄さんと幼女」の組み合わせ。
年齢差も身長差も申し分なく、好みにぴったりなのでございますー。
懐中電灯消して、さりげなくイジワルしてしまうテルくんや、
(↑操作してるのは私だけど)
お兄ちゃんべったりで、近づく女を牽制しまくりのルナちゃんに、
いちいち手が止まってしまって、クリアするまで、かなり時間がかかりました!
「缶だよ…」の会話が可愛すぎるww
私にとっては、ホラーというより萌えゲーなんですがどうしましょう←w


さてさて。第一話の舞台は、山奥の廃旅館。
そこからネット配信されたと思われる「人魚」の動画と、
それを見て行方不明になった人たちの謎を解くため、
テルとルナは、ぼろぼろの建物の中へ足を踏み入れますー。

操作は「つぐのひ」シリーズにふさわしく、
基本は「歩くだけ」そして何かあったら「連打」。
今回は、怨みっ子の時より、連打が長く感じますねぇ。
ラストの逃げでは、両腕の筋肉攣るかと思った…

うう、これスマホでやりたくないなー、きっと叩き壊すもの;

恐怖描写は、それほどでもない…と思う。
音は怖いけどね。八割は萌えゲーだから(←それは私だけか;)
むしろ、癒しキャラのルナちゃんが抜けてからが、ホラーゲームとしての本領発揮です。

詳しくはあえて語りませんが、前述の「目」は、
物語の中でも効果的な使われ方をしていて、実にお見事。
特に後半のあの人は、あの焦点あってない「死人の目」がすごく良い感じ~

男の人魚(w)もよい。 
死んだ魚がぽっかり目や口を開いてるのって、それだけでちょっと気色悪いもんね。
買ってきた魚の首を切り落とそうとエラに包丁をいれると、
死んでても、包丁の動きにあわせて口がパクパクする…
そんなときの「ちょっとイヤ」な感覚を思い出してしまったよ。


一番最初のバージョンは、最後の逃げでバグがありましたが、
今は修正されています。
「お兄さんと幼女」が好きな方、超笑顔のお姉さんの歌に酔いしれたい方、
バンザイ猫に会いたい方、ぜひプレイしてくださいね~






かたつムリ!

2016-07-20 15:08:44 | フリーゲーム(ファンタジー)
かたつムリ!」 謎解き探索・避けゲー・虫嫌いは注意
制作者:貧弱ゴリラ様(貧弱ゴリラの縄張り

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カタツムリだのナメクジだのが生理的に大っ嫌い!な主人公サラサくん(5歳)
けれど、一番仲良しの幼馴染の女の子は、
カタツムリに似た人種「貝人」のつむりちゃん。
一緒にいると楽しいのに、怖くて手を繋ぐこともできません。
ある日、そんなサラサくんの態度から、自分が嫌われていると思ったつむりちゃんは、
一人でどこかへ走っていってしまいました。
サラサくんは、つむりちゃんに理由を話して謝るために、街の中を探し回ります。

というわけで、基本は避けゲー。
町中をウロウロするカタツムリやヒルを避けつつ、つむりちゃんを探します。

や、すぐに終わるかなーと思ったら、思ったよりシナリオ長かった!
やりごたえがありましたよー。
最初、つむりちゃんが出てきたときは「なんぞ!?」と思いましたが、
状況の特殊さを考えなければ、ほのぼのと心温まる、良い話です。

雨が降ると敵の動きが速くなる設定なんですが、
後半、つむりちゃんのターンでは、
つむりちゃんも倍の速さで動けるのに驚愕。
…これで人間だとか嘘だろう…;


私は虫類平気なので、普通にプレイできましたが…
あの手の虫がいっぱいいるのって、やっぱり多少はキショい。
ドット絵はシンプルな感じなので、
苦手な人でもそう怖くはないような気がする?けど。
サラサくんなみに苦手な人は、ご注意くださいねー。



悪い家

2016-07-19 12:06:55 | フリーゲーム(ホラー)
「悪い家」 ホラー探索RPG・ファミコン世代狙い撃ち
制作者:紫蘇漬け様(ふりーむ・アカウントページ

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この作者さん、いつもはもっと個性的なものを作ってるのに、
今回は、何か見た目普通だな…?と思ってプレイしたら、
設定といい、音楽といい、なんだかすごく懐かしいニホイが…
ファミコン世代にはたまるまい。
むしろキャラグラが高解像度でキレイなのが惜しい気分にさせられるw

