鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

あの夏休みを再び! ぼくなつポータブル

2008-05-30 05:24:28 | 商業ゲーム(コンシューマ)

まあね、そろそろ夏だしねw
ぼくなつシーズンっしょ!

発売されて何年も経っているぼくなつポータブル。
やっとプレイできたよーん。
だって、ウチ今までPSP無かったんさ。
前もって、ソフトだけは買ってあったんだけど!
今回、ダンナが古いタイプのブ厚いやつを手に入れたので、
やっとアニキ君に会えました~

ぼくなつポータブルは、殆どはぼくなつ1の焼き直し。
しかし! 今回は新しい登場人物が3人増えて、
いろんな出来事が、も少しだけ深くわかるようになったのだぁ!

知らない人のために、ぼくなつ1とは。

「ぼくのなつやすみ」2000年に発売されたプレステソフト。
舞台は1975年の「月夜野」と呼ばれる田舎町。
プレイヤーは主人公ボクくんとなって、
夏休みの一ヶ月をここにある親戚の家で過ごす。
一日中外を走り回って昆虫を取ったり、丘から凧をあげたり、
川で魚を釣ったり、その時代の夏休みを追体験するゲーム。

そのため、同時期に子供時代を過ごした30~40代の大人から、
絶大な人気を得て、2002年の「ぼくのなつやすみ2海の冒険篇」(PS2)
そして2007年の「ぼくのなつやすみ3-北国編- 小さなボクの大草原」(PS3)
へと続く、人気シリーズとなった。
現在、制作元のミレニアムキッチンは、数年後まで制作スケジュール一杯とのこと。
次はどんなゲームを出してくれるのか楽しみ…

※うちはぼくなつの記事を多く書いてるけど、別にマワシモノじゃないぞ。


とりあえず、ハードのPSPそのものの感想…
DSよりイイじゃん! と思いました。素直に。

画面が大きくて見やすく、画像も色彩がキレイで高画質!
メモリースティックにデータをセーブするタイプなので、
同じゲームのデータをいくらでも残せるし。
(DSはゲームチップに書き込むから、2つか3つしか残せない)
ネットも繋げるし、ダウンロードプレイもできるし。
非常に多機能で『オトナ向け!』って感じの携帯ゲーム機です。

ただ、ペカペカツルツルの画面は、使う場所によっては反射がキツいのが
ちょっとイヤかなぁ。(自分の顔がモロに写って気が散るよー)

うちは小学生がいる関係上、DSも二機ありますが(子鬼用と私用)
そっちは、PSPに比べてスペック低い感じがする…
ただ、子供向けであるということ、そして、壊れた時のアフターサービスが
充実しているという点で、こっちはこっちでイイな、と思う。
(子供って本気でよく壊す!高いんだからもっと丁寧に扱わんかい!)


えーと、話をぼくなつポータブルに戻しましょう。

一体どこが変わったかというとー。
最初に言ったとおり、登場人物が3人増えました。
アニキと呼ばれる中学生、中学校の教頭先生、萌の親友・ヨシコちゃん。
この三人が増えたことで、今までより少しだけ話が深くなった感じ。
教頭先生の人柄を知ることで、その後見つける「宝物」の重みがわかったり、
ヨシコちゃんの話から、萌の恋愛模様が見えてきたり。

そしてアニキ君の存在は…ぼくなつファンへのサービスかな(笑)

アニキ役の声優さんは、ぼくなつ1のボクの声と同じ人です。
つまり、このゲームで、彼は6年だか7年前の自分と共演したわけ。
なんとなく、ボクくんも大きくなるとこうなるのかー、という
感慨まで沸いてしまう、なかなかおトクな役でした。
(さすがに3では出てなかったよ…なんとなく残念)

そしてアニキ君は、ボクくんがお世話になる空野家の死んだ長男と同じ年…
彼の口から、もしかしてそれはあの子?と思われる言葉がありました。
『この川で昔、溺れて死んだ子がいたっけなぁ』

空野家では、夜に川のほうへ遊びに行くのは禁止されていて、
無理に行こうとすると、おじさんが追いかけてくる(笑)のですが、
もしかしたら、そこには、長男を川で失った経緯もあるのかな…と
さりげなく匂わせるウマい展開なのだ。
(作中では、長男の死因ははっきり明かされません)

アニキ君の見守る蝶のサナギが、ちょうどお盆の頃に孵るのも、
なんとも象徴的ですな。
いいなぁ、こういう…つかず離れずの距離感のシナリオ♪



Zoo

2008-05-09 08:49:13 | 映画(ホラー)
「Zoo」 2005年
監督:金田龍、安逹正軌、小宮雅哲、水崎淳平、安藤尋

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乙一作品の映像化です♪
短編の一つ一つがリキ入っていて、まさに珠玉♪

ヘンに大きなスポンサーがついて、
ゴチャゴチャ弄くられて物語の原型失くすより、
ちょっとマイナー? くらいがいいのかも?

それにしても…せ、正視できない部分が多々…
あー、グロくも怖くもないですよ。全然。
むしろ、そっち系なら、全然なんともないんですけど。
ただ、弱者が虐げられるタイプの物語は苦手だってだけ。

原作を文字で読む分には、さほど感じなかったのになー…
映像化すると、一層、残酷さが際立ちますね~


冒頭の「カザリとヨーコ」で、理由なく虐待に合うヨーコに
唯一親切にしてくれた婦人が亡くなってしまった時の、ヨーコの絶望。

「SEVEN ROOMS」で、自分を犠牲にして弟を逃がす姉の優しい微笑み。
(原作では、姉は最後に大声で哄笑することになっていて、
 私的には、こっちのほうが好みなのですが)

「SO-far そ・ふぁー」で、自分の父親と母親が互いを罵る言葉を、
涙を流しながら伝え続けなければならない、子供の逃げ場の無い悲しみ。

そういうのがもぉ、正視できないくらい辛かった。


それらでどーんと気分が落ち込んだところで、
アニメ作品の「陽だまりの詩」が来るのが、なんとも救われる感じ(笑)
作画の綺麗さもさることながら、物語もとてもイイ感じで、
せつなくも優しい気持ちにさせてくれる物語でした。

これは原作も良かったけど、映像化して、かなり成功っ♪
オススメですよ。

最後のZooは…んー、原作の時も思ったけれど、
どうしてこれがタイトル作品なのかなー…
他の作品のほうがインパクトある分、どうも印象薄いのねー。

彼の書く作品に、何故いちいち痛みを感じたり、恐怖を感じるかといえば、
同じ状況に出会った時に「耐えられない」と感じる自分がいるから。
そういう意味では、Zooには、私が共感できる痛みも恐怖も無いってだけかも?


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そういえば、てっぺー君主演の「KIDS」も、原作乙一さんなのね(汗)
最初、「超能力者の弟とそれを守る兄」と聞いたときは、
「ナイ○ヘッドか?!」と思っちゃった。

中身は全然違うみたい~。