Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

帰り道

2010-06-30 19:19:19 | 季節

帰り道、バスを待つわずかなひとときに、梅雨の季節を味わう。



ツユクサ。
可憐な小さなお花。
日本画家の友人が、紫色を抽出するのにツユクサを集めていたことを思い出す。



紫陽花。
どこもかしこも紫陽花。
雨に似合う「華」を感じる。


バスに乗ったときは「雨傘ではなく日傘にすればよかった」と思ったが、
ゆらゆらとバスの揺れ具合が心地よく、
ウトウト居眠りをして目が覚めたら、
外はどしゃ降り+雷で真っ暗。
梅雨より夕立の雨。

6月30日、2010年の前半が終わる。


5弦カンテレ、大好き!

2010-06-27 11:43:11 | カンテレ

今月の5弦カンテレクラスの課題は<鐘のポルカ>。フィンランドの古い民謡を、カンテレの大御所であるMartti Pokelaが5弦用にアレンジした曲は、5弦学習者には必須の1曲である。

楽譜上の音はそうでもないが、そこに隠されたテクニックは並大抵のものではない。ハーモニクス(オクターブ)は1オクターブも2オクターブもある。2オクターブは「でな~い! やりにくい! 音がかたい、綺麗な音じゃない」と悪戦苦闘。人差し指奏法の記号は「エッ、これは右手? 閉じてる方だから左手?」。楽譜にある数字は、カンテレの弦の本数の1~5と指番号(本数)の1~5と紛らわしい。この記号は爪側だっけ? ・・・ とひとつひとつ確認しながら進める。



私はこの曲が大好きで、5弦カンテレを演奏するときは必ず選曲する。ポルカは風に舞うような軽快な音楽。このテクニックは早く弾いてこそ活かされるものだから、ポケラの録音を聴いて、その超人的な演奏にため息が出るほどだった(もちろん今でも!)。自分で納得がいく仕上げに半年はかかり、さらに私の音楽性を加えて作り上げるのに珍しく時間を要した難曲である。

1時間半のレッスンはあっという間に過ぎていく。「むずかしい。でもすごくいい曲だから弾けるようになりたい」の感想に、「この曲はじっくり取り組みましょう」「帰ったら早速復習ね~」。


フィンランドのカンテレ奏者で、5弦も得意とする
ヴィルマ・ティモネン (2006年11月)


ミンナ・ラスキネン (2009年11月) 


たちも、東京でのコンサートやワークショップでポケラを取り上げた。<鐘のポルカ>に限らず「ポケラは本当にむずかしい。ポケラは天才」と絶賛していたことを思い出す。

<鐘のポルカ>は5弦カンテレの醍醐味を存分に味わえる曲。「だから5弦がいちばん好き!」とその他に10~36弦をかけ持ちする人が多いクラスだが、こよなく5弦を愛する13年目のクラス。


Juhannus - フィンランドは夏至祭

2010-06-26 09:07:12 | フィンランド

フィンランドで2番目に大切な祝祭日・夏至祭Juhannus。クリスマスからちょうど6ヶ月後の、いつ果てるともしれない冬の夜が夏の白夜にとって代わる頃。夏至祭は、暗い季節と明るい季節の差が著しい北ヨーロッパでは、キリスト教が普及する以前から重要なお祭り。フィンランド人はこの日を中心に長い夏休みをとり、湖のほとりや森のコテージでのんびり過ごす季節。

ラップランドに住むトナカイ飼育を生業とする友人から、メールが届いた。「太陽が一晩中地平線上に浮かび、昼も夜もない毎日」と。暗く沈んでいた冬とは対照的に、この季節は寝る時間も惜しんで活動するそう。

私も経験がある。
留学生時代。「もう夜中だから寝る」とベッドへ入ろうとしたら、「こんなに太陽が耀いているのに寝るの? 信じられない!」 皆はそのまま芝生の上でほとんど裸、ビール片手にフリスビー。ヘルシンキのお庭は日光浴の人でいっぱい。
フィンランド旅行中。そこ頃まだ10歳の息子と15歳の姪、「明るすぎて眠れない」。夜中に2時のロヴァニエミ(ラップランド)、往来は人通りも多く賑やかで、雲ひとつない真っ青な空にギラギラ照りつける太陽は昼間の明るさ。



Juhannusの象徴・Kokko(かがり火)

いちばん行きたい季節、
想いはフィンランドへ!


今朝は国民総早起き?