うん、でも、元ゲー?よりは、ずっと難易度低くて、
プレイしやすいし、クリアしやすいっすよ。
思えば昔のゲームはみんな鬼畜だった。
攻略本を買わないとクリアできないようなのが普通にあったし…

さて、昔話は置くとして、「悪い家」に話を戻しませう~

探索ゲーだと思ってプレイしていたら、いきなり敵とエンカウントして、
びっくりした人多いんじゃないでしょーか。
武器も防具もろくに手に入らない上、逃げられもしない。
じわじわ削られていくHPに、心細い気持ちになると思いますが…

案外大丈夫!要所要所できちんと薬は手に入ります。

ただ、この薬、持って歩けるのは2個まで。
しかも、全員一気に回復してくれる、便利かつ勿体ないアイテムだったり~
薬を手に入れる前に、死ぬ三歩手前くらいまで経験値稼いで、
手持ちを一つ使ってから補充すると良いかな。

レベ上げは必要かって?
…一応、最後にラスボスとの戦いがあるので…
私はレベ7で根性使いまくって、回復無しでいけましたから、
レベルはもう少し低くてもいいのかもしれない。

あ、ただし、死んだらもう仲間は蘇らないので注意してねー

あとは…そうですね。
キャラにはそれぞれ特技がありますが、
そのキャラを並び替えで先頭にしていないと、使えません。
きょうこにマッチを使わせようと思ったら、
きょうこを先頭にしないとだめー

他に詰まりそうなのは…ハンマーかなぁ。
二本の剣、は、二本の針、と考えるといいかも?


とりあえず、ファミコン世代の人にはおすすめ、かな。

我が為に鳴け、夜の鳥

2016-07-18 13:55:59 | フリーゲーム(ホラー)
「我が為に鳴け、夜の鳥」 民俗学的ホラーノベル・
制作者:雨ガエル様(虚構製造社)

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これは良いホラー!
もともとはヤンデレ風味の乙女っぽいもの作られてた方なんですが、
こういう本格ホラーな世界も創れるんですねぇ。

まず目につくのは、立ち絵の細やかで微妙な表情付け。
ふと逸らされる視線、かすかに眇める瞳、ほんの少し顰められる眉。
決して大げさな変化ではなく、万事抑え気味でありながら、
キャラクターの心の動きがよく伝わるのがスゴイ!

その立ち絵で語られるのは「死者の蘇り」に関する物語。
舞台はいつも同じ美術室。主人公二人の会話のみで進んでいくシナリオは、
ちょっと舞台演劇っぽくもあって、面白い趣向~
二人の息詰まるような攻防のあと、選ぶことになる分岐の行方は、
どちらのルートも納得の仕上がり。

で、二つのエンドだけでも割とおなかいっぱいなところに、
隠れた部分を補完するのが、その後出現する「第二部」。
こちらは雫の一人語り・立ち絵無しのノベル形式になりますが、
これがまた、描写が怖い!!

いや、怖いっていうか…気色悪い? 生理的な不快感、に近いかも。
私的には、幽霊出るより、こっちのほうがずっと嫌だな…

ともあれ第二部の、正統派伝記ホラーっぽい設定と語り口は、
好きな人にはたまらないかと。
これを読むと、第一部の雫の印象が180度変わりますよ!

画像だけだと、女性向けっぽく見えるかもしれませんが、
中身はがっつりホラーですので! 男性にもおすすめですよー^^

貴方を愛しているのです

2016-07-17 23:02:19 | フリーゲーム(ホラー)
貴方を愛しているのです」 ホラー・ストーカーもの・類友
制作者:キノクラ様(漂い停留所

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面白かったですー。
主人公が、やけに冷静だなと思ったら、そういうことでしたか!

最後に、あの人が生きてて本当に良かった…
もしかしたら、とっくに死んでるんじゃないかと思ってましたから。
(まあ、状況によっては時間の問題ってヤツかもしれませんが;)
ストーカー対策の綿密な練りようといい、田中さん、行動力あるなぁ。
よっ、オトコマエ!

エンドコンプでメニューからいける「隠し部屋」も面白かったですし、
「遊びは終わり」の演出も、思いがけなくてビビりました。
作中のみにとどまらず、メニューやオマケ部屋にも、
いい感じの遊び要素があるのは良いですね~


パスワードは、最初英語&複数形だと思って引っかかりました。
5文字も4文字も全部数字です。ヒントを変換してみませう。

…しかし、田中さんと鈴木さんって、
案外うまくいくんじゃないかと思うんだけど…
人の気持ちはままならないな…