鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

A/Liv[e](アライブ)

2018-01-21 20:02:27 | フリーゲーム(SF)
A/Liv[e](アライブ)
脱出ゲーム・無言主人公
制作者:エフ様
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カプセルの中で目覚めた主人公が、途中で出会った少女と協力しながら、建物の外を目指します。


主人公は終始無言。
そこはどこなのか、なぜ二人はカプセルで眠っていたのか…状況を説明してくれる資料も一切なく、ただただ外を目指して進むゲームです。

建物の内部はバラエティに富んでおり、ごく普通の居間風の部屋があったと思えば、水路のような場所やロボット工場のような場所、あるいはバイオ研究所風…といった、目的の推測がつかない作り。
あちこちにみられる、研究員?と思われる人間の死体は、いったいどのような悲劇が襲ったものなのか。
それらは全て、各々のプレイヤーが想像するしかありません。

ともかく、重要なのは過去ではなく未来!
少女と協力しつつ、謎を解き、道を拓いていくのがなんとも気持よいゲームでした。
最後の方で、少女を残して先に進むことを強いられる場面…
言葉こそないものの、二人のしぐさにちょっとしたドラマが感じられて、最終的に二人で進めるようになった時には心からほっとしました。
…わざわざ背中向けて、先に行かせようとするなんて健気!


走って体あたりすることで道が拓けたり、アイテムを使ったり、モノを蹴ってスイッチを押したり。
マウス操作・あるいはタッチパネルで操作するアクションは、コツはあるものの簡単め。
マップは広いものの、謎解きや必要なアイテムの数はそう多くなく、探索難易度も低いです。
もしも詰まった場合は、リドミに攻略情報が書いてありますのでどうぞ~

最後の最後に二人が見る景色の、瑞々しいことといったら…
気持よくプレイでき、気持ちよく終われるゲームでした。
おすすめですよー


ごしょくの祠

2018-01-17 00:08:17 | フリーゲーム(ホラー)
「ごしょくの祠」
探索アクションADV・5人5様の少女たち
制作者:楓様(ポテール族

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とある村に住む5人の娘たちを主役に、4章構成で、鬼の棲むといわれる山でのエピソードを語っていきます。


…紹介あっさりしすぎ? いえ、何かこう、掴めないのです。
プレイしていてなんとも…不思議な印象の物語でした。

たぶん、時代的にはちょっと昔の、山奥の閉鎖的な村で、強迫・強姦・殺人なんでもやりたい放題の村長一家。
村人たちは報復を恐れて逆らうに逆らえず、何かあった時には一家全員・近隣の村の親戚含めた全員で、遠くまで夜逃げするしかないありさま。
そんな中、近くの山に人喰いの鬼の噂まであるとあっては…
村人には神も仏もいないというか…

また、出てくる登場人物…少女たちとその周辺の人々の性格が、一癖も二癖もあり、プレイしながら「あれれれ?」という気分にさせられまする。
主人公サイドには正義があって、みんな仲良く心優しく道理が通じる…なんて思っていると、派手に期待を裏切られますのでご注意を。
また、敵役の化け物も…話が通じるんだか通じないんだか、そもそも価値観が全く違っていて、最後まで気が抜けません。
ま…ある意味リアルっちゃあリアルな設定…ともいえる?

わりと後味悪い感じの話の中で、一番最後の若葉ちゃんの章が痛快だったのが救いでした。
こんなオソロシイ家で、よくまあ、あんなやりたい放題を…; 
ある意味、そのまま嫁いでも案外いけた(←w)ような気がする???


エンド数は書いていないのですが、マルチエンドな気配?
(後日追記:ゲームと一緒に入っていたonigiriというファイルがリドミでした;
 エンド数は2つ、バッドが他に5種あるようです)

森の中を彷徨う3人の少女たちそれぞれで、特定の行動をとると良いらしい。
一応、各少女たちのパートのセーブを一個づつ残しておくと良いかもしれない?

私が見たのは、5人全員で最後はとある場所にお引越ししてしまうエンドだったんですが…
そのあとに「封印の場所でこうしなさい」ってエンディングヒントが出たってことは…まだ上位エンドがあるのかな?
(後日追記:あるようです。まだ見られていませんが…
  月美ちゃんの章の封印パスは、一体どこにあるのだろう…)

(さらに追記:作者様に教えていただいて、もう一つのエンドをクリアできました!
  条件を満たすと、若葉ちゃんの章のあとに、智夏ちゃんの話が追加されました。
  でもこのエンディングは…どちらが良いのか、なかなか難しい…
  怨みや疑いの心を持ったままでずっといるのと、どっちが幸せなのかって言われると…
  そして若葉ちゃんww鬼嫁wwwやはりww)

謎解きは、それほど難しくはなかったです。
けれど…私には、一か所だけ見つけきれなかったヒントがありました。
…計算の謎解きだったんで力技で解いてしまった…あれどこにヒントあったんだろ?