2010-06-25 07:38:03 | つれづれ・・・

昨夜の息子「明日3時半に起きるから、もう寝る」。そして毎朝4時起きの私を追い越し、3時半から自室で大型52インチスクリーンのTVでサッカーの応援。外を見ると、周りの高層タワーマンション群の部屋にもたくさん灯りがついている。夫も5時前には起きてきて、リビングのTVをみている。

南アフリカとの時差の関係で、決勝トーナメント出場をかけた試合は早朝の時間帯。いつもは「眠い、あと5分」の息子も自力で起きて応援したかいがあり、結果は「バンザ~イ」。強敵デンマークに3対1で圧勝した。



次の試合は29日夜11時のパラグアイ戦、今度は「国民、総寝不足」になりそう・・・。


フィンランドの女性たち

2010-06-24 23:24:22 | フィンランド

<フィンランドに女性首相誕生>、数日前の新聞に大きくとりあげられていた。

新しいキヴィニエミ首相は41歳という若さ、美人でキレ者の印象を受ける。今回ふたりのベテラン議員に圧勝して党首(=首相)になった。フィンランドはハロネン大統領も女性だが、さかのぼれば世界で始めて女性参政権を確立した国で、政界で活躍する女性は多い。現在議会の男女比はほぼ均衡しており、新内閣も19人中10名が女性。女性が国家元首と行政トップの首相の両方をしめるのは、2003年以来2回目とのこと。

ことさらに「女性」と強調するのは同性としていかがなものかと思うが、少なくとも我が国日本の政治家たちには声高に言いたい。働き盛りの女性が政界で活躍したら、もっと政治がうまく回ると思う。権力や権利や欲望のかたまりの日本の政治家たちは、その多くが年齢的にも思考力が低下していると思われるので、キレ者美人を送り込んで政界を一掃したい。フィンランドの女友だちで政界や行政で活躍している人たちがいるが、「日本の政治はリタイアした男性が担うの?」と言われたことがある。

男性たちには物議を醸すかもしれないが、女子校育ちの私は「男のどこが優秀? どうして男が上に立つことが多いの?」と、むしろ女性の方が優秀だと思っているから、フィンランドの女性たちに盛大なエールをおくりたい。


ムクムクした思い

2010-06-23 22:06:08 | つれづれ・・・

先週まで、いつもの超多忙がさらに3倍になるほどの生活をしていた。
以前から予定していたことに、
さらに次々と突発的にとび込んできたことが大きく重いことばかりだったので、
さすがの私も「ウワッ~」

そしてそれがすべて終わった今週、
2~3日は「ホッ! フ~ッ」
そして元気回復したら、
「さて」といつもの私に戻る。
ムクムクした思いがわいてきた、
「何か面白いことはないかしら?」



フルーツ王国・山梨からさくらんぼが届いた。
甘くて濃厚なお味、リッチな気分。


カンテレと筝

2010-06-22 22:32:09 | カンテレ

<カンテレと筝のアンサンブル>、エヴァ・アルクラ と 中井智弥さん のコンサートを聴いた。CD「楊貴妃」の発売記念のツアーで、全国展開している。今月初めフィンランド大使館で行われたトークショーで演奏も聴いているが、そのときは3曲のみだった。



エヴァが演奏するのは39弦エレクトリックカンテレ。フィンランドでもこの楽器を演奏する人は少なく、エヴァはその第一人者ともいうべく、トップレベルの演奏家。エヴァの演奏は優雅で、まるで蝶が舞っているよう。またテクニックもすばらしく、知性と理性に裏づけされた音楽が醸し出される。

二人が出会ったのは5年前、その場に居合わせた私は二人の成長を、まるで子育てする母の気持ちで見守り、エールを送ってきた。カンテレと筝? 最初はその音量や音質の違いにどこに接点を見出すのかと思っていたが、二人は演奏を重ねるごとに「お互いの楽器や気持ちを思いやり、音楽を作りながら」(中井さんの言葉)、見事に華ひらいた。そしてまだまだ華が大きく大きく広がることを予感させる演奏だった。エヴァは来日するたびに「智弥とあわせるのが楽しみ」と言っているが、二人の音楽に対するあつい想いはますます燃え上がっている。若い二人のエネルギッシュな音楽への取り組みとその真摯な姿勢に、次を期待し、そして大きな拍手とエールを送る。


アンサンブルを楽しむ

2010-06-20 18:44:49 | カンテレ

カンテレクラスでは、毎回ソロの曲といくつかのパートに分かれるアンサンブルの曲を課題にしている。今までは同じ大きさ(弦の本数)のカンテレでアンサンブルを組むことが多かったが、最近は様々な大きさのアンサンブルを楽しんでいる。



土曜教室・5弦グループや日曜教室・10(11)弦グループは、同じ種類でテクニックを駆使して楽しんでいる。この2クラスはかけもちの人が多いので、「両方もってきちゃった」ということもしばしば。また平日教室は、小さな5弦から大きな36弦までのカンテレがでたり入ったりという利点を活かして、異種類の組み合わせができる。5弦+11弦+26弦、11弦+36弦、組み合わせによってはドッペルコーラス、26弦×数台のダイナミックアンサンブル、早い人が残り遅い人を待って全員集合で5~36弦まで7台集合ということもある。



「楽しい~」と、フィンランドの伝統曲では民族ダンスのステップも踏んでみる。日本の曲のアレンジやオリジナル曲もある。作曲家の友人から委嘱曲ができてきたし、他の作曲家数人にも依頼している。「カンテレの特性を最大限に活かした曲をお願い」と注文したら、「じゃぁ、カンテレを練習しなきゃ・・・」と私のカンテレを貸し出し中。

