鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

群青ノ雪

2017-02-28 08:39:26 | シェアゲーム
「群青ノ雪」 
シェア乙女ゲ・大正時代にトリップ・惨劇の過去を改変せよ
制作者:サークルStellatica様(群青ノ雪公式サイト

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規約が見つからなかったんで、スクショは公式に公開されてるスチルからいただきましたー。
…フリー版もあるから、たぶんゲーム画面出しても大丈夫だとは思うんだけど…念のため…

このゲーム、最初は2014年冬に頒布予定でした。
開発中から楽しみにはしていたのですが、そこからどんどん完成が伸びて…
やっとこのたび、公開の運びに!どんどんぱふぱふ~♪
いやぁ長かった…実に長かった…!

ゲーム作成は時間と手間のかかる作業ですからね…
制作途中で作者さんたちのリアルの環境や状況が変わってしまい開発中止になることも珍しくはありません~
これ面白そうだな、と思って楽しみにしていた開発中の情報ページが、ある日突然ばっさりなくなる…とか、誰しも経験あるんじゃないでしょーか。

でも、もとより、同人ゲームは作者さんが趣味で作って、好意で公開してくれているもの。
それに対して、プレイヤーが何を言う権利もございませぬ。
正直、このゲームはもう完成はないのではないかと、内心諦め入っておりましたので…
それだけに、完成と公開のお知らせが出た時は感無量でした。


主人公の七瀬ちゃんは17歳の女子高生。親に片付けてくるよう頼まれた蔵で古い日記帳を見つけます。
開くと同時に、不思議な声に導かれるように吸い込まれ、気付けばそこは大正時代の日本でした。
その時代の常識など何も知らず、寝るところもお金もない七瀬ちゃん。季節は冬で外は雪、薄い制服一枚では凍えるばかり。
偶然知り合った金髪の青年、鷹見冬真に「記憶喪失」だと主張し、なんとか鷹見家のメイドとして勤めることになったものの…突然現れた怪しい女として、冬真の兄・司や、使用人の藤間、主治医の荻原からは疑いの目を向けられる日々。
唯一優しい冬真の思いやりに救われるうち、七瀬はだんだんと彼に惹かれていきました。

そして…運命の2月23日。鷹見家の別荘に、メイドとして同行した日。
陰ながら鷹見家を覆っていた悪意が露わになり、惨劇の幕が切って落とされます。

惨劇までの鷹見家の時間を、幾度も繰り返し再生する日記帳。
犯人は一体だれなのか、なんのために鷹見を恨むのか。
果たして七瀬は、その謎を解き、悲劇を防ぎ、お世話になった人たちを…冬真を助けることができるのでしょうか。


体験版でプレイできる序章では冬真くんとの絡みが多く、ごく普通のトリップ乙女っぽい感じですが、
本編に入って、他の人のルートに入ると、いきなり推理サスペンスとかバイオレンス色が強くなります。
ルートごとにカラーが違うので、飽きずに周回できました。面白かった!
冬真、藤間、司のエンディングを迎えると、最後の一人のルートが開きます。
まさしく、全員が救われるエンドで締めくくられ、幸せな気分で終われました。

七瀬ちゃんは、タフで根性あっていいですね~。
何があっても諦めない子、好きですよ!

冬真くんは安定の王子様キャラ。
ソフトな優しさと適度な強引さで、一番乙女らしいルートでした。
キャラエンドでビックリの選択をしてくれましたが…なかなか苦労しそうですね;

藤間さんはお兄ちゃんポジション。
酸いも甘いも噛み分けたオトナの落ち着き!
彼のルートは、この世界の作りと謎に迫る、内容の濃いシナリオです。
本編では七瀬ちゃんにとって、唯一無二の頼れる味方となってくれました。
キャラエンドは…よくぞ長い時間を待ちました!って感じかな。

司さんは…見た目通りの俺様キャラですねぇ。
このルートは、あとから追加になったんだったかな。
乙女としては、やや甘さ控えめのシナリオながら、鷹見家の秘密について語られる、重要なルートでした。
キャラエンドは果たしてハッピーなのかどうか…ある意味悲恋っぽい感じ。
まあ、弟とエンディングを被るわけにもいかなかったのだろうしな…

そして最後の一人…は、ある人の救済ルート。ネタバレると面白くないので内緒で。
彼のルートは冬真くん以上にグイグイ来るので覚悟してね!


