Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

カンテレで七つの子

2006-01-31 20:32:33 | カンテレ
26弦カンテレで<七つの子>を弾いた。「か~らァす なぜなくの・・・」のあの曲である。シンプルな歌なので、実にいろいろなアレンジがある。そのなかでも伴奏のコードが半音ずつ変化していく楽譜がすきで、ピアノでよく弾いている。
最近カンテレに限らず、曲を自分でアレンジすることが多くなった。ソロの曲を二部三部に、あるいはメロディに伴奏をつける、時には即興で・・・、これが結構面白くてはまっている。

さて<七つの子>は美しいメロディをいかして、まずなるべくシンプルに、きれいに。リピートしてからのアレンジは大胆に複雑に、そして後奏をつけて最後はシンプルに終わる。皆で弾いているうちに、やはりどうしても歌いたくなったので歌の伴奏も付け加えた。「知っている曲だとたくさん練習する気になる」という生徒さんたちの言葉に励まされながら、今日は5弦用アレンジを試みている。

音楽療法コンサート

2006-01-30 18:33:27 | 音楽療法
K市の特別養護老人ホームで音楽のお手伝いをした。今回は1月のお誕生会のイベントとして、声楽デュオ・コンサート。私が音楽療法士であることから、音楽療法コンサートとして依頼された。「平均要介護度4.3、80人の入所者ほとんどが無反応」と聞いていた相棒の美和さんはかなりの心配顔。「まかせて! 半分は歌わせてみせる」と強気ででかけていった。
プログラムは、季節の歌<冬景色><ペチカ><冬の夜><雪の降る街を>のほか<七つの子><アニーローリー>、昔の流行歌<東京行進曲>も加えた。
無反応なんてとんでもない! もちろん無反応の方もいたが、多くの皆さんは楽しそうに聴いている。「ご一緒に歌いましょう」と声をかけるまでもなく、歌にあわせて身体を動かしたり、手拍子が入ったり、一緒に口ずさむ人、歌い終わると思い出を語る人、そして涙ぐむ人など、反応は様々である。
最後の<故郷>は大合唱、「私の故郷は栃木」「私は江ノ島」と声がとびかった。スタッフが「皆さんが歌っていた」とその集中力に驚いていたが、音楽のもつ不思議な力である(決して私の力ではなく、音楽には人をひきつける魅力がある)。本当に入所者さんたちはいいお顔をしていた。

介護度は自立に近い要支援~要介護5まであり、4.3といえばかなり重い方が多いことになる。一緒に歌った美和さんは「私も音楽療法を勉強しようかな」と言っている。

(写真はY市・高齢者施設の音楽体操)



『フィンランドという生き方』

2006-01-29 16:13:59 | フィンランド
「フィンランド」という文字に敏感である。「コインランドリー」をフィンランドと読み間違えた(どうして? どうもインランドに反応したらしい)友人もいるが、そのくらい毎日がフィンランドである。

面白い本を読んだ。『フィンランドという生き方』目莞ゆみ+フィンランド・プロジェクト フィルムアート社 2100円 2005年12月発行。内容はサウナ、キシリトール、森、食べ物、教育、福祉、行事、政治、芸術など様々な分野について、なんと音楽療法のページもある。お勧めの1冊!

モーツァルト-パパゲーナは猫の名前?

2006-01-28 21:13:40 | 音楽
昨夏まで20年間一緒に暮らした猫の名前はパパゲーナ。モーツァルトのオペラ『魔笛』にでてくるかわいい女の子(前半は老婆、実は魔法にかけられていた)の名前である。
生まれたときから犬と暮らしていた犬人間の私に「猫」は存在していなかったが、その頃住んでいた家の前の公園に捨てられていた猫、その愛らしさに思わず抱きしめてしまった。それから我が家の家族となった猫の名前はパパゲーナ。
楽しい20年だった。1年後に生まれた息子は明らかに「弟」、「猫獣ニャラゴン」と呼んでお猫様に遊んでいただいた。常に女王様のパパゲーナ! 人間と同じ生活パターンで、キャットフードには見向きもせず、毎日パパゲーナの好物が食卓にのるほどだった。そして名前のとおりいつの間にか音楽好きに・・・歌っている私の隣で同じように<ニャァ~>といい声をだしている。