あと、迷いそうなところ…というと。
花とキノコの数は、もう一度立札を調べること。
小梅の5文字のパスは、近くにあるヒントは無関係。別な場所を探しましょう。
村長には水をかける。
ってとこかな。
(後日追記:月美ちゃんのパスは最初のマップに!)

基本は探索をしっかりと!
一度調べたところも、話が進むと反応が変わる場合がありますよ~


短編ゲームかな、と思って始めたら、案外長くてボリュームがあって面白かったです^^
和風な話が好きな方におすすめ。
ただし、多少シナリオに胸糞展開があるので、そちらに耐性のある方へどうぞ!

A DOG'S HEART

2018-01-16 11:26:49 | フリーゲーム(SF)
「A DOG'S HEART」
探索脱出RPG・人体改造
制作者:さかあがり様(Twitter

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見知らぬ建物で目を覚ました主人公。
なけなしの記憶を探ってみても、自転車に乗っていて事故に遭った…ということしか覚えていない。
脱走を進める何者かの指示に従って部屋を出て探索していくうちに、どうやら自分は何かの生体実験に使われたのだとわかってくるが…?

キャラグラがコロコロしてて可愛いっす。
今までは割とファンタジー色の強いものをつくってらした作者様ですが、今回は、アングラな研究施設からの脱出、という、ちょっとリアル寄り?SF寄り?なお話。

ネタバレになるので、あまり詳しく語れないのですが、主人公のシャリクくんの受けた実験が問題で…
途中の些細な違和感が、最後のほうで、えっ? に変わる意外性が良かったです。
あとがきでは、元ネタとなった小説についても触れられており、そちらも面白そう!

エンドは3つ。
二つは最後の選択肢で分岐しますが、もう一つは、故意に見ようと思わない限り、見る機会はあまりない…かも?
ぶっちゃけ、特定の敵に敗北することで見られるバッドエンドなのですが、なまじ雑魚がサクサク倒せるので、面白くてついつい強くなりすぎ…後で見るのが大変でした。
(しかたがないので、装備全部外して、ずっとスープ飲みながら戦ってみた!)


戦闘難易度は低く、きちんと雑魚を倒して武器や防具を整えておけば、そう苦戦はしません。
雑魚はマップ切り替えで復活するタイプ。特定のベッドで眠ると回復できます。

あっさりサックリ終われて可愛いゲームでした。おすすめですよ~




この施設を出た後の彼ら…果たしてどんな風に暮らしていくんでしょうねぇ…
元の身体に戻せるよう、協力してくれる人も出てきますが、それはつまり「僕ちゃん」のシャリクにとっては…?





廃屋にて

2018-01-14 12:14:46 | フリーゲーム(ホラー)
「廃屋にて」
廃墟探索ADV・周回必須・日常のありがたさに気付くゲーム
制作者:黒時様(月読みの里

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「31日の彼」とか「記憶の檻」の作者様です。
この方の作品には、淡い色彩と独特の雰囲気、そして周回要素を盛り込んだ重めのシナリオ…という印象がありますが…今回は画面の半分は闇。
クッキリハッキリとした色彩で、リアルな世界観を創り出してます。

今回の舞台は夜の廃屋。廃墟探索同好会、という…たぶん大学のサークル?の面々が、いわくと謎の残る家の中を探索します。

同好会の子たちの会話が、現実的ですねぇ。
廃屋の探索に「事前許可」をとってたり、モノを盗まない、壊さない、とか。
衛生面も考えてタオルは触れない、とか。腐った匂いやガスが出そうなところは開けない、とか。
少し前には廃墟ブームがあったり、写真や書籍もずいぶん出てましたからね…
最近ではこういう活動も、それなりにエチケットや決まりごとが整備されてきたってことでしょうか。

さてさて、今作。
うーん…ネタバレしないようにと思うと、レビューしずらい話なんですなぁ…

えーと、まずはふつーに探索していきます。
何かこう、ぞぞっとくる内容の日記などが見つかって、もしかして…という展開になりますが、一周目は大体「寸止め」で終わると思います。

…何かスッキリしませんよね? 
この時点では、アイテムも全部は見つかっていませんし。
ゲーマーならば「まだここには何かある!」と思うはず!
なので二周目をしてみましょう。
『一周目で知った情報をフルに生かして進んでいく』と…最後に思いがけない展開に…!

