Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

音楽療法士のつぶやき

2011-05-09 20:29:30 | 音楽療法

音楽療法で現場ではさまざまな楽器を使用する。出席の皆さんはメロディ楽器や大きな楽器から小物楽器まで、流れに沿って、またもてる機能や目的に応じて楽器を使いこなす。音楽療法士の私はだいたい鍵盤楽器を弾き、全体を声(歌)でひっぱる。

この1年、ずっと手腕、特に右側の不調に悩まされてきた。よくあることだが、こんなに長いことおかしかったのは初めての経験。診断は<腱鞘炎>、長年の疲労蓄積と弾き方がおおいに関係あるが、楽器の種類も影響することが最近わかってきた。結論からいえば「やっぱり電子楽器(キーボード)は無理がある」


ピアノは鍵盤に重さもあり、鍵盤のおさえ方で音の調整ができる。音色や音量、強弱や表情まで両手別々の動きが可能で、とにかく自由自在に表現できる。ところが電子楽器のキーボードの調整機能は私自身の手ではなく、ほとんどが電気(電源)にあり、表現はかなりむずかしい。

幸い仕事場の施設内は全フロアに合計6台のピアノがあるので、<ピアノの先生>ともよばれるくらいピアノを弾いていることが多い。しかしピアノはどこにでもあるものではない。むしろ今の環境が恵まれすぎているというか・・・。出先のグループホームやクリニックデイケアではキーボード、ピアノタッチのいいものを購入しているが、それでもピアノとは違う。

キーボードは最低週3回は弾いている。歌っていただきたいから、こちらも熱くなる。メロディーをひっぱりたいから、右手が頑張る。わが身の故障を忘れてしまうので、終わってから「しまった! またやっちゃった!」 こんな繰り返しが、蓄積疲労の腱鞘炎になるらしい。

湿布したり、テープをまいたり、サポーターでカバーしたり・・・と色々試みる。「だまし、だまし」という日常だが、皆さんの歌声と笑顔に、やっぱり張り切っている音楽療法士の私。