キャラグラもスチルも綺麗で可愛いし、立ち絵がよく動いて、表情豊か~
ボイスもそれぞれによくあってると思います。
ただ、初期はBGMの音量がやや大きめなので、少し落としたほうが声を聴きやすいかな。

いろんな意味で待った甲斐がありました。面白かったです^^
フリー版もありますが、一部ルート制限がかかっているようなので、個人的には、シェアをお勧め。
値段もそんなに高くなくて、お手ごろだと思うよん。

CHOICE

2017-02-10 15:33:51 | シェアゲーム
「CHOICE」  シェア乙女ゲー・幼女&お兄さん・あーる15
制作者:サークルamoroso:様(amoroso: )

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たまにはシェアのご案内を~

こちら、もともとはフリー公開されていたものに、攻略対象を2名増員し、さらにそれぞれのエンディングを大幅に増やしてリメイクされたものです。
シェア版の頒布開始は2011年。もう6年も前か…発売日を指折り数えた日が懐かしいですねぇ…
フリー版はすでに公開されておらず、今はシェアのみになりますが、個人的に設定が超ヒット!なゲームのため遅ればせながらレビューをば。

私の好みの設定といえば……いや、ガスマスクじゃない;そっちじゃない;
幾度か私のブログへ来ている方はご存知でしょうが、もう一つのコダワリ設定…
お兄ちゃんと幼女!お兄ちゃんと幼女でございます!!


主人公はごく普通のハタチのOLさん。
仕事に疲れて自分の部屋に帰ってきたところを、いきなり光に包まれて異世界に召喚されてしまいます。
目の前にはやたら尊大な子供がいて、やった!ついに成功したぞ!と興奮中。
子供はその国の第三王子であり、どうやら内緒の禁術の練習?で呼び出されたらしく、すぐにもとの世界へ返してくれる…はずだったんですが。
そこは未熟な子供。魔術に失敗したあげく、主人公の体は6歳くらいの幼児の姿に。
おまけに逆上して暴れた拍子に、召喚魔法の書かれた大事な魔術書が燃えてしまいます。

禁術の使用はご法度。さらに魔術書は希少な国宝。
今回のことが明るみに出れば、王子のみならず、主人公も罪に問われるかもしれない…
王子は、自分の師匠であれば、主人公をもとの世界に帰せると言い、今は遠方に視察に行っているその人が戻るまでの間、内密に主人公の面倒を見ると申し出ます。
ただし…周囲に余計なことを漏らさないよう、口がきけなくなる魔法をかけて。

主人公の預け先として選ばれたのは、二人の黒衣の騎士。
真面目で子供の相手なんかしたこともないクラウスと、美しい見た目に似合わず性格に癖のありそうなルカ。
幼児の姿で、口も効けない主人公は、果たして異世界で、どんな日々を過ごすのでしょうか…


とりあえず「幼女最強!!可愛いは正義!」がコンセプトといえましょう。
…まあ、普通にどこからともなく身元不明の人間が現れたら、大体男女にかかわらず不審者扱いですが、それがもし、いたいけな幼女だったら…?
どんな時も、無条件で庇護され、可愛がられ、心配される。それが幼女。
しかも今回の主人公は中身が大人とあって、周囲に気配ったり、よく言うことを聞く様子が「まあなんていい子なの!健気なの!」と10割増しで評価されてしまいます。
幼いという理由で手を繋ぎ抱っこされ、夜は添い寝される…普通のトリップものならば、ここまで来るのに何日かかるかわかりませんが、男女の壁で一歩踏み込めない距離も、幼女パワーで容易く踏み越えてしまう、このあざとさは見どころw

また、シナリオが非常に文章上手くて、テンポよく入る主人公の内心のツッコミが秀逸。
プレイしていて面白いんですよね。攻略対象ごとに、シナリオの流れが全く違うのも新鮮です。
フリー版では攻略対象2名、かつ、ハッピーエンドと帰還エンドしかなかった(はず?)んですが、シェアは王子と後輩騎士を合わせて4名。しかも、ハッピーエンドのほかに、若干ダークなエンディングも用意されており、やりごたえ十分でした。
15禁ということでそれなりの展開はありますが…描写はそれほどキツくないし、言葉も注意深く、遠回しに選ばれて書かれている感があります。なので、そっちを期待して買うとちょっと物足りないかもね。
(ちなみに幼女とのアレな展開は一切ない!と言っておこう。攻略対象は皆、そのへんのモラルはしっかりしておりますんで安心してね!)