なんというか。
もう一つのエンドを迎えると、一周目のアサギくんはすごく賢明だったんだな…と。
最初のエンドでも、けっこう危ない橋を知らずに渡っていたことに気付きます。
何も気づかず何事も起きずに過ごす、退屈な日常こそが、実は一番いいルートなのかもしれません。

作者様のコメントでは、ホラー展開は薄めです、とのことですが…
確かに血まみれドットや追いかけられ要素は全然ないけど!
これにはもっと別種の恐怖…「ベッドの下に斧を持った男がいる」系の怖さがある…ような気がする?



さて、気になる分岐条件ですが。
実は私、もう一つのエンドになかなか到達できなくて3周してしまいました…

…ことフリゲの場合、作業順を狂わせると途端に話がバグる場合があるので、普段は、二周目でもショートカットは極力しないのです。
1周目でアイテムが全て見つからなかったこともあり、むしろ見落としがないよう綿密に探索していってしまったので…
DLサイトのレビューを読まなければ、たぶん、自力クリアはできなかったかもしれない?

ここ、ハマる人はハマると思うのでさらっと突っ込んだヒントを書くと…
『二周目なら、扉の開けかたからパスコードまで、みんな全部最初からわかるよね?』
ってところでしょうか。

私と同じ状況で詰まった方は、参考にどうぞ!


短いながらも背筋がゾゾっとする、良いホラゲーでした。
おすすめですよ~^^










以下は多少ネタバレの感想…


操作キャラが、他の同好会メンバーではなく、あえてこの人であることを考えると…
一周目はわざと「見逃した」とも考えられてなかなかに怖い。

そもそも「事前許可」って一体誰にとったんでしょうね?
相手が「この日だけならいい」と日程を指定してきたのは…もしかして…

一周目のとき、彼は一体何を考えながら、何を意図して動いていたんだろうなあ…



王子と秘書官

2018-01-13 01:58:24 | フリーゲーム(ファンタジー)
「王子と秘書官」
謎解きアクション・さりげなくBL・鳥皮のない鳥肉なんて!
制作者:赤リンゴ様(赤リンゴ屋敷

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「さまよえる不死者たちの城」の作者様の前作です。
特に難しい道でもなく、追われて急いでるわけでもないのに崖だの水だのに落ちまくりましたが、なんとか無事クリアできました。
なにかこう…まっすぐ行くと落ちるなーとわかっていても、吸い寄せられるように落ちてしまうんですよね。なぜか。

プレイしてまず思ったのは、シナリオといいグラフィックといい、個性の塊のようなゲームだなってこと。
「さまよえる~」は、全てにおいて平均的にレベルが高く整っていて、プレイしやすくとっつきやすいとは思いますが…個人的には、この「王子と秘書官]のほうが印象が強く感じます。
ぶっとんだキャラ作りもさることながら…なんだろう? すごく作者様がノリノリで作ってるなって気がする…?のですよ。
自分が好きなキャラと好きな世界観を思い切りぶちこみました!みたいな、思い切りの良さが素敵~

シナリオは、割と大人めな展開もありますが、基本、ギャグ漫画のような会話運びに、ボケとツッコミが秀逸で、もう会話シーンになるたびにひたすら爆笑してました。
王子クランと秘書官トゥーラをはじめ、本来敵であるはずのあの人やあの人も、全員がそれぞれ魅力的で憎めません。
一応、登場人物の中には、女性と絡むシーンも一部あるんですが…
どうにもこうにも、そのあたりはちょいと不純で泥沼に描かれているため、むしろ男同士の絆のほうがずっと綺麗で純粋に見えてきてしまうという。
一度エンディングを見てしまうと、トゥーラの容赦ない王子へのツッコミには、愛があふれてるようにしか見えなくなりますよ!

グラフィックには若干癖がありますが、私はけっこう好きでした。
なんとも味のある、良い表情付けをしてくれるんですよねぇ。
王子が16歳の設定だったことには最初驚きましたが、ミラードは年相応?で、渋くて良いキャラでした。
特におまけのゲームをプレイすると、ミラードがすごく可愛く見えてきてしまって…!
むしろ彼はヒロイン!きっと本編のその後では、囚われのお姫様のごとくリーンに救われるんだろうな…


アクション難易度は甘目です。
無制限回復ポイントが要所要所に設置されているので、危なくなったら全回復しつつ探索できる仕様。
崖落ち・水落ちも、落ちたところからすぐに復活できる安心設計。
イベント関係は大体「うまい人なら要領よく進められるけど、下手糞でも時間さえかければなんとかなる」くらいの難易度調整で、アクション下手にも優しいゲームだと思いました。