「これいい! 今度の交流会(発表会)はこれやりましょう」と少しずつふえていく。レパートリーが広がり、ますますカンテレを楽しむ。


年代をこえて・・・

2010-06-19 22:10:41 | つれづれ・・・

中高同窓会当番学年で、その責任を担った私は大忙しの毎日だった。そして今日、その総会が開催された。卒業したばかりの若い世代から、上は90に近い大先輩までが一同に会し、なつかしい思いを分かち合った。

120年以上前にカナダの教会から派遣された婦人宣教師によって蒔かれた小さな種は、成長して実を結び、そして発展していった。この学校で教育に関わった両親を持つ私の誕生に、最初に駆けつけてくださったのはカナダ人女性宣教師ミス・グリンバンク。アルバムの最初のページはその先生の美しい筆記体の英語のカードが貼ってある。

いろいろな想いが、懐かしい思い出が、私の中を駆け巡る。誕生を祝ってくださった先生が帰国されるとき、駅までお見送りに行った私はまだ3歳。小さいからいちばん前にいらっしゃいと言われ、「さようなら」と握手。その記憶は今でも鮮明に憶えている。カナダから派遣された最後の宣教師ミス・ロジャースと教会や学校やプライベートでも長いことご一緒したが、引退されて帰国、そして昨年亡くなられた。そのお知らせにひとつの時代が終わったことを感じていた。



校章はカナダ楓


そして今日のこのとき、歴史は受け継がれていると実感。ここに集う同窓生、諸事情で出席できなかった方々の思いも含めて、「いい会でしたね」との感想をいただいた会の裏方として忙しく走り回った甲斐があったと、私たち当番学年は感謝しながら、美味しくカンパ~イ!


『西洋絵画のひみつ』

2010-06-18 20:12:58 | お勧めの・・・



『西洋絵画のひみつ』、友人が本をかいた。著者・藤原えりみは中高の同級生。たまたま別の友人が雑誌『クロワッサン』をパラパラ見ていたら本人の写真入りインタビュー記事があり、皆で会ったときに回し読み→コピー→帰りに買いに走る、で2週間後にまた会ったときは、皆「買った、読んだ」。

ミッションスクールの女子校は芸術系が多い。圧倒的に音楽が多い中、きらりと光る美術族。絵を描くだけではなく、頭脳明晰で哲学的雰囲気を醸し出していた彼女は、自慢の同級生のひとりでもある。東京芸大に進み、大学院で美術研究を専攻(音楽で言えば楽理科)、美術雑誌編集者を経て、現在は美術ジャーナリスト、またいくつかの美大でも教えている。

初の個人著作となるこの本は、約3年の歳月をかけて完成したという。ヨーロッパの美術館に行くと、そこはまるで教会のようにあまりの宗教画の多さにびっくりする方が多いと思う。しかし西洋絵画の歴史について考えることは、キリスト教やその他の宗教について考えることでもあるという。この本はそうした歴史と隠された秘密を、様々な角度からやさしく解説している。

「絵が描けないから音大にいった」といつも大声で言い訳している私、絵をみるのは大好きで、時間があれば絵画展にでかけている。そんな私にピッタリの本! 「西洋絵画はこうみれば面白い。目からウロコがおちますよ」とインタビューで答えているが、まさにその通り。漢字にはフリガナがふってあるので、中学生でも読める。

実はこの本、我が家では私が知る前に夫が買って持っていた。「この本買ってきて~」と頼んだら、「あるよ」「エ~ッ、どうしてェ~。中高のお友だちの本なの」、そして「よくできてるよ」と出版社で仕事している夫。だから贔屓目なしでおすすめする、音楽家の私が推薦する美術の本。

『西洋絵画のひみつ』
藤原えりみ著 朝日出版社 1680円


不覚にも!

2010-06-17 20:13:14 | つれづれ・・・

梅雨入りしたのに、ギラギラ太陽で30℃以上の汗ばむ一日。
シャワーしようとお風呂場へ一歩。
ツルッ、そして「きゃ~、いたい!」

濡れていたタイルですべってしまった。
その姿はまるでバレリーナのように、瞬間的に真横に足が開いていった。
左側にバスタブがあったので、膝とくるぶしを思いきりぶつける。
ひどい青アザ。
右側は身体を支えようと頑張ったので、
右足甲の先(つま先立ちするところ)と右手が軽い捻挫症状。

いつものように鼻歌まじりでお風呂場へ、
それが一瞬にしてこのありさま。
「どうして?」と反省しきり・・・。


柿ピー、それから

2010-06-16 23:13:33 | グルメ

<柿ピーの割合> をお読みくださったT子さんから
「柿ピー読んだわよ」
とプレゼントをいただく。
「私は柿派、でも主人はピー派だからブログに同感していたわ」


そしてご近所の美味しいピーをすぐ買いに行ってくださった。



「ご自分でお好きな割合にブレンドして、美味しく召し上がって」
と、柿多めの柿ピーとピー。
なんて粋なお心遣い!

千葉産の落花生・ピーナツは本当に美味しい。
感謝、感謝。
そして何よりこのステキなご夫婦の心温まるお茶目さに感動している。