まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

気がつけば満月

2020年05月08日 | 日記
仕事帰りにふと空を見上げると
まだ日没前の明るい時間だというのに
デッカイ月が中空にデーンと居座っていました。
急ぎ足で慌てて家に戻ると
さっそくポンコツ望遠カメラを引っ張り出してパチリ。



ちょっと薄曇りの空でしたが
赤い月がいい具合いにスカイツリーの真上に入って
なかなかの一枚が撮れたなと自賛。
後で知りましたが昨日はやはり満月だったそうです。
フラワームーンとか言うそうです。
確か小倉百人一首でしたか・・・

  月々に 月見る月は多れど 月見る月は この月の月

なんて和歌がありましたねえ。
宮中の女官たちの月見の宴の歌だったと思うのですが
月を見上げる日本人の心はいつの世も
変わらぬものがあるのでしょうねえ。
やがてとっぷりと日が暮れて晩酌のビールを飲みながら
ベランダからもう一度月を見上げると漆黒の闇に煌々と輝く満月で
思わずルオーの絵を思い出しました。



ジョルジュ・ルオーの「郊外のキリスト」という絵です。
ルオーは独特の太い輪郭線で
娼婦やピエロ、キリストなどを描いた画家です。゜
空に煌々と満月が輝く場末の裏通り
二人の子供を従えて頼りなげな風情で立つ男性はキリストです。
印象派の画家たちの光にあふれたタッチとは
みごとに対照的な暗い画面なのに
何と見言えぬやさしさと温もりが感じられますねえ。
ああ、久しく絵を見ていないなあ・・・