ただ、途中、ちょっとレベリングは必要かな? 
レベルが一つあがると、2発当てなきゃ倒せなかった敵が1発で倒せるようになったりするので、それだけで探索がとても楽になるはず。
あと探索はしっかりとすみずみまですること。
マップの奥…ちょっと探すのにコツがいるような場所にある宝箱は、大抵とても役に立つ装備や武器が入っています。
また、あちこちに置いている意味ありげな黒樽は、後々壊した数に応じて良いアイテムが手に入るので、積極的に探していきましょう。


時間を忘れてプレイしてしまう、とても面白いゲームでした。
BLっぽい要素があるので、そういうのが好きな方には特におすすめ!

奇譚書員のはなし3

2018-01-12 00:00:09 | フリーゲーム(ホラー)
「奇譚書員のはなし3」
ホラーADV・はなしシリーズ
制作者:WH様(WHGF)

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「はなしシリーズ」の奇譚書員の物語、三作目になります。

いつもごく短い物語の中に、魅力あるキャラクター、良い加減に仄暗い物語、一筋縄でいかない探索要素、ギリギリ難易度の逃げ要素…とギュウギュウに詰め込んだ良作品を作られる作者様。
今回は、グリムさんをはじめ、いままで出てきた奇譚書員が勢ぞろい!の贅沢な一作でした。

怪異の起こる場所を調査し、原因をつきとめて「奇譚書」に記録し封じる…というのは、面白い発想ですよね。
昔…何か心霊特番か心霊漫画か、そのへんの何かで…
酷い死に方をした人のことを(面白半分ではなく真面目に)語り、それに対して皆が怒ったり悲しんだり、冥福を祈ったりすることが、その霊に対しての慰めになるのだ…なんて話を聞いたことがあります。
自分が何がどうして、そこに至ったのかを、誰かに知って…理解してもらうことで救われる…
奇譚書のエピソードをプレイして、なんとなくそれを思い出しました。


いやー、今回は、思わず奇譚書員関連のシリーズを最初からDLしなおしてプレイしてしまいました。
1作目はけっこう初期作品だったと思うんだけど、グラフィックがリニュされてるんですね!
グリムさん、最初はもうちょっと華奢で女顔だったように思うんですが…いつの間にか、凛々しい顔立ちと男らしい体つきに進化して、非常にカッコよくなりました。
他メンバーの立ち絵も、それぞれ、キャラの個性や性格までなんとなーく伝わってくる感じで良い~

物語は、とある料亭に調査にいったアベリアとリコリスからの窮地の報せに、メンバー全員で救援に向かう…というもの。
最初は何事もない廃屋だった料亭が、生者の気配に目を覚ましたのか、刻々と姿を変えていくのが見ものです~

過去の「はなしシリーズ」もそうなのですが、すでに終わってしまった過去の出来事を、つぎはぎの情報で整理してゆく過程が面白いのですよね。
メインシナリオの中では「これはこういうことですよ」とハッキリとは明かされないまま、プレイヤーに判断をゆだねる感じが実に良いのです~

今回も、意味ありげに出てくる「ほおずき」や、帳簿に記入された、高すぎる「花」の価格など、最初の探索の時点から、それっぽいアイテムがチラホラと…
そうして、話が進むにつれ、プレイヤー自身が「ああ、だからあれが…!」と気が付くところまでが一つの演出効果。
ロープを一つ一つ、切っていくシーンとか、意味がわかるとちょっとキますよ…!


おまけでは、それぞれのメンバーがでてくる過去の「はなし」シリーズが紹介されています。
おそらく、ファンの方はとっくにプレイ済みのものばかりでしょうが、まだプレイしたことのない方はぜひどうぞ^^
グリムさんと従兄のカガチくんが出てくる「忘れたもののはなし」とか、若いころのグリムさんの出てくる「彼のはなし」なんかもおすすめですぞ。


唯一、過去作の無いリコリス…紹介を見る限り、彼女もかなり個性的なキャラですが、これからの作品で登場してくれるのでしょうかね~



Billion Blaze 第2章~Call for the shine~-序-

2018-01-11 18:14:24 | フリーゲーム(ファンタジー)
「Billion Blaze 第2章~Call for the shine~-序-」
サバイバルRPG・序盤のみ公開
制作者:ビリプレ制作委員会様(公式サイト