昨夏の梅雨明けの日、パパゲーナは逝った。3週間介護の日々、ペット用オムツにスポイトで離乳食と流動食、家族皆が走って帰り、ただいまより「ニャンちゃんは?」。最期は家族の見守る中、静かに<ニャン>とないて逝った。

今年はモーツァルト・イヤー、パパゲーナが登場する『魔笛』は私が大好きなオペラである。



モーツァルト生誕250年

2006-01-27 21:10:56 | 音楽
今日はモーツァルトのお誕生日、250年前(1756年)の1月27日オーストリアに生まれた。
モーツァルトは大好きな作曲家の一人。声楽を本格的に勉強し始めた高校生の頃、恩師が最初にくれたオペラのアリアが「フィガロの結婚」からだった。モーツァルトは音が少なくきれいな曲が多いが、演奏すると実はそれが一番むずかしい。少ない音でどのように表現するか、音楽性の勝負どころでもある。入試では「フィガロの結婚」、卒試では「魔笛」から歌った。おそらく私が今までに歌った作曲家では、合唱曲まで含めてモーツァルトがダントツに多いかと思う。

カンテレでもモーツァルトに挑戦! レッスン合間のお茶をすてきな楽譜ナプキンでいただいたが、それが「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」だった。ナプキンの譜面をそのまま皆で遊び弾き、弾けないところは口三味線で補って大いに盛り上がった。今、カンテレオーケストラで弾くために、モーツァルトを編曲している。ワクワクする作業である。

フィンランドに行きました-ケミ

2006-01-25 21:31:57 | フィンランド
ロヴァニエミから電車で1時間半、ボスニア湾に面したケミにおりた。寒い! 北のロヴァニエミより風が冷たく、雪も多い。ケミは旅行の中休み、同行の直子さんとたまにはホテルに泊まってのんびりしようとコースにいれた。
ケミといえば、砕氷船サンポ号の氷結した海のクルーズや雪と氷のお城<LUMILINNA>の観光で知られている所である。とにかく海からの強烈な冷たい風が吹き荒れている。フィンランドに来てはじめて「寒い」を二人で連発した。
街のレストランでのランチはトナカイのクリームスープとサーモンステーキ、口の中でトロ~リと美味しい。おなかいっぱい食べ、その後スーパーやお店の散策。少し歩くと終わりになるほど小さな街だが、とにかく寒いので、あちこち入っては暖をとる。
15時には暗くなってきた。人気も少なく、夜の街のよう・・・。私たちも早々にホテルに戻り、サウナでのんびりした。サウナはロシア人、イタリア人、アメリカ人が一緒。お風呂大好きな日本人の私たちは、久しぶりに体の芯から温まり心地よい気分になった。サウナの後はフィンランドビールとベリーのパイでKIPPIS(乾杯)!

さてどこに行っても楽器店に立ち寄る私、ケミの小さな楽器店にはヤマハの製品が多く、キーボードや管楽器などが所狭しとおいてあった。カンテレはノーマルな5弦とエレキカンテレがお店の真ん中にあった。店主はカンテレを試奏(それもフィンランド民謡)している日本人を、お店の隅から上目使いでいぶかしげに眺めている様子だった。ウーン、怪しい日本人だったかしら?

