３.１１

今年もまた３月１１日がめぐって来ました。
もう８年目の「あの日」です。
日本人が、いや人間が、決して忘れてはいけないあの日です。
石巻の復興プレートは今も健在です。

関東地方には春一番が吹きました。
春まだ浅き東北には冷たい海風が吹きつけていました。
８年という歳月は被災地の人びとに
さまざまな転変を余儀なくさせたに違いありません。
私自身も８年前とは仕事も生活環境も大きく変わりました。
それでも人間は前を向いて生きなければなりません。
生き続けなければなりません。
不幸や運命を嘆いているだけでは前に進むことは出来ません。
前途に何かしらの「希望」がないと生きていけません。
人間とはそういう動物だと思います。

震災の三年後に石巻を旅しました。
被災地の惨状を目の当たりにして打ちのめされるような思いでした。
人間の無力と思い上がりをあらためて感じました。
石巻の日和山公園の山頂はは東北でも指折りの桜の名所だそうですが
眼下に見える街並みはすべて津波にさらわれて
まるで造成地のようでした。
かつての漁師町の賑わいは忽然とその姿を消してしまい
人間がここに住むことはもうありません。
復興、復興と叫んでも津波にのみこまれた犠牲者は二度と還って来ません。
その行方不明者はいまだに２５００人以上と言います。
それが何よりの教訓です。
３.１１を決して忘れてはいけないと思います。