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サバイバル系RPGの続編ですー
グラフィックは今回絵師様の協力を得たということで、可愛い子は可愛く!イケメンはよりイケメンに!なりました。
私は前の絵も好きでしたけどね~、今回のグラは色合いに重厚感が増して、より世界観に合ったものになった気がします。
しかし…オジサンは大体、そのままの路線だからいいとして…
黒嶋くんはちと、一人だけ顔がリアルすぎて、可哀想な気がしなくもありませんな…

そして今回も顔グラなしの丹治さん!wwwwちょw何故www
パーティー組むときは貴重な回復役だというのにこの扱いは一体!!www


さてさて、シリーズ二作目である今作、物語はもちろん、前作の続きです。
なんとか街をつくり、それなりに平和な生活を取り戻しつつある人々…
しかし、当座の生活に不安がなくなると、途端に出てくるのが「人間同士のこぜりあい」。
都市国家同士の軋轢をなんとかするため、討伐隊が二手に分かれて行動します。

都市機能が整えば、自然と支配階級ができ、貧富の差ができ。
利用する側とされる側とに分かれたその中で、より大きな富と力を持つものがすべてを吸収してゆく。
狡猾な手法を選んでも結果を求めるか、それとも公正さに拘って結果を残せず終わるか。
いろんな意味で考えさせられるシナリオでした。

この話…この先いったいどうなるのでしょうね?政治向きの話も出てきそうな感じだけれど。
個人的には、火岡にはいまのまま変わらずに、理想を追い続けてほしい気もしますが…
より上を目指すなら、清濁併せのむ度量も必要…なのでしょうかね?


とりあえず、この二作目からいきなりプレイするのは…あんまりお勧めしないです。
できれば、一作目からプレイして、引継ぎしたほうが、きっと話も繋がるしわかりやすい?
前作のキャラがせっかくフルメンバー揃って、好きにパーティ編成できるのに、メインミッションに入ると、すぐにチーム分かれて別行動になってしまうしね。

ちなみに、今回のメインミッションは、火岡と氷空の2チームにわかれたうちの、火岡ルートの途中まで(雪山イベントまで)がプレイ可能になってます。
冒頭で「ブラッドアームを討伐するかどうか」という選択肢が出ていましたが…たぶん、今作では、その選択肢は影響してない…というか、影響するところまでは行ってない…?
このあたりは、今後の更新に期待…というところでしょうか。

採集や合成は、前作では「生きていくための必須条件」でしたが、今作ではサブ的な要素となってます。
脅威からのドロップ材料で、特殊効果のある装備品を作るのが、主な目的になるのかな?
武器や鎧装備は無くても案外行けるんですが、属性防御、ステータス防御のアクセサリは必須です。

しかし、こうして作ったアイテムや装備が…次作でどこまで引継ぎになるのかは気になるところですね…
できれば持ち物レベル所持金全部引き継いでほしいな…丹治さんもしっかりレベリングしちゃったし!


続きは今回のキャラ語り…

主人公の火岡は相変わらず硬派で真面目。
真面目過ぎて、一周回って間が抜けているところも変わりなく。
ごくごくシリアスな顔で爆弾発言をぶっぱなし、辻川の怒りを買うのもお約束。
…冒頭のスクショは、巨乳の女性キャラの胸ばっか見てる!と辻川が怒ったことに対する返しなのですが…
ある意味名言だと思います。
…見ていることは否定しないんだな…; 辻川、これは怒っていいよ。うん。

辻川は、今回強力なライバル出現で終始カリカリモード。
…前回は気が付かなかったけど…改めて見ると、つるぺただったんですね…;
いやまあ、アレは大きいと、弓を引くのに邪魔になるっていうしな。
いろいろ不器用な辻川と火岡のコンビは、見ていて「だいじょぶかー?」って気分になります。
お似合いだとは思うんですがねえ…

ちなみに、コンクリートジャングルには彼女のための隠し武器があります。
これ、攻略見るまでぜんぜん気付けませんでした。
意味ありげなモノあるなー、流木の位置変わってんなー、とは思ってたけど…
次回以降に、ここでなんかイベントあんのかなー? くらいの気持ちだったし…


大守のおじさんは相変わらず。
デリカシーがないことは確かなんですが、周りの扱い(特に辻川)がけっこうヒドい…;
年代的に近い私はちょっと見ていて可哀想になってしまう部分も。



氷空ちゃん。グラフィックがものすごく可愛い!!

黒嶋。グラフィックがものすごくコワモテ!

朝霧。グラフィックがものすごく美人!

…いや、だって今回、メインミッションで出番がないんだもん…
語れるようなエピソードもまだないっす。
この3人のターンは次回以降になると思われ。


小町ちゃん。今回新登場の巨乳キャラ。
いろいろワケアリっぽい美女。
火岡に積極的にモーションかけて迫っているものの、向こうは終始逃げ腰。
据え膳喰わぬとは男としてこれいかに!とは思うものの…
食べたら実は毒入りでした!って可能性も…なくもなさそう?

水崎も小町同様、今回新登場のキャラ。
兵器メーカーのアジア支部社長。
自社の開発研究の一環として火岡と行動をともにする。
いかにも「外資系企業」寄りのモノの考え方は、今後、火岡にどう影響を与えていくのか…

火岡自身のこれから、と、ラグナロクの謎、「脅威」の正体、人間同士のいざこざ、女同士の恋の戦い(?)
などなど、いろいろ先が楽しみな展開でした。

一度に一気にプレイできないのはとても残念ですが…それまではチマチマとコンバートケイブのドロ品でも集めて装備コンプでも目指しましょうかね…







しかし、日本だけの話かと思ったら、ラグナロクって世界規模の災厄だったのね…
「脅威」はどうやって海を渡って伝播したのだろう…



Overnight Mare(オーバーナイト・メア)

2018-01-09 14:51:36 | フリーゲーム(ホラー)
Overnight Mare(オーバーナイト・メア)
アクションゲー・難易度やや高・ハイボリューム
制作者:Ocea(長元翔)様(Ligth Proceed)

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シナリオもマップもイベントもテンコ盛りのハイ・ボリューム。
クリアまで丸3日。
途中、いろいろ挫けそうになりましたが、無事エンディングを迎えられました。

最初EASYで始めたんですが、2匹目の中ボス(空から攻撃してくるやつ)あたりで、アイテムがほぼ枯渇しまして。
これはムリかなーと思ったところで、beginnerモードが追加されました!
あれがなければクリアは不可能だったと思われ。ありがたや、ありがたや…(なむなむ)


幼いころから「悲しみ」と「怒り」とを表すことができない少女、時永沙希。
学校の友人たちと一緒にコテージを借り切ってキャンプに来ていた彼女は、ある夜、片思いの幼馴染朝陽との仲を深めるために、友人の有里が提案した恋のおまじないを実行する。
しかし、なぜかそのまま気が遠くなり…
気が付けばあたりには誰もおらず、コテージ内には、不気味な化け物が跋扈するばかり。
生き延びるために武器を取り、友人たちを探して彷徨う沙希。
目の前に次々と現れる「悪魔」たちと、それを操る黒い少女は何者なのか?


怪しいおまじないをしたら、なぜか悪魔が現れた!という…
有里おまえ!って話かと思ったら、案外元凶はもっと深い話でありました。

気になってたまらないのは、沙希ちゃんのお衣装…
パーティの途中で巻き込まれた設定であるとはいえ、どう見てもセクシーランジェリーにしか…;
白&ピンクって色のせいもあるだろうけど…こんな下着みたいな恰好をした美少女が、悪魔と戦うシチュエーション。
合間にお色気スチルがないのがむしろ不思議…って気分になってしまいました。
こんなの付き合ってもいない女の子に薦めるとか…あ、朝陽…;このムッツリめ!

シナリオ面は、5章構成…だったかな?
仲間を全員救いだして逃げ切れば終わり、かと思いきや…
そこからさらに奥深く広がるマップとシナリオに愕然としました。
沙希の欠損した感情の原因、黒い少女の正体、悪魔祓いの秘密結社などなど…
ぜひとも、プレイヤーさんには最後まであきらめずに頑張って、物語の謎を解き明かしてほしいっす。

クリアしたあと選択できる、男主人公視点…朝陽ルートは、まだ未実装。開発中だそうです。
沙希と離れ離れになっている間、一体何をどうしていたのか、気になりますね~
彼には、沙希のように強い「霊力」はなさそうなので…また違った武器や戦い方になりそう?
まだアップするまでには時間がかかりそうですが…沙希編がこれだけ本格的な出来だけに、期待しちゃいますね!

さてさて、気になるアクション面について…

beginnerモードはアイテム二倍・敵のステ四分の一…と、いろいろクリアしやすくなってはいるのですが。ステの関係ないアクションイベント…逃走や、避けイベなどについては「必死にがんばる」しかありません。
また、後半は「銀しか効かない」とか「水晶以上の矢しか効かない」という敵も出てくるため、素早い武器の切り替え、サポートアイテムの使い分けは必須です。

敵の動きはけっこう早め。それなりに間合いを取らないと初撃は回避できない感じ。
マップ切り替えてすぐ、出合い頭に攻撃されたり、物陰から強襲されることも多くて、敵の配置がやや鬼畜!
いろいろ甘目なbeginnerであっても、油断するとハメ殺されたりしますんでご注意を!

