このひと月読んだ本から。
『或る女』 有島武郎著
<女の生き方>について話していて話題にでた本。「たしかどこかにあったはず」と文庫本が3列に並ぶ本棚の奥から捜し出した。この本は憶えているだけでも4回目、初めて読んだのは高1-名作を読んだだけ、次は20代後半-読後感は<憧れ>、3回目は30代終わり、そして今回。きっとまたしまっておく本の1冊。
『I'm sorry mama』 桐野夏生著
「面白いよ」と回ってきた本。悪行の数々は怒りと憎しみの世界と邪悪で残酷な女の生、そこに古い白い靴にこだわる母親探しのアンバランス。この作家の心理描写の巧みなこと、いつもながら感心する。
『真珠夫人』 菊池寛著
読みたいと思っていたが、なかなか手を出さなかった本。やめられなくなって朝まで読んでしまった。
『一の糸』 有吉佐和子著
<一途な女の生き方>と紹介された《書店員おすすめの本コーナー》にあった1冊。『恍惚の人』『複合汚染』などの話題作も読んだことがなかったが、最近女シリーズにはまっていたので読んでみる。おすすめ、かなァ?
『愛には少し足りない』 唯川恵著
『対岸の彼女』 角田光代著
2冊とも「女の幸せってなんだろう」の本だが、現状に不満を感じながら生活する専業主婦や未婚で仕事にかける女などが登場人物。つまらなくてななめ読みしたが、私向きではなかった。それぞれの本に500円払い、2晩も時間も使ったのがもったいなかった。
『ちくま日本文学 尾崎翠』
以前から気になっていた作家だったので迷わず買ったが、読み始めてその不可解とも思える雰囲気に一度は放り投げた本。でもまた気を取り直して読む。詩的な透明な世界を醸し出す、やっぱり不思議な作家。
『歌謡曲の時代-歌もよう人もよう』阿久悠著
これもすすめられて買ったが、読み終わるのに時間がかかった1冊。なぜって、タイトルごとにまず歌いながら、そして歌手と時代を懐かしく思い出しながらだったから。この本で得た内容は、仕事面でも大活躍。
『ほんとうに大切なこと』 ヤン・ゴールドスタイン著
おばあちゃんがくれた人生のすてきな贈り物。
『中原中也 天体の音楽』 樋口覚著
大好きな詩人・中原中也と歌。そのうち感想も含めて、ゆっくりご紹介したいほどの内容。
『リンボウ先生の日本の恋歌』 林望著
「万葉集」、白秋、ユーミン、林あまり・・・。「万葉集」から最近の歌謡曲まで幅広く紹介している。リンボウ先生の恋愛詩の解読は楽しく、面白い。
『約束』 石田衣良著
「ああこんなこともあったなァと思うことばかり。読後はさわやかに前向きになれる」と本友達Y子ちゃんからの1冊。たしかに!
『男たちへ』 塩野七生著
昨日のブログ参照
すすめられた本、回ってきた本、フラフラ立ち寄った書店で思いつくままに買った本・・・、かなりの濫読傾向。この中でいちばん面白かったのは、なんといっても
『中原中也 天体の音楽』