かもめ食堂

2006-01-24 21:28:05 | フィンランド
ヘルシンキ在住の森下圭子さんから耳寄り情報が届いた。
先日のヘルシンキ最後の日、「美味しいフィンランド料理が食べたい」とおねだりして連れて行ってもらった<KAHVILA SUOMI>というお店。あれ? よく見ると日本語で「かもめ食堂」とも書いてある。



昨秋彼女から、オールフィンランドロケの日本映画の話を聞いていたのだが、その題名が「かもめ食堂」。いよいよ3月に公開される。
http://www.kamome-movie.com/


鮭のスープの美味しかったこと。そして手作りパンにサラダ、飲み物つき。最後にサービスででてきた甘い菓子パン・プッラ<PULLA>、こんなにやわらかくて美味しいプッラは初めて食べた! もう何十年も食べているのに。そんなに広くないお店はいっぱいだ。まさに定食屋さんの雰囲気で、フィンランドの家庭の味。一人暮らしふうのおじいさん、帽子から靴までコーデュネートしたステキなおばあちゃま二人組み、建築現場のおじさんふう恰幅のいい三人組、スーツにネクタイのビジネスマン、学生、有名なオペラ演出家・・・。誰もがこの温かい雰囲気を、「我が家の食堂」と心地よく感じているように思う。

本当は秘密にしておきたい場所だけれど、ヘルシンキに行ったら、ストックマンデパートの前から3番のトラムに乗って行ってみて! 住所はPursimiehenkatu 12, 00150 Helsinki。 すぐ近くにはCDショップがあり、ここの店主はなかなかのこだわり派とお見受けしている。私は昨年フィンランドの民俗音楽のCDを何枚もゲットした。是非お立ち寄りを。

日本フィンランド協会例会

2006-01-23 22:08:31 | フィンランド
今日は日本フィンランド協会の例会。日本フィンランド協会では、フィンランドをテーマに毎月例会をおこなっているが、今月のテーマは「北欧の先住民族サーミ:言語と社会」、サーミの研究をしている山川亜古さんのお話だった。
サーミ人は、北極圏地域(いわゆるラップランドと呼ばれている)の北欧3国(フィンランド、スウェーデン、ノルウェー)とロシアに住んでいる。フィンランドには約7500人、サーミ語を話す人はその半数というから本当に少ない。ポロミエスのAnttiはサーミ語を話すし、お供のツァルムももちろんサーミ語がわかる。Anttiのようにトナカイを生業としている人は6%しかいないと聞いてびっくりした! 私の頭の中では、サーミ人=トナカイができあがっていたのである。
フィンランドでは、サーミ人が多く住んでいる地域はサーミ人居住地域として法律で保護されていること、サーミ人の権利やサーミ言語法などきちんと法律で制定されていることなど、今日始めて知った。サーミ語とフィンランド語は何となく似ていて何となく違う。魅力的だったのは、15格変化するフィンランド語にくらべサーミ語は6格のみとのこと、ちょっと心が動いた。

ラップランド・イナリ湖畔にシーダ<SIIDA>というサーミの文化を紹介する施設があるが、自然や生活の展示、家の復元、トナカイ生活の様子、シャーマンの太鼓・・・など面白い。
サーミにはヨイク<JOIKU>という独特の声による音楽がある。サーミの民謡だが、伝統文化や歴史は口承で伝えられてきたので、このヨイクは今でも大事な役割を果たしている。数年前にSIIDAでお勧めのヨイクCDを購入、素朴で飾らない、トツトツとした歌い方、今日聴いたサーミの民族の歌もすてきなメロディだった。

今月も本当に面白いお話だった。

サーミ人ご夫婦と、トナカイ牧場のコタ(小屋)で。

日本フィンランド協会
http://www.nichi-fin.or.jp/

トナカイ犬

2006-01-22 16:34:19 | フィンランド
ラップランドに住む友人Virpiのお連れ合いAnttiはトナカイマン<poromies>、トナカイで生計をたてている。そして彼と常に行動を共にしているのがトナカイ犬のツァルムである。ラップランドの言語であるサーミ語で「幸せ」を意味するすてきな名前。
いつも顔中ペロペロなめて大歓迎してくれるが、いざ仕事となるとキリッと表情もしまる。なかなか賢い犬であるが、ただ今ご主人様は病気で入院中のため仕事はお休み? おなかをベロ~ンとだしてお昼寝するかわいい犬になっている。

夏のイナリ湖近くで見かけたトナカイ。ドライブしていたら突然森から現れた!