ただし、一度倒した敵はもう出てこないので(イベントで再沸きする時は除く)マップ探索時は、最初にぐるっと一周回ってお掃除しておくと後が楽。
特に、不意打ち系の敵は、ぜひとも先に倒しておきましょう。
イベントに入って逃げ回ってる時に、強襲敵が行くところ行くところでわんさか出てくると、なかなか大変ですのでね~

武器は基本「構えて」「攻撃」。
構えっぱなしだと移動が遅いんで、大体「走って引き離して振り返って構えて攻撃」って流れになるかと思うんですが、この「構え」のワンアクションが、アクション下手にはハードル高くて…

構えたつもりで武器を切り替えてたり、いきなり回復しちゃったり(←キー押し間違い)
あれ??と思ってる間にバシバシ攻撃されるという…orz
構えたままだとドア開けられなかったりするのも、アクション下手にはつらい仕様。
ここは、自動で構えを解いて出られるようにしてくれたら嬉しいなぁ…
(↑構えたまま、出られない!!と焦っている間に殺されたやつ)

正直…これをハードorナイトメアでクリアできる人なんかいるんだろうか…?
そこらの雑魚すら、ゼロダメでは倒せなかったっすよ。

ちなみに、個人的に大嫌いだった敵は、後半出てくる女性のセクシーボディ。
身体を拘束してくるアストラル敵と大体一緒に出てくるので、反撃できる機会がほぼなく…
そこに別な敵と組み合わさると嵌め殺される危険性が大。
離れたところからなら、黒曜2発で倒せますが(←ビギナーの場合はね)物陰からいきなり強襲されることも多く、一度拘束されると距離を取るのも難しい。
私はほぼ、破邪札で倒してしまいました。
困った時の破邪札頼み!w コレにはずいぶん助けられました…最後は10枚くらいしか残らなかったよ。



詰まりそうなポイントは…そうだなぁ…基本、探索はしっかりと。
必要なキーアイテムは大抵、そのステージ内にあるので、戻って探す必要はない…と思う。

クリア後に覚えている限りでは…

ダイナマイトは、コテージに隣接したマップ。
館の客室の無敵な貝は魔法陣の上に誘導。
天使の石板は全て集めてから嵌めたほうが手間がない。
聖骸布は、意味のなさそうなスイッチの左側でイベントあり。
封印の解除コードは、床の数字を↓↑。ここの解除イベントは「後出し」の情報があるので必ず最初の一回は失敗する。戦闘準備をしてから臨もう。
貝の集まりはまず床の装置で外装を溶かす。そのあとは根本付近を攻撃。
風は…途中の岩をストッパーとして利用しながら進む。吹く方向がランダムなのがツライが頑張れ。
ドッペルゲンガーはナイフでしかHPを削れない。

…ってとこでしょうかね?


アクション難易度はそこそこ厳しいものの、非常にやりがいのあるゲームでした。
RPGの大作は、途中のレベ上げで中弛みして飽きてしまうことが多いけど…アクションや探索主体だと、次!次!みたいに、どんどん進められるのが良いですね。
そのぶん、イベント量も膨大になるので、作者さん側は大変ではあるのでしょうが。

今作、アクション系を普段プレイしない、完全ビギナーにはちょっと厳しいかもですが、
それなりにアクションゲームのプレイ経験のある方、特に根気と根性のある方には自信をもっておすすめします。
悪魔のように考え抜かれたマップと敵の配置に翻弄されてくださいませ。

一気にプレイできるボリュームではない…と思うので、疲れてきたら休憩を忘れずにね!












しかし…同行者、あんまり役に立ってくれないっすね…
沙希が拘束されて嵌め殺されそうな時でも、そばに黙って立ってるとか…orz
そこは攻撃して助けてくれよ!と思ってしまった。特に朝陽。

Gleaming Diamond

2018-01-06 00:00:51 | フリーゲーム(ファンタジー)
「Gleaming Diamond」
ファンタジーRPG・本当の強さを知る物語
制作者:ゆこっと様(公式サイト

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天界の民、闇の眷属、人族、龍族、の4つの種族が住む世界。
それぞれの種族には、異なる属性の加護が与えられ、その強さによってさまざまな得手不得手が顕れる。
鍛冶屋の息子であるディーアは、金属に弱い土の属性を持つがゆえにろくに家業を手伝えず、優れた職人である父に対して強い負い目を感じていた。
しかし、ある日森の中で、天界の民に追われる闇の眷属の女性を助けたことで、その運命は大きく動き出していく。


こういうRPGの主人公の少年って、大体元気系だったり、ヤンチャだったり、凛々しかったりするものですが。
主人公のディーアは最初から、何かこう困ったような表情で、あまりハッキリしない…
大丈夫かなこの子?と思ってしまう感じのキャラ作りでした。

これだけでも、あまり一般的な感じはしないのですが、終始、モンスターや敵と戦うのが主体のRPGでありながら、ディーアは決して、戦うことに積極的ではなく。
むしろ、戦わないですむ方法を模索する主人公、という…なかなか面白い切り口のお話なのですー

ディーアの、何か自信なさそうな態度は、最後まで特に何が変わるわけでもないのですが…
話が進むにつれ、あれ?この子ひょっとして、何かすごい子なんじゃない?と思わせてくれるシナリオ運びが秀逸でした。

実際、作中のような状況になったとき、恨みや憎しみを捨てて「話し合い」をできるかっていうと…
すごく難しいと思うんですよね。
大体、リアルな日常の中でも、相手の言い方ひとつ、態度一つでカチン☆ときて感情的になり、相手の言葉を全部マイナスにとってしまったり、その意見に公平な目線を欠いてしまうことって、よくあると思うんだわ。

ましてやそこに、大事な人の命や、それまでの自分の人生を壊してしまうような出来事があったとしたら…
下手したら、子々孫々まで加害者を鬼のように語り継いで、恨みつらみを繋いでいったっておかしくない。
いや、むしろ、被害者側目線に立てば、それはごく正当な感情なのでしょう?

その重みを考えれば、この作品のディーアの決断や選択は、ただ憎しみと復讐心で戦うよりも、途方もない勇気のあるものに見えてしまいます。
柔らかな物腰で、どこか頼りない困ったような顔で、穏やかな声で。
それでも自分の意志を最後まで貫くディーアは、まさしくヒーローそのもの。


プレイしていて、作者さんの気持ちと言うか、主張?姿勢?がビシバシ伝わってくる、良いゲームでした。
これこそがフリゲならでは、フリゲの醍醐味、って感じですね~
おすすめですよ~













ヒロインキャラが2タイプいるのも、何気にいい感じ。
メインヒロインが、セクシー系かっこいいお姉さん、っていうの珍しいですね。
もうひとりのヒロイン、トライネは正統派な可愛さ。
出てきた瞬間から、この子絶対仲間になる!って予感はしてました!

私の好みですか? そりゃあカーネル父さんかフラディナム様にきまっておろう!


さまよえる不死者たちの城

2018-01-05 00:02:54 | フリーゲーム(ホラー)
「さまよえる不死者たちの城」
探索&ガンアクションRPG・かすかにBL
制作者:赤リンゴ様(赤リンゴ屋敷

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それっぽい仕事をしている人が、いわくつきの館に潜入し、元凶をつきとめて解決するゲームです。

マップもグラフィックもシステムも、綺麗にまとまっていて安心感のある仕上がりでした。
シナリオのテーマ自体はよくある…と言えなくもない話だけれど、キャラがそれぞれ個性的で魅力があるので、引き込まれてプレイしてしまいましたね~
ケネスのさりげない目線とか、微妙な表情付けの仕方が好きです。

また、登場人物の関係が…奇妙な三角関係になっており…
作中では詳しく語られないまでも、あれ?もしかしてこの人…?と思える部分に、妄想をかきたてられてしまいました。
腐の方々はぜひプレイすると良いと思います!


戦闘はガンアクション。
敵の動きは割と単調なので、下手糞な私でもノーマルでクリアできました。
敵を倒すと手に入るアイテムを集め、それで弾丸をより強いものに買い替えたり、特殊効果のある装備と交換できたりします。
お金で買うのもいいけれど、材料を集めて装備を作る、こういうのも狩りゲーっぽくていいですね。

また、一切エンディングには関係しませんが、魔物図鑑や、資料一覧なども用意されていて、レベルアップにもカンスト値が設定されているなど、やりこみ&コレクション要素もチラホラ。
短めのゲームながら、十分な満足感のある、面白いゲームでした。
おすすめですよ~




今作が面白かったので、過去作の「王子と秘書官」もDLしてしまいました。
こちらは以前、ふりーむゲームコンテストで受賞してる作品だったんですね~
今作同様、アクション要素のあるゲームらしいので最後までプレイできるかわかりませんが、面白かったらまたご報告させていただきますねん。