文章の砕けた感じとは対照的に、グラフィックは少女漫画っぽい美麗な仕上がり。
…ただこれは、今の感覚だと、ちょっと動きや表情足りなく感じるかなぁ。
昔はゲームの立ち絵といえば、こんな感じが普通だったんですけどね~
ちなみに、冒頭のスクショの左から、クラウス・王子・ルカのグラです。

異世界トリップものって、男性女性向け問わず、ひと昔前はいっぱいあった気がするんですが…最近は見かけなくなりましたねえ。
そのぶん、たまーに昔のものをプレイすると、懐かしくも面白く感じます。

お値段はちょっと高めに感じますが、幼女に翻弄されるお兄さんが好きな人には激オススメ。
興味のある方は制作者様サイトへどうぞ~

旭日ニ戀露ス 弐

2016-05-26 12:59:31 | シェアゲーム
旭日ニ戀露ス 弐 春日ト日進」 シェア乙女ゲー・糖度低め・PC版&スマホ版
制作者:startrip様(公式ページ


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シェアゲーです。パッケージで1000円ちょっと。
初作がすごく良かったので、弐も買っちゃいました!

舞台は日露戦争時の日本海軍。
開戦から、奇跡的な完全勝利で伝説のように語られる、日本海海戦までを、
各戦艦に乗り組むことになった看護婦さん目線で追っていきます。

弐はですね…なんとなく、初作ありきの出来ですね。
初作のキャラもあちこちで出てくるので、
これを先にプレイすると「誰?」って思うかも。
(個人的には、初作のヒロインもチラ出ししてほしかったな…)

戦争のあらましや流れは、初作で語られ尽くしたせいか、
艦隊の動きとか、戦略的な描写はあっさりめ。
というか、今回、主人公の乗り組む戦艦は、後から本隊に合流する艦なので…
戦乱の真っただ中というより、傍流からの目線が多いんですよね。
提督でも幹部でもない、一看護婦から見た「戦争」の描写に特化している感じで、
一部のバッドエンドを除き、全体的に、平和な印象。

主人公の「平野ちさ」ちゃんも、ものおじしない、現代的な性格で、
会話や使う言葉も、普通に外来語入りで時代を感じさせないし。
看護婦としても女性としても、まだまだ未熟な部分もあって可愛らしく、
若いプレイヤーさんには感情移入しやすいキャラなんじゃないでしょーか。

攻略対象は、鈴木貫太郎、高野五十六、岡田啓介 プラスα。

正直、全員名前知りませんでしたわ…
いえ、いそろくさんは知ってましたが、このころは苗字違ってるしね。
もしかしたら、予備知識があれば、ピンとくるエピソードもあったのかな?

好感度は上がり下がりがきちんとわかるようになってますんで、
ハッピーエンドを見るのは難しくないと思います。

スズカンこと鈴木貫太郎さんは、硬派でやり手な俺様男。
顔の怖さと裏腹に、女子供にはちゃんと優しい紳士です。
あまり顔に感情を出さない質&仕事に私情は挟まない人なので、
かなり終盤まで、ちさちゃんの片思いっぽいムードで話が進むんですが…
ハッピーエンドの後日談を見る限り、中身はけっこう情熱的な人だったようですねえ。
バッドエンドは、一番アレなので覚悟して見てください…てか誰も教えなかったんだ…
エンディングの「つらーい、つらーい♪」の曲が本気で辛かったわ;

高野五十六くんは、私でも名前知ってるくらいの偉い人なんですが、
このゲームではまだまだヒヨっ子で、大物の片鱗もありませぬ。
主人公と一番年齢が近いせいか、お互いに自然体で、助け合っていく感じが可愛い。
一番、普通に学生カップルっぽい雰囲気でした。
このルートは一番ちさちゃんが精神的に脆い印象。
イソロクくんには早く包容力をつけてもらわねば。

岡田啓介さん。一見タラシかと思いきや、掴みどころがなく、
一番めんどくさい…いや複雑な人でした。
正直、後半に入るまでずっと「この人は何か持病を隠しているのでは…」
と思っていましたが……そんな設定はどこにもなかった!w
バッドエンドは…えっ?そこで引いちゃうの???


プラスαは……意外すぎてびっくりしました。
攻略対象っていうより、横からいきなり浚われちゃったような…
イソロク哀れなり。


や、今回も面白かったです~

もっと、この出来事を「中心」に近いところで見たい!と思う方は、
初作をプレイすることをおすすめします。
主人公は、ちさちゃんよりちょっと大人な、控えめで芯のある大和撫子。
弐よりも、若干戦闘描写が濃く、重厚な感じの仕上がりになってます。

ちなみに初作は、バッドエンドがどれも切なくて良いので、お勧めですよ。
攻略対象それぞれに、極限状況の中でこそ一際、強く感じる想い…
みたいな雰囲気のある終わり方なので。

弐もそうですが、バッドエンドを見ると、
ハッピーエンドがより有難く感じるという…;

また、初作の攻略対象3人については、
さらにその後のお話のミニゲーム?が個別に出てますので、
好みのキャラがいたらぜひどうぞ♪