大雪

2006-01-21 21:10:35 | 季節

朝起きたら、雪! 8階の我が家のベランダにも舞い上がるような雪が吹き込んでいる。下を覗いたら一面の雪世界。
首都圏は5年ぶりの大雪だった。今日の仕事先・横浜は10cmの積雪で、交通機関にも大きな影響がでたらしい。私はといえば、フィンランド仕様の「中はモコモコ滑り止め防水」ブーツと先日のフィンランド旅行で愛用したダウンコートで完全武装。まさか日本でこの格好をするとは思わなかった一日だった。

5弦カンテレクラス

2006-01-20 22:59:58 | カンテレ
今日(第3金曜日)は夜の5弦カンテレクラス。市ヶ谷にある東京YWCA砂土原センターで教えている。
センターには2クラスあり、ひとつは昨日(第3木曜日)午前中、年配の女性クラスで、「ゆっくり・のんびり・丁寧に」で合奏を楽しんでいる。最高齢は85歳、視覚障害者の方はガイドヘルパーさんとやってくる。老人ホームにいっても弾き続けるを合言葉に、今年で6年目。練習熱心な皆さんである。
夜のクラスは年齢が若いので、とにかく吸収が早い。フィンランドのバンドが大好きで、そのバンドにカンテレが入っていたことで興味を持った獣医学部の学生さん。新しいCDには、先日カンテレで弾いた曲がギター演奏で入っていたと、今日は嬉しそうに話してくれた。また20年前のフィンランド旅行で買ってしまったカンテレを何とか弾きたくて・・・と始めたOLさん。これは年代物のカンテレで、しっとりしたいい音がする。そのほかに一人芝居の人形劇をやっているので、その音楽にカンテレを弾きたいという方・・・など、きっかけはさまざまである。このクラスは合奏というより、それぞれの進度やレベルにあった曲を選んで個人レッスンのような形式をとっている。

東京YWCA砂土原センターhttp://www.tokyo.ywca.or.jp/sadohara/
日本フィンランド協会http://www.nichi-fin.or.jp/
フーガ音楽教室http://home.m00.itscom.net/fuga/index.html
でも教えています。5弦、10弦、15弦、26弦以上の大きいカンテレなど、興味のある方はお問い合わせください。カンテレの輸入販売も行っています。

北欧セミナー「内から見たスオミ」

2006-01-19 20:45:41 | フィンランド
フィンランドセミナーのご紹介。ICYE-JAPAN主催で「内から見たスオミ~福祉大国フィンランドの現状」というセミナーが開催される。内容は<森と湖の国の経済><健常者の障害者への意識><麻薬やアルコールと里子の受け入れ><教育・女性のあり方>、いずれもフィンランドで現場を体験した若い帰国生たちの視点を通して展開される。
私が最初にフィンランドに留学したのはこの組織,「国際キリスト教青年交換 International Christian Youth Exchange」という名称で、世界各国の交換留学の派遣制度である。日本からの同期は、留学といえばアメリカという時代に、フィンランド、デンマーク、スイス、ドイツ、ニュージーランド、インドネシアなどにも派遣されたし、在日韓国人やコリアン3世もいた。フィンランドでもベルギー、オランダ、アイスランド、メキシコ、ボリビアなど10か国以上の交換生と一緒に過ごした。時代とともに名称や主旨も変わり、CがChristianからCultural、現在は「国際文化青年交換連盟」として34か国で構成されている。
セミナーの開催は1月28日(土)14:00~ 新宿文化センター(東京)、事前予約が必要。
興味のある方は、
http://www.icye-japan.com/
ICYE-JAPANまでお問